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台風第23号(2004年平成16年)

記事ID:0006940 2015年9月10日更新 防災課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

1大雨の経緯

 台風23号は10月13日9時にグアム島の北西海上で発生し、16日15時には沖ノ鳥島の南西海上で「非常に強い台風」となった。16日18時には同海上で中心気圧940hpa最大風速45m/sまで発達し、18日9時には沖ノ鳥島西北西の海上で「超大型で強い台風」となった。その後は勢力を保ったまま、19日には向きを北北東に変えて速度を上げ、20日13時頃には高知県土佐清水市付近に上陸した。20日18時頃には大阪府泉佐野市付近に再上陸したのち、21時には中心気圧980hpa、最大風速30m/sで岐阜市付近を通過した。その後関東甲信地方を横断し、21日3時には銚子沖に進み、21日9時に温帯低気圧に変わった。
 台風の北上に伴い、日本付近に停滞していた前線の活動が活発となり、各地で雨が降り出した。台風が接近・通過した20日午後には、各地で非常に激しい雨が降り始め、最大で1時間降水量は郡上市長滝で57ミリ、久々野町船山で60ミリを観測した。降り始め(19日0時)からの総降水量は、関東甲信・東海地方の山沿いを中心に300ミリを超える大雨となり、郡上市長滝では325ミリを記録した。県内では、20日昼過ぎから雨が強く降り始め、17時から21時頃にかけて所々で1時間に40ミリから60ミリの非常に激しい雨が降り、総降水量は六厩324ミリ、八幡310ミリ、御母衣304ミリなどを記録した。
 台風の通過に伴い、中部地方では暴風域に入り、北陸を中心に暴風に見まわれ、富山県高岡市では観測史上最高の40.6メートルの最大瞬間風速を記録した。岐阜県でも20日14時過ぎから東よりの風が10m/sを超え始め、18時01分に最大瞬間風速30.5m/sを記録した。
アメダスによる県内の主な気象状況(岐阜地方気象台発表分)

累積降水量(ミリ)
19日3時〜21日8時
長滝:ナガタキ(郡上市) 325ミリ  
六厩:ムマヤ(荘川村) 324ミリ  
八幡:ハチマン(郡上市) 310ミリ  
御母衣:ミボロ(荘川村) 304ミリ  
清見:キヨミ(清見村) 289ミリ  
高山:タカヤマ(高山市) 276ミリ  
大垣:オオガキ(大垣市) 280ミリ  
岐阜:ギフ(岐阜市) 165ミリ  
最大風速(m/s) 岐阜(岐阜市) 南14.7m/s 20日18時40分
高山(高山市) 北北西7月2日m/s 21日07時20分
最大瞬間風速(m/s) 岐阜(岐阜市) 南南東30.5m/s 20日19時01分
高山(高山市) 西北西16.2m/s 21日06時00分

2被害状況

 (1)人的被害(平成17年3月4日現在)

 死亡者6人(高山市2人、関市、国府町、上石津町、平田町各1人)
 行方不明者2人((郡上市、高山市各1人)
 重傷者3人
 軽傷者15人

 (2)物的被害

住家被害
全壊(流出) 10戸
半壊 58戸
一部破損 35戸
床上浸水 946戸
床下浸水 2,176戸

 (3)被害総額628億6897万6千円

 岐阜地区5億1743万2千円
 西濃地区26億1380万8千円
 中濃地区103億1579万2千円
 東濃地区3億8907万0千円
 飛騨地区490億3287万4千円

 (4)避難状況

 ア避難指示(3市2,706世帯9,087人)
 岐阜市、関市、飛騨市
 イ避難勧告(17市町村9,996世帯33,401人)
 岐阜市、大垣市、関市、美濃市、下呂市、郡上市、高山市、飛騨市、池田町、久々野町、国府町
 白川町、板取村、荘川村、朝日村、宮村、高根村
 ウ自主避難(50市町村1,961世帯4,207人)

 (5)道路の状況

 飛騨地方を中心として、国道・県道合わせて349箇所で落石崩土等による道路被害が発生した。特に白川村においては、国道360号をはじめとして大規模な道路損壊が発生したほか、高山市、国府町の国道41号等県内各地の主要道路が冠水し、一時通行ができなくなった。

