本文
司会
それでは、知事定例記者会見を始めさせていただきます。
知事、お願いいたします。
知事
私から、大きく3点ご報告させていただきます。まず最初に、「政策オリンピック」の関係で、3つアイデア募集をさせていただきます。今までの「政策オリンピック」は、募集の中で優秀なところをいくつか選んで、そこに実際にお金を付けていくと、それで実証していただくというのが基本だったのですが、今回は少し違っていて、アイデアを募集するというスタイルに変えます。例えばどういうことかというと、今回(募集する)3つというのは、「消防団員及び水防団員の確保」のためにどんなアイデアがありますか、「ひきこもり支援」ということでどんなことが考えられますか、そして更に3つ目は、「みんなで守る社会インフラ」ということで、この3つのアイデアを募集します。どういうことかというと、まさに今回のテーマというのは、社会全体を貫く大きな課題ではあるのですが、あの手この手で行政もいろいろと考えてはいるのですが、実際これについて、むしろこういうことだったらもっといけたのにというような、実際の現場の皆様方のお知恵をお借りしたいと。「もしこうだったら僕は消防団や水防団に入ったのに。」とか、特にひきこもりの対策は、どうしても支援をする側の方からいろいろと考えてこれまでやってきたのですが、できることならひきこもりの経験のある方、ないしは今まさにひきこもりを経験されている方のご意見、そういったものをいただけないだろうかということで、少し踏み込んだ形のアイデア募集になります。今回はそうしたご意見をいただいて、原則次年度の予算の策定のためのアイデアとさせていただきたいと。それで、もしよければ、補正予算で対応することも考えております。特に今申し上げたように、消防団・水防団の場合には、実際にこんな消防団・水防団だったら、私も入りたいなというアイデアだったりとかで、ひきこもりは今申し上げたように、まさに当事者と経験者の目線で見て、こうだったら良いのになというようなことで、もちろん、言われたとおりひきこもり支援をやっている中で、今までの支援はこうだったのだけど、もう少しこういうことができたら良いのではないかという、そうしたことをお願いしたいなと思っております。そして、3番目の「みんなで守る社会インフラ」はどういうことかというと、岐阜県の場合は、非常に(県土が)広いですし、川もあり、そして雪も降るという中では、まずはやはり道路の草刈りだとか、どんどん人口が減る中で、もちろん行政もやるのですが、それではなかなか、ひと夏に1回(草刈りが)できるかできないかみたいな話であったりとか、河川の辺りも、「本当は綺麗なところなのにな。」と言いながら、どうしても急がされるものだとか、あとは特に除雪、これからお年寄りの方々が中心になる中で、行政が来るまで家も出られないということではなく、皆でこういうことができたら良いなと。例えば、こんな機械があったらもっと楽になるのになということを募集したいと思っております。実は、先日の市長会(との意見交換会)で少しヒントとなるような、参考になるような情報も提供させていただいたのですが、例えば皆さんのお手元の資料の2ページ目を見ていただくと、除草は特に大変で、私もずっと40年ぐらいやっていますが、夏の暑い時に草がどんどん伸びるのですが、特にガードレールの下が本当に大変です。私の方もそうで、自治会で朝から皆が総出で草刈りをするのですが、以前は朝8時集合だったのですが、最近は夏が暑すぎて、今だと6時半ぐらいに集まって、太陽が上がってきたら解散しないと倒れてしまうというのがあるのですが、資料の中にありますように、こんな機械があったら良いなということですが、ついにこれができました。これは何が良いかというと、トラックに載せたところからアームが出てきて、ガードレールの反対側も刈るのですが、実は円盤になっているものもありまして、ガードレールの下を刈っていくのですが、柱があるとポコンと当たって、ちょっとアームが折れて、またアームがポコッと出てくるという、こんなタイプがついに出てきました。そうすると何が良いのかというと、実は刈りやすいということ以上に、これを見ていただくと分かるとおり、現在2トントラックを使っているのですが、作業者が外に出なくて良いです。だから炎天下でも、エアコンの効いた車を操縦する中で作業ができると。皆さん覚えていると思いますが、夏だと石が飛ばないように、板を持った人が2人ぐらいいながら、作業をやっていくのですが、とてつもない作業で、これを担っていただいている建設業界の方も、この作業をやっていただく人を集めるのは大変ということなのですが、実は、図にあるのは、これは外側が刈りやすくと、もう一つは2台が並走することによって、歩くよりちょっと速いくらいのスピードで通っていくだけでものすごく綺麗になると。そうすると、別に予算を減らそうというわけではなくて、ひとまず一度、この部分しかできなかったものを、同じ予算で3回刈れるのであれば、常に綺麗な状態になると。しかも、作業員の方が少なくて済む。まさに建設業界の「働き方改革」、「働いてもらい方改革」に資するようなことを、これも市長会でも紹介しましたが、各市町村が「それは良いね。」というのがありまして、そういったものも紹介をしながら、更には各自治体で、それならこういうことができたらもっと良いよねとか、こういうものの除雪バージョンとか、自分でやるだけではなくて、住民の皆さんが協力してやると、おじいちゃん、おばあちゃん達もできる形になるとか、そうしたアイデアをたくさんいただきたいなと。まさに、生活密着型の経験の中から皆さんのアイデアをいただいて、素晴らしいアイデアについて、原則は、次の令和9年度の予算ですが、良いものであれば、補正予算を立ててやっていくと、そんなことを考えたいと思っております。それで、今回は是非たくさんのアイデアを募集させていただきたいと思っておりますので、是非よろしくお願いいたします。これが1つ目でございます。
