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※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。
司会
ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
知事お願いいたします。
知事
私の方から4点ご報告をさせていただきます。
まず、お手元に配布されております、県庁舎20階展望ロビーの土日祝日の開放ということで、先立てはコーヒーマシンの配置を取り上げていただきありがとうございました。
資料に基づいて説明をさせていただきますと、試行期間ということで、早めにできることからやるというスタンスであります。5月24日土曜日から8月31日日曜日までの土日祝日を開放するという取組みをしたいと思っています。時間は午前10時から午後8時までで、最終入庁時間は、午後7時30分、(閉庁の)30分前です。せっかくですので、近隣で花火大会が開催される日は、開放時間を午後9時まで延長したいと思っています。したがって、最終入庁時間は(閉庁の)30分前ですから午後8時30分です。花火は終わっていると思いますが、この時間まで入れることにしたいと思っています。今のところ、花火の予定で公表されているのが、「ぎふ長良川花火大会」で、8月9日土曜日の開催となっています。今後、その他各地域の発表があれば、それに応じてホームページに(情報を)出していきますので、それをご確認いただいて、ご活用いただければと思っています。
平日につきましては、今までどおりということで、今までどおりがいつなんだと感じる方が多いとは思いますが、午前7時30分から午後5時45分までということで、準備や警備の関係もありますので、まずは要望の多かった土日祝日(の開放を行います)。休みの時に濃尾平野を一望してゆっくり観光したいというニーズに、まずはお応えするということでいきたいと思っております。
それでせっかく展望台に来ていただきますので、1階のGALLERY GIFUも併せて開放します。岐阜の良いものを楽しみながら、そして展望の景色も楽しみながら時間を過ごしていただければありがたいなと思っております。
「その他」に「混雑状況により入場制限させていただく場合があります。」と書いてありますが、そんなことになったら良いかなと思っています。花火大会の(ある日として)シミュレーションをやってみましたが、(花火は)そんなに大きく見えない、これぐらいで見えてるんですよね。どれくらい皆さんが関心を持たれるかということもありますので、まずは今回試行としてやってみて、反響やご要望を聞きたいなと思っています。
そうは言っても初の試みなので、混雑してしまった時には、係員の指示に従ってください。そして、ソファーの配置も少し変えようかなと思っています。それから、コーヒーを飲んだりするために座りやすい椅子を用意したいと思っていますが、できれば譲り合い、長時間にならないようにとお願いしていくことになろうかと思います。8月31日で終わるという意味ではなく、この期間に開放し、来庁者アンケートのご意見を踏まえて、その後のことを考えていきます。連続でやっていくかもしれませんし、改善しながらというようになるかもしれませんが、とりあえずスタートを早くするということです。また、警備やその他の体制を大車輪で整えていますので、(5月)24日からスタートとしたいと思っております。これが1点目です。
2点目は、先日少しお話させていただきましたが、(岐阜市)司町にある旧岐阜県庁舎についてです。こちらについては、平成25年3月31日をもって閉庁した司町の旧岐阜県庁舎が歴史的にも価値があるということもあり、岐阜の街の活性化に役立たせたいとか、いろんな方から活用したいと声がありましたので、それに応える形で、まずはサウンディング型市場調査を実施します。まずは見てみるということで、ただ、古い建物であるため、安全対策をしながら、期間を限定し、活用のことを考える機会を持とうということです。特にサウンディングということで、お手元の資料の1頁目(1)にありますとおり、基本的な考え方としては、旧岐阜県庁舎の歴史的、文化的価値を損なわないように、配慮して活用することをまず考えてくださいということ。そして、2番目にありますとおり、賑わい創出にも役立つような提案であってほしいということ。それから、何といっても安全対策です。先ほど、古い建物と申し上げましたが、使う以上は免震または耐震改修とか、バリアフリー対策を行っていただきたいと思っています。
