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知事記者会見録(令和7年9月16日)

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和7年9月16日(火曜日)14時30分

司会
 それでは、知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事お願いいたします。

知事
 
今日、私の方から3点ご報告をさせていただきますので、よろしくお願いします。
 まず1点目は、前回もお示ししました旧岐阜県庁舎、前回は、サウンディング調査が終わりましたということだったのですが、いよいよ利活用事業者の公募を開始しますということです。これも結構大事な話題だと思います。
 お手元の資料をご覧いただければ、まさにサウンディング調査というのは、その利用の可能性がありやなしやということを確認すると。この結果、おかげ様で、どうやらいけそうだということですので、それに基づいて、これが正式の公募をするということになります。特に、「2」のところにありますように、要件は基本的にサウンディング調査の時とほぼ同じになります。少し詳細にということになっておりますが、まず旧岐阜県庁舎の歴史的、文化的価値を損なわないでいただきたいということ。特に、あの外観、正面玄関、それから中央階段ホール、ここがかつてドラマで撮影されたところですし、旧正庁、知事室なんですかね、とても素敵な会議室です。そして、ステンドグラスと。この辺りは、原則保存すると。原則という意味は、利用においては、多少改変することは許容できる範囲で認めていこうというものです。あとは、賑わいを創出してくださいというのと、あともう1つ大事なのは、③にありますように、やはり安全対策をしっかりやってくださいというのと、バリアフリー化してくださいねと。(耐震)基準、Is値と言うのですが、これが0.6以上、通常求められるレベルは満たしてくださいということでお願いをしております。そして、「3」のところ、ここがサウンディングでいろいろ可能性を聞いたところで、(用地については)無償貸与という希望が結構多かったので、まずは一定期間、10年以上30年以下で無償貸与ということで考えてくださいと。それで、この期間は、協議により更新可能ですので、50年というのもあり得るということで、とりあえず提示としては、30年ぐらいで1つの事業を考える単位で考えましょうと。そして、対象の建物については、原則無償で譲渡しますよと。ただ、途中で止めたとかなった時に、貸与したからあとは好きにして良いですかということにならないように、公募の方で詳細に、途中の場合や終わった場合どうするかについては協議するということになりますので、どこへか行ってしまうのではないかというご心配はないかと思います。参加資格は、法人です。個人というのは、やはり、継続性や利用事業ということで、法人にということにさせていただいております。それで、スケジュールはいろいろありますが、(資料「5 スケジュール」の)下から3番目です。企画提案書(の受付期間)は、今日から11月28日までということで、もう1回(建物の)中を見たいですということも可能にしました。今日から10月いっぱいまで、もう1回見学をして、しっかり検討したいということも認めるようにしたいと思っております。それで、11月28日までで締め切って、評価をする。これは予定で、状況を見ながらですが、まずは年内にこの作業を進めたいという思いでおりますので、よろしくお願いいたします。裏の方に詳細が書いてありますが、ここからダウンロードしてみていただいてということで、先ほど申し上げました、是非残してもらえたらということで、ただ、裏側の写真にありますが、外観、ちょうど入口のところに、先ほど申し上げました中央階段ホール。確か前にドラマで、大蔵省の玄関という形で使ったところだと思います。それで、旧正庁、とても素敵な会議室ですが、素晴らしいところなので、これはしっかり残していただければありがたいということです。これが1つ目です。