それで、2つ目の報告は、「ぎふモーニングプロジェクト」について、先日県図書館の喫茶店が新しくなりましたが、ここを使いまして、こうした「健康管理モニター事業」を実施することになります。今までの喫茶店はどちらかというと、元々の常連のお客さんがいらっしゃるところが多かったのですが、そうではなくて、今回新しくここが始まったので、更にこれを広げるということで、このキャンペーンをやろうと思っています。今回2回実施しまして、5月22日、そして5月30日に、県図書館の中にある「純喫茶もくじ堂」で、こちらもモーニングをやっていますが、モーニングの時間ではないですが、ここで説明会をやりたいと思っております。私も22日の方にはお邪魔して主旨説明をさせていただきたいと思っておりますので、是非奮ってご参加ください。特にここでは、ちょっと面白いイベントをやりたいと思っておりまして、次のページにありますが、ただ行って話を聞くだけではなく、その中で健康に関わる脳トレ体操やレクリエーションをやったりとか、特に高齢者の方の飲み込む力、嚥下と言いますが、どうも最近ちょっと飲み込みが悪いねという方達に、感覚論ではなく、実際測ってみてチェックしたりとか、そんなこともできる健康講座みたいなものを用意しておりますので、是非高齢社会に向かうにあたって、自分の健康を客観的に見たり、どういう対策を取ったら良いかということを考えるきっかけにしていただければと思いますので、是非5月22日ないし30日、この県図書館にお集まりくださいということで、よろしくお願いいたします。これが2つ目です。
最後に3つ目ですが、以前もお話をしました、いよいよ「異学年集団による学び合い支援事業」ということで、4月24日に既に報道の皆様方には報道発表資料の提供をさせていただいていますが、非常に反響が大きいので、改めてここで紹介させていただきます。おかげ様で、申請はあったのですが、今回は予算とのにらめっこ、それから準備状況も勘案して、4つの教育委員会5つの学校で実施するということになります。そして第1回目ということなのですが、4月28日に実際の授業をご覧いただける環境を提供します。特に、これをちょっと別のところで話をしたら、すごく関心が高いのと、以前少しお話をしたかもしれませんが、異学年はどうやってやるのと。既に県内で、小学校で実施されたところがありまして、こちらは、1・2・3年生が一クラスで、 4・5・6年生で一クラスということで、お互いに生徒同士が教え合うということを基本にすると。ですから、3年生では目立たない子も、1年生、2年生の子に対してはリーダーになれるので、その中で自己肯定感・自己有用感をという話をしたと思うのですが、今回は名前でお分かりだと思いますが、北方町立南学園、つまり義務教育学校、小学校と中学校が一緒になった学校ですので、したがって1年生から9年生までいらっしゃるということになります。この中で、今回非常に工夫されているなと思うのですが、 1・4・7年生でクラスを編成します。それから、2・5・8年生で一クラス、3・6・9年生でクラス編成をして、実はここは私も拝見してびっくりしたのですが、もう教材ができております。1年生から9年生までの問題が一つの教材になっていて、その中でどこをやっても良いですよと。ですから、これまでは一律一斉型の受け身の教育だったのが、「明日学校行ったらこの問題をやりたい。」と。「これはあのお兄さん、お姉さんに聞いてみたい。」とか、今度は、今までどうしても中学生ぐらいになるとかなり大人なのですが、どうしても中学生の中だけでいろいろと活動もしてきたのですが、今一人っ子も多いですから、弟や妹ができたような形で、教えるということが特に中学生の方々に対しては大きな経験になると言われています。これまでの経験でも、クラスの中では目立たなかった、ないしは割とそのどちらかというと一人で居るような子も、小さい子が相手だと全く違う一面を見せたりとか、特に今コミュニケーションスキルと言われているものが失われているという中で、こうした教育を行っていただく。しかも今回は、数学及び国語、算数も含めて、これをやってみるということでありまして、これは元々募集の時の要件としてこうしたものを一年間継続、トータル3年やるのですが、こうした異なる学年に属するもので、どういう授業をやるのかと。もちろん、学習指導要領に基づいた学力は当然付けるということで、今は規定の授業に余裕枠がありますので、まずそこを使いながら進めていくというのが基本になると思うのですが、そんな取組が始まりますので、是非皆さん取材をお願いします。取材される場合には、事前にご連絡いただければご案内をさせていただけると。私も非常にワクワクしているのですが、そうした取組がいよいよ岐阜県で始まるということですので、是非取材をお願いします。そして今回、惜しくも漏れてしまったところも非常に高い関心があります。それぞれの学校によって取組がまた異なりますので、そうしたものも追っかけていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。私からは以上です。
記者
「異学年集団による学び合い支援事業」について、何団体の中からこの5校が選ばれたか教えていただけますでしょうか。
教育委員会
5団体からありました。
記者
5教育委員会からという認識で良いでしょうか。
教育委員会
はい、そうです。
記者
1校が漏れてしまったということですね。
教育委員会
結果的にはそうなります。
記者
担当課が義務教育課になっていると思いますが、未来創成局もこの異学年(による学び合い)という取組をやっているかと思いますが、どのようなすみ分けをされているのでしょうか。
知事
未来創成局は元々大きな枠組としてと言いますか、方向性を決めるとか、あと国との調整が中心になっていて、そこで決まった方針に基づいて、担当部局がそれを実施していくと。以前、未来創成局ができた時に、そういう役割分担としました。綺麗にすみ分けしているところも、一緒になってやっているところもありますが、実際に(市町村の)教育委員会を所管するというか、連絡するのは(県)教育委員会という形で、そちらで進めているというものです。
記者
今回の5校の推進校なのですが、全部でなくても良いのですが、それぞれどのような提案が良かったというのはありますでしょうか。