 (6)電気の状況

 10月20日から14市町村(5市3町6村)で5,130戸が停電23日朝までにすべて復旧
 (高山市、飛騨市、郡上市、中津川市、美濃市、白川町、国府町、上矢作町、洞戸村、板取村、丹生川村、高根村、清見村、東白川村)

 (7)電話の状況

 10月20日から23日朝にかけて537戸不通。

3県の対応

 10月20日5時21分全県大雨雷洪水注意報発表を受け、準備体制をひく
 11時15分美濃地方に大雨洪水暴風警報・飛騨地方に大雨洪水警報強風注意報発表
 13時00分県災害警戒本部を設置。(第1回警戒本部員会議)
 併せて、県災害情報集約センター開設。
 14時55分全県大雨洪水暴風警報雷注意報発表
 19時20分県災害対策本部設置(第1回災害対策本部員会議)
 21時00分高山市、国府町からの要請を受け、県知事から陸上自衛隊第10師団に災害派遣要請
 21時37分陸上自衛隊第10師団災害派遣を受諾
 23時01分全県暴風警報→強風注意報、雷注意報解除
 10月21日1時28分美濃地方大雨警報→大雨注意報、東濃洪水警報→洪水注意報
 4時25分美濃地方大雨注意報解除
 飛騨地方大雨洪水警報→大雨洪水注意報、強風注意報解除
 5時43分岐阜西濃洪水警報→洪水注意報強風注意報解除
 東濃強風注意報解除
 中濃洪水警報→洪水注意報強風注意報解除
 飛騨南部洪水注意報解除
 7時44分県下全予警報解除
 9時00分〜9時30分第2回災害対策本部員会議開催
 8時00分〜19時00分原副知事ほか飛騨地区現地調査
 10時00分〜12時00分棚橋副知事ほか岐阜地区現地調査
 15時00分高山市、国府町からの要請を受け、県知事から陸上自衛隊第10師団に災害派遣撤収要請
 14時20分〜17時30分知事ほか飛騨地区現地調査
 19時00分〜20時15分第3回災害対策本部員会議開催
 10月22日15時30分〜16時30分第4回災害対策本部員会議開催
 17時00分高山市に被災者生活再建支援法の適用
 10月23日13時00分〜13時45分第5回災害対策本部員会議開催
 10月24日13時00分〜13時50分第6回災害対策本部員会議開催
 14時30分〜16時50分知事ほか板取村、飛騨市現地視察
 10月25日17時00分〜17時15分第7回災害対策本部員会議開催
 10月26日9時00分〜12時00分棚橋副知事中濃地域現地視察
 17時30分〜17時55分第8回災害対策本部員会議開催
 10月27日8時30分〜13時00分正副議長中濃・飛騨地域現地視察
 9時30分〜12時30分原副知事西濃地域現地視察
 8時30分〜18時00分棚橋副知事中濃・飛騨地域現地視察
 17時00分〜17時20分第9回災害対策本部員会議開催
 10月29日9時00分〜18時00分県議会農林商工・県土整備委員会飛騨地域現地視察
 9時30分〜10時00分第10回災害対策本部員会議開催
 11月1日14時00分〜15時15分県議会災害対策委員会協議会開催
 11月2日16時30分〜17時00分第11回災害対策本部員会議開催
 11月5日台風第23号による豪雨災害の早期復旧に関する要請
 要請先:内閣府、総務省、農林水産省、国土交通省ほか
 要請者:原副知事、岩井県議会議長、殿地県議会議員、中村県議会議員、洞口県議会議員ほか
 同席者:藤井衆議院議員、古屋衆議院議員、金子衆議院議員
 11月8日10時00分被害金額確定記者公表
 11月22日17時00分県災害対策本部解散

4自衛隊の災害派遣

 10月20日20時45分高山市、国府町から知事に自衛隊災害派遣要請(人命救助)
 10月20日21時00分知事から自衛隊に対し、災害派遣要請
 10月20日21時37分陸上自衛隊第10師団災害派遣を受諾
 21日01時46分から21日15時00分まで応急復旧活動を実施。
 (最大人員604人、車両100台、ヘリ延11機)
 10月21日15時00分応急活動が完了し、高山市長及び国府町長の要請により自衛隊に災害派遣撤収要請。

5災害救助法の適用

 10月22日高山市(10月20日から11月19日まで摘要)

6被災者生活再建支援法の適用

 10月22日高山市(10月20日から摘要)

7市町村の対応

 県下70市町村(全80市町村中)が災害対策本部・災害警戒本部を設置

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