 そして、2つ目ですが、健康の方です。生きがいづくりです。岐阜県高齢者生きがいづくり応援窓口出張相談です。だいたいこういうのは、県庁に来てくださいとか事務所に来てくださいというのが多いのですが、なかなかちょっと遠いねというのとか、今、ちょうどモーニングプロジェクトということで、喫茶店で高齢者の方に集まっていただいて、健康づくりという文脈に乗っかるというわけではありませんが、喫茶店に行って説明をすると。その第1弾を、10月8日の午後2時から4時までの間に、岐阜市にあります、カフェ・カーダモンさんで、これを第1号としてやらせていただきたいと思っております。それで、何人来ても良いのかと言われそうなのですが、一応、事前予約制ということで、原則4組程度と。4回説明すると、だいたい2時間終わってしまうだろうなという感じでありますので、3人程度で、やはり個別の相談も多いということでありますので、まずは第1弾でこれをやってみたいと思っております。もちろん、料金は無料ですし、特典としてコーヒーチケット1枚を無料進呈しようかなということで思っております。誰が相談に乗るのかということなのですが、まさにこの政策をやっている専門職、県職員ですが、ご相談に応じると。様々な課題とか、生きがい、健康、働く場所、趣味の問題、いろいろあるかと思いますので、そうしたものをご相談していただくような機会を作りたいというものです。申し込みは、電話でお願いしたいと思っています。応援窓口に電話して、「今度、カフェ・カーダモンさんでやられるそうなのですが、行きたいです。」とお伝えください。早い者勝ちになってしまうので恐縮ですが、まずはトライアルでやりたいと思っています。次の資料としてチラシがありますが、これを見ていただくとイメージが湧くかなと思っております。その後は、令和7年度のスケジュールとして、次は、下呂市、高山市、大野町とありますが、全体で20箇所でやっていこうと思っております。こんな形でまずやりながら、どこでお話しするのが1番高齢者の方にとって便利かということも考えながら進めたいと思っておりますし、一応午後なので、モーニングの最中でうじゃうじゃやったりはしません。モーニングはモーニングで楽しんでいただいた後に、午後からやれれば良いかなということで、今想定しております。また、これもやってみていろいろ順次、変更していきたいと思っておりますし、また、対象は概ね65歳以上の方ということで、まさに生きがいを考えたいという方に、相談をさせていただきたいというものでございます。これが2つ目であります。

 最後、3つ目の項目ですが、岐阜県感染症危機管理対応訓練を初めて実施します。地震や豪雨はよくやりますが、感染症対策の訓練です。ご案内のとおり、コロナで本当に色々なレッスンをしたわけですが、これを風化させないということで、やはり未知のウイルスといったようなものが出た時に、それを広げないためにどんな連携を図り、何をしたら良いのか。どんな情報を共有したら良いのか、どんなルートを取ったら良いのかということも訓練するということで、本県初になりますが、全庁的な感染症対策訓練です。市町村の方にもご協力いただきながらやりたいと思っております。日にちは10月23日木曜日で、2部構成になっていまして、第1部が午前中です。ミナモホールで行い、机上訓練が基本になります。対応手順の確認として、県内での感染状況等を情報収集し、必要な医療提供体制を確保していくというような内容を机上訓練します。第2部は、第1部で情報収集して作成した県の総合対策(案)について、市町村や関係団体と協議します。200名程度で、誰が参加するかというのが別紙1にありますように、市町村、医療機関、経済団体、その他指定地方公共機関等と連携をとりながら、感染状況等を情報収集し、必要な医療提供体制を確保するといったことを訓練するということです。ですから、訓練そのものは災害(地震や豪雨等)想定でやっていたりしていますが、これの感染症バージョンということになろうかと思いますので、我々も初めてですので、やってみてどういう情報があるかということも含めて、大事かなと思っておりますが、コロナ対応をベースに、実施したことをたたき台にしながら訓練をしたいと思っております。公開でやりますので、是非マスコミの皆さんに入っていただいて、取材方よろしくお願いいたします。私からは以上でございます。

記者
 
岐阜県高齢者生きがいづくり応援窓口は、モーニングで健康にという流れかと思いますが、午後開催となっているのは、午前中はお店が忙しいからということでしょうか。

知事
 
そうです。

記者
 
1日4組ということで、少ないのかなと思いますが、年度内では何回ぐらいの開催を予定しているのでしょうか。

知事
 
年度内で20回です。先ほどのチラシにありますように、当面のところ、年内がこの4つです。したがって、あと16回は1月から3月でやっていく流れになります。

記者
 
感染症危機管理対応訓練ですが、コロナを踏まえて、新型のウイルス疾患が流行りそうな時を想定してということだと思いますが、地震等は、発生して一刻を争う状態で本部が開かれてというのが想像しやすいのですが、コロナのような感染症の場合は、岐阜が発生地ではなかったり、全国でだんだんと発生するという感じで、少し時間のタームが違うと思うのですが、本部員会議の運営等のこれまでの訓練とどういうところが違って、どういうところに意義があるか、お教えいただければと思います。