教育委員会
まず岐阜市に関しましては、藍東学園になります。藍東学園は、今年度が初年度になりますので、異学年で生活をしながら、それぞれ学びをする、そのような学びを取り入れることが特徴でございます。北方町の北方北学園と南学園は、知事が申し上げましたように、このような教材を既に町の教育委員会の指導のもと、学校の職員が手作りしております。これは小学校1年生から中学校3年生、後期課程までの教材になっておりますので、どこから学んでも良いということを大事にしております。それから、池田町の温知小学校です。ここは、子ども達が興味ある課題、特に算数を中心にして、実生活とのつながりのある教材を学んでいくということを考えております。そして、笠松町の松枝小学校でございます。ここはもう既に異学年での学び合いの歩みがありまして、その歩みをさらに深めていこうという実績が評価されたということになっております。
知事
少し補足しますと、先ほどの岐阜市の教育委員会の方が、先ほど私が申し上げた、既に(異学年集団による学び合いを)やっていたところの先生が指導されているので、多分そうしたことになるのかなと思っています。
記者
関連するかもしれないですが、最初の知事の話の中で、生徒の自己有用感を高めるというお話があったと思うのですが、生きづらさを感じていることから、その下の学年を教えることで、自己有用感を持てるということは確かに分かるのですが、逆に教えるのではなくて、自分の学びを深めたいとか、もっと自分のやりたい勉強をしたいという子もいると思うのですが、そういうところはどのようにお考えでしょうか。
知事
実は、今の(北方町の)教材を見ていくとお分かりのとおり、小学1年生から中学校3年まで全部入っているんです。例えば、僕は算数が得意だという小学校2年生の子が中学生の問題も解けるようになります。ですから、今までは先生に言われたことをノートに写して、自分で勉強してというのがこれまでのスタイルだったのですが、自分でどんどん好きなようなペースで進めていって、分からないところを学校でお兄ちゃん、お姉ちゃんに聞くというのが基本スタイルになります。逆に今度は、中学生が全部分かっているわけではありませんので、逆に自分で、上から聞かれることはないので、基本的に下から聞かれるわけですが、その中でこのようにやるんだよということで、自分の理解を深めていくと。これは「ラーニングピラミッド」と言われていて、聞いて分かる、見て分かる、体験して分かる、そして一番定着するのが、教えて分かるというのがありますので、そうしたものを、できる子もできない子も、今までの学び、受け身の学びではなくて、積極的で、自分のやりたいこと、今度は教えるということによって、自分の定着を図ると。これは実は、これまでの経験の中で確認されている効果なものですから、これを全員でいくのか、どういう環境の中でそういうことがより進むのかというのは、今回研究して、また報告していただくと、そのようになっています。
記者
関連で、この異学年集団(による学び合い)について、知事が10の政策テーマを掲げていて、子ども達が、自然に触れたり、土や動物の糞尿に触れるといったプログラムがあったと思うのですが、これを推進校の中でもやっていくようなイメージになるのでしょうか。
知事
実は、今回募集した時に、国語、算数、理科、社会といった教科をやってくださいということが条件になっています。今までも、掃除を一緒にやる、給食を一緒にするというのは既に多くの学校でやっていて、課外活動も一緒にやるというのも既にあります。それに対して、この教科でやるというのは今までなかったので、これは今回の中心になりますので、おそらくこれらの学校ではそれぞれ今おっしゃっていただいたように、課外活動を一緒にやるというのは、多分入ってくると思います。
記者
課外活動の中で、自然に触れるプログラムが既にあるのか、これからやるのかというのはいかがでしょうか。
知事
これは学校によりますかね。
教育委員会
今、知事が申し上げたとおり、各学校で、特に総合的な学習の時間を中心に行うことが多いです。ただ、今回のこの異学年による学び合いの中には、総合的な学習の時間は抜いた教科の授業でということが条件になっています。
知事
基本的に多分やっているところがほとんどだと思います。
記者
NHKの受信料の支払いについてですが、総務省へご訪問される日程は決まりましたか。
知事
ほぼ決まりそうです。
記者
細かい日程は言えないでしょうか。
知事
こちらから提案してる中で選んでくれそうなので、決まると思います。
記者
近々といった感じでいいですかね。
知事
近々です。
記者
知事が、直接足を運ばれるということですか。
知事
はい、もちろんです。
記者
その中での総務省との話し合いなのですが、法律改正とか、そういった議題まで含まれていますでしょうか。
知事
今回の話を整理しますと、元々、放送法第64条に「視聴の用に供さないものにはお金を払わなくて良い」と書いてあるので、まずはそこの解釈です。これまでの解釈は、一般論として、自分で観たり観なかったり判断するようなものはダメということになっています。ただ、今回それは一般論なので、我々行政のように、例えば今回の、車に付いているカーナビのように、元々業務目的で使っているものを、観て楽しむということが業務として予定されてないものまで(受信料支払いの対象に)含むとなるのはおかしいのではないかということ、そこを確認したいと思っています。だから一般論ではない形で確認できればということで、放送法第64条の適用になればですね、そこの部分は外れるということを確認したいと思ってます。
記者
とりあえず今の支払いのルールに関する確認という認識で良いですか。
知事
そうです。
記者
(総務省への)訪問のスピード感についてですが、まず昨年10月の県議会で、NHKに訪問されるということを表明されました。そこから2か月経って、実際の訪問になって、そこから総務省(への訪問)にはもう5か月近く経とうとしているという中で、知事の中では、この訪問がスムーズにいったと考えているのか、もう少し早くできたというお考えなのか、いかがでしょう。