そして、県は、財政が非常に厳しい状況でありますので、改修、維持管理も含めて、財政負担が生じないことをお願いしたいと思っております。そういったことを考えていただいた上で、いろんな提案も口頭では来ていますが、実際見てみて、本当に成り立つのかどうかを検証していただく、そんな機会にしたいと思っております。また、2頁目にありますように、いつからということですが、まずは参加申込を行っていただきます。突然来ても受付はできません。安全を考えなければならないので、事前に申し込んでいただいて、許可された方がヘルメットを被って、中に入るという形になると思います。
現地見学会は、5月19日から5月30日までの間にさせていただきたいと思います。その上で、提案書を提出し、その内容を確認して、今後それをどう活用していくかを考えることにしたいと思っております。
外観の写真、その他があると思いますが、1度ドラマに使われたこともありますが、これをどう活かしていくのかを、是非お考えいただきたい。民間の知恵ということを県議会でも言われていますので、まずはそのチャンス、考えていただく機会を提供したいということが2点目でございます。
それでは3つ目にいきたいと思いますが、今度はお酒です。「THE GIFTS SHOP」に日本酒サーバーを導入して、「県産日本酒フェア」を開催します。なかなかおしゃれなフェアで、私が部長時代には「岐阜九蔵」というものがありました。今回のフェアは8蔵なのですが、飲み比べとして良いお酒がたくさん出てくるのですが、「私はこの銘柄だ。」と言う前に、飲み比べていただきましょうと。それをできるだけ飲み比べやすい方法として、今回、情報発信コーナーのところにサーバーを、資料のイメージ図のとおり、自動販売機のように、1個110円のコインを買っていただきます。なぜコインを買わないといけないかと言いますと、年齢確認をする必要がありますので、単純にお金を入れて買えるわけではありません。その1つのコインを買っていただいて、自分の好みのお酒を買って、飲み比べていただくと。110円ですから、お酒の好きな方は全部飲んでも良いし、この間、「酔むすび」の発表があり、私も全部飲んでみましたが、良いサイズかなと思っています。(試飲できる数に)上限はないので、ご自身の健康を考えて、飲んでいただければと思います。いずれにしても、飲み比べができるサーバーを設置し、5月21日からスタートします。これはどの辺に置くのですか。
商工労働部
「THE GIFTS SHOP」の入口から入り、右手の方に設置される予定です。
知事
分かりやすいところに設置されるんですよね。ということなので是非写真を撮ってきてください。岐阜の方々だけではなく、岐阜を訪れていただいた方に、まず岐阜の良いお酒を飲み比べていただくという意味でも、非常に魅力のある取組みかなと思っておりますので、是非ご活用いただきたいと思っております。
そして、4番目は防災関係です。「木曽三川連合総合水防演習」を5月25日午前9時から午前11時の間に行います。約2,000人の方の参加を予定しておりまして、(河川の)水位の上昇に伴う水防団による訓練を、実際には土のうを積んだりとか、連絡体制とか、これから梅雨の時期に入ってきますので、その前に訓練を行うというものです。場所は長良川右岸の鵜飼い大橋下流の河川敷、雄総周辺で行いたいと思っていますので、よろしくお願いします。これは3県の持ち回りでやっているもので、今回は岐阜県が担当ということで、大事な取組みですので、是非取材のお願いをできればと思います。私の方からはこの4点を報告します。よろしくお願いします。
記者
2点質問します。まず、県庁舎の利活用についてですが、個人的には近年映画のロケとかで(県庁舎が)使われているようなイメージがあるのですが、改めてこの旧岐阜県庁舎の魅力と言いますか、アピールポイントはどういうところかお聞きしたいのが1点。それからあと1点、名鉄広見線について、今、沿線自治体の方で、今後の存廃をどうするかという議論が行われているところです。御嵩町長が、先般、鉄道を存続させたいという方針をお話されたということで、沿線自治体がこれから議論をするのでしょうが、財政負担をどうするかというのが大きな課題です。場合によっては、県の方にも支援を求めるような声が出てくるかもしれないということで、公共交通にはいろいろと課題がありますが、県としての受け止め、お考えがあればお聞かせください。
知事
今ある資源をどう活かしていくかということなのだろうと思いますが、まず旧岐阜県庁舎については、実は私の母も一時期働いていたのですが、大正13年に出来た歴史的な建物であるということで、(テレビドラマの)「官僚たちの夏」のロケで使われていたということで、私も「ここか。」と思ったのですが、日本の中にもたくさんそういった歴史的な建物があるのですが、逆に言うと、ある意味、耐震、その他の点からすると問題があるところがたくさんあって、残すとか活かすとか、本当に大事な分岐点に来ているかなと思います。そんな中で、今、岐阜市がいろいろ取り組んでいただいており、賑わいづくりということで、岐阜城から活用している中で、これが上手く活用できるのであれば、是非活用していただきたいと思っております。ただ、他方で、古い重厚なものであると同時に、構造からしても、耐震その他で結構お金がかかるということがありますので、それを単純に維持するためだけに県民の税金をどこまで使うのかという議論が当然これまでもあったと思いますが、逆に民間の方の知恵と力で、自分たちだったらその分を補って余りあるぐらいの収益が出て維持できるという提案があれば、是非お願いしたいという思いです。とりあえず見てみたいというよりは、しっかりそれ(利活用策)を考えていただきたいということで大変期待しています。
