本文
※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。
司会
ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
知事お願いいたします。
知事
今日は3点お話させていただきたいです。お手元の資料を参照いただきたいのですが、明日からいよいよ「都市緑化ぎふフェア」が始まります。全体の(ガイドブック)は非常に出来が良いなと思いますし、先週お配りした6会場(の会場別ガイドブック)もありますが、これがいよいよ明日オープニングということで、これをまず冒頭に申し上げた次第です。是非行ってください。明日は少し天気予報が(良くない)ですが、オープニングは屋根のあるところでやりますので、マスコミの皆さんも撮りやすいと思いますので、よろしくお願いいたします。
この関係で、佳子内親王殿下にお越しいただくということがお手元の発表資料の中にあります。5月21日午前10時から11時20分に(全国都市緑化祭を)開催し、国歌斉唱や開会宣言云々とありますが、今日、宮内庁と同時に発表しました。佳子内親王殿下にお越しいただくのは、5月20日から翌日21日までの間で、別紙に日程があります。セキュリティの関係で、ざっくりなスケジュールですが、大変光栄なことに、皇室からもお越しいただけるということが最初の報告であります。明日から(都市緑化ぎふフェアが開催)ですので、よろしくお願いします。
そして、先週の宿題です。お待たせいたしました。大阪・関西万博での「岐阜県の日」について、中身がどうなったということで、お手元にあるかと思いますが、6月9日、10日に「岐阜県の日」としてイベントを行います。EXPOホール「シャインハット」で、「『清流の国ぎふ』 絵巻」として、岐阜県の持っている素晴らしいものを発信していくということです。別紙の裏側をご覧いただくと、こちらの中に、世界が認めた郡上踊りや歳時記、これを実演と映像で紹介するというもの。そして、鵜飼の実演。そして岐阜県で有名な地歌舞伎は海外の方にも大変好評なところがあります。それに、オリジナル脚本でもやるし、記念撮影会もあります。そして、岐阜県と言えば、関ケ原の合戦を主題にした映像と舞台パフォーマンスなのですが、今も続々と動いていまして、この間発表がありましたが、「本関刀」という日本刀、今海外の方に日本刀が大変人気なのですが、この間賞を取った日本刀が展示されると同時に、これをお持ちの方は居合道の先生なので、そこで居合の演舞ができないかと万博の事務局と調整しています。このような会場なので、どこまでやれるかということで、まさに今オンザウェイで調整していますが、日本刀で言えば関ということで、金の装飾の日本刀ももすごいです。展示はほぼ決まりましたので、何と4,000万円です。すごいなと思って、この間「振らせて」と言ったら、「それはダメ」と言われたのですが、居合の演武の中で見ていただくと。特に「SHOGUN」という映画のおかげで、日本の侍、武士道についての関心が世界的にも高まっているので、更にこれに花を添える形になるかなと思っております。そして、子どもたちが届ける平和への「奏で」ということで、実は(万博の)オープニングの時も子どもたちのパフォーマンスが滅茶苦茶良かったです。世界に感動を与えるということもありましたし、少し言葉を足しておくと、最近行かれた方の評価からすると、今回自然との共生とか再生ということ(がテーマ)なのですが、バーチャル技術があまりにも多用されていて、少し食傷気味だという中で、リアルがあるのは非常に良いという評価ですから、岐阜県から持っていくもの、もちろん実際にやってみせるというのと、映像をコラボさせるというところで、大変人気が出るのではないかと我々も期待しているところです。そんな中で、申込みがしやすい、しにくいという問題がありまして、今、お手元の資料の中にチケットの購入方法についてがあります。割と良いことはニュースにしにくいので、悪いことばかりニュースになるのですが、私も先ほど実際にやってみました。ここから入って万博IDを取るということを、これはスマホが全く使えない人にとってはああだこうだとなりますが、おそらくインターネットで買い物をされる方にとってみれば、「こういうことね」という感じだと思います。よくある「Cookie要りますか、要りませんか」と、その時に引っ掛かるとそこから先に行けなくなるのですが、それが分かっていれば、あとはポンポンと押していくだけで、パスワードも1回入れると機械が覚えてくれるので、あとは楽にできたなと。先ほど私もやってみましたが、是非皆さんも一度、万博IDを登録することだけでもやっていただくと。そうするとチケットはいつの日にしますかとなりますので、そこから先は普通の購入のパターンになると思いますから、是非その辺りも報道の皆さんの取材の中で、こうやると簡単だと報道していただけると良いかなと思っております。