知事
私は元役人ですから分からなくもないのですが、こちらからは「まだですか。」と聞いているのですが、先方からの説明では、予算が終わってからとか、今取組をやっているので落ち着いたところでということで、(先方から)今回予算も通ったので調整しましょうという連絡が来たので、分からなくもないですが、できればもっと早くても良かったと思います。
記者
支払いの保留分についてはこのままということでしょうか。
知事
保留と言いますか、我々はこれを払わなくて良いのではないかという立場をとっておりますので、保留というよりは、払わなくて良いことの確認をしたいというのが我々の立場です。前回もご報告したと思いますが、実際に行って直接NHKさんと確認しただけで、元々ガラケーとカーナビの2つが対象になるだろうということで確認に行きました。それが一つの家庭に一契約で、いくつあろうとカーナビだろうと全部一つなのに、なぜか行政や法人に関しては、NHKさんの説明では一部屋ごとに契約するということになっている。その合理性はどういうことですかというのと、一法人契約ができないのですかと議論をしました。その中で一つ分かったのは、一つの部屋の単位の契約型は共通なので、一つの部屋に一個契約があれば、あと何台あっても一緒ですという説明がありました。最後に確認の中で、カーナビが一つの部屋というのは理解できなくもないですけど、「ガラケーがなぜ一つの部屋なのですか。」という確認したところ、 NHKさんの方からは「ガラケーは充電器がある場所でカウントします。」という説明だったので、そうすると、「例えば総務課に充電器が置いてある場合、総務課は既にテレビの契約をしてありますから、そうするともうガラケーの契約はいらないということですか。」と質問したら、「そうなります。」と仰いました。ということは、単独で充電器が置いてあることはほぼないので、「ガラケーは、もしそこに契約があればいらないということですか。」と聞いたら、「そうなります。」という答えだったので、多分、岐阜県の場合、ガラケーに関しては元々支払いの必要はなかったということが確認されました。そうすると残るのはカーナビになりますし、「既に払ってしまわれたところについては、むしろ過払いになっているのではないですか。」と確認したところ、「それは払い戻しをいたします。」ということになりましたので、これは全市町村、それから知事会を通じて既に報告をしております。多分そういう対応をされていると思います。最後はそのカーナビ、しかも業務で使うカーナビに、それをどう適用するのか。これはおそらく先ほど申し上げたように、NHKさんというよりは、総務省の法律解釈で、放送法第64条の解釈の問題になりますが、まずは総務省がメインになるのかなと、そのようなイメージであります。
記者
次の総務省との話し合いでは、その話の結果では払うということも考えられるのですか。
知事
そうではなくて、それを払う対象になった時に、今度はNHKさんの方に戻って、なぜ一部屋契約なのかというところの合理性を問うたら、「それは協議会で検討する事項です。」との答えをいただいていますから、それについては、例えば一法人契約という形に見直していただければ、多分これは既に法人契約払い済みということになりますので、特に未払いということも解消すると思っています。だから、まずは総務省の方の法律解釈を確認した上で、そこで終われば終わり、終わらなければ戻って、契約のあり方についてはNHKさんの規約の方になりますから、その中で既に県だけで何百本と契約していますから、その中の内数になれば、元々未払いではなくて、払わなくて良いということで決着するかなと、そのようなシナリオを描いています。
記者
今月21日の全国知事会の研究会の方で、選挙制度のあり方に関する報告書を林総務大臣等に提出されました。その中の一つのテーマとして、SNSなどを使った誹謗中傷などに規制を求めるということがあったと思うのですが、知事ご自身の経験を踏まえて、この辺りいかがお考えでしょうか。
知事
これはまさに、法律の抜け穴というのも変ですが、例えば今でも選挙活動は、誹謗中傷ではないのですが、メールはアウトだけどSNSはオッケーというか、オッケーというよりは法律が適用されていないので、いわゆる法律の抜け穴、法律用語で「法の欠缺」状態でそういうことが起きてしまっているので、まずその穴を塞ぐかどうかが先の話になります。したがって、メールはだめだけど、SNSが良いということ自体はおかしな状態なので、その時にメールと同じようなルールを適用するのかというのがまず一つ。その次に今度は選挙活動かどうかを超えて、誹謗中傷がどうかというのがあります。これは結構難しくて、何が誹謗中傷で、何が情報の提供なのかというところが、一つこの問題の難しいところではありますが、ただ、やはり客観的にそれが分かった場合については、それに対して今度どう止めるのか、それを今度はブロバイダーの方に要求するところがただの依頼なのか、命令なのか、罰則上の義務なのかというのは、この次の議論になってくると思うのですが、いずれにしても、そういうことが議論される段階に来ているということが理解できます。ただ、それをやり過ぎると、それこそ今のSNSでコミュニケーションを阻害してしまう可能性がありますので、ここはいろいろ慎重な議論がいると思っています。
記者
来年の統一選で、県議選があるのですが、今ちょうど県議会の方で、議員定数の選挙区割に関する、議員定数等調査懇談会が続いております。その中の一つの論点として、人口が少ないにも関わらず、定数が多く配分される逆転現象というのが県内で4通りありまして、国勢調査が今年順次発表されていくと思うのですが、その結果の公表を踏まえて、今後の県議会での区割りとか定数の議論をどう進めてほしいとお考えか教えていただけますでしょうか。
知事
