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知事記者会見(令和2年8月7日)

記事ID:0062209 2020年8月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和2年8月7日(金曜日)12時

司会
 ただいまより、知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いします。

知事
 先ほど、対策本部本部員会議を聞いていただいたと思います。一部は重複することもあろうかと思いますが、まず、この会見をするにあたりまして、岐阜県は第2波の非常事態にあるわけでありまして、そういう中で、言わば最前線で懸命にPCR検査、あるいは病床者の手当て、そのほか最前線の医療関係者、あるいは医療従事者の方々に頑張っていただいているということで、改めて感謝を申し上げ、また敬意を表したいと思っております。
 この数週間で、今回3回目でありますが、第1弾が7月21日(火曜日)ということで、4連休を前に、第1波の時に緩んだということで急速に感染拡大したという反省に立って、この4連休に対して、さらにその先の夏休みも見据えながら、知事メッセージという格好で、局面が変わってきているのではないかと。第2波が到来近しと言うか、極めて近づいているのではないかという問題意識を投げかけさせていただきました。これが7月21日(火曜日)であります。
 7月31日(金曜日)に第2弾として、「第2波非常事態」。まさに第2波が到来したという判断のもとに、緊急対策を提示させていただいたということであります。
 今日、8月7日(金曜日)は第3弾ということでありまして、結果的に1週間単位で、こういった対策を発表させていただいております。まさに日々、色々と展開してきておりまして、そうした展開をきちんとフォローしながら、迅速に手を打っていくことが大事かと思っておりまして、7月31日(金曜日)の発表以来の変化を、あるいは新たな展開を捉えて、緊急対策を更に追加ということで、今日、対策本部をやり、こうして発表させていただくということでございます。
 この間の変化について申し上げます前に、現状ですけれども、第1弾で警戒感を表明させていただきましたが、それから2週間強経って、ここ数日間の数字というのは、まさに4連休がどうであったかということの、一つの現れとしてのデータが出てきていると思うのですが、そういう意味では、このところ2桁で、言わば高止まりという感じがございますけれども、かつての3月から4月にかけてのように、連休を契機に感染急増という事態は、何とか避けられているのではないかと思っております。これは私どもの呼びかけに対して、県民の皆さんや、あるいは各市町村の方々が、これをしっかりと受け止めていただいて、ご理解・ご協力いただいたことの結果ではないかと思っております。しかし、依然として高止まりは高止まりでありまして、明確に減少の兆しは見えないということでありますし、これからいよいよ夏休みが本格化するということと、お盆休みに入るということで、さらに警戒が必要ではないかという全体の認識であります。
 それから、特に資料はお配りしておりませんけれども、私どもとしては、こういった感染状況を見ながら、丁寧にクラスター化しているものについては、一つひとつ、追いかけて追いかけて、そして終息させていくと、封じ込めていくということを丁寧にやってきております。本当にパンデミックと言いますか、まん延状況になりますと、とてもクラスターを一つひとつ追いかけるというのは、非常に困難になってくるわけでありますが、まだまだ本県としては、クラスターを一つひとつ丁寧に追いかけて終息させていくという手法も有効であるということで、これはこれで丁寧にやらせていただいております。
 もちろん一方で、感染経路が不明なものもございますので、そういったことについても怠りなく注意はしているわけですが、見えてきたものについては、しっかりと把握し、封じ込める努力をしていくということであります。
 そういう意味で、現在はクラスターが9つございます。名古屋由来のものが3つ、それから高校クラスター、大学クラスター、それからスポーツ関係が2つ、小学校の関係が1つ、職場で広がったものが1つということであります。
 このうち、県立岐阜商業高校に係る高校クラスターについては、大変広範囲に渡って検査し、チェックした結果、一応終息をしたと言える状態になっているのではないかと思っております。
 続いて、順調にいけば、明後日(8月9日)日曜日には、職場クラスターと大学クラスターについても、終息宣言ができるのではないかと思っておりますが、注意深くフォローしていきたいと思っております。