それから、名鉄広見線についてのご質問もありましたが、御嵩町長とは何度もやり取りをしているところなのですが、今回報道もされていますように、まずは渡辺町長が、御嵩町としては是非存続したいという意思を表現されたものと理解しております。他方で、その周辺の市町からは、その自治体の思いというのは伺っておりません。ただ、このような中で大事なのは、今ご質問にもあったような、財政負担をどうするかということから(議論に)入ってしまうと、多分議論が小さくなってしまうかなと思います。渡辺町長にも申し上げておりますし、これは彼自身の発言にもありますように、電車は、今は通勤のお客さんをメインに考えていますが、電車の価値というのは多分それだけではないのではないかと。まさに、街おこしの中で電車が持つ意味をもっと工夫した時に、名鉄広見線というのは都市部、平野を走るということで、ある意味で絵にもなるし、使い方については単にお客さんを運ぶだけではない電車の価値、場合によっては線路があることによって、電車だけではないものも走らせられるかもしれない。そういったこともいろいろと是非考えてみてくださいと申し上げてきました。今回はそういうこともあると思いますが、まずは存続するということの中で知恵を使おうということをこれから考えていただけると思います。その描く結果次第では、お隣の市町の首長方、ないしはその住民の方々もいろんな期待や協力もあるのかなと思っておりますので、まずは存続に向けて意思表明されたことは評価したいと思っています。あと、ここから先は知恵の出し方だと思ってます。描いた絵姿によって、今回の(発表内容の一つである)、旧岐阜県庁舎と同じように誰がお金を出すのか、それによってどれくらい活用できるのか、そのスタートを切ったところかなと思っております。
記者
県庁舎20階展望ロビーの土日祝日の開放に関して教えてください。改めて、その目的や目指すところ、そして必要な予算と言いますか、これにどれぐらいかかるでしょうか。あと、改めて利用者への呼びかけの一言もお願いします。
知事
(県庁舎20階展望ロビーには)一部の方しか来られていないと思います。新しい庁舎(の20階展望ロビー)は地上90mにあって、長方形で、長辺が100mあり、短辺も30mあります。全面ガラス張りで、この岐阜、濃尾平野を一望するには、最高の場所でないかなと思っております。せっかくこのような庁舎を造っていただいたわけですし、これも県民の皆様、国民の皆様の税金を使って造らせていただいた以上は、徹底的にこれを活用すると。近隣の住民の方は時々来ておられたと思うのですが、やはりこの価値を最大限に引き出すという意味においても、是非開放して欲しいという声にお応えして始めるというものです。ただご案内のとおり、財政的に厳しいものもありますので、まずはできるところからということで、私も毎日歩いて20階には登るようにしていまして、いらっしゃる方のご意見を伺うようにしていますが、やはり最初にあったのは、「ここでゆっくりお茶が飲めたら良いですよね。」と。実は自動販売機があったのですが、よく見えないということもあったので、今回、自動販売機の向きも変えまして、ゆっくりお茶を飲んでいただけるようにしました。まだ残念ながらお客さんの数が少ないので、直ぐに喫茶店に来てねというわけにはいかないので、まずコーヒーマシンを置いて、ゆっくりくつろいでいただくことが1つ。そして、これから季節ごとに、本当に素晴らしい景色も見えますし、金華山の後ろに見える御嶽山、恵那山、そして伊吹山も本当に素晴らしいですし、名古屋方面も一望できると。まさに、織田信長公が、「美濃を制する者は天下を制する」と言ったその気分なのだろうなと。これを岐阜県における一つの観光資源であっても良いかなと思っていますので、そうした形で活用したいと思います。ただ、予算的にはほとんど何もありませんので、まずはできることからということで、ソファーの配置、そして特に警備の方にしっかり見ていただけないといけないのと、コーヒーを飲むと当然掃除とかが必要になるので、その掃除も含めて、体制を大車輪で今組んでいまして、これが整う1番早いタイミングということで(5月)24日からスタートします。せっかくこの岐阜県を一望できる素晴らしい場所がここにあるので、是非、県内に限らず県外の方々もこの岐阜という場所を一望できる場所が出来ておりますので、是非堪能いただければと思っております。