知事
 
災害と違うのは、まず、発症した患者がどこで発見されたのか。そして、その身柄の確認、確保です。患者が一般の方と接触しないように最も合理的に隔離できる場所とルートを確定するところになります。そして、隔離できる場所に行っていただいた後に、どこの機関で検査をするのか。これも病院も受入れ体制として、他の患者と接触させてはいけませんので、その時に一般の公共交通機関は使えませんので、誰がどのルートでどこに運ぶのかと。その後、検査が終わり、陽性であった場合についてはどこで健康管理をするのかというようなことが想定されるところになります。
 今回は本庁での初めての訓練ということですから、第1部の訓練内容としましては、本庁の職員が保健所から感染状況やクラスターの発生状況を情報収集したり、医療機関に対して受入体制の強化を要請するなど、新型インフルエンザ等の発生時を想定した対応手順の確認・習熟、情報伝達や連携体制の確認を目的とした訓練になります。そして、これらを集約し、県の総合対策(案)としてまとめ、第2部の会議にて協議していくこととなります。

記者
 
LRTの9月補正予算案に関してお尋ねします。調査費を今回初めて3,000万円ということで計上されるご予定と伺っております。本年度中にLRTを事業としてやっていく上で、事業スキームであったり、資金計画であったり、そういったものができるかどうかということを調査されて、本年度中にその判断材料というか、調査結果をまとめたいというように伺っております。今回の補正予算なのですが、どのような成果を上げたいというか、どのようなことを狙った予算なのかお聞かせください。

知事
 
大変話題のLRTなのですが、まずは実際にどのルートを通すことがより合理的なのかという話と、したがってルートを考えるための材料を確認するというのと、交通量に対する影響だとかで、場合によってはその既存の交通システムとの関係シミュレーションをやっていくということが今回の調査費の主なところになります。もちろん、既に県庁内でもやってはいるのですが、ある程度プロフェッショナルというか、そういった専門のシミュレーションステムを使いながら、実際にどうなるのかということを検討したいと思っております。特に重要になってくるのは、どこを通しますかということよりも、既存のバスルートとの接続、そこをどのような形にするのが最も合理的に、この中心部に人を運べるのか。場合によっては既にあるものの中で、どれぐらいの人がこれに乗るのか。また新たに、どういう人がこれを活用して、市内に入ってくるのかという辺りのシミュレーション、これは1つではありませんので、いろんな条件設定をしながら、いろんな可能性を見ていくことになろうかと思っております。それによって、既存の交通システム自体の体系を見直していくことも十分ありますので、これはもう既に関係者とも話を始めておりますが、それを具体的に議論するための材料をここで整えていくことをやりたいと思います。

記者
 
県側はLRTと限定したわけではなく、LRTを有力候補とするということでおっしゃっています。今回の調査を受けた後で、いつかの段階でLRTを採用するのか、またしないのかというご判断をする時期が来るかと思うのですが、10年後の開業を見据えた時に、その判断というのは、遅くともいつまでにはしたいというご判断の時期の目処、目安というか思いがございましたら教えてください。