先日の自民党さんの会議でもその議論が出ていたようですが、まずは客観的なデータに基づいて、県民の意見をできるだけ的確に反映するということが本旨です。ただ他方で、行政単位が、例えば市町村単位の、一つの同じ行動を行うチームというのがありますので、それが人数が少ないから、ここを無視して良いのかというと、都道府県でも同じことなのですが、国会議員の定数と全く同じ議論が県議会でも起こっていて、ある程度文化的、地縁的な関係をどこまで大事にするのかというのと、できるだけ公平にしたいというのは、まさにせめぎ合いだと思っております。ですから、県内でも合区があったり、ある程度の、それが完全に期待値である必要はないと思いますが、ある程度それが耐えられる議論になるのかというのは、まさにこれからです。いずれにしても、その数字を見てから決めるということ、あと場合によっては、その行政のやり方そのものを見直していかなければいけないのかもしれないなと。いわゆる、市町村合併をし、元々99(の市町村が)あったところが現在は42になりました。42になったということは、その42単位で独自の行政をやっているので、その行政単位としての意見の反映のさせ方として、県議会の議員さんがどうあるべきかという連立方程式を問いていくことになると思っています。
記者
その行政の在り方についてですが、そろそろまた市町村の再合併の議論も必要という認識で良いでしょうか。
知事
今のところ私はいらないと思っています。42市町村になったとしても、元々の99の文化が残っていますので、(合併して)まとまったところは良いのですが、まとめられた方については、先ほどの消防団もそうですが、地域のつながりが薄れてしまうので、どこまで行政の効率性を求めるのか、それともやはり地域のつながりというものが、ある意味生活の中で非常に大きなウエイトを占めるなら、この辺でまた更なる取組だとか、場合によっては、できれば岐阜県は外の人を呼び込みたいと思っていますので、そういう点では、これ以上どんどん合併すれば良いということを私は思っておりません。
記者
「政策オリンピック」の関係ですが、それぞれ採用するアイデアは一つずつということで良いのでしょうか。
知事
そのようなことは予定していないと私は思っています。非常に良いアイデアが複数あればそれを政策として(実施していきます)。今回は、予算が決まっていてその中でというわけではありませんので、できるだけたくさん生かせるものは生かしていきたいと思っています。
記者
採用したものは、必ず事業化するというわけではないのでしょうか。
知事
そういうわけではなく、事業の参考にさせていただくということです。
記者
今回この形式にした理由、きっかけのところで、幅広く意見を募りたいというか、今まではどちらかというと、鳥獣害(対策)だったら普段それに携わっている方々が中心になると思うのですが、もう少し門戸を広げたというイメージで良いのでしょうか。
知事
先ほど少し申し上げましたが、どうしても政策を作る観点でいろいろとアイデアを絞ってきたのですが、特にひきこもりの方の例が一番分かりやすいと思うのですが、実際にひきこもっておられる方、経験者の方からの意見がいるかなと思います。どちらかというと、支援者の意見として、いろいろあの手この手でやってきたのですが、ただ残念ながらそれによってひきこもりが劇的に減りましたという話は聞かないし、逆に言うと、やっている支援者にとっては、もう少しこれができたらいけたのになという思いもあるでしょう。実際に、ひきこもっておられた方の話も聞いたことありますが、意外に支援されている方と視点が違うなという感じもしているので、そうしたものを、言われたからすぐ政策にできるかどうかは分かりませんが、そういう声をまず集めた上で、もう1回その政策を考え直すと。特に消防団員及び水防団員の確保は待ったなしの状況なのですが、これまでも団に入っていただくと割引があるというのはやってきたのですが、これはこれでまた手厚くやるのですが、おそらくそれで劇的に改善するというよりは、むしろ消防団、水防団のあり方、操法を中心とするピシッとするものでも良いし、ただ、逆にせっかくやっているのは、閉じた世界になるのだったらもっと子ども達がたくさん見られるような「子ども消防団」であっても良いし、女性の消防団は始まりましたが、例えばルールが厳格じゃなくて、その2番隊、3番隊があってもいいし、こういう時には出られるしというものがあっても良いと思います。あと今度は、企業単位で作っても良いし、企業として貢献するとして「企業内消防団」があっても良いしとか、いろいろな議論があるので、今までだと「そんなものは。」というのがあるかもしれませんが、実際にやられた方々、本当は消防団に入りたいと思っているのだけどうちの会社では無理だよねという人など、いろいろな声が聞こえてきているので、アイデアをいただいて、採択したからやってくださいみたいなそういう話ではなくて、またいろんなアイデアをいただきたいと、そのような発想であります。
記者
当事者の目線というか、「みんなで守る社会インフラ」の場合も、普段道路とか除草に携わっている人とか、除雪に携わっている人とか(を想定しているのでしょうか)。
知事
私も40年間(草刈りなどを)やってきて、ガードレール下の草刈りがいかに大変かというのを、多分一番知っていると思いますが、何でこんなことができないのだろうかというのがついにできたので、嬉しくてしょうがないのですが、聞いてみたら、各市町村においても全く同じ思いだったとありましたので、やはりみんな考えること同じだったら、それを表に出すことによって進むかなと、そんな思いであります。
記者
今回のテーマだから、このように(アイデア募集のみ)しているだけで、「政策オリンピック」のあり方を今後もこのやり方にしていくわけではないということですか。
知事
両方あって良いと思っています。何しろ、実際にやることに意味があるというのもあります。「アグリパーク」は既に今年もそうですし、あと、「ふたつのふるさと事業」の防災交流は募集しましたし、そうしたものもしっかりやっていきたいと。あと、「空き家対策」も実際にやってもらわないと、アイデアだけではいけないので、従来型の募集にしています。
記者
「異学年集団による学び合い支援事業」の関係で、実際に効果があったのかを検証していくということが一つ大事なことだと思うのですが、実際どのように検証をしていくのか。学力が伸びたかどうかで審査していくだけではないような気もするのですが、いかがでしょうか。