記者
追加の予算は特に必要ないということでしょうか。
知事
警備の延長だとか、掃除の延長のところぐらいです。
記者
先週8日に、知事は県議会の県政自民クラブ、県民クラブ、公明党の3つの会派から本年度の予算に関する要望を受けられました。その中で、特に県政自民クラブは、公共インフラ事業の公共枠と県単枠が前年度当初予算の8割に留まっているとして、残り2割を補正予算措置して欲しいということで要望がありました。その中で多くの業界から窮状を訴える声が届いているというような一言もあったりして、6月補正予算での手当てを求めています。こうした公共インフラ事業の予算について、今後どう対応されるお考えか、スケジュール感を含めて教えてください。
知事
県の財政の中で1番大事なポイントでありますが、先の議会で申し上げたように、県単と呼ばれる、県独自の予算というのは非常に貴重です。なぜかと言うと、国から予算を取った時に、自治体負担分というものがないと国からの予算は使えないという問題がありますので、これをいかに大事に使っていくのかというのが岐阜県の最大の課題です。他方で、要望の際にも申し上げましたが、事業者の方にとってみれば、県の予算か国の予算かというのは多分関係ないので、最終的には県の予算を節約しながらも、事業規模自体として前年を超える額にしていければ、事業者の方々も満足されるのだと思いますし、逆に前の議会で申し上げたように、昨年と同じやり方で県単を使っていくと、確か令和15年に財政破綻してしまうので、そのやり方では無理だということで、前に申し上げたとおりです。他方で、もう既に関係部署の方には指示をしておりまして、これから大雨だとか、いろんな災害関係のものについては、自治体の財政への負担の割合が少ない、レバレッジ効果と言うのですが、少ない県単の予算で大きな事業ができるものがあるので、これについては間髪置かずに対応できるような準備をしておくことによって、特にそうした災害関係のものについては、地元の企業さんの活躍の場も非常に多くなりますので、そうしたところをより中心に対応することによって、事業者の方々も仕事があるし、逆にいざという時のために、いろんな政策予算を残しておかなければいけないので、その知恵を使う形で進めていくと。まさに県政自民クラブの先生方にも申し上げましたし、執行部を挙げて取組みをしたいと思っています。
記者
名鉄広見線について、「みなし上下分離方式」になるとすれば、自治体の方で財政負担が非常に増えてしまうというところが問題となっております。この点について、御嵩町の渡辺町長は、例えば国とか県とかからの支援もいただけないかなということはお話されているのですが、県として、先ほどから財政が厳しいという話は何度もされておりますが、名鉄広見線の存続のために財政支援を行うということはあり得るのか、お伺いさせてください。
知事
明確に渡辺町長に申し上げているのは、「みなし上下分離」を前提に議論するとお金の問題になってしまうので、その時にどういう鉄道にするのか、先ほど申し上げたように、乗客を運ぶだけで名鉄広見線を活用するのかどうか。そのやり方によってお金の使い方、持っていき方が変わるので、それについてしっかり考えて欲しいということを申し上げております。そこは今のところ変わっておりません。
記者
「みなし上下分離方式」ではないとしても、例えば結論として財政負担が現状より増えるということになって、周辺自治体が払いづらい、払えないとなった場合、県としての支援はあり得るのか、あり得ないのか、お伺いさせてください。
知事
既に前提が固定してしまっているので、今の運行方式を「みなし上下分離方式」でやったとすればということが多分前提になっていると思いますが、逆に言うと、先ほどの旧岐阜県庁舎の活用ではないですが、民間の事業者に入っていただいて、みなし上下分離することによって、ある意味、運行そのものについては事業者にお任せするにしても、インフラのあり方、場合によっては運行以外のところの活用の仕方、ひょっとするとみなし上下分離ではないかもしれないやり方も含めて、今いろんな可能性がありますよねということを申し上げていて、我々から「『みなし上下分離方式』で良いですよ。」という話はまだしていなくて、最終的にやり方がみなし上下分離になる可能性はないわけではないのですが、まだまだ議論すべきこと、準備することがありますよねということで、今のところまだその段階です。
記者
県庁舎20階展望ロビーの話ですが、試行ということで、とりあえずやってみて、その後の運用を考えるということですが、例えば、利用者が現状何人いたのがこのぐらい増えたら今後もやるとなるのか、それとも単純に人数ではなくて、アンケートの内容で満足度がこれぐらいあるというのを測るのか、どこにこのゴールを設けるのかを教えてください。
