本文
※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。
司会
ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
知事お願いいたします。
知事
本日の記者会見は、2つに1つ足して3つについて、私の方からご報告させていただきます。
まず、いよいよ来週から始まります「都市緑化ぎふフェア」について、前回は全体のガイドブックをご紹介しましたが、今日は個別のガイドブックができました。前回お見せしたのは全体版(のガイドブック)ですが、(会場が)6つプラス、飛騨(会場)なのですが、今回はそのうち南の方にある6つの会場の中で使いやすいガイドブックということです。お手元のものを見ていただくと、まずぎふワールド・ローズガーデンです。パッと開いていただくと地図があると。今回の(大阪・関西)万博でもありましたが、インターネットやスマートフォンも良いのですが、やはり紙で欲しいという声もありましたので、まず一望できて、何があるのか、どこが見所なのかということもありまして、写真から、特にイベントについては、これを見ながら行ってみようかと、そのようなことを考えていただく材料にしていただければと思います。特にゴールデンウィークがこれから始まりますが、その中でいろいろ計画を立ていただくにも非常に良い材料になるのではないかと思います。イベントとしては、紫色の(ガイドブックの)養老公園の中では、(5ページ目に)いろんな薬草、ハーブだとか西美濃再発見コーナーだとか、その分野に関心がある方にとっては非常に魅力的ですし、グルメについても(ガイドブック中の)真ん中あたりに入っておりますが、そうしたものもゴールデンウイークに計画を立てる際には非常に役に立つかなと思います。そして、岐阜県百年公園の緑色の(ガイドブック)ですが、この中でいろんなクラフトフェアみたいなイベントがありますし、今日実は、お昼にもあったのですが、日本刀が大きな賞を取られたのですが、実際に古式日本刀の鍛錬の実演があったりとか、百年公園、関ならではです。美濃和紙を使ってクラフトを作ってとか、ただ見るだけではなく、いろんな活動もできますので、お子さんを連れてゴールデンウィークを過ごすには非常に良い場所になっているのではないかと。手頃でハンディなガイドブックを作りましたので、ぜひ皆さんご活用ください。基本的には、会場の入り口のところにあるということで、前回お見せした全体のもの(ガイドブック全体版)もいろんなところに置いてありますが、それもご覧いただきながら、会場に行った時に便利ということで、いろんな声を先取りする形で作らせていただきました。
それともう1つは、ぎふワールド・ローズガーデン、今回のフェアの会場の1つですが、ギャラリーをリニューアルしました。階段状になっていて、素敵なディスプレイをするところなのですが、今回は、自然と共生したウェルビーイングの暮らしを提案するという形で、新しくリニューアルしました。フェアで行くと同時に、こうしたものも楽しんでいただければありがたいなと思いますので、是非これもゴールデンウィークの楽しみとしてご発信いただければと思いますし、ご検討いただければありがたいなと思うところです。
もう1つが、子どもについてです。皆さんのお手元