本文
いじま遺跡(いじま)
所在地
揖斐郡揖斐川町櫨原平リボキ (はぜはらへりぼき)
地図<外部リンク>
時代
縄文時代
発掘状況
いじま遺跡は、揖斐川と支流扇谷の合流地点より約1km遡った場所にあり、河岸段丘上に立地します。発掘調査により、縄文時代中期末の竪穴建物6軒をはじめ、中期を中心とする配石・集石遺構、立石遺構、土坑等を確認しました。遺物包含層からは早期や前期の土器・石器が出土しており、確認した一部の遺構は早期まで遡る可能性があります。
いじま遺跡全景(北東から)
竪穴建物SB001
竪穴建物の平面形は円形と隅丸方形とがあり、3軒ずつ確認しました。写真の竪穴建物SB001の平面形は円形で、竪穴の大きさは直径約4mあります。竪穴中央付近の床面で石囲炉1基と、炉の周辺でピット12基を確認しました。
竪穴建物SB001を完堀した様子(南から)
竪穴建物SB004
写真の竪穴建物SB004では、竪穴の平面形は隅丸方形で竪穴の一辺が約5mあります。竪穴の床面で石囲炉1基、ピット17基、壁際溝1条を確認しました。ピットの位置関係から、この竪穴建物は建て替えられている可能性があります。
竪穴建物SB004を完掘した様子(南東から)
竪穴建物から出土した遺物
竪穴建物SB004の埋土からは、縄文時代中期末の土器約2450点と石器約200点が出土しました。縄文土器は破片の状態で出土しましたが、整理等作業で接合すると、中には写真中央のようにほぼ完全な形に復元できた個体もありました。
竪穴建物SB004埋土から出土した遺物