知事
 
今、おっしゃったように、最初からLRTありきではもちろんありません。今の交通状況だとか、前も申し上げましたように、羽島に来ている外国人の方々、今学校に通っておられる方々、それから病院に通う高齢者の方々、それからいろいろ人が集まる場所、観光地に向かっている方々の状況の中で、あとは現在の交通状況で、今のところ全てが岐阜駅に集まる体制になってますので、そういう中で、人の流れと、いろんなシステムで、バスであったり、LRTであったり、前はモノレールという議論もありましたが、そういったものを考えた時に、どれが最も合理的に移動し、渋滞の解消になるかということ。あと、事業を考えるに当たっての材料を提供することになりますから、ルートを考える上でのいろんな材料を提供することになると思っています。そういったものをできるだけ早くというのが我々の思いでありますので、今回の補正でふわふわっとした議論を続けるのもよろしくないので、データを持って。もちろん、もう既に国内ほとんど全てのところは調査が終わっております。今、海外の情報も集めつつありますので、そうしたものをインプットしながら、シミュレーションをやっていくと。それが全てではありませんが、そうしたものが揃った段階で、できるだけ早く確定をしていきたいなと思っています。その上で、実はどれにするかというよりは、何と何を組み合わせると最も合理的になるのかと、もちろんバス、BRTも有効だと思ってますし、今はどうしてもそのルートのところだけ注目されますが、先立ってあったように近隣のところからもいろんな要望が出ていますので、そうしたものを考える上での材料、それでいつまでにというのは言いにくいのですか、できるだけ早くそれをやりたいなと思っています。

記者
 
岐阜県感染症危機管理対応訓練の件について、新型コロナ対応の当時、岐阜県は先ほど知事がお示しいただいたように、市町村との密な連携であったりとか、医療、社会経済団体、専門団体との、この専門知の活用ということをよく言われていまして、いわゆる「岐阜モデル」みたいな言い方もされたのですが、その辺りの知事の評価はいかがでしょうか。

知事
 
「岐阜モデル」というよりは、全国でいろんなモデルを作ってやっている中で、それが一旦終わってみて、やっている最中は分からないのですが、終わってみた結果として、感染の広がり方、ピークの出方というのは結構各県で違います。なので、岐阜もやった経験から、何が良くて何が良くなかったのか。場合によっては、他県で発生していないところもありまして、そうしたところのやり方だとか、場合によっては県民生活にまともに影響がありますから、そういう点では、ここで抑えられれば、例えばその店を閉めなくてよかったのではないかとか、学校の活動はそこまで制限しなくて良かったのではないかとか、そういったことも考えることになります。ですから、対応が遅れれば遅れるほど、感染の恐れがある方の移動が増えてしまえば、そこのところも影響が出てくるということがありますので、そういったいかに迅速に対応できるかということがこの訓練の求めるところなのですが、過去にどうであったのか、それによってどれくらい広がったのかと、東京なんかも含めてもっと広がった一方で、山梨はほとんど出なかったとか、そうしたものも含めて、しっかり見ていきたいなと思っています。

記者
 
先ほどもあったように、県議会に今度提出する議案の予算関係の中で、LRTの関係なのですが、調査費を3,000万円計上されていると思うのですが、知事は8月26日の会見で、「調査費は多少あっても良いかなと思いますが、そんなにお金をかけるつもりもない。」というご発言もあったと思うのですが、3,000万円という額は、そんなにお金をかけたつもりではないということなのでしょうか。

知事
 
新しいものを足すつもりはないということですので、これは既定予算から捻出しています。費目を変えるので、予算計上するだけであって、新たに何かを積んだり、持っていったりはしていません。あとは、シミュレーション的にはもちろんお金をかけない方が良いのですが、かといって職員だけでやっているデータではいけないので、だいたい全国を見てもシミュレーション、やはり交通のいろんなソフトウェアとかプロがいますので、そこに委託するとだいたいこれくらいの金額かなということ。それで、もう少し安くならないかという話もしましたが、あまり削り過ぎると、何を分析したか分からなくなるので、ミニマムでこれぐらいかなということで、しかも今の既存予算の中から捻出できるので、それでこれぐらいの額かなという話をしました。

記者
 
知事の中では、今回の額が適正かなというようなイメージですかね。

知事
 
良いのではないかなと思います。

記者
 
予算関係なのですが、今回の補正予算案の中で、県単の公共事業が合計で50億円計上されていますが、知事は議会でも以前、国費をできるだけ活用するというご発言もあったと思うのですが、50億円は決して少なくない額かなと思うのですが、その辺りの受止めはいかがですか。