知事
まず、基本的な思いとしては、(展望ロビーの開放を)止めるつもりはないです。ただ、利用の仕方によっては、いろんな問題が起きたりとか、他の方に迷惑をかけることが起きてしまった場合については、例外的に見直すことがあるかもしれませんが、むしろ今回の試行期間によって、ただ景色が綺麗なだけではなくて、今回はとりあえずお茶が飲めるということで始めましたが、人数が多ければマシーンではなくて、ちゃんとした喫茶店の形だとか、あとはちょっとした食べ物なども売れるようにしたりとか。あとは特に利用者の方々を見ると、今は近所の高齢の方だとか、赤ちゃん連れのお母さんとかがいらっしゃったりするので、本当にそれぞれどういう目的でここに来られた方というのがいろいろあるかと思いますから、そういう方々のニーズに応じた形で、席の配置だとか、お店を持ってくるのか、それとも引き続き自動販売機くらいで良いのかという、そういう見直しをしたいかなと思っております。
記者
これまでも、なかなか土日祝日の開放が実現しなかったハードルが、先ほども言われた警備の問題なのですが、この警備の問題を、体制を整えているとのことですが、どうして今回クリアできたのかをもう少し教えてください。
知事
それは、県庁職員の皆さんがいろんな節約をしながら、予算を組み替えなくても、流用できる範囲で、そんなに莫大なお金ではないので。逆に言うと、平日は今までどおりで、土日祝日だけ開けていくということなので、もしこれが非常に好評であれば、平日の夜(も開放する)というのがまた今後あるかもしれませんが、まずやれる範囲でやるということで、この形になっているということです。
記者
先日の(県議会の)予算要望の場でも、とある会派から「ストリートピアノを置いてみたらどうだ。」といった提案がありましたが、今後はそういういろんな可能性を探っていくという理解で良いですか。
知事
恐らくあそこ(県庁舎20階展望ロビー)は、景色を見るだけではもったいないという話もあるでしょうし、これは内々の議論ではあるのですが、あそこで会議をやっても良いよねとか、イベントをやっても良いよねという話が、当然出ると思います。ただその時には、貸切にするのか、それとも一部の空間だけでやって、あとの方は自由か。特にストリートピアノは、要望の時に申し上げましたが、あの空間でピアノを鳴らした時に、心地良い音になるのか、やかましいのか、構造によって違うかなと(思います)。その時に、東京都庁が引き合いに出されたと思いますが、あの構造は丸型で縦に高いので、恐らく音が抜ける構造です。ただ逆に言うと、今回我々のところは100mの回廊になっているので、多分反響が大きすぎるかもしれないので、ピアノを持ってくるわけにはいかないので、それこそカセットテープでも持ってきて音を流してみてという方法もありますし、場合によっては、楽器を限定するかどうかは分かりませんが、いきなりストリートピアノを置くよりは、いろんなイベントをする中で、オカリナだとか優しい音のものだと心地良いとか、そういったことも考えながら、あともう一つは子どもの声、それ自身も多分響いたりするとか、いろいろあったりすると、エリアを分けるとか、いろんな工夫があると思います。そんな中で、できるだけ多くの方のニーズにお応えできるように考えていきたいと思っています。
記者
先週8日の臨時会で、新たに小原尚議長が誕生されました。翌日の報道にもありましたように、政治資金の収支報告書が2年続けて提出されずに、一時的に団体が活動できないということになったのですが、議長のこの政治資金に対する向き合い方、ここに対する知事の受け止めを教えてください。
知事
私も本当に当選したばかりで、政治資金規正法についてかなりがっちりとやってきたところからすると、「あれ。」という感じはあるのですが、恐らく、毎年やっておられていてということで、意図的にやったというよりは多分忘れていたのかなと。ご本人も反省の弁を述べておられるので、まずはルールどおりちゃんとやりましょうということかなと、それに尽きるかなと思っています。
記者
県庁舎20階展望ロビーの活用ですが、先ほど、「止めるつもりはない。」という話がありました。これは8月で(試行が)終わっても、基本的には9月も続けていくというつもりでしょうか。
知事
今のところ、続けられると良いなと思っています。逆に、先ほどの話で、すごくうるさくなったり、そこで変な運動とかをされると、他の方に迷惑になるので、そんなことならやはり開けない方が良かったということがないとも限らないので、どちらかというとあそこの展望ロビーから(景色を)見たいという声が圧倒的に多いので、それをより良い形にするためのトライアルであると、我々は捉えています。
記者
旧岐阜県庁舎について、いろんな人から活用したいという声があるとのことでしたが、例えばどういう活用をしたいという声があるのでしょうか。
