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第2回信長文書の公開と解説を終えて_42844
第2回「ほんものにふれよう!」_信長文書の公開と解説II
当資料館では8月に「ほんものにふれよう!」というキャッチフレーズで織田信長文書の公開と解説の会を実施しました。その際、多くの参加者の方から「今後も実施して欲しいという」感想をいただきました。その要望にお応えすべく、第2回目の会を平成23年12月19日(月曜日)・21日(水曜日)・26日(月曜日)に開催しました。お陰様でこの3日間で延べ48名の方に参加いただきました。参加された皆さんの事後のアンケートを拝見しますと、多くの方に満足していただけたようで、館員一同、大変嬉しく思っています。以下に、会の様子と参加者の皆さんの感想を掲載します。
会の様子
今回公開したのは、1高木直介宛書状(石津郡駒野郷の高木氏に宛てた、信長自筆の可能性があるといわれる書状)と2吉村名字中外三名宛朱印状(安八郡今尾城周辺の土豪に宛てた書状)の2文書です。最初に、小森芳郎館長が開会の挨拶を行ったあと、小川敏雄学芸業務専門職が会を進めていきました。まずは、参加者の皆さんに2つの文書を間近にみてもらいました。その後、読み方と意味を記したプリントを配布して、それと見比べながらもう一度文書をみてもらいました。そして、年の記載のないこの文書がいつ頃のものであるか、また、どういう意味をもつのかなどについて、信長の美濃への侵攻状況や安八郡今尾付近における戦闘状況等を示す年表や地図、さらに、信長の花押や朱印等から推察しました。参加者の皆さんにも考えを出していただき一緒に考えることができました。
小森芳郎館長の開会挨拶史料に見入る参加者の皆さん
小川敏雄学芸業務専門職による解説の様子
参加者の皆さんの感想・意見など
- 花押のお話興味深く伺いました。信長が時代によって花押を変え、その花押から文書の時代を考えるヒントになる。なるほどと思いました。勝海舟の花押と信長の花押が似ているというのも面白かったです。
- 年代を推理する過程がよくわかりました。歴史はアンキではなく、科学するものと実感しました。
- 「参加型展示」とでもいいましょうか、展示方法の模索としてはよい方向だと思います。参加者がより深く学習できると思います。問題意識が高まると思います。
- 古文書の見方について専門的な見方を教えていただき大いに感銘を受けました。大変かと思いますが、単発的な講習会ではなくて継続的な講座として立ち上げていただけたらと思います。
- 実際の史料をみての解説は大変良かったと思います。資料館にあるこのような重要な古文書はどしどし公開いただき、またこのような講習会を開いていただきたいと思います。