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令和2年7月豪雨
1 大雨の経緯
令和2年7月3日から7月31日にかけて、日本付近に停滞した前線の影響で、暖かく湿った空気が継続して流れ込み、大雨となった。
令和2年7月3日、梅雨前線上の低気圧が西日本から接近し4日にかけて通過。その後、5日夜から前線が北上し、日本海沿岸に停滞。6日は前線に向かって湿った空気が流れ込み、分水嶺付近や西濃山地を中心に日降水量が100ミリ以上の雨を解析するなど、激しい雨が断続的に降った。特に7日夜からは前線に向かって暖かく湿った空気の流れ込みが強まり、中濃から飛騨地方を中心に断続的に非常に激しい雨となった。
令和2年7月8日6時30分、災害の危険度が著しく高まったことから、飛騨市、高山市、下呂市、郡上市、中津川市、恵那市に大雨特別警報を発表、同日7時10分には、これまでの大雨により氾濫した飛騨川に、県と気象庁の共同で氾濫発生情報が発表されるなど、記録的な大雨となった。
令和2年7月12日、前線上を低気圧が東進し湿った空気の流れ込みが強まったため、中濃地方から飛騨地方では激しい雨が降り、夕方から夜は東濃地方を中心に非常に激しい雨となり大雨となった。12日から13日午前中は前線の活動が弱まり雨は小康状態となったが、再び13日午後から14日は、前線上を低気圧が東進し大雨となった。
2 気象警報等
(1)特別警報発表
6市 （郡上市、中津川市、恵那市、高山市、飛騨市、下呂市）
(2)土砂災害警戒情報
20市町村 （山県市、本巣市、揖斐川町、大野町、関市、美濃市、美濃加茂市、可児市、郡上市、富加町、川辺町、白川町、
東白川村、御嵩町、中津川市、瑞浪市、恵那市、高山市、飛騨市、下呂市）
(3)記録的短時間大雨情報発表
1市 （瑞浪市）
3 降雨の状況
| 地点 | 降水量 |
| 下呂市萩原 | 1,809.5mm |
| 高山市船山 | 1,409.5mm |
| 郡上市ひるがの | 1,372.5mm |
| 関市板取 | 1,220.5mm |
| 郡上市八幡 | 1,180.5mm |
| 郡上市長滝 | 1,178.5mm |
| 高山市宮之前 | 1,173.0mm |
| 本巣市樽見 | 1,126.5mm |
| 中津川市付知 | 1,094.5mm |
| 下呂市宮地 | 1,070.5mm |
4 避難情報発令状況
(1)避難指示（緊急）
発令対象者 219,135人 7市 （関市、美濃市、郡上市、中津川市、恵那市、高山市、下呂市）
(2)避難勧告
発令対象者 232,081人 16市町村 （山県市、揖斐川町、関市、美濃加茂市、可児市、郡上市、富加町、川辺町、七宗町、
八百津町、白川町、東白川村、瑞浪市、土岐市、恵那市、飛騨市）
(3)避難状況
避難者数 3,917人 17市町村 （関市、郡上市、美濃加茂市、可児市、富加町、川辺町、七宗町、八百津町、 白川町、
東白川村、瑞浪市、土岐市、中津川市、恵那市、高山市、飛騨市、下呂市）
5 被害の状況 （基準日：令和3年4月1日）
(1)人的被害
・重傷者 1名 （関市）
・軽傷者 1名 （岐阜市）
(2)住家被害
・全 壊 6棟 （高山市、下呂市）
・半 壊 36棟 （八百津町、高山市、下呂市）
・一部損壊 86棟 （岐阜市、各務原市、可児市、川辺町、八百津町、瑞浪市、土岐市、高山市）
・床上浸水 31棟 （岐阜市、白川町、瑞浪市、高山市、下呂市）
・床下浸水 304棟 （岐阜市、各務原市、美濃市、美濃加茂市、坂祝町、八百津町、白川町、御嵩町、多治見市、中津川市、
恵那市、高山市、飛騨市、下呂市）
(3)各施設被害箇所数
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学校 |
4箇所 | |
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道路 |
258箇所 |
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橋りょう |
12箇所 |
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河川 |
246箇所 |
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砂防 |
35箇所 |
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崖くずれ |
47箇所 | |
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鉄道不通 |
13箇所 |
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被害船舶 |
2隻 | |
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水道 |
555戸 | |
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電気 |
2,470戸 | |
(4)被害金額
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公立文教施設 |
216,279千円 | |
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農林水産業施設 |
3,413,524千円 |
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公共土木施設 |
21,222,529千円 |
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その他公共施設 |
45,969千円 |
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農産被害 |
85,612千円 |
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林産被害 |
1,146千円 | |
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畜産被害 |
67,875千円 | |
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水産被害 |
125,284千円 |
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6 県の対応
・令和2年7月6日 18時00分 災害対策本部（第一非常体制）設置
19時30分 第1回災害対策本部員会議
・令和2年7月7日 7時30分 災害対策本部（第二非常体制）移行
16時00分 第2回災害対策本部員会議
・令和2年7月8日 9時00分 第3回災害対策本部員会議
17時00分 第4回災害対策本部員会議
・令和2年7月10日 15時30分 第5回災害対策本部員会議
・令和2年7月28日 18時00分 第6回災害対策本部員会議
・令和2年8月21日 14時00分 第7回災害対策本部員会議
・令和2年9月7日 14時30分 第8回災害対策本部員会議
・令和2年11月30日 17時15分 災害対策本部廃止
7 災害救助法の適用
令和2年7月8日 6市に適用（高山市、中津川市、恵那市、飛騨市、郡上市、下呂市）
8 被災者生活再建支援法の適用
令和2年7月8日 下呂市に適用
9 令和2年7月豪雨災害の検証について
県では、令和2年7月豪雨災害について、今後の災害対策につなげるため、清流の国ぎふ防災・減災センター＜外部リンク＞と合同で検証を実施しました。検証内容等はこちらをご覧ください。