知事
今回の募集条件に、3年間の結果を報告するというのも入れてありますので、成績はもちろんそうなのですが、先生方が感じられた改善点、その他を報告いただくことになっております。ただ、これさえ報告すれば良いというよりは、むしろそこは幅広くご報告いただくということで、それが条件で採択しております。
記者
特に何かフォーマットを定めているわけではなくて、向こう(学校)の意見というか、そういうのを聞くみたいな、そのような効果検証の仕方でしょうか。
知事
実際今回、算数が多いというのは、これ多分共通だろうなと思っているのですが、既に国内で何件か先例があるところですが、大体算数が一番まずやりやすいと。教えやすいし、分かりやすいし、答えが出やすいということです。答えが一つに決まるものです。過去の経験からすると、だいたい平均で30点ぐらい上がるのだそうです。一番伸びるのは真ん中辺りです。それから、今まではついていけなかった子も、成績はもちろん上がるし、できる子もやはり定着率が上がるということで効果があったという報告は聞いています。それを改めて、これをそれぞれの学校で更なる効果を確認していただきたいと思っています。
記者
NHKの受信料の件で確認させていただきたいのですが、先ほど、まず総務省に今度行かれて、そこで支払いの義務が仮にあるということになった場合、NHKに戻って規約の変更の話を協議すると。そして、規約を変更してもらえれば、未払いが元々ないということになる、なれるかもしれないということでしょうか。
知事
その時はその時のルールの決め方で、それを遡及するか、新たにするかによって、また対応は多少変わるかもしれません。
記者
そこは遡及の可能性もあるとお考えでしょうか。
知事
ゼロではないかもしれません。
記者
従前の規約に基づいた支払いが結局必要になるのではないかなと思ったのですが、そこに関してはいかがでしょうか。
知事
おそらく、まとめ方の問題なので、我々は決して全く払っていないわけではなくて、各部屋ごとにかなりの額を払っているので、特にガラケーの場合はその内数であることが確認できたので、これは元々払っていましたということになります。あと最後に残るのは、自動車のカーナビなのですが、ただNHKさんからも、そもそもスクランブルをかけて観えないようにするという対応をされているところもあるのですが、NHKさんの方は明確にそれは推奨しませんということを言われております。ですから、後付けで触ることによって他の機能がおかしくなってしまう可能性があるので、そこについてはむしろルールでしっかりやりましょうということで話をしてきたところです。
記者
仮に規約を変更するとなった場合も、その規約が変更される日付というのがあると思うのですが、それより遡って、規約変更後の事項を遡及させるということも考えていらっしゃるということですか。
知事
それはあり得ると思います。まとめる趣旨が、本来それは細かすぎた。今回もそうなのですが、おそらく充電器の場所によってカウントされるということは多分私が聞いた限り誰も知らなかったので、実際にその場にいらっしゃったNHKの幹部の方も驚いておられたということは、(制度が)非常に分かりにくいというのは間違いないと。これはNHKさんの方も認めておられましたので、今回契約の仕方がすっきりした段階で、やはりそれは本来遡る必要がないかもしれないという議論があることも期待しています。
記者
社会保障国民会議を国の方でやっているかと思うのですが、そちらの方で、給付付き税額控除の話で、地方自治体、特に市町村にはなると思うのですが、給付といった事務を負担するべきではないかという意見も出ているのですが、直接的には県としては必ずしも関係してこないかもしれませんが、地方自治体の市町村を束ねる立場として、知事のお考えをお聞かせください。
知事
税制そのものもそうなのですが、できるだけ行政コストが小さいという方が良いに決まっているわけです。ですから、どうしても意外にお金が来る議論ばかりしていますが、給付すべき人を確認するところから始まって、給付の方法、そして払われたかどうかの確認となると、実はとてつもない行政コストがかかるのです。仕組みの考え方によって、その行政コスト分も、本来ならば給付に充てられたかもしれませんが、よくあるのは、予算を取ったのだけど、半分ぐらい手数料で消えました。などとよく報道していただいているように、これはお金があれば自動的に配れるわけではないので、そうするとできるだけ手間のかからない方法にするというのは当然だと思っています。もらえる方からすれば少しでも多い方が良いのかもしれませんが、国全体から見て、これに使うお金が10あるとして、結局手元に届くのが半分になってしまうようなことがあるのであれば、そこは工夫の余地があると思います。
記者
市町村が事務の負担をするということ自体について、賛成か反対かとか、その辺りについてはいかがですか。
知事
負担は仕方ないと思っていますが、過剰な負担は良くないと思っているので、できるだけ、個別の住民の方を把握しておられるのは基礎自治体の市町村ですから、市町村にとって一番やりやすい方法で、そうした給付をより多くするというのが大事だと思っています。
記者
過大なというのはどの辺りから過大な負担になってくるとお考えですが。
知事
実際には、今までの給付のやり方の金額だけ増えるというのが一番楽です。そこに条件が付いて、こういう条件の人にだけ配るとかになると、こういう条件の人がどれに当たるのだということを確認するという作業が出てくるので、そうしたことが行政負担としては、非常に大きくなるかなと思っています。
記者
なるべく判断がしやすいような仕組みであればということですかね。
知事
そうですね。
記者
「異学年集団による学び合い」の件なのですが、先ほどお話しされていたように、県内では、教科の学び合いというのは初めてということでお間違いないですか。
知事
