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GAPの意義

GAPとは?

 GAP(Good(良い)Agricultural(農業)Practice(実施))は、農林水産省では「農業生産工程管理」と訳されており、食品安全、環境保全、労働安全などの観点から、農業生産工程に潜むリスクを管理し、持続的に農業を行うための取組みで、元はヨーロッパで誕生し、今では世界中に広まっています。
 残留農薬基準値超過、食中毒や異物混入の発生、農薬や肥料の不適切な使用による環境汚染、農作業事故を未然に防ぐための取組み等を行うことにより、農業生産活動に対する信頼性を高め、持続可能な農業を実現すること(SDGs)につながります。

GAPをめぐる情勢

 平成29年に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村等で提供される飲食の食材調達基準に、GAP(農産物についてはGAP認証の取得、または農林水産省が定める「農業生産工程管理(GAP)の共通基盤に関するガイドライン」に準拠した都道府県GAP)が採用されました。これを契機として、国内の大手小売・食品メーカーが取引の際にGAP認証の取得を要件とする動きが高まりつつあります。

 また、国では、輸出の拡大等により国際的な農産物の取引が増加していることなども踏まえ、共通基盤ガイドラインに基づく食品安全、環境保全、労働安全の3分野のGAPの取組を、国際的にも一般的となっている人権保護及び農場経営管理の分野を加えた国際水準相当のGAPの取組に引き上げ、全国に普及するため、食料・農業・農村基本計画(令和2年3月閣議決定)において、「令和12年までにほぼ全ての産地で国際水準GAPが実施されるよう、現場での効果的な指導方法の確立や産地単位での導入を推進」することとしています。

GAPの意義

 GAPは必ずしも特別な付加価値が期待できるものではありませんが、不測の事態を起こさない生産管理体制を構築することによって持続可能な農業経営を実現し、農場の信頼を高めることにつながるものです。

 農林水産省では、GAPを推進するにあたり「GAPをする」と「GAP認証をとる」という用語を定義しています。

「GAPをする」:農業者がGAP(活動又は取組)を自ら実施すること。

「GAP認証をとる」:GAP認証を受けることで、これによってGAPを実施していることが客観的に証明される。

 「GAP認証をとる」ことは取引先からの要請等の経営判断によって行うものですが、まずは農業者の取組み目的、産地の状況等に応じてできるところから取り組む「GAPをする」ことが大切です。

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