こうしたいろんなイベントが目白押しで、岐阜の関係の企画なのですが、別紙2に、海外との関係で、岐阜とご縁があるプログラムを一覧表にしています。フランス、ポーランド、リトアニア、中国、イギリス、ハンガリー、アメリカ、ベルギーということで、せっかく日本で行われている、その関係をただ単に未来に向けてだけ語るというよりは、歴史だとかについても非常に価値あるものになっていくと良いかなと思っております。私もできるだけ行きたいなと思っておりますが、万博は半年間ありますから、いろんな課題があれば、それを修正しながらやっていくという意味においても、良いところもまた是非皆さんから発信していただけるとありがたいなと思っております。そして、先ほど申し上げました「岐阜県の日」について、プログラムによっては2回やるものもあります。今、鋭意調整しておりますので、今月中、あと数日中には何時にそれをやるのかということを発表します。当たり前ですが、今予約制になっていますから、例えば自分の孫がここに出るという人にとってみれば、それ以外の時間で他のパビリオンを予約するということになりますので。ちなみに(パビリオンの7日前抽選は)1か月前でないと申し込みできませんので、それに合わせて、(「岐阜県の日」の)1か月ぐらい前には発表するように今調整しています。その中で、先ほど申し上げた「本関刀」、本物の関の刀ということなのですが、その実演、それがどういう形になるのかも、その時に合わせて発表することになっております。中身はこういうことですが、あとは時間帯がどうなるかを発表していきますので、よろしくお願いいたします。これが万博絡みであります。
そしてもう1つが、これも万博の関係になるのですが、「ONSEN・ガストロノミーウォーキング」、これは明日から始まる「都市緑化ぎふフェア」の飛騨会場の(イベントの)一つでもあるのですが、まさに「健康と食」をテーマにしたイベントであります。高山の奥飛騨の方で、お手元の資料にコース案があるかと思いますが、これがなかなかの人気で、足湯から回って、キャンプ場も回って、飛騨牛もある。特にアルザス、ワインで有名なところなのですが、ここと提携しているので、そうしたものも含めて。昔、「クアオルト」とあったと思いますが、これは歩くことが中心なのですが、「ガストロノミー」は「食べる」ということをベースにしたものと思っていただければよろしいかと思います。この岐阜県の自然を十分に生かすのと、海外とのコラボマルシェという、魅力をさらに高めることによって、若い人も「ちょっと行ってみようかな」と。あと温泉もありますので、本当に岐阜県は良いものがあり過ぎるというぐらいであるので、いろんなプログラムとして、発信をしていきたいということで、本日ご紹介させていただきました。私の方からは以上です。
記者
万博についてお伺いしたいのですが、この催事のタイトルで、「輝く〝いのち〟の処方箋」とあるのですが、どういう意味なのか少し分からないところがあり、「いのち」にはどのような思いを込められたのでしょうか。
観光文化スポーツ部
こちらのタイトルは、いろいろな学校文化とか、芸術文化とか県の関係者の方に入っていただいた検討会議を12月、1月と開催しまして、その中でこういったテーマを決めていただいたものでございます。万博のテーマが、「いのち輝く未来社会のデザイン」ということも踏まえて、地域の魅力、今回表現する魅力や文化と繋がっていくことが、人生の「ウェルビーイング」とか「生きる力」となって輝いていくといった思いを込めたタイトル、テーマとなっています。
記者
6月9日、10日ともに、万博に知事も行かれるのですか。
知事
10日に行く予定です。
記者
知事として、合気道や武道という話も聞かれますが、その場を個人的にこのように活用していきたいということがありますでしょうか。
知事
実は先ほど、本関刀の関係で、そういう話になりました。世界の賞を取ったという中で、せっかく世界の方が関心があるのだったら万博でやらないかと話をしたら、「良いですね」となりました。先ほどの発表資料が出来上がってからそのような話になったので、今まさに万博協会とは、刀があり、いろんな意見もあるので、協会の方と(調整を)どこまでやるか。もちろん、免許を持っている人しか扱えないですし、危ないということであれば、居合道の演武だけでも良いです。日本刀と言うと試し切りをやるということもあるのですが、そのようなこともできたら良いかなという話をしています。いよいよダメなら、私が木刀で竹を切るということも良いかなと。
記者
鵜飼の実演とありますが、どのようにやるのでしょうか。
知事
会場に水槽を持ち込んでということで(考えています)。
観光文化スポーツ部