 それから、名古屋由来のクラスターが3つございますが、そのうちの1つについても、順調にいけば、来週の月曜日あたりに封じ込めと、終息と言えるところまで漕ぎ着けられるのではないかと思っております。
 あと、残りの名古屋クラスターが2つありますが、これについては、関係者のPCR検査が終わったところでございまして、あと経過観察をしているところでございますが、これについては、来週後半に判断をするということになろうかと思っております。
 その他、あと3つあるわけでありますけれども、積極的に今、検査し、追いかけているという状況で、スポーツ関係が2つ、それから中学校のクラスターが1つということであります。
 加えて、東白川村で複数(の感染者が)発生しているケースがございまして、もう少し分析が必要であります。もしかしたらクラスターに認定することになるかもしれないということですが、これはあと数日、時間がかかるわけでありまして、これも注意深くながめて、クラスターならクラスターとして、しっかり封じ込める努力をしていきたいと。
 ということで、丁寧にクラスター対策をやっているところであります。
 そこで、お手元にお配りした緊急対策は、今日付けの改定バージョンでありまして、7月31日以来、約1週間で何が変わったかということだけ申し上げます。
 前回申し上げましたように、愛知県、特に名古屋、それから酒類を伴う飲食店、若者、学校というのが、基本的な感染のカテゴリーだということを申し上げましたが、そこに加えて、在住外国人の感染、家庭内感染の増加ということで、この2つが新たな塊として、我々としては、注目しているということでございます。
 家庭内感染について言いますと、先々週から先週にかけて、1週間単位で28人から45人。全体の26.9%から41.7%と増えてきております。
 一方、県外関連を見てみますと、愛知県(由来)が63人から45人ということで、これは少し私どもの警戒が影響しているのかなと、皆さんも警戒し始めたのかなという、その結果が現れ始めたという感じであります。一方、三重県関連が8人から10人ということで、ここは要注意でございます。
 ただ、全体の感染者の中に占める県外由来のものが、7割から54.6%ということで、まだまだ感染そのものは増えてきているわけでありますけれども、全体に占める県外由来のシェアが落ちてきておりまして、その分、家庭内感染が増えてきている。つまり、県外、特に愛知、名古屋で感染した方が、岐阜の家庭内で今度は家族に感染するというのが大きな流れという感じがしております。
 年齢構成でもそういった点が現れているわけで、この一週間とその前の一週間とを比較しますと、20代から40代が急速に減ってきておりまして、繁華街に出かけて行って、飲んで食べてということで、積極的に動くであろう世代が減ってきております。逆に50歳代以上が、この一週間とその前の一週間を比べますと、全体の11.5%から25%に増えてきております。10代以下については、この一週間が16.7%、その前の一週間が10.6%であります。つまり、外で飲んだり食べたりしてきた人たちが家に帰って、10代未満の子どもたちと、それから50代より上の親御さんなり、あるいは祖父、祖母の方々へ感染させている。全てではありませんが、大きなつかみとして申し上げると、そう言ってもいいのではないかと。ちなみに、50代以上と10代以下と足しますと、この一週間が41.7%、その前の一週間が22.1%ということで、ほぼ20ポイント増えてきているということでございます。そのことについて、第2波非常事態の内容として加えさせていただいた結果、高齢者への感染割合が増えてきているということで、ひとつ懸念材料として書かせていただいたということであります。
 2ページ目でありますが、次に緊急対策での取組みということであります。先週、愛知県、特に名古屋での酒類を伴う飲食の回避ということで、感染状況、防止対策について愛知県、名古屋市と積極的に情報共有という話をしておりますが、今日の夕方、愛知県知事、三重県知事と3県知事会議をやりまして、特に、これからの夏休みの本格化、お盆休みに向けて、3知事揃っての共同メッセージを出そうということで、今、準備をしているところでございます。
 もうひとつは、この1週間に愛知県自身が、名古屋の栄、錦地区について営業時間の短縮とか、休業要請とか、そういったことを明確に出しておられまして、まさに、愛知県、名古屋市については、問題意識を共有しているということであります。
 それから、夏休み、お盆休みについて、新たに書き加えさせていただいたのは、お盆休みの帰省、旅行について、くれぐれも慎重な対応をということで、体調とか、行先の感染状況がどうなっているかということもよく見極めて、くれぐれも慎重にやっていただきたいということ。