知事
 
これは全体を見ていただければお分かりのとおり、国費の方が今までよりも桁違いに大きくなってますので、まさに国費で使えるものはしっかり使うと。ただ国費だけ使うというわけにいかないので、県費の方も必要になってきますので、合わせてということになりますから、事業費全体を見ていただければかなり大きくなってると思います。特に今回災害が多かったということもあり、県を安全にしていくということの結果として、この額となりました。

記者
 
関連なのですが、その中で林道や治山施設の防災対策というところで、緊急県単事業がありますが、緊急性が高いという思いなのでしょうか。

知事
 
まさに緊急どころか、今回崩れなくて本当に良かったなと思っています。特に、岐阜は「木の国・山の国」と言いながら、なかなか手入れはできていない。林道は、山を持っていると分かるのですが、作業道は、結構崩れるんです。そこからすると、ある程度安定したものを作っておかないといけない。雨が1回降るとだいたい崩れてしまうことが多いため、しっかりしたものを作っておかなければならない。逆にその林道を作ることによって、間伐ができるようになりますので、間伐で下に草がないと崩れてしまうと、これはもう本当に残念ですが、日本中で起きている。高知県のようにしっかりできているところは山崩れが起きないというのは明らかなので、そういう意味からすると、特に岐阜県の場合、いつどこで起きてもおかしくないという状況もありますので、そこをしっかりやっていきたいと思います。

記者
 
LRTの関連なのですが、3,000万円という額は既存予算から捻出されているという話でしたが、どのような組替え、どのような予算から振り替えるのでしょうか。

知事
 
実際には、いろんなイベントなど、多めに見積もったところを、これまでの経験の中で少しここは削れるのではないかとか、その費目では立てられないので変更すると、そんな形で捻出しております。

記者
 
これまでやってきたイベントの見直しなどから捻出しているということでしょうか。

知事
 
はい。

記者
 
県の考え方として、いろんな地域でLRTのような交通システムがほしいというところがあると思うのですが、基本的な考え方としては、前回議会でおっしゃった、岐阜ICから岐阜羽島駅の間を基幹路線として考え、その他の地域はまだその先ということでよろしいでしょうか。

知事
 
順番から言うと、まずはこの間お示した3路線です。羽島から岐阜駅、岐阜駅周辺、それから岐阜ICまでということをベースにしながら、それを(開業まで)目標10年ということで作る。今回のシミュレーションで、人の流れがどこからきていてどうなるか、ここも見えてきます。あとは既存のバス路線やその路線との関係で、どうすることが合理的かということをやった上で、そこはそのままバスなのか、それとも新しい方が良いのかというのは、その次のステージになると思います。ただ、ここはあくまでシミュレーションなので、実際にその路線が確定した後に、さらにそれを延長した方が良いかどうかというのは十分ある議論だと思っています。ただ、いきなり最初からあっちもこっちもというわけにはいかない。要望されている方も、これができた後にはよろしくという話があったりします。あとは、既に廃線になったところが多かったりするので、またそこはいろんなやり方があるかなと思っています。順番を追いながら、検討を進めていきたいと思っています。

記者
 
旧岐阜県庁舎の件ですが、今回の利活用事業の要件の4番目として、利活用事業者は、自らの責任と費用負担により維持管理を行うこととなっておりますが、こちらの意味合いのところなのですが、以前サウンディング型調査の時だと、基本的に県の財政負担は期待しないで事業が実施できるかどうかを調査するという前提の話だったかなと思うのですが、今回のこの公募に当たっても、県としては、費用負担というのは、応じかねるというところを前提としていることでよろしいでしょうか。

