ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

森林の仕事

森林の仕事

森林の仕事は、季節や木の種類・木の年齢などによって様々です。また地域や習慣によっても色々な特色があり、地理的条件や気候条件などでも違いがあります。それぞれの場所で様々な方法がとられてきましたが、人が森林に何を期待し森林とどう向き合あうかによって、森林の仕事が決まってきたのではないでしょうか。山深い日本では、「人の暮らし」のなかで森林を巧みに利用してきました。大きな意味では、自然と共に生きる知恵や工夫が森林の仕事といえるかもしれません。

造材

林業の仕事(施業)

森林の仕事の中で、人工林での仕事を一般的に林業と言っています。人工林とは樹木を伐採した後の山に、スギやヒノキなどの苗木を人が植え育ててきた森林で、主に柱や板など建築材料の生産を目的としています。林業の仕事も季節や木の年齢などによって様々ありますが、大きく分けて育林(造林)と主伐(素材生産)とに分かれます。季節ごとに様々な育林作業を行い育てた木を伐採・造材し市場や工場へ搬出します。最終的に伐採・搬出し木材資源として加工するまで、多くの場合50年以上の年月が掛かります。その50年間には良質な木質資源を生産するため、様々な育林作業が人の手によって施されます。そして、伐採された後の山にはまた苗木を植え育てていきます。林業の仕事はこうした息の長いサイクルのなかで行われています。

林業サイクル

地拵え
立木を伐採した跡地を整えて苗木を植えられる状態にする作業です。伐採の後に残った枝葉をきちんと片づけ、雑草などを刈り取り、植樹しやすいように土地を整えます。

植林
地拵えした山に、畑で数年育てられたスギやヒノキの小さな苗木を植えていきます。また、植えてから2〜3年は、枯れた苗木の代わりに、新しい苗木を補う補植を行います。

下刈り・ツル切り
植え付けをしてから数年の幼い木は、放っておくと雑草やかん木に日光を遮られたり、養分を奪われるなどして枯れてしまいます。苗木の成長を助けるために雑草やかん木を刈り払うのが下刈りです。毎年、雑草の生長が早い夏に行うのが一般的で、苗木を切らないよう注意しながらエンジンのついた刈払機やカマで刈っていきます。真夏の太陽に照りつけられながらの長時間作業、ハチ刺されによるアナフィラキシーショックなどの危険、林業の中でももっとも過酷な作業の一つです。ある程度大きくなってきた木の幹には、クズやフジなどのツル性の植物が絡みつきます。木に巻き付いているツルを1本ずつ木を傷つけないよう注意して、ナタなどで丁寧に取り除きます。

除伐・枝打ち
植え付けから約7〜8年が経ち、ある程度大きくなった木の生育を邪魔するのは、雑草やかん木よりも少し大きい雑木です。そこで行う雑木を伐り払う作業が除伐です、。雑木に負けない程度に成長するまでの約20年の間に数回行います。大きくなった木では、下の方にある枝や地面には陽が当たらなくなります。ノコギリやナタ、オノ、カマなどを使って、これを切り落とすのが枝打ちです。枯れ落ちる前に枝打ちをすることで、節が少なくなり真っ直ぐで、良質な木材を造ります。さらに、日当たりのよい健康な森林をつくるという目的や樹木の生長量をコントロールすることもあります。

枝打ち


林業 季節ごとの仕事


樹木が大きくなってくると、森林の中が過密状態になり日当たりが悪くなります。そうすると枝葉が思うように伸ばせなくなりお互いが生長を妨げ合います。そこで、適度に間引くことが必要になります。多くの場合、曲がった木やねじれた木、生長の遅い木を選び、森林全体が均等な密度になるように伐っていきます。

主伐(素材生産)
主伐は、適期に間伐をしてきた樹木が成長し、木材として使える大きさになった立木を収穫する作業です。1月を中心とする冬場が樹木の水分が少なく、品質の高い木材が生産できることから伐採には一番適した時期とされています。伐採方法は様々ありますが、高性能林業機械の普及により、安全で効率よく行えるようになってきています。

森林で働くためには 林業に従事するには

1.各地の森林組合の現場職員になる
2.民間の造林会社、素材生産会社等の林業事業体に就職する
3.林業の第3セクターの職員になるなどの方法があります。

この中でいちばん採用規模が大きいのが全国に約1,000ある森林組合で、この中の約900組合ほどに森林で働く現場職員がいます。森林の仕事の就業情報は、各都道府県の林業労働力確保支援センターやハローワークで知ることができます。

しかし、林業では、森林の生育状況により様々な作業があり、また、地形などの自然条件に応じた技術も必要であることから、一人前と認められるまでには最低3〜5年かかると言われています。林業は、自然の中で働く喜びや森林整備を通じて人々の安全や環境を守る大切な意義がある反面、厳しい面もある仕事です。まずは、各地で開催される「研修や説明会」等で情報収集・相談をすることをお勧めします。

森林で働くことを支援するサイトを紹介します

●林野庁HP「緑の雇用」事業と林業労働力の確保・育成について
 http://www.rinya.maff.go.jp/j/routai/koyou/index.html<外部リンク>

●「緑の雇用」総合ウェブサイト(RINGYOU.NET)
 http://www.ringyou.net/<外部リンク>

●林業就業支援ナビ(全国林業労働力確保支援センター協議会)
 http://www.nw-mori.or.jp/index.shtml<外部リンク>

●森のジョブステーションぎふHP
 https://m-job.net/<外部リンク>

 

ぎふ森林づくりサポートセンタートップへ戻る

<外部リンク>