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知事記者会見(令和2年7月21日)

記事ID:0061938 2020年7月22日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和2年7月21日(火曜日)17時45分

知事
 まず、新型コロナウイルス感染症についてでありますけれども、昨日、専門家会議をやり、そして今日、対策本部をやらせていただいたわけでありますが、それらを踏まえまして、県の基本的な方針と言いますか、スタンスについてご報告したいと思います。
 お手元に資料をお届けしておりますけれども、この四角の中にありますように、基本認識として、県内は新たな感染拡大局面に入りつつあるということと、しかもこの先、急増多発リスクが高まっているという懸念を持っております。
 これについてもう少しご説明しますと、まず第1に、県内感染がこのところ急増してきておりまして、基準指標も、私ども定量的な指標としては、この5つ(新規感染者数、PCR検査陽性率、感染経路不明者数、入院患者数、重篤者数)を掲げているわけでありますが、このうちの新規感染者数、それから、感染経路不明者数が基準値を超えていると。すでに超えているということであります。そもそも、この緊急事態措置が解除されてから、解除後36人が感染しておりますが、この36人の内の30人がこの7月中ということでございます。
 それから2番目が、まさにここにありますように、ここへきて(感染者が)急増しているということでございます。どんなところで発生しているかということでありますけれども、学校でありますとか、医療機関、福祉施設、風俗店など、ひとつ間違うと集団感染ということに繋がりかねない、そういったところで五月雨式に発生してきているということであります。そういう中で、全国初の高校クラスターというのが発生しまして、今、全力でこの解消に取り組んでいるということであります。まさに、感染拡大リスクが大変大きい分野で、次々と発生している。これまでのところは、この学校クラスターは別にしますと、何とか最小限で食い止めてきておりますが、さらに今後、リスクが伴うというようなことでございます。
 それから、もう一つは、36人中ほぼ半数が、関東、関西、あるいは近隣県に由来したと思われるケース、その可能性の高いものでございまして、そういう意味で、全国的に感染拡大エリアが広がっていく中で、それが本県にも波及してきていると考えられるのではないかということであります。
 という現状のもとで、今後、さらに感染急増多発リスクが高まるのではないかということを強く懸念しているわけであります。具体的には全国的に急速に広がってきていますが、特に、政府も問題視しておりますが、酒類を提供する飲食店での会合といったようなものについて、多発しているということでございます。それから、今後、いよいよ4連休が始まり、その先に夏休みがあり、お盆休みがある。「GoToキャンペーン」もスタートするということでありまして、人の動きが活発化するわけでありまして、この人の動きの活発化とともに感染症の拡大リスクが高まるという懸念でございます。ちなみに、今年の3月下旬の3連休がございましたが、やはりここで緩んだのではないかという認識であります。3月末から4月に入って感染者が急増し、緊急事態宣言に至ったということでありまして、その轍を踏まないように対応していく必要があるのではないかということであります。
 それから、今後、段階的にじわじわと入国制限が緩和されていきますので、海外からの人の流れも出てまいります。したがって、波打ち際と言いますか、こういった点での監視強化を国に対してお願いしているところでありますが、この点についても注目する必要があるということでございます。
 そこで、次のページにありますが、県民・事業者の皆さんにぜひお願いしたいことは、まず第1番目は、原点に立ち返って、新しい生活様式を引き続き徹底していただきたいということであります。「人との距離確保」「マスク着用」「手洗い」と、すでに繰り返し言われてきているところでございますし、それから、「3つの密を回避する」ということも言われております。さらに、毎日、体調を自己チェックするというようなことで、新しい生活様式を丁寧に、確実に実行していただきたいということであります。これは何度も繰り返し申し上げていることであります。
 それから2番目に、感染リスクを避けるという、慎重な行動をお願いしたいということでありまして、感染拡大エリア、全国的にも拡大しているようなエリアとの行き来について、回避をしていただきたいということ。特に、高感染リスクの場、行動、今話題になっております夜の街とか、酒類を伴う飲食、居酒屋、あるいはマスク着用なしでの長時間の会話とか、そういった場面からできるだけ身を慎んでいただきたいということであります。
 それから3番目に、自らの行動に責任をということで、今回の高校クラスターの発端のケースにも関わるわけでありますが、体調に異常があれば、直ちに通勤・通学などの外出をストップしていただきたい。そして、その旨を然るべきところに報告していただきたいということで、この初期動作の有無によって、その後の感染が大きく変わってくるわけでありますので、こういったことを心掛けていただきたい。それから、今かなり普及が進んでいますけれども、「(岐阜県)感染警戒QRシステム」、いろんな県の施設や、あるいはイベントなどでお勧めしておりますが、相当浸透してきておりますけれども、引き続き徹底して登録していただきたいと思いますし、国のほうもCOCOA(ココア)という接触確認アプリを発表しておりますので、これにも併せて登録していただきたいということでございます。感染者との接触が有ったか無かったかをいち早く知る方法でありますので、これについてもぜひお願いをしたいということであります。