これも調整しておりまして、水槽を持ち込みまして、横からも見えるという形で実演ができないかと鋭意調整しております。
記者
水槽に船を入れるということですか。
観光文化スポーツ部
船は万博会場まで持ち込めないので、鵜がいて、鮎がいて、どのように鮎を取るかを横からも見られるような形になったらと調整しています。
知事
船縁の一部が再現されているような感じだと思ってください。それで、鵜が取ったものが見えると。
記者
今回貴重な機会として、岐阜のことを世界や日本に知ってもらうとして、6月9日、 10日(の岐阜県催事)をその先にどう繋げていくか教えてください。
知事
「いのち」ということが今回の万博の大きなテーマなので、例えば鵜飼だと、人によっては鵜を虐待するのではないかという批判もあるのですが、逆に言うと、自然の状態で鵜の寿命というのは4、5年です。それに対して、鵜飼の鵜というのは20年以上生きます。それは虐待ではないだろうと。放しても逃げないとか自分の家の位置や、岩の止まるところも、年功序列で決まっているのですが、まさに人と動物が一体となって、彼らの命も輝かせられるという意味で、そういったメッセージをしっかりと世界に発信していくことで、ただ古いからとか伝統があるからというよりは、日本の場合、長く続くというのは、それなりに意味があるということもしっかり発信していくし、今の武士道で言うと、戦国時代には命のやり取りがあったということです。その結果として、なぜ武道が礼に始まって礼に終わるのか、茶の湯がなぜ一期一会なのかということも、ただ形だけで真似事をするというよりは、全部しっかり発信することによって、長く続く歴史の価値を高めていく。そのように発信していければ良いかなと思っています。
記者
先週の金曜日に、知事は就任後初めて石破首相とお会いされたと思うのですが、その場でどういった話になったのでしょうか。前は防災庁の誘致を是非という話がありましたが。
知事
実は、むしろ向こうからの要望で、その前に1度官邸に行って、最近の取組みについて話をした時に、総理から今後は地方創生について意見交換、ディスカッションしたいとお寄せいただいたので、1時間ぐらいいただけるならということで、本当は2時間と言いましたが、岐阜県でやっていること、特に国は今、外交、防衛で大変なのですが、その間に地域としては、この国を強くする、そのためにやるべきことは何なのかを全部整理をして、その上で5つぐらいの領域にまとめた上で、それについての答えはありますと。それで、このようにこれからやっていくという中で、これだけ世界が荒れている状態、災害がある中で、この国として、国を強くするためにやるべきことは人であると。資源のない国として、これは働き方もそうですし、子どもの教育、それから高齢者の方が幸せに生きるという意味で、その在り方を作るということです。それと、もう1つは、食とエネルギーです。世界が不安になる時に、特に都会では難しいと思いますが、岐阜県のようなところであれば、食料エネルギー、まさに自給率を上げる、自給できるような体制を作るために、これから岐阜県内ではこういう取組みをしていきますということ。その上で、防災対策という中で、これは個々の防災でもあるのですが、南海トラフ(地震)も考えた時、岐阜県は被災県であると同時に、必ず愛知県、三重県の被災者を受け入れるということ。それから、広域での防災を考えた時に、先ほどの防災庁について、置くとすればこの場所は非常に良いですということをデータや図を見せながら、「どこですか」「ここです」とか言いながら。(地盤の揺れやすさを示す)マップを見ると、揺れにくいところにリニアが走っていることがよく分かるでしょうと。そうすると、いかにこれが安全を考えてできているか。その先に、前線の指令基地とかがあれば良いですよねという話をしました。
記者
(岐阜県が)防災庁(を設置するの)に非常に良い場所ですと伝えた時の石破首相の反応はどんな感じだったでしょうか。
知事
「以前には首都機能移転の話もありましたね」と言うと、「そうですね」と(ありました)。
記者
昨日は三重県知事とも話をされたと思いますが、防災面の話もありましたか。
知事
防災面の話については、万博の会場でも話をしたのですが、三重県とは、今回高速道路の関係で一緒に国へ行ったのですが、いよいよ(東海環状自動車道の)西回り(区間)が全線開通した暁には、まずは経済もそうですし、災害対策も含めて協力しましょうと。それで、先方からは、半導体を中心に繋がっていくと、三重県にある代表的な半導体と、岐阜県のイビデンが、この経済エリアとして非常に重要ですと。そして、観光面でも、ありがたいことに岐阜県の場合は飛騨高山を中心にややオーバーツーリズム気味なところもあるのですが、それをもっと広域で楽しんでいただくためにも、これを使いましょうというのが先方からの話でした。それで、私の方からは、残念ながら来るであろう南海トラフ地震のために、今から小学生が交流しませんかと。1週間ずつお互いの小学校を行き来することによって、故郷を2つ持つ。人は知らない土地には避難できないので、故郷を2つ持つことを話している時に、国交省の次官が反応してくれて、「そうですよね」という感じもあり、そうした交流をすることが、三重県、愛知県とも重要であって、その上で今度はその経済活動を一体化できると良いよねと、終始そのような話をしました。