 それからもう一つは、先ほどの家族内感染を踏まえて、家族同士で感染防止対策のチェックを、特に家族内の高齢者の方への感染に繋がらないように十分気を付けていただきたいということを書き加えさせていただいております。
 それから、感染防止対策の基本徹底の中で、特に今回生じたクラスターに鑑みて、多人数の集団での会食、ジムなど密閉空間での密集した激しい運動の回避等々を書き加えさせていただきました。
 そして3ページでありますが、対策として新たに在住外国人への対応ということで、徹底した調査と徹底した啓発活動を、多言語を踏まえながら丁寧にやっていこうということでございます。
 特に今日、本部員会議で興味深かったのは、可児市と美濃加茂市がおっしゃっておられましたが、教会の牧師さんの影響が非常に大きいということで、ミサなどにお出でになる在住外国人の方に、牧師さんからしっかりとメッセージを伝えていただくというのも大事ではないかと。これも貴重な指摘でありまして、そういったことも踏まえて、市町村とも連携を取りながら、在住外国人対策を徹底してやっていきたいということでございます。
 そのうえで、お手元にございます、「夏休み、お盆休みは油断なく」という、私のメッセージでありますが、ここにありますように、一言で言いますと、帰省、旅行、会食などの行動は慎重にということで、いわゆる行動変容ということであります。
 もう一つは、ご家族内での感染防止対策を徹底しましょうということでございまして、大きくこの2つをしっかりと踏まえていただいて、油断なく、まさに我々は今、非常事態にあるんだと。お互いの命と健康を守るために油断なくこの夏休み、お盆休みを過ごしましょうというメッセージでございます。
 具体的な内容はお配りした通りでありますが、その点について、もう少しかみ砕いていろいろ書かせていただいております。見ていただきますと、改めて、県内は既に第2波の非常事態にあると。なお感染拡大が続いていると。特に家族内感染が増加する中で、高齢者の感染割合も増えていると。したがって、この夏休み、お盆休みは、ご家族みんなでくれぐれも油断することなくお過ごしくださいということであります。
 第一に、「夏休み、お盆休みの行動は慎重に」ということで、県をまたぐ帰省、旅行については、目的地の最新の感染状況、ご家族やご自身の体調などに十分注意をして慎重に判断してくださいと。高感染リスクの場、例えば大人数での会食、パーティ、バーベキュー、カラオケ、そういったものを回避していただきたいと。
 このところ、発生している感染のケースでは、大人数での会食とか、バーベキューなどが、結構具体的に生じておりますので、こういったことを書かせていただいております。それから、飛沫が飛び交う大声での会話、あるいは3密など、特に名古屋など感染拡大地域での酒類を伴う飲食については回避していただきたいということです。
 2番目が、「ご家族内での感染防止対策の徹底」ということであります。基本中の基本でありますが、改めて、「人との距離の確保」、「マスクの着用」、「手洗い」の徹底ということであります。特に家族内での高齢者の感染といったことについて十分注意を払ってくださいと。それから家族同士でお互いに感染防止対策のチェックをしましょうということで、お互いに帰宅をしたらすぐ、「手洗いをしていますか」と。それからお出かけの際に、外出先をきちんと確認して、大丈夫かということについて一呼吸、判断をしたらいかがでしょうかと。また、毎日の体調をこまめにチェックしていただいたらどうかと。
 こういったことで、慎重に油断なくこの夏休み、お盆休みを過ごしていただいて、その結果として、今、高止まりになっている感染状況を、何とか減少の方向に大きく持っていければと考えております。県民お一人おひとり、それから事業者の方々、そしてまた市町村の方々、もちろん医療関係者の方々、まさにオール岐阜で、何としても感染状況を思い切ってかつてのようにゼロ行進が続くような、2波を乗り切ったと言えるようなところまで何としても持っていきたいと考えておりますので、ぜひよろしくお願いします。そういった意味でも、この夏休み、お盆休みの過ごし方というのは非常に重大ではないかということであります。
 私どもは、専門家の先生方ともずっと議論してきておりますが、どの先生も異口同音に、3月、4月の連休の緩みの反省もあると思いますが、このお盆休み、夏休みの長期の休みが本当に重要ですということを強くおっしゃっておられまして、そういったご意見も踏まえて、こういうメッセージを出させていただいたということでございます。
 私からは以上です。よろしくお願いします。

