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ぎふの米

ぎふの米のご紹介

ハツシモ

 ハツシモは昭和25年に岐阜県の奨励品種になって以降、岐阜県美濃平坦部の気候風土に適した品種として栽培が拡大しました。
 岐阜県内ではハツシモは作付面積が一番多い品種ですが、他の県ではほとんど生産されていないことから、「幻(まぼろし)の米」とも評されています。
 名前の由来は、かつては初霜の名のとおり、稲刈開始が霜が降り始める頃であったことからきています。近年では10月中旬が収穫ピークです。今は岐阜県のオンリーワン品種で、食味はあっさりとし、大粒で噛みごたえがあり、寿司米としても好評です。
 平成22年からは病気に強く栽培しやすい品種「ハツシモ岐阜SL」にバージョンアップし、品質も安定しました。
 ハツシモ岐阜SLは従来のハツシモと同一品種銘柄として扱われ(※1)、従来どおり、ぎふの米ハツシモとして消費者に喜ばれています。
 (一財)日本穀物検定協会の平成28年産米の食味ランキングにおいて、美濃ハツシモは約20年ぶりに最上位の「特A」を獲得しています。

 ※1農産物検査法の産地品種銘柄においてハツシモ岐阜SLはハツシモと同一産地品種銘柄

ハツシモの来歴

  • ハツシモ(東山24号×近畿15号(農林8号))
    昭和10年、農林省農事試験場鴻巣試験地で東山24号と近畿15号を交配
    昭和13年から昭和21年の9年間、岐阜県農事試験場で系統育成
    昭和18年、「東山50号」の系統名
    昭和25年、品種登録、岐阜県奨励品種
  • ハツシモ岐阜SL(岐系164号/6×ハツシモ)
    平成8年、岐阜県農業総合研究センター(現在の岐阜県農業技術センター)にて、縞葉枯抵抗性系統(岐系164号)と従来のハツシモを交配
    平成9年から平成14年、従来のハツシモを掛け合わせ(戻し交雑)
    平成21年、岐阜県奨励品種
    平成22年、従来のハツシモから切り替え
    平成23年、品種登録

〜ハツシモ岐阜SLの育成背景〜
 減農薬栽培の推進にあたって農薬によるヒメトビウンカの防除は不利な点となっていたことから、平成8年にハツシモ自体をイネ縞葉枯病に強い稲にするため、縞葉枯病抵抗性のある系統(岐系164号)と従来のハツシモの交配を行いました。
 しかし、ハツシモは生産者や消費者に慣れ親しまれた米であり、イネ縞葉枯病に強いこと以外は、品種としての特性や米の味は従来のハツシモから受け継ぐことが望まれました。
 このため、従来のハツシモとの掛け合わせを繰り返す「戻し交雑」という方法で、イネ縞葉枯病に強いこと以外は限りなく従来のハツシモに近い品種を育成しました。それが、ハツシモ岐阜SLです。

コシヒカリ

 コシヒカリは国内で最も多く栽培される米で、青森県や秋田県から鹿児島県まで、全国各地に広く作付されています。
 ※平成29年産米産地品種銘柄設定状況より
 昭和30年代、一部の県では先取的にコシヒカリを奨励品種採用しましたが、岐阜県では昭和55年に奨励品種として採用しました。
 先進県より20年ほど遅い採用でしたが、当時の県試験研究機関(中津川市)において確立されたコシヒカリの早期出荷体系とともに、県内に速やかに普及していきました。

 現在は、飛騨の山間高冷地から美濃の平野部まで広く栽培されており、ハツシモに次いで多く作付されています。
 飛騨地域(高山市、飛騨市、下呂市、白川村)や恵那地域(恵那市、中津川市)など本県の中山間地域では、特にブランド米として評価を得られるよう、品質や食味の向上を図る取り組みが行われています。

たかやまもち

 岐阜県が育成した品種で、飛騨地域を中心に栽培されています。
 ミョウジョウの中から見いだされ選抜されたもち水稲で、岐阜県オリジナル品種です。
 昭和48年に岐阜県奨励品種になりました。

 一般的に、たかやまもちで作ったもちの白度や粘り、軟らかさが良好で品質が良いとされ、家庭消費のほか赤飯やおこわ、あられ、和菓子、みりんなどに加工され利用されています。
 また、飛騨地域の一部では県内実需者と産地が連携し、より品質の高いたかやまもちの生産出荷を行う”超特選たかやまもち”の取り組みが行われています。

ひだほまれ

 ひだほまれは岐阜県が育成した岐阜県オリジナルの酒造好適米品種で昭和56年に奨励品種になりました。
 飛騨地域や恵那地域の中山間地域で主に栽培されています。
 粒が大きく、心白の発現がよく、心白サイズが大きいことが特徴で、一般的な酒米「山田錦」とは異なる醸造特性があります。
 岐阜の酒米ひだほまれは、飛騨の酒造メーカーを中心に、県内各地の酒造メーカーで使用されています。