いえ、先ほどの申し上げたように、既に小学校で、かつては確か則武小学校で一部やっておられましたので、そうした先進的な取組は存在していました。ただ、それを政策としてやるというよりは、校長先生のご自身の判断で進めておられたというのが基本なので、政策としてやるのはこれが初めてになると思います。
記者
「政策オリンピック」としては初めてということですね。
知事
いえ、「政策として」です。
記者
県として、知事として、こういった取組を通してどういったことを望むかというのを、改めてコメントお願いします。
知事
今、子ども達の35万人が不登校ということになっていて、人口減少で子どもは少なくて大変だと言っている一方で、35万人も不登校の子どもがいるということは、本当に由々しき状態だと思っていて、ただそれがどうしたら解消されるか、それから昔からあるいじめの問題、これも長年の課題だったのですが、これはある分析によりますと、明治時代からの一斉教育、同じ学年は同じ能力があるという前提に基づく一斉教育、受け身教育のある意味弊害ではないかと言われています。実は、先進国でこのスタイルをとっているのも日本と韓国だけと言われていまして、やはり世界ではいろんな子どもに対して、それぞれのペースに合った教育になっているので、実は私、国の方でそうした政策を検討するメンバーでした。ですから、いよいよ日本もそうしたことによって、もちろん医療の発達によって、いろんな障がい、いろんな能力、いろんな環境がある子が増えている中で、一斉教育というよりは、そうした子どものペースに合わせた異年齢学級が必要だと思っていました。それによって、既に報告がありますが、今までに自分と同じ学年の中では目立たなかった子も、下の子がいることによってすごく優しくなったりとか、そしてもちろん、自分の自己有用感というか、そしてその小学校ではやはりいじめが減ったと。人は自分より明らかに弱い人に対しては優しくなれると。特に今、兄弟が少ない中においては、そうしたコミュニケーションを学ぶという意味においては、この教育は是非やりたいと思っていましたし、それによって、これまでこの国が変えてこられなかった教育の課題のかなりの部分が解消できるのではないかと期待しております。だからこそ、この岐阜県から、新しいスタイルをやるということに大変期待をしております。
記者
「ぎふモーニングプロジェクト」に関してなのですが、今年度もいろいろと県として進めていかれると思うのですが、今の現状、モーニングの課題だったりとか、もっとこうしたいだとか、より良くしたいだったりとか、そういう思いも県としてあると思うのですが、更に目指したいことでしたり、その辺りのコメントをお願いします。
知事
おかげ様で、全国的に見ても、喫茶店のモーニング文化はそんなに一般的ではなくて、この中部地域、特に岐阜でいうと美濃の方が中心で、元々は一宮で繊維業が盛んだったことから始まったと言われている取組なのですが、これは知る人ぞ知るではいけなくて、特にこれから高齢化が進んで、一人暮らしのお年寄りが増える中で、やはり家から外に出て、栄養のあるものを食べて、コミュニケーションをしながら、ある意味精神的にも充実するという環境は必ず必要になってくると思います。今、たまたま割と喫茶店に通っていた方は、これを進めていただけるのですが、もっと広げることによって、当たり前のように喫茶店に行っていただいたり、できれば「かかりつけ喫茶店」を持っていただいても良いかなと。これは動画の中にありますように、やはり安否確認ができるというか、喫茶店に行けばいろんな情報も得られるし、その方が元気かどうかも分かるし、今回そこで健康管理もやっていたりとか、元々これは警察から始まっているのですが、いわゆる振り込み詐欺だとか、そういうことの注意を、おじいちゃん、おばあちゃん方がいらっしゃるところで説明するということで、こうした政策が進むようになりました。なので、本当に当たり前のように、県内の皆さんが知るようになる。従って、飛騨地域の方はまだまだ十分広がっておりませんし、別にこれを県に閉じる必要があると思っていませんので、それを今年は更にデータを取ることによって、毎日喫茶店に来たらこれぐらい健康になれるんだということを、データでとって、これは京都大学さんと一緒に分析しますが、フレイルという、虚弱というものの国際標準を作っていくと。そうすると、これから世界が高齢化していく中で、その指標となるのが日本のデータ、しかもこの岐阜のデータになれば、やはり皆さんとしても高齢化の意味というのを考えていただけるきっかけになるのではないかと思っておりますので、大変期待しているところでございます。
記者
異学年の学び合いについての質問ですが、今年度に関しては、例えば北方の学校ですと、1年生、2年生、3年生は、この1年では教えることというより、教えられる側に限られると思うのですが、下の学年が先生でなく、上の学年のお兄さん、お姉さんから学ぶことのメリットがあれば教えていただきたいです。
知事
私も実際に訪問して、びっくりしたのですが、生徒さんは意外に先生に聞きたがらないんだそうです。何でと聞いたら、先生は教えるプロだから、先生に聞いて分からないと結局分からないんだということになってしまうので、できるだけ友達に聞こうとするんだそうです。面白いなと思って、結果論で経験則なのですが。あともう1つは、先生との距離感に比べると、お兄さんお姉さんの方が聞きやすいと。場合によっては「明日学校に行ったらあのお姉さんに聞こう。」と、ワクワクしながら。上からしても、あの子はきっと聞きにくるから、これはちょっと勉強しておこうかという意味において、生徒同士、この取組の一つ大きな発想は、先生の役割が変わります。先生はティーチャーではなくて、コーチに変わると。生徒がそれぞれ学び合うところをコーチングするのが先生の役割になってきますし、先立って聞いた話だと、先生と言ってきた時にどうするかというと、答えを教えるのではなくて、「この問題はあのお兄さんに聞いてごらんと。」言って、生徒にアドバイスするというような役割に変わっていると伺っていますので、まさに学び方の変更というか、異学年、特に私が見たのは3年まとまっていましたけど、今回のように2つ飛ばしになると、更に今度は真ん中に入っている子たちは教えられたり教えたりということになりますし、おそらく今だと小学校1年生で、よくある中学校の問題を解ける子も多分いると思いますし、これは、是非教材見ていただくと、私は面白いなと思っていて、「明日これ聞こう。」とか、そうすると何が起こるかというと、家で勉強するんです。家で、「明日これ聞きたいな。」と思うような形がいわゆる「逆転教室」と言って、学校で聞いたことを家で復習するのではなくて、家で勉強したことを学校で確認すると。これがこの異学年教育の一つのスタイルになってくるかと思いますが、そのように進むと良いかなと思います。