記者
 若者から家族内の感染が広がっているということで、昨日は、1ヶ月ぶりくらいに重症の患者さんも出たということもありまして、これから重症化とか重篤化される患者さんが増える可能性があるということに対して、危機感がもしありましたら教えていただけますか。

知事
 比較的、若者というか、学生というのがキーワードだと先週申し上げましたけれども、それが家族内感染ということを通じて、高齢者の比率が間違いなく高まってきております。高齢者の感染の比率が高まると同時に、重症化、重篤化ということにも繋がってきますので、そういう意味で、私どもとしては大変危機感を持っております。

記者
 今回の第2波非常事態の宣言が、前回の緊急事態宣言、特措法に基づいたものとは違うと思うんですけれども、愛知県の話だったり、東京都でも休業要請であるとか、時短要請がなされていると思うんですが、その点について、岐阜でもされるかどうか、検討されているかどうか、もしお考えがあれば。

知事
 私どもは感染の実態、どういうところに感染者が現れてきているか、それがどういうトレンドにあるか、それから特にクラスター化しているのはどういったものか、クラスターの大きさ、深刻さ、そういったことをまず実態分析しながら、早め早めに手を打ってきているということで考えてきております。
 今は、特定の営業をやっている方に対して、あなたの店を閉めてくださいということを直ちに言う状況ではないと思っております。仮に、今起こっている感染状態がそういったお店の方に波及するようなことがあれば、その流れをできるだけ早い機会に認識できれば、早め早めに手を打っていくということはあり得ると思いますが、現状では、特に休業要請ということは、むしろ休業要請というよりは、それぞれの企業さんも夏休み対策をしっかりと従業員にも徹底してくださいということを申し上げたいということです。

記者
 トレンドとして、外国人の方に触れていらっしゃるものがあったと思うんですけれども、この3ページの外国人への対応のところで、外国人に対する差別・偏見に繋がらないように十分配慮というところがあります。このウイルス、例えば武漢ウイルスと言われたりとか、外国人が持ってきてみたいな、どうしてもそういう話に繋がりがちなところがあると思うんですけれども、具体的にそういう差別・偏見に対する対策であるとか、なかなか感染対策と並行して進めるのは難しいかもしれないんですが、もし具体的に考えていらっしゃることがあれば教えてください。

知事
 岐阜県は全国的にも在住外国人が非常に多い、特に中濃地域、美濃加茂をはじめとして多い地域なものですから、多文化共生ということをかねてから徹底的にやってきておるわけです。
 私どもは在住外国人のことを、「外国籍の岐阜県民」という言い方をしているわけです。それから先ほど冨田可児市長も言っておられましたけれども、「外国市民」とおっしゃっておられました。つまり、我々としては、当然、県民であり市民であるということを、日頃から教育とか雇用とか、あらゆる分野で徹底してやってきているつもりでありまして、そういうことが、かなり浸透していると思います。こういう危機的な状況になると、なにも外国人でなくても、他県から来たらどうかとか、いろんな議論がありました。
 そういうことの流れに、この話が巻き込まれるというか、増幅されないように、そこはまさに多文化共生の、言わば正念場だと思います。市町村とも連携して、しっかり徹底していきたいと、そういう思いでここに書かせていただきました。