 それから、事業者の皆さんに対しましては、すでに「コロナ社会を生き抜く行動指針」ということで、特にリスクの高い業種については、ガイドラインを出しているところでございます。そういった指針、ガイドライン、それから業界ごとにいろいろとガイドラインを出しておられますけれども、改めてそれを徹底して実践していただきたいということでありますし、県としては、そういう(感染)防止対策実行中のステッカーの積極的な掲示をお願いするようにしたいと思っております。
 そういうお願いをする一方で、今、例えば高校クラスター対応ということで、精力的にPCR検査をやってきておりますけれども、県のPCR検査能力が、現在、一日当たり464件ということでございますが、目標として10月には、確実に686件まで拡大することができるわけであります。さらにその先の目標として、できるだけ早い機会に、1日あたりのPCR検査能力1,000件というレベルを達成したいということで、精力的にそのための検討を進めていきたいと思っております。それから検査する場合に試薬が必要なわけでありまして、それについても専門家の先生方とご相談をして、1ヶ月ボリュームの備蓄を持ちながら、PCR検査を進めていきたいということで、試薬の1ヶ月備蓄の体制を整えていきたいと、私としては思っているところでございます。
 あと3ページ目、4ページ目は、それぞれのデータについて書いてございますので、ご覧いただければと思っております。感染多発リスクがどんなところでということですが、4ページ目の一番下にありますように、全国でのリスクの高い行動事例とありますが、こういったケースで多発しているということも踏まえていただきたいということでございます。これが新型コロナウイルス感染症の再拡大ということについての、私どもの考えでございます。
 それからお手元に空宙博(そらはく)関係の資料がございますが、この岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は5月19日(火曜日)から、感染防止対策を徹底したうえで再開してきておりまして、この週末には1日あたり1,000人ほどお越しいただけるようになりまして、回復しつつあるということでございます。
 実は休館中に、再開を見越した様々な仕掛けを考えてきておりまして、その一端をご紹介させていただきます。
 一つは、企画展として来月1日(土曜日)から、「ドローンが拓く未来」というテーマで、今後の新たな空の移動手段として期待されるドローンについて、その仕組みや活用方法を展示するということであります。また、単なる展示だけではなしに、空飛ぶクルマの飛行試験を試みておられる方の講演会とか、模擬体験とか、そんなことをやろうとしております。
それから、「宇宙を知ろう!ちびっこ宇宙博士認定講座」ということで、お子さん方に8月から9月にかけて、連続講座を受けていただいて、これに出席して、若干のクイズとか任務をクリアすると、「ちびっこ宇宙博士」に認定するということでございます。山崎直子さんに監修、参加をしていただいて、直接認定証を渡していただくと。そして、認定された皆様には、「ちびっこアンバサダー」ということで、宇宙について想いを広げていただきたいと思っております。
 それから、「空宙博ワクワク創出プロジェクト」ということで、空宙博にゆかりのある方々の手形、メッセージを集めて、館内でちりばめて展示をするということです。最初に、山崎さんの手形からスタートしますが、館内を巡りながら、そういった宇宙飛行士とか、宇宙ゆかりの方々の手形を探索すると言いますか、見つけ出すという楽しみもやってはどうかと。
 そんなようなことで、空宙博の積極的な活用ということで動き出したということでございます。
 それから、資料はお届けしておりませんけれども、今日13時頃でしたかね、JR東海の金子社長のところに参りまして、飛騨3市1村の首長さん方と一緒に行ったわけでありますが、何とか、JR高山本線の再開をということでお願いに参りました。
 私どもの訪問に合わせたというわけではないが、とおっしゃっておられましたけれども、7月23日(木曜日)の始発から、全線運転再開という目途が立ったという話でありました。今日、明日、まだ細かな点検をするそうでございますが、おそらく問題なくそれをクリアして、通常のダイヤで、通常に運転を再開できるのではないかということでありました。
 実はこのJR高山本線は、今回の災害では12ヶ所被災しておりまして、一つひとつ非常に、大変なスピードで取り除いてきていただいておりまして、最後に飛騨小坂駅と渚駅の間の500~600mですかね。国道41号線の道路が深くえぐられて、えぐられた先に高山本線の線路があって、その線路の土台の部分もさらにえぐられているという状況で、私も現地に参りまして、中部地方整備局とJR東海が、まさに緊密なコラボレーションをして、どういう手順でどこから手を付けて、道路と列車の再開を実現していくかということで、きちっとしたプランを立てないとうまくいかないと。それぞれバラバラにやっていたのでは、ちぐはぐになってしまうということを申し上げて、現地でも両者にお願いしたところであります。
 色々と検討した結果、道路のほうはやはり、かなりえぐられ方が厳しいので、すぐさまというわけにはいかないということなので、まず列車を優先しましょうということになって、(線路の)下がえぐられているものですから、列車の線路の上のほうから、ロープを降ろしてコンクリートを吹き付けるとか、そういう大変な工事を中部地方整備局のほうが優先してまずやっていただいて、そこが非常にうまく固まったということで、今、列車を走らせて、地盤は大丈夫かとか、それから休止している間の信号系統とか、いろいろな点検をしているわけです。
 まさに両者の優先順位を付けたコラボレーションの結果として、まず高山本線の早急な全線再開に至ったということで、本当にうれしい限りであります。まさにこの災害から、岐阜県が復旧への道を歩みだしたという非常にシンボリックな出来事として大いに歓迎したいと言うか、飛騨3市1村の首長さん方も、飛騨は一つということで、ありがたいということで喜んでおられました。
 ということが今日ございましたので、私どもとしては、要望を持って行ったわけでありますが、それに間に合って、いろいろと工夫をしていただいたということで感謝しておるところでございます。
 私のほうからは、以上でございます。