記者
昨日の知事動向について、大野泰正参議院議員にお会いしたと思いますが、参議院選挙での身の振り方について、何か話題にはなりましたでしょうか。
知事
そういう話は一切なく、昨日、道路についての2つの仕事がありまして、東海環状自動車道の西回り(区間)の全線開通と四車線化の話と同時に、一宮西港道路、東海北陸道を、そこから(名古屋)港まで縦に繋ぐという十何年来の課題がようやく(都市計画・環境アセスメントを進めるための)調査決定となったので、そのお礼も兼ねてでした。そのことを大野泰正先生が一番力を入れてやっていたのですが、成果が出たということで、大野先生にも同席いただいたところであります。偽りなく、選挙の話は一切出ておりませんので。それだけです。
記者
養老トンネルについて、(東海環状自動車道の)西回り(区間)の中では目処が立たない箇所という状況なのですが、今後どのような感じで進んでいくか、見通しを教えてください。
知事
実はこれも昨日の仕事の大きなテーマの一つでして、トンネルを掘ればいろんな課題が出てくるのですが、これも国が本気になって力を入れて、場合によっては予算も積んでということで、両県から国交省に対して、いかに大事かを言った上で、あらゆる資源を投入して支援していただきたいと強く要望したことになります。ですから、課題は当然あります。ありますが、それを乗り越えるための資源の注入とか、それをしっかりやっていこうと、そのような流れでした。
記者
万博の関連なのですが、今回の「岐阜県の日」を通じて、どういった岐阜の魅力、それから岐阜県をPRしていきたいかを改めてお願いします。
知事
この予定のところをご覧いただきながらお話をさせていただきたいと思うのですが、まずは何と言っても、世界中の方が日本に来られると。そして「いのち輝く未来社会のデザイン」ということで、今申し上げたように、一部はデジタルを使った未来のイメージというのもあるのですが、他方で歴史が培ってきた価値というものを繋いでいくという、だから実演と映像をセットにしてやることが基本なのはそういうところで、本当に岐阜県の価値、世界遺産がたくさんありますし、こういったものを改めて世界の方に発信すると同時に、それを「知る人ぞ知る」ではなくて、本当に若い人も、それから高齢者の方も、実演の方も、みんなに楽しんでいただく、知っていただくという、そんな設えでやっております。ですから、宮内庁式部職鵜匠の方に出てきていただくと思えば、子どもたちの合唱もあったり、演舞もあれば、世界で評価された日本刀の展示・実演もあったりとか、本当に今持っている岐阜県の価値を未来に繋いでいくということで、最新の映像その他を駆使しながら世界に発信していきたいと、そのように思っています。
記者
予約は1か月前ぐらいからできるようになっているということでよろしいですか。
観光文化スポーツ部
こちら(岐阜県催事)は予約不要です。
知事
他のパビリオンは予約(が必要なものもあるの)ですが、ここ(岐阜県催事)は予約はありません。無料と言うと誤解があるのですが、万博の会場にはちゃんとチケットで入ってくださいと。その後でここの「岐阜県の日」の催事に入るのは予約も要りませんし、お金も要りませんし、どんどん来てくださいと、そんな感じです。
記者
演目も特に予約は要らないということですか。
知事
私が先ほど予約と言ったのは、自分の孫が(「岐阜県の日」の演目に)出る時に他のパビリオンのところを予約することもあるので、「どこの時間帯にうちの孫は出るんだ」ということが分かるようにしておくことによって、他の予約がしやすいと、そういう意味です。
記者
先ほどの石破首相との面会に関して、他に、何か知事から首相に国のあり方や、政策をどのようにして欲しいという要望などはされたのでしょうか。
知事
