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5ヘロイン・あへん
ヘロインとは何ですか。
ヘロインは、けしを原料とした薬物で、「麻薬及び向精神薬取締法」で麻薬として規制され、現在、その製造・使用等が一切禁止されています。また、ヘロインは、脳内に移行しやすく、モルヒネより強力で速く作用し、3倍から10倍強い鎮痛、多幸感などの作用をもたらします。純粋なヘロインは白色粉末で一般的には無臭ですが、なかには酢酸の臭いのするものもあります。
ヘロインを使用するとどのようになるのですか。
ヘロインには神経を抑制する作用があり、使用すると強い陶酔感を覚えることから、このような快感が忘れられず使用を繰り返すようになり、強い精神的依存が形成されます。さらに、強い身体的依存も形成され、2時間から3時間ごとに使用しなければ、体中の筋肉に激痛が走り、骨がバラバラになって飛散するかと思うほどの痛み、嘔吐、失神などの激しい退薬症状に苦しむこととなり、あまりの苦しさから精神異常をきたすこともあります。
あへんとは何でしょうか。
あへんは、けしから採取した液汁を凝固させたもので、黒褐色で特有な臭気(アンモニア臭)と苦みがあります。
原料であるけしの栽培やあへんの採取、あへんおよびけしがら(けしの麻薬を抽出することができる部分)の輸出入、所持等は「あへん法」により規制されています。
あへんの乱用は、精神的、身体的依存を生じやすく、常用するようになると慢性中毒症状を起こし、脱力感、倦怠感を生じるようになり、やがて精神錯乱を伴う衰弱状態に至ります。