記者
 2点ありますが、いずれも新型コロナの関係でして、首都圏とか関西圏とか、感染者の多いところに向けての旅行については、慎重な対応を呼びかけると、先ほどの会議でもあったと思うんですけれども、そういった感染者の多いところに対しては移動を自粛してほしいということでしょうか。

知事
 自粛という言葉は使いませんけれども、今、全国的に感染拡大の流れにあるわけで、どこでどんなことが起こっているかということをよく見極めながら、それぞれの方々の行動プランを考えていただきたいと思います。ただ、岐阜県として、新たな拡大局面に入ってきたわけでありますから、基本的には、前から申し上げております不要不急の移動というのは控えていただいた方がいいのではないかという、そういうベースのうえで、さらにどこでどういうことが起こっているかということを見ながら、慎重にプランを立てていただきたいと思います。

記者
 もう一点ですが、現状ベースで言うと、店舗への休業要請はしないとなっているんですけれども、そこまで再度踏み込む状況は、どうなった場合にはそこまでいかれますか。

知事
 現段階では、まず、ガイドラインなり指針なり、これで行こうと決めたことについて、きっちり行われているかどうかということと、その証としてのステッカーとかチェックの仕方とか、そういったところを丁寧にやっていきたいと思っております。その上で、将来なお、十分でないと、あるいは更に緊急事態が生じれば、更に対策を一段と強化していくということはあり得るわけですが、現時点では、個別の店舗に対する自粛要請までは考えていないということでございます。

記者
 基本的な確認なんですが、県民、事業者の皆様へという、これは知事メッセージと受け取ってよいでしょうか。

知事
 はい。この紙は、1枚目がまず現状認識なり、基本的な考え方で、こういうことであるので、ぜひお願いをしたいということで、いわばパッケージになっております。全体をメッセージと受け止めていただければと思います。

記者
 これは今日中に発出されるということですか。

知事
 今日、明日、いろんなルートで発出したいと思っております。

記者
 市町村とか業界団体とかということですね。

知事
 はい。また恐縮ですが、メディアの皆さんにも、こうした私どものメッセージをお伝えいただければありがたいと思っております。

記者
 この中に、感染拡大エリアとの往来の回避という言葉が読み取れますが、関東圏もそうですが、愛知県、今日また非常に多くの感染者が出ているんですけれども、愛知県との関係というところではいかがでしょうか。