要望というよりは、むしろ今この国で起きている最大の問題は何かと言うと、やはり人口減少と労働力不足だということで、それは本当なのかということを説明した時に、やはり非常に関心を持っておられたのは、企業にとって都合の良い人ばかり集めようとすると人手不足になるが、実際に時間とか場所さえあれば働きたいという人が100万人以上いるという話です。まず、先立ってもご紹介しました坂口捺染さんの話、これは非常に関心を持っていただいていて、最も生産性の高いところで働いていただくことが、結果的に企業にとっても生産性が上がるということで、その時のキーワードはやはり女性だということです。男性が足りないから女性に担ってもらうのではなくて、女性が、特に子育て中の女性が一番働きやすい環境を社会の方が整えた時に、高齢者、若者も働きやすいし、結果としてそれが企業としての競争力、生産性を高めるというところは、非常に関心を持っていただいていました。そしてもう一つが、元々彼は私の本の愛読者なのですが、高齢者が歳を取ったら医療費がかかるというのは当たり前ではないですよと。特に、東大の先生のデータなのですが、実は日本人の男性は、7割の方が歳と共に亡くなり、2割の方が早めに体を壊すと。ところが1割の男性は100歳近くまで全く健康を害さないという一群がいて、これは経験則的に中小企業の会長に多いということで、この特徴がまず美味しいものを食べているということ。そして、毎日ゴルフや会社に行って運動をしているということ。そして、自分が社会の役に立っているというメンタル。この3つがまさに健康第一ですよと。昔、石破さんがまだ総理になる前によく彼と話をした時に、これをどう政策にするのかという中で、岐阜県のモーニング文化、これは非常に彼も「ほほう」とか言いながら(聞いていて)、これを今回、ねんりんピックも含めてしっかりやっていくことによって、意識しないで健康になっていただくことによって、できるだけ多くの方が健康でいられれば、医療財政は当然に破綻するわけではない。ただ、やはり人生の最後には医療費がかかるので、そこに集中できるように、まさにこの取組みは大事だというところは非常に関心を持っていただいておりました。
記者
先ほど、防災庁について、石破首相からの反応ということがありましたが、知事ご自身から見て、前向きに受け止めていただいているとか、どのようにご覧になりましたか。
知事
実は前回、石破総理に直接ではないのですが、彼の懐刀と言われる人のところで、1時間以上話をしてきて、防災庁の話がメインだったのですが、その時に非常に関心を持っていただいて、先ほどの「東濃はどこにあるんですか」ということを、今回は地図で、「ここでここだ」とか、「そうか、そうか」みたいなことがありましたので、非常に関心は高く持っていただきました。
記者
知事が冒頭におっしゃいました「都市緑化ぎふフェア」に関連してお尋ねします。江崎知事もオープニングセレモニーや開会式に出席されますが、今回、岐阜県の会場として県営都市公園の6か所全てが会場になるというのも岐阜県開催の特徴だと思うのですが、県としてこれまで県営公園の活性化に取り組んできたと思いますが、そういった観点で見た時に、今回のフェアをどのように位置付けて、どんな場にしていきたいかを教えていただけるとありがたいです。
知事
基本的にこれは都市緑化なので、ある意味自然と生活をいかに融合していくかということなので、確かに都市というものの捉え方でもあるのですが、まず県営公園というのは、まさに元々そのために造っているものなので、それが生活の中でより価値あるものにするために、今あるもの全部に日を当てると同時に、飛騨だけは少し特別で、エリアそのもの、まさに自然との共生をしている、世界の人から見ればあたかも地域全体が公園であるかのように見えるということもあって、少し違う設えにはしてありますが、南の方の公園については、こういう形でしっかり使うということと、飛騨の方はエリアとしてもその価値、まさにここで実現していく「自然と共生した暮らし」ということで、それを体現するということでこの設えにしてあります。
都市公園・交通局
これまで都市公園については、都市の生活に潤いを与える場所ということで、これまで10年がかりで磨き上げてきたというベースがありますので、今回のフェアでは、そのベースを活かしながら、更にいろんな活用の仕方なども皆さんに考えていただいて、そういう皆が集う場所、公園、そこを使って新たな公園の活用というか、使い方なども模索しながら、今後の公園の利用を考えていきたいと思っています。
知事
まさに岐阜県は、県全体を公園にしてしまっても良いぐらいに自然と共生ができている場所なので、これからちょうどゴールデンウィークにも重なるので、全国の方々にそうしたものを味わっていただけたらありがたいかなと思っています。
記者
万博の関連でお伺いします。昨年の県議会で古田前知事が2日間で50公演やりたいというお話があって、今回で見ると16団体と書いてあると思うのですが、それぞれ1公演ずつやるというようなイメージで良いのでしょうか。
知事
先ほど申し上げたように、2つやるところもあります。
観光文化スポーツ部
同じ日に2つやることもありますし、別々の日にある場合もあります。
記者
トータルで言うと、公演数はいくつぐらいになる予定なのでしょうか。
観光文化スポーツ部
今の予定としましては、1日7つ程度の公演を2日間やりたいと思っております。総勢約450名の方の出演を現在予定しております。