記者
 昨日、西村大臣と電話協議をされたと思うんですけれども、もし具体的に岐阜特有の話が出ていたら教えてください。

知事
 西村大臣は、非常に岐阜県の非常事態宣言及びこれに対する緊急対策というアプローチについては関心を持っておられまして、そういう中で、私どもの先週の発表については、十分承知しておられるわけです。その後の変化と言いますか、どういう進展があるか、どんなことを岐阜県として、今現在、問題視しているかというようなことが、まず基本的なお尋ねでありまして、私どもとしては、まさに先ほど申し上げましたような、家族内感染ということと、在住外国人というのが新たにキーワードとして加わりましたと。それで、そこに対する対策をやってきたいということを申し上げました。特に、在住外国人については詳しくお尋ねでした。やはり岐阜県が、そういうことに非常に敏感に取り組んでいるということで、一つの積極的な、敏感な取組み例だということで、いろいろとお尋ねはたくさんありました。

記者
 このいろいろな対策は、岐阜県の今の感染状況に即した、きめ細やかなものにもなりつつあるのかなと思うんですけれども、新型コロナというのは県境を、日本全国であちこちで出ているわけで、国としての大きな対策というものも、一方で必要じゃないかと思うんですが、こうやって、県が地域に即したいろいろな対策を打とうとしても、一方で財源がないということと、第2波というところで国の情報発信が弱いのではないかというご指摘もあります。都道府県知事として、国に対して、もうちょっと包括的に、日本全体の方向性とか、そういったものを示してほしいというような意志と言うか注文と言いますか、そういったものはございますでしょうか。

知事
 これはなかなか難しい問題でして、第1波の時には、逆に各地でいろいろあるじゃないかと。例えば岩手県もありますね。全く感染していませんねと。にもかかわらず、全国一律に緊急事態というふうにやったわけです。
 そして全国一律に学校の休業要請をしたわけです。第1波というのは全部一律におやりになった世界です。その時には、いやいや各地域のいろんな事情もあるし、よく実情を見た方がいいのではないかという議論が出ていました。
 今回は、各地域でいろんなことが起こっている中で、各地域としては、例えば岐阜県は岐阜県として、できるだけ迅速に、早め早めに手を打とうということで、対策を発表しているわけであります。それは事情が各地域によって違いますから、そこのところを、おっしゃるように、各地域で濃淡があるのはまさにそういう事情の違いだと思います。それを日本国全体として、どう捉えてどう発信するのかというのは、第1波のように一律に何かすればいいかということでもないわけでありまして、多分どういうふうに、どういう切り口で、日本全体として捉えていくかということについては、いろいろとお考えなんじゃないかと思います。その辺は専門家の先生方と、いろんな世の中の基準、ああいったことを検討されたり、第1波の状況について振り返って、精緻な分析もやっておられますし、そういったことの中で、国として、一方で私どもの個別のさっき申し上げたような施策にも関心を持ち、お尋ねになってこられるということですから、そういう意味で、第2波をどう捉えてどう打ち出していくかというのはまさに今、いろいろと、いろんな角度から検討しておられるのではないかと思っております。
 それから財源の話は、私もつとに申し上げておりますように、予備費が10兆円あるわけですから、今回、1兆2千億円ですか、持続化給付金ですか、それと小口の融資の原資ですかね。ということで1兆2千億円ということを進めていこうと言われておりますけれども、私どもとしては、やはり医療の世界に、例えば後方施設を確保していくうえでも、あるいは病院の経営も含めたコロナ対策に全力で取り組んでいただいている医療機関に対する財政支援とか、そういったこともありますので、そういう分野にもっともっと予備費をつぎ込んでいただく。そういったことについて、きめ細かに見ていただけるとありがたいと思っております。

記者
 冒頭に、医療関係者の方々への感謝と言いますか、ねぎらいとかありましたけれども、我々も第1波を経験して、第2波になって、ものすごい数の感染者が出てきていまして、岐阜県としての最前線は保健所かなと思うんですけれども、保健所業務への負担が今、非常に大きくなっていると思うんですけれども、人員の構成ですとか、新しく感染症対策調整課とかを作りましたが、庁内の体制とか、そういったものを再び第2波にシフトとしていくという、そういったお考えはございますでしょうか。