知事
 
今おっしゃったとおりです。

記者
 
そのあたりは、1円も(県は財政負担ができない)という感じになるのでしょうか。

知事
 
はい。もう1つ言うと、無償で提供するということ。無償提供が議会の議決が必要になる場合もあるので、県としては、まずは(用地を)無償貸与するということ。建物では無償譲渡を前提に行うこと。それは県としてできるある意味最大の貢献かなと。ただ、実際にその周辺との関係とかは、また出てくるでしょうから、その時はまた別途ご相談ですが、本件に関する限り、まずは事業者としてやってくださいということになります。

記者
 
今日の(報道発表資料の)定時発表で、(県庁1階の)GALLERY GIFUの関係で、美濃市のあかりアート展を新たに今度開催されるということで、こちらでは企画展を随時継続的にやられていると思うのですが、今回も実施期間が約2週間というところで、比較的短いのかなと思うのですが、なかなか一般の市民の方は、あまり県庁に来る機会はないのかなと思っていまして、そういう中で2週間にされている狙いと、これをもう少し期間を伸ばしたりするお考えはあるのかどうかお聞かせください。

知事
 
実は、その議論は中でもありまして、正直申し上げると、おかげ様でGALLERY GIFUの人気が高くて、後ろに列をなしています。そうすると、「次はうちをやってくれ。」、「うちがやりたい。」というところがたくさんある中で、どれぐらいの期間が良いのかなと。一方で、今ご質問あったように、今展示している関ケ原も結構な設えです。あのために結構準備しているので、2週間で終わるのは寂しいという声も正直あります。一方でもう一つ今おっしゃったように、県庁にわざわざそれを見に来るために来るかという話もあるので、これからいろんな催し物の中で来ていただくには良いのですが、逆に良いところで一旦次に行こうかなというのが大事かなという議論をしています。その代わりに、これはまだ確定ではないのですが、せっかくあの設えをしたものを、県庁としては2週間なのですが、例えば岐阜駅やセントレアなどに持っていくことによって、より効果を見せることはできないかという検討をしております。まだ確定事項ではありませんが、したがいまして、県庁だけで「もういいや。」というくらいまでやるのか、それともすごく人気がある段階で次にいくか。各市町村から、「次うちだよね、早くしてほしいね。」というところで待っているため、その辺りは良い相乗効果になるような仕組みとして、これから進めていきたいと思ってますので、とりあえず今回も2週間ということにしてます。

記者
 
GALLERY GIFUについて、以前は数か月毎の展示だったと思うのですが、それが江崎知事になってから2週間というスタンスになりましたが、これをやっている狙いを教えてください。

知事
 
まずは、せっかくこの素晴らしい県庁があるので、できるだけ多くの人に来ていただく場所にしたいというのが一つ。おかげ様で、一昨日のねんりんピックに係るイベントには、延べ4万人以上の来場者があり、20階、1階、2階、3階、もう本当に大盛況でした。そうなってくればくるほど、逆に「県庁に行くと何か面白いものがあるよね。」というような形にして、この効果を高めたいと思っておりますが、やはり数か月になってしまうと、「何かあるよね。」ということで、この間の(笠松町の展示である)「ウマ娘」がそうであったように、話題が話題を呼んで、県庁に行きたいと。そして、今度はピークアウトした後までダラダラやっていると、多分誰も来なくなるので、ピークの段階で(終える)というのが良いのかなと。それと、今まではどちらかと言うと、県がお願いをしてやってもらっているという感じがあったのですが、今はそういう形で市町村にお声掛けをして、県庁を市町村のPRの場として活用していただく方向に切り替えましたので、そうすると「次はうちだ。」ということで待っていただいているという中で、数か月やってしまうと、何年越しでということで、42市町村もあってえらいことになるので、1週間はさすがに短かろうということで、場合によっては、「ウマ娘」の時はあまりにも人気が高いのでちょっと伸ばしましたが、原則2週間で、また今後その設えによっては多少前後あるかもしれませんが、それぐらいのペースが適当なのではないかなということで、また絶対2週間でないとダメというわけではありませんが、内容その他を見ながら考えていきたいと思っています。