記者
1日7公演ということは2日間だと14公演というイメージで良いですか。
知事
多分、古田さんがおっしゃったのは、いろんな個々のパフォーマンスの数かもしれなくて、どういう捉え方かなと思うのですが、これを見ていただくと、郡上踊の中でもいくつかあるので、そういうことかもしれないと前向きに捉えておきましょう。
記者
6月の県議会に向けて、補正予算を提出されるお考えはありますでしょうか。もしあるとすれば、規模感としてどれぐらいのものを考えているのか教えてください。
知事
今日、午前中にその打ち合わせをやっておりました。ただ、前回の機会でも言いましたが、お金が潤沢にあるわけではないと。一方で、今回も職員がよく頑張ってくれてまして、やはり災害に絡めそうなものは積極的にそこで(予算を)取りにいこうという中で、目標としては事業規模を減らさないで県費を減らすと、できれば事業規模自体は拡大しても良いのではないかということをやった上で、補正を組む時の一つのルールを考えようかということでお話をしています。つまり、県単といって国のお金が要らないでやる事業はもちろん使い勝手は良いのですが、逆に言うと、それをいわゆるレバレッジ効果といって、県がこれだけ出すから国がこれだけ出してくださいという、より効率の良いものに振り分けた方が県全体として事業規模が大きくなるので、そのために何を県単でやり、何を国との絡みでやるかを決めた上で、この6月議会に向けて、どこまでの規模にするのか、場合によっては、事業費でいくのか県単でいくのかということをこれから決めようという話を今日したところですので、また次回以降にご質問いただければ、もう少しお答えできるかなと思います。
記者
この前可決した当初予算なのですが、例えば事業に関して一部見直しであるとか、そういったお考えはあるのでしょうか。
知事
見直しというか、執行段階で「これはこの規模で要るの」とか、実際にそれをやってみると、「ここまで要らないよね」という、そういうのも積極的に、節約とは言いませんが、無理に予算がこうだからと言っても必要ないよねということで、ちょこちょこそういう見直しができるかなと思っています。だから予算を組み替えてしまうところまでの段階は今のところはないかなと(思いますが)、ただ大型の予算をこれから執行していく中で、ちょっとそういうものは出てきても良いかなと思っています。
記者
そうすると、額の修正みたいなことはあまり今のところは考えていらっしゃらないということですか。
知事
今回、八掛けでやっていますから、足すか足さないかというぐらいだと思いますし、組み替えができるとすれば、9月補正ぐらいの方が(良いかと思いますが)、まだ始まったばかりなので、そういうのが見えてきたところでかなと。最後の微修正を12月補正でやると、そんな流れになるかなと思っています。乞うご期待でお願いします。
記者
県議OB会について、そもそも公務外のものを約30年に亘って職員が有給を使って担っていたという問題がありました。この件について、担当課から職専免を通したいという話もありましたが、知事としてどのようにした方が良いと考えているかお聞かせください。
知事
よく記事を読むと、昔の人もいろいろ考えながらやっていたんだなという感じがあって、仕事かどうか分からないままでやるというのが一番乱暴な方法ですが、そうではなくて、有給を取ってやっているという意味おいては公務ではないという形にしていると。今回の問題はそれを有給でやろうかというところまできているので、そうすると今度は、ここは難しいところですが、そうした(OB会の)こと自体が議会業務の円滑化に資するのであろうということでやっていたのだろうと思うのですが、今、社会的な背景も含めて、仕事は何で、どこが違うんだということがこれから整理されていく一つのプロセスかなと思っています。
繰り返しになりますが、今回は、業務としてごちゃごちゃにやっていたのではなくて、有給を取ってやっていた。ただ、それも有給なのかというところに社会的な関心が来たということになると、今度は県議OBの方々の意識として、これは自分達でやるから良いとなってくれば、そう整理されるのかなと思っています。私も推移を見守りたいなと思ってます。
記者
有給を使っていたのはもちろんで、もう一つ、職務専念義務違反に当たるであろう部分もあったと、業務中に資料を作ったり、そもそも仕事に差し障りのない程度であったというのは担当課から伺っておりますが、一応、職務専念義務違反に当たる恐れのある行為があったことについて、どのように思われるかお聞かせください。
知事