記者
先ほど、狙いみたいなところをお話されていたかと思うのですが、学力の向上だけではなく、不登校の人数の減少だったりとか、いじめの件数の減少も見込まれるということでしょうか。
知事
そうですね。ただ、一番大きな目標は何かというと、今の教育というか、我々を振り返ってみると、遊びと学びを分けてしまった、ここに大きな問題があるのではないかと思っていて、まず遊びというのは、放課後とか休み時間に友達と楽しくやること、楽しいこと。学びというのは、教室でじっと先生の言うことを聞かなければいけない苦しいものみたいな形になっているので、本来学びというのは遊びの中にあったはずなので、「明日学校に行って、あのお兄さん、お姉さんに聞いてみよう。」と楽しくなってワクワク感の中で学びをするという、その環境を作るというのが、この異学年教育の主眼です。その結果、副産物として、いわゆる自己有用感ができたりとか、いじめが減ったりということになると思っています。いじめを減らすためにやっているわけではなくて、学ぶということのスタイルを変えるのが主目的とご理解いただければと思います。
記者
楽しいものになってくるまでには、大体3年ぐらいかかるだろうということで、(事業として)3年を予定されているのですか。
知事
3年というのには意味があって、(1年だと)たまたまそのクラスのメンバーがよかったら、ものすごくうまくいくんですよ。逆にたまたまちょっと合わないとダメなんだろうなということが元々言われていますので、3年ぐらいやることによって、それがたまたまできたことなのか、それとも共通していることなのか分かるだろうということで3年にしたというのが理由です。
記者
「異学年集団による学び合い」についての確認なのですが、こちらの事業提案を募ったことについて、市町村の教育委員会の方は、どのように進められるかみたいな計画を、ポートフォリオ的に作られて提出されて、それを外部有識者と審査したということで間違いないのでしょうか。
教育委員会
おっしゃるとおり、もちろん最初に狙いがありまして、そして大まかな計画と組織体制と今の考えられる検証の方法等が審査の対象となっておりました。
知事
もう少し踏み込んでお答えすると、元々どの単位で募集するかという議論があって、学校単位にしようか、教育委員会単位にしようかということで、教育委員会単位にしました。なぜかというと、今までも行われたのは、あくまで校長先生の発案による独自の取組なんですよね。教育委員会の方に理解がないと、異動してしまうことによって、せっかく積み上げてきたものが消えてしまうというのを何度も聞いていましたので、教育委員会としてこれをやるんだということを選んで、そうしないと広がっていかないので、たまたまこの先生がいたからできましたということではないようにするために、教育委員会を主体としているということでございます。
記者
計画的にというところに関連しまして、知事が先ほどおっしゃったとおり、異学年での学び合いや教え合いは、私も塾講師をやっていたので、人と教え合うのがたぶん一番コミュニケーション能力にもなるし、成績につながるというのはおっしゃるとおりだなと思いますし、学びのスタイルを変えるのもすごい良いなと思うんですが、一方で、一斉教育のカリキュラムで教えてきたことというのは、積み上げが良かったというところがあると思います。計画的に積み上げられたものを教えるというところが一つあったと思うのですが、先ほどの話を聞きますと、9学年目までのいろんな問題を自分で好きなように解けるのはすごく積極的に取り組める一方で、見落としというか、歯抜けが生まれてしまうのではないかというところがあると思います。そちらを教育委員会の方は、どのようにその提案でフォローするかみたいなことは、含まれてやっていらっしゃったのですか。
知事
説明をもう少し丁寧にした方が良いかなと思うのですが、全部をこれでやるわけじゃないです。例えば、国語、算数、理科、社会といった従来どおりの学年ごとの授業は残ります。残った上で、前も申し上げましたけど、余裕時間というのがあって、(GIGAスクールの場合)例えば算数だと今144時間が規定になっています。ただ、実際に実験をやったところでは、自ら学ぶことによって、早い子で48時間、遅い子でも84時間で終わるということが確認されています。残りの時間の部分で学年としてやるのだけれども、お兄さん、お姉さんに聞いたりとか、そういうことを異学年教育でやります。そうすると何が起こるかというと、例えば小学校1年生の時に、中学生のお兄さんお姉さんに聞いた問題が、実は中学生になった時に「これ知ってる、知ってる。」ということで、いわゆるその知っている感。初めて(問題が)来て、特に積み上げで一番怖いのは、積み上げたものが定着すれば良いのですが、どこかで逆によく分からないとなると、その上が全部分からなくなるんです。なので、ある意味所々に自分の拠点を置くというか、例えば、「昔そういえばお兄さんにこの問題聞いたな。」、「昔お姉さんにこの問題聞いたよね。」と関心があったとなると、「(以前は)ちょっと分からなかったけど、これ分かる。」という形になって、全体が分かりやすくなるということを、今回の狙いとしてやっています。最終的に例えばそれで全部いけるのだったら、その割合がだんだん広がっていきます。今回はまず基本カリキュラムがある外数で、自由にできる部分のところに今回の学び合いを入れていくというのがスタートになりますので、ご心配いただいている、何かを飛ばすわけではないということです。