記者
 
岐阜県高齢者生きがいづくり応援窓口の出張相談というのは、これまでも出張相談自体はやっていたということで良いですか。

知事
 
出張相談はこれまでやっていないです。少し裏話をすると、元々喫茶店のモーニングプロジェクトをやった時に、その前があって、実はモーニングプロジェクトは、元々は薬剤師会の皆さんが高齢者の方に定期的にアドバイスするような機会を持ちたいということで、できれば薬局に来てもらいたいというのがスタートだったのですが、「それは無理じゃないか。」というところから始まって、むしろお年寄りが集まっているところに行ってはどうかということで始まったのがモーニングプロジェクトです。ただ、喫茶店さんの方も「それは迷惑ではないだろうか。」ということで、いくつか喫茶店にあたった時は、割と渋られるところもあったのですが、喫茶組合に相談に行きましたら、実はその数年前に振り込め詐欺がすごく盛り上がった時に、警察の方から、高齢者の方に注意喚起をしたいのだが、一軒一軒回るよりも(効率が良い)ということで、喫茶店に来ておられる方に説明をさせていただいたという時に、ものすごい好評だったと。高齢者の方々がお茶を飲んでいるだけではなくて、こんな良い話が聞けたということなので、「是非やりましょう。」というのがきっかけで、モーニングプロジェクトが始まったという経緯があります。今こうして、おかげ様で、朝の喫茶店にたくさんの高齢者の方が集まっていただける環境ができてきたので、これをむしろ、先ほどの振り込め詐欺ではありませんが、そういった貴重な情報を提供する場として、今回相談窓口として活用させていただきたいと思っています。来年からは、モーニングプロジェクトで健康のデータを取るというプロジェクトをやっていくというのは前回ご説明したと思うのですが、これと重ねる形でやっていきたいなと思っておりますので、ある意味「かかりつけ喫茶店」ではありませんが、そういう方々に情報提供する場としては非常に価値があるということで、おそらくこの応援窓口だけではなくて、今後、県政のいろんな取組みの中で、特に高齢者の方々に情報提供する場所としては、今後も活用されていく可能性があると、そんな流れで、今回初めてでありますが、応援窓口をやらせていただくと、そんな経緯であります。

記者
 
LRTについて、今は構想ではあると思いますが、路線を見ていると、岐阜駅から岐阜ICの辺りというのは、観光地あり、高校あり、大学ありで、いろいろ採算性も見込める部分も十分あると思うのですが、逆に岐阜羽島駅から岐阜駅というところが、パッと見た感じそんなにないかなと思うのですが、あの辺りを、あくまでプランだと思うのですが、どのようにしていくかというところで、何か思い描いていることがあれば教えてください。

知事
 
前も少し申し上げましたが、今確かに岐阜羽島駅というのは、日本人だとあまりあそこがという感じではないかもしれませんが、今ものすごく多くの外国人の方々が羽島周辺にいて、あそこを拠点に新幹線のフリーパスを使いながら、東京、大阪、京都はほぼ日帰りで行っておられると。あといろんな事情があって、高山も高速が近いので日帰りで行っておられると。この方々が、残念ながら岐阜の観光に来ておられないという問題が一つあります。あともう一つは、この県庁なのですが、今申し上げたように、GALLERY GIFUとかあるのですが、なかなかアクセスがよろしくない、特に、お隣の「サラマンカホール」というのは、国内屈指の、マイクなしで音響が楽しめる場所としては素晴らしいのですが、なかなかアクセスが難しいという話があります。このルート上には、いわゆる大きなショッピングモールもありますし、学校もあります。一方で、名鉄の竹鼻線もあるので、この辺りをどうするかというのは、また今後の相談になりますが、そういったルートを有効に、これは今回のシミュレーションの大事なポイントになってきますが、そうするとその路線を繋ぐことによってどのくらい人が動くのか。逆に言うと、駅の活用方法も変わるかなというのはあります。そうすると、まさにおっしゃったように、岐阜大学の(学生の)半分以上が愛知県の方だったりするので、岐阜駅前のバス停の長蛇の列は大体大学生なので、そこについては、彼ら自身が渋滞に関係なく定時でいけるというメリットがありますし、特に今回の路線は岐阜大学病院、岐阜市民病院、そういった大きな病院のところも想定に入れたいと思っていますし、周辺の中では結構たくさんの高校の生徒さんたちが使いやすい環境になるかなと。まだこれはこれからいろんなシミュレーションの結果として確定していくことですが、大体そのエリアには人が集まるものがほぼ揃っておりますので、今おっしゃったとおり、羽島のところだけ何となく空いてるように見えるかもしれませんが、これは今後発展させていくようなところ。そして今「BLOCK47」といって、あの辺りに食の拠点ができつつありますので、そこからさらにあの地域を発展させる、場合によってはスポーツの施設を作っていくことによって、日本中から一番集まりやすい場所なので、それも含めてまちづくりを考えていくと。それは今後のいろんな検討会のポイントなのかなと思っています。