冒頭に申し上げたように、彼らも職務ではないと思ってやっていたかというところもあって、むしろOBの方々がいろんな意思決定のところに関わっておられたのかもしれないし、それは地域によっても違うと思いますが。それは(議会業務と)全く関係ないことをやっているという感覚ではなかったのかもしれない。それがある意味、今おっしゃったように、職務専念義務違反でないかもしれないという議論は多分あるんだと思います。そのことによって今、現役の議員の先生方の仕事がしやすくなったりとか、実際に、(OBの)彼らはアドバイザー的な形でやられることもあるのでという判断があったのかもというところなのですが、そこはある意味、外形標準で整理されたプロセスがあり、まず第1弾は有給でやったということ。それが本当の仕事ではないのだろうなという意識があって、そこまで来たんだろうと思いますし、今後、どちらかというと県の職員の方からもそうですが、OBの方々の意識というのもこうした指摘の中で整理されていくのかなと思っています。
記者
関連してですが、OB会自体ではないにしろ、職員の方が有給を使って仕事をするものが他にも無いかということについて、例えば議員の視察、海外視察はともかく、議員の視察に対して同行するものとか、他にもあるのではないかとの声が一定数あったりします。そのことについて、例えば県庁で他にないかということについて、何か調査をされたりする考えはありますか。
知事
人の話ではなくて、自分でもそうですよね。多分(記者の)皆さん自身もこれが休暇なのか、取材なのかよく分からないと思ってやっているのが結構あると思います。おそらく仕事にも使えるし、自分の趣味でもあるとしてやっているものがあって、そこを有給でやるというのは、そういう意味では誠実な対応だと思います。それが違反なのかどうかというのは、まさに中身の性質によるので、今の段階でそれが違反ですかどうですかと聞いても、そもそも違反なのですかというところから出てくると思うので、今の皆さんで言うと、それが個人的な旅行なのか、取材なのかを多分線が引けないのと同じように、やっていること自体も全然関係ないことをやっているというよりは、おそらく仕事との延長線上に近いようなことが多いのではないかなと思われるので、また世の中の議論の中で、これは違うよねというのが出てきたところで、これを有給でやってましたか、どうですかという質問にしてあげないと、そもそも調査しても答えが返ってこないという感じがしますので、そこはまた熟度を見た上で判断したいと思います。
記者
3月議会の最終日に、議員連盟の方から、養老に計画している食肉基幹市場の建設の件で要望書が出ていたと思います。元々令和11年4月の稼働開始予定だったようですが、現状のスケジュールからみると、なかなか実現が難しいのかなと思ったりもしているのですが、なぜこんなに遅れているのかという要因を、どのように考えているのか。それと、要望書を見ると、財源が元々100億円と言われていたものが170億円に膨れ上がっている、この財源をどのように確保していくのかを教えてください。
知事
この議論は、結構長く昔からやっていると聞いていますし、私もこの選挙期間中にも、多くの方からこの話について聞きました。実際に、変な話ですが、こういう議論はいくらかかるんだ、誰が(負担を)持つんだという話ばかり先行していて、そもそもどれくらいの規模がいるのかとか、どうしてもその負担論が先行すると、この話は進まなくなってしまうので、今回そういう話も踏まえて、なぜあえて組織(食肉流通対策室)を作ったかというと、その施設が大きいとか小さいとか議論する前に、そもそも飛騨牛をこれからも何頭育てるつもりなのかと。その場所は、必ずしも飛騨牛だけではなくて、豚や他も対象にするのだったら、そもそも県内に今どれぐらいあって、今後どうするのかと。その結果として、この施設は一旦作ったら何十年と使っていくわけですから、それも含めたシミュレーションがないのかと聞いたら、「まだない」というので、だったらそれをやろうということで、今回新しく組織を作りました。
なので、これから将来計画と、場合によっては一応、候補予定地を考えると高速道路のそばという議論もありますので、そうすると災害を考えた時に県内の需要だけで良いのかと。それから言うと、県外の家畜の屠畜もすることになるでしょうと。そうなった時に、規模がそれで良いのかと。現在のシミュレーションは、今ある3つのところを一緒にした時にどうかという議論しかなくて、なぜ3つなのかと。もっと言うと、もっと広いものがあっても良いし、そうなると県だけの議論じゃないと。そうするとそんな規模ではないかもしれないし、それよりもっと大きくても良いかもしれない。そうなった時に、今度は地域の方々にとって本当に価値のあるものであれば、むしろいろんなファイナンスの仕方で、必ずしも誰がやるかという以前に、その規模に対して誰がそれに出資参加するかという議論もこれからできるのかなと。それをしっかりやっていきたいです。
記者