知事
 愛知県由来と思しき感染のケースも、お渡しした資料の4ページをご覧いただきますと、愛知県が起点であろうと思われるケースが9人、そして、愛知県で感染した方に濃厚接触したのではないかと思われるケースが1件、合わせて10人ということで、これだけのものが出てきております。さらにまた今日、おっしゃるように非常に大きな数字が出ておりますので、やはり、愛知県全部をということではなくて、具体的にどこでどんな風にケースが出ているかということを詳しく分析させていただいて、それに沿った慎重な行動をお願いしたいと思っております。

記者
 直接的に愛知県という県名を名指しして往来を回避するようにというところまでは行かないということですか。

知事
 そういう大づかみの議論をするつもりはないですが、この愛知県由来と思しきケースの多くはやはり愛知県の飲食、お酒を伴う飲食のケースが圧倒的です。そういうことをお伝えして慎重に考えていただきたいと思います。

記者
 先ほど、マニュアルの提出を再度要請していくというところで、100%にもなっていないし、ステッカーの普及率も低水準ということで、具体的にはどのくらいの提出状況でしょうか。8割というお話も少し出ていましたけれども。

知事
 岐阜県において、過去にクラスターが発生した分野について、「コロナ社会を生き抜く行動指針」の中で具体的なガイドラインを提示して、それを受けてマニュアルを提出していただきたいということで、ずっとフォローしてきておりますけれども、今、8割近くになっているというのが現状です。私どもはそれを100%にしたいと思っております。
 ステッカーの方はまだまだ流布しているという状況ではありませんで、今日、飛騨市長も言っておりましたけれども、一生懸命推奨しても、なかなか動きが十分ではないという話もありました。私どもとしては、まさに、このステッカーを貼っていただいていることが一つの安全の証であるということで、行政サイドからも強く推奨したいと思っております。

記者
 ガイドラインの求める特定の6業種だったと思うんですが、それぞれの業種で提出率というのは、山があると思うんですけれども、特にお願いしたいところは。

知事
 全体8割ですから、かなり進んできているんですけれども、やはり飲食関係ですかね。提出率が低いのは。相対的にですよ。

記者
 こういった感染拡大が徐々に進んでいる状況の中で、率直に「GoToキャンペーン」がこのまま行われるということについて、知事の認識があればお聞かせください。

知事
 私どもとしては、前にコメントもお出ししましたけれども、感染拡大が、岐阜県自体もそうですし、全国的にも進んできている拡大傾向がありますと。かつ、甚大な豪雨災害にも悩んでいるという状況の中で、各地域の実情を見ながら、慎重に考えてはどうかという意見はもともと持っておったわけでございますけれども、いろいろと検討された結果、東京を除いてスタートするということになったわけであります。
 そうであるとすると、今の私どものここにお出ししたような認識ですから、「GoToキャンペーン」でお客様が岐阜に来られるとすると、その受け皿としての岐阜県側の観光関係者に、このガイドラインをよりしっかりと順守するということについて、徹底していただきたいと思っております。
 それから、「GoToキャンペーン」そのものではありませんが、言わば「GoToキャンペーン」に先立って、私どももすでに6月から7月にかけてクーポン券を出しているわけです。これは大変好評で、第1弾は岐阜県民に岐阜県内を回っていただく。第2弾は東海3県の方々に岐阜県内を回っていただくということで、身近なところから順番に広げていきましょうと。そういうやり方を私どもは取っていますから、「GoToキャンペーン」も同じようにやったらいかがでしょうかという意見を申し上げたんですけれども、そういうことで、今は動いているわけです。私どもとしては、本来ですと8月から、今度は、ホップ・ステップ・ジャンプで、全国を対象にしたクーポン券をと思っていたんですが、これは現下の状況では見合わせようということで、しばらくこれは様子見ということでありますが、ただ心は、おっしゃるように愛知県の問題もありますし、近隣県も含めて状況をよく見極めながらやっていこうと。
 ただ、実際にやってみてわかったことは、何もオールジャパンに対象エリアを広げなくても、ニーズというか、旅行に対する意欲というのはすごく、クーポン券を買って行きたいという意欲は非常に高いと。だから結構大きなマーケットがあるということは非常に感じました。
 しかし、こういうコロナの再拡大の局面の中で、いかに安全安心に旅行を進めていくかということについて、徹底しながら進めていこうということで、私どものクーポンも、そういう意味で少し様子を見てみようと。それから、そもそも「GoToキャンペーン」がどのように展開するか。それによって岐阜においでになる方がどのような流れになるのかということです。飛騨の方に聞いてみますと、この災害で急速にキャンセルが出ているということで、「GoToキャンペーン」絡みのキャンセルというよりは、災害絡みのキャンセルが急増しているという話を聞いておりますけれども、それはそれとして、「GoToキャンペーン」自体が、岐阜県においでになるお客さんの流れとして、どういうふうになっていくかということは、よく見極めていきたいと思っております。