知事
 私は、第2波が秋には来るであろうと覚悟しておったのですが、想定以上に、早いタイミングで来まして、7月15日から、人事も含めて、新しい体制で、つまりタスクフォースでどんどん人を増やしていくというやり方から、臨時雇いですからね、多くの人は。それを、本格的にきちっとした体制でやっていこうということで、7月15日に人事も発令して、体制を組んだ、その矢先ですから。
 まだ1ヶ月も経っていないわけですけれども、急速に第2波が進んでいるものですから、実は保健所関係にもすでに増員をしております。新たにタスクフォースというよりは、新しい課に人を増強するとか、その辺は、先週、非常事態宣言をしたところで、今の体制で間に合うかということで、おそらくこの勢いで行くと間に合わないだろうということで、既に増強したところです。
 ですから、最前線の現場も含めて、絶えずそこのところは見ていかないと、手遅れになったらいけないということで、マンパワーも含めて、今の県政で言えば、最喫緊、最優先の課題でもありますので、しっかりと人材配置は考えていきたいと思っています。

記者
 今回、お盆休み、夏休みの本格化の前にということで、帰省とか旅行というのはどうしてもあり得ると。今おっしゃったように慎重に判断というような言い方を、第2波非常事態宣言の時もされましたけれども、これがなかなか指標と言うんでしょうか、どう考えたらいいのかという、慎重な判断というのは何を指標というか基準というか、考え方として、もう少し、例えばこういう場合とか、すぐに帰省しなくても、ずらせるんだったらずらしてねとか、何か、判断する上での考え方について教えていただけると。

知事
 それぞれのご家庭にいろんな事情もありますし、行先とかスケジュールとか目的、いろいろな事情もおありなものですから、一律に機械的に絶対に行ってはいけない、とは言えるものではありませんので、そういう言い方はしません。有り体に言えば、今は非常事態ですと。平時ではありませんと。そして急速に感染者が岐阜県内に広がっているんですという中で動くことのリスクということを真剣に受け止めていただきたいと。
 すでにこうやって広がっていく中で、私もいろんな方とお話ししますけれども、結構身近で感染したという方がおられると。感染すると、どこかの病院の病床に運ばれて、一人で何日も過ごして、その間、接触もできないし、検査をして、いつ出られるかわからないというようなことで非常に感染することの怖さを、かなり多くの方が実感しておられる印象はあります。さはさりながら、まだまだ浸透させていく必要があるということも思っております。
 そういう中で、「慎重に」というのは、非常事態であるということを踏まえた慎重さということですから、裏返して言えば、できる限り控えていただきたいということかと思います。

記者
 今回のメッセージの中で、先週との違いのところで、あえて高リスクの場として例示をして、大人数での会食とか、パーティとか、バーベキューとか、カラオケを今回挙げられたと思うんですが、先ほど知事がおっしゃったように、会食とかバーベキューというのが、実際に感染事例があるということですか。これは差し支えなければ、クラスターですかね。

知事
 複数の家族でバーベキューをやって感染したというケースがあるんです。現に生じているわけです。

記者
 東白川村のケースですか。

知事
 そうです。

記者
 実際に事例があるから、特にここで挙げて。

知事
 そうです。例示として挙げさせていただいたということです。合わせて、同様に当然問題があるであろうカラオケとか、そういうものも挙げさせていただきました。

記者
 やっぱり特に夏休みは、暑いとバーベキューは河原でやるケースが多いと思うので、やはりそこはできるだけ。

知事
 そうです。バーベキューは一人や二人でやるものではないですから、どうしても大人数に必然的になってくるし、家族だから身内だからということで、つい油断があってはいけないと、そういうことで。現に複数の家族が集まってやっていて。
 実はこのクラスターは愛知県の方もおられるんですよ、その群の中に。これが今どういう状態かと言うのはまだ分析ができておりませんので、まだ全貌がきれいにわかっていないので、まだクラスターと言っていないわけなので。
 いずれにせよ、根っこはそういうことなものですから、警告を発したほうがいいであろうということです。

司会
 それでは、以上を持ちまして知事記者会見を終了させていただきます。

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