そうなると、今、もちろん計画はあるのですが、それに捉われない柔軟な考え方をしていくという理解でしょうか。
知事
まずマーケットの方からやりたいなと思っているので、その試算とか、結果的に(完成時期が)近づくかもしれませんし、本当に1箇所で良いのか、そうした議論があると、これから作る時の納得感とか(が違ってくる)。あと、プレイヤーは、今までの人だけでやるのか、新しい人を入れるのか。その時のお金を誰が持ってくるのか、それは県だけで良いのか。国からも協力をしてもらうのかという議論をこれからしっかりやっていきたいと思います。
記者
リニア中央新幹線の取材をする中で、名古屋大学の教授が、東海道新幹線が開通した時と同じような経済効果があるのではないかとの見解を示していました。その一方で、賑わいや経済を生むためには、周辺の地方の価値や、道路整備などを維持できるような政策を考えなくてはいけないと話していまして、現在、瑞浪市を通る日吉トンネルの掘削工事による水位低下が確認されて、工事が一時中断しています。その中断からおよそ1年が経とうとしてるのですが、知事としては今後、JR東海とどのような思いで向き合い、リニアの駅がある岐阜の未来を、どのように考えていくのか、見解を教えてください。
知事
試算の仕方にもよると思うのですが、私はもっと効果があると思っていて、リニアができることによって、皆さんはどうしても2本目の新幹線と思いがちですが、これによって人流と物流を分けることができるかもしれませんし、今はある意味、エネルギーが本当に貴重だと言われている中で、電車で運ぶかトラックで運ぶかで全くエネルギー量が違ったりする。そうすると、人の方を短く運ぶだけじゃなくて、今度は空いた方の新幹線で物流ができたらやはり劇的に変わる。そうしたことも考えた時に、リニアの持っている意味は非常に大きい。それと、海岸沿いを走るのと、山の中を走るのとでは防災関係の意味合いが全く違ってきますし、そういう点ではおそらくこの国の形を変えてしまう。特に、我々はどうしても岐阜県にいますから、東濃をどう発展させるかという議論をしがちですが、逆に東京に住んでいる人にとってみると、1時間以内で全く別世界に行って、子どもたちも自然の中で触れ合える。教育の機会もありますし、ビジネスマンだったら東京近辺のゴルフ場に行くぐらいだったら、恵那市にあるような素晴らしいところの方が多分良いし、時間的にも早いとなると、おそらく岐阜がどうなるかというよりは、この国自体のビジネスの仕方、教育の仕方も変わってくるし、そうなると今度は防災を考えると、サテライトを置いた方が良いと。そうすると、今まで「つばめ」で移動していた3、4時間が、新幹線で1時間になりましたというのとは訳が違うということで、もっともっと大きな経済効果があるかなと思っています。そんな中で、今、お話があったように、先ほどの東海環状道の西回り(区間)の養老(トンネル)の課題もそうであるように、やはり課題はある。ただ、それをどうやって乗り越えていくのかというのと、その時代の技術の英知、あとはかける資金も含めて、それによって、できるだけ多くの人が納得して、早くそれをやろうという状況に持っていくことが大事だと思っていて、全ての問題を解決してから未来を考えるのではなくて、先に未来を考えた中で、この課題はどこまでだったら皆が納得できるのかと、そういうのをしっかり、この間JRの幹部と話をしながら、やはり住民の方のお気持ちには徹底的に寄り添うし、自分たちの考えていることを、もっと丁寧に説明しようとなったところです。
記者
前回のJRとの会話ではどのような対応を求めたのでしょうか。
知事
もう1年経っていますので、JRは毎日のように現場に入ってやっていただいてるのですが、それを知っている人は知っているけど、全体として見えないところで、大きな計画として、いつまでに何をしようかというのも、最終決定である必要はなくて、もっと地元の方と意見交換するような、そこを丁寧にやりましょう、ということに同意いただいたところです。
記者
まだ開通まで時間がかかると思うのですが、最終的に知事として、リニアがある岐阜がどういうまちになって欲しいと思いますか。
知事
そこは大事なところで、逆に言うともう10年しかない。そうすると駅ができてから物を考えたのでは遅いと思っていますので、最初に開通した時にそれに乗った人が、何でこの岐阜県駅で降りるのかという意味と、降りた時に「すごいね」というまちを作っておかないといけないと思っています。そうすると、まさに先ほど、東京の二番煎じではなくて、東京の人にとっても是非一度行ってみたい場所、ないしは生活の一部として、教育だとかビジネスの一部になるようなまちにしておくのと、こちらからすると1時間弱で東京に行けるわけですから、こちらの仕事の仕方も変わると。そんなまちづくりを、実は駅の周辺だけではなくて、もうちょっと広域で今、絵を描き始めています。