知事
私はまだ直接聞いていなくて、提案前に聞かない方が良いだろうということです。ただ、賑わいづくりのために活用できるとか、(そうした提案を)私も期待して待っているというところです。
記者
旧岐阜県庁舎について、2013年に閉じてから、これまでなかなか活用が進んでいない状況だと思いますが、このことについて、知事は率直にどう思われますか。
知事
これはどこに重きを置いて政策をやるかということだけだと思っていますし、岐阜市が岐阜城の活性化だとか(に取り組んでいる)。一方で、残念ながら、高島屋(※)さんがいなくなるとかいろいろとある中で、今あるものをしっかり活かしていくという文脈の中では、ちょうど知事も変わったので、いろんなことを一つの機会として、やりやすくなったのかなと思っています。
記者
費用のところで、改修工事に30億円を超えるということが書いてありますが、さすがに県でこれだけ負担するのは無理だということもあると思うのですが。
知事
(県が)持っているお金からして、全然無理だと思っています。
記者
民間に大体どれぐらい、負担という言い方が正しいか分からないのですが、民間がこれぐらい、県がこれぐらい(負担する)という目処みたいなものは立っていますか。
知事
今のところ、特にまだないです。少なくとも最低限、耐震補強をしないと使えないので、最低限ここはかかりますよと伝えておかないと、来てみて「えっ。」ということにならないように。とりあえず我々としてはこうですと。これを踏まえた上で、さらにこれを補って余りあるような提案がいただければ、我々としてもありがたいというところで、それ以上でも以下でも今のところはないです。
記者
旧岐阜県庁舎について、財政負担が生じないものであることを、今回の提案の要件にされていると思います。場合によっては、先ほども(改修工事に)30億円以上(要する)ということで、場合によっては県の負担がないと事業として成立しない、収益が確保できないという可能性もあるのかなと思うのですが、県の負担が必要となった場合、その方針として、取り壊しを視野に入れるのか、その辺りをどのようにお考えかお聞かせください。
知事
これはやってみないと分からないところもあるのですが、具体的な話は聞いてませんが、漏れ聞こえているところは、そういうのがあっても「大丈夫、いけます。」という声が結構多いので、今回、サウンディングをするということなのですが、それで皆さんがやってみてダメだったら、それはまたもう1回ゼロから考えるということになると思っています。
記者
リニアに関する質問で、今週で問題が明らかになってから1年という節目となりますが、トンネルの湧水対策について、(JR東海から)まだ公式な対策の発表がなされていないということの受け止めについて教えてください。
知事
1年経ちましたので、そろそろ(JR東海からの回答が)来るのかなと期待して待っているところで、今来ていないからどうのこうのというよりは、もうじき来るだろうなと思って待っているところです。
記者
(JR東海の)掘削工事の再開についての考えについてですが、(県が示した)条件に対して、JR東海がどのような提案をしてきたら掘削工事を再開できるとお考えか教えてください。事業主体がJR東海なので、県が許可するという関係ではないという前提で教えてください。
知事
県の立場としては、やはり住民の方々が「これならいけるよね。」とご了解いただくことが大事かなと思っています。そこを無視して、事業主体だからやるということは、多分JR東海もされないと思いますので。まずは(JR東海側の)提案について、何でもかんでも100点でできるというわけにはいかないと思いますから、この場合にはこういう条件で、こういう時はこうだと、おそらくそうした条件も出てくると思うので、それを見た上で、地元の市長も、一生懸命、それは地元の意見を聞くとともに、やはりリニアは大事だとおっしゃっておられるので、その中でどこだったら住民の方も納得して進めるかという、そこをしっかり繋いでいきたいと思っています。
記者
旧岐阜県庁舎に関して、民間事業者を対象に、こうした利活用に向けた調査と言いますか、見学会というのは、過去に実施された歴史はあるのでしょうか。
総務部
県としてはやったことは無いです。
記者
基本的にはこの建物は、解体という考え方はなくて、建物を活かしていくというイメージでよろしいのでしょうか。
知事
まずは財政負担が無くてもできるという声が多いので、できるかどうかをイメージだけではなくて、しっかり見てもらった上で、それを判断して、それでいけるのだったら、あえて壊す必要はないし、逆にいけないということになった時に、先ほどの話で、さてどうするかというのはそこから考えれば良いと思っています。最初に活かすか壊すかを決めているわけではないということです。
(※)高島屋の「高」ははしご高