記者
 先ほどの知事のお話では、不要不急の移動であるとか、どこでどんな感染拡大が起こっているかを見極めながら、慎重にプランを立ててほしいというお話もありましたけれども、岐阜県民に対しては、「GoToキャンペーン」が発出される中でも、近隣の移動にとどめてほしいというか、そういう具体的なお願いとかはありますか。

知事
 近隣といっても、近隣県でもいろんなことが起こっているわけですから、近隣も含めて、それから県内もここ数日間急増しているわけですから、遠くと言わず、近くと言わず、全体として拡大傾向になってきたということを、もう一回重く受け止めて、慎重に考えていただきたいということです。

記者
 「GoToキャンペーン」の趣旨と、今の知事のお考えで、かなり矛盾と言うか乖離があるのかなと思っていて、その点、柔らかい言葉でおっしゃっていますが、率直に、どういう感想をお持ちかというのをもしお聞きできれば。

知事
 一方で、観光の世界は壊滅的な影響を受けているわけです。この間。それをどう立て直していくかという問題意識は誰しもあるわけですし、要は、方法論だと思います。それから観光消費というのは具体的に使われるお金ですから。どこかにため込まれるお金ではないので、経済を回していくうえでは、観光消費というのは非常に重要な要素だと思います。そういった意義を認めたうえで、時々刻々と、日々感染状況が変わりつつあるわけですから、それから感染する場所とか、クラスターのあり方とか、変化しているわけですから、そういう変化の中で、方法論としては、いろいろ柔軟に慎重に考えていく必要があるだろうということであります。だから、東京都を除いたというのはひとつの方法論ですね。一つのご判断だと思います。

記者
 これまで県としては、県内、東海3県、全国という段階的に観光促進を広げていくお考えだったと思うんですが、今回少なくとも全国に向けたものを8月から停止されると。県内と東海3県内での観光促進キャンペーン自体については、どういった取り扱いをされる予定なのか教えてください。

知事
 ニーズは大変大きくあるということは認識できましたので、基本的には積極的にやりたいということなんですが、一方でここに来ての急速な拡大というものも深刻に捉えないといけませんので、一旦立ち止まって、状況の変化をよく見極めようということで、立ち止まろうということであります。

記者
 県民、事業者の皆様へのメッセージの2番目のところに、酒類を伴う飲食が特に高感染リスクであるから回避してくださいという記述があるんですが、飲食店でお酒を提供しているところへの配慮だと思うんですが、酒類の提供について制限してくださいというような部分的な要請みたいなものを事業者にされるお考えはないんでしょうか。

知事
 こういう社会活動、経済活動というのは多種多様でありますので、細かく細かく定義をしていくと、またその定義同士の関係がどうかとか、これは良いのか悪いのかとか、そういうところに入ってしまうので、まさに資料の4ページをさっき見ていただきましたが、全国であったリスクの高い行動事例というのが書いてあります。これをもっと具体的に書いてもいいんですが、こういうところで起こっているんですよと。そういうことを十分認識してくださいということで申し上げているわけです。お酒を飲んじゃいけないとか、お酒を飲みながら食べちゃいけないとか、絶対にいけないことだとか、そういう言い方をするつもりはないんですが、どうしても、どなたか居酒屋クラスターなんていう言葉を使う先生もいましたけれども、そういうところで大声を出して長時間気持ちよく時間を過ごすと、どうしても気が大きくなって、そこに隙ができるというか、感染の恐れができるということと、その当該居酒屋なり飲食店がどこまでガイドラインに沿って徹底した対策をやっているかとか、その対策の有無によっても違ってくるわけです。
 だから、どういうところに行ってどう振る舞うかという、こちら側の振る舞いもありますし、受け入れ側の体制整備もあります。そういったことを、よく周りを見渡してくださいと。こういうことで申し上げて、その例としてこういう書き方をしておりますけれども、心はそういうことです。

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