記者
 
旧岐阜県庁舎ですが、2週間ほど前にコメントは頂いているのですが、生の知事の声を改めて頂きたいので、この事業の募集に込める期待を述べていただきたいというのと、実際に建物に知事が入られた時に感じた魅力ですとかを改めて伺っても良いでしょうか。

知事
 
外観も素敵なのですが、やはり中央階段は本当に大理石で、まさに岐阜の大理石を使った、これは国会議事堂とほぼ同じタイミングで同じ種類のものを使ってありますので価値はあるかなと。意外に私も驚いたのは、この旧正庁という会議室です。これが国会の中にある会議室と本当に一緒だなと思っていて、一瞬、国会にいるのかと錯覚するぐらい、素敵な場所になっています。ただ、これまで結構長年に亘ってもう10年ぐらい手付かずで、やや放置されている状態になっていましたので、これをやはり是非活かしたいという思いはあります。
 他方で県はそんなに財政的に余裕があるわけではないので、単純に県の施設として持っておくわけにもいかないと。その中で出てきたのは、このサウンディング方式によって、どんな活用の可能性があるのか。いきなり壊してしまうとか、いきなりどうするみたいな議論ではなくて、可能性を探らせていただいたところ、どうやら県費を使わなくてもこれを生き残らせていただく、さらには、街の賑わいづくりに活用させていただけそうな可能性があるということが分かりましたので、そういう点では非常にありがたいですし、実は私の母もここで働いておりましたので、そういう点では、いろいろこの建物に思い入れがある方もたくさんいらっしゃると思います。県のシンボルとして良い形で残るのであれば、またこの街の賑わいの一つとして、活躍してもらうと本当にありがたいなと思っています。

記者
 
副知事の候補の方は、改めてご反応はいかがでしょうか。

知事
 
機が熟すというタイミングはいろいろあると思いますので、決まればすぐにしたいなと私は思っています。

記者
 
先ほどの9月の補正予算で計上した公共事業の関係でもう1点質問なのですが、知事はよく令和6年、昨年の予算の使い方について、本来は国の予算でできるところもあったというように、ご批判をされてるなという印象なのですが、ただ当時振り返ってみますと、能登半島地震でありますとか、その後石川県を襲った豪雨もあり、複合災害というところもあって、事前の備えをしっかりしましょうという建て付けでやっていたと思います。今回、県単で50億円積んで、先ほど知事もおっしゃられたように、災害に備えようというお話もあったと思うのですが、やっていることが同じなような気もするのですが。

知事
 
県単50億円と、今年は去年よりもはるかに災害が多いため、そこも含めて対応した結果として今回の補正額になっています。そういう点ではそのとおりだと思っています。

記者
 
その上手いやり方というのは、具体的にはどういったことなのか、一端でも教えていただけたらと思うのですが。

知事
 
もちろん管理している中で今回、災害がある場合については、やはりしっかり市町村との連携をするということ。今回、24時間雨量が80ミリを超えるところがあったので、事業者と連携して、ただちにきめ細やかに動くことによって、災害を防止しつつ、さらに強くする、国土強靭化を進めるということで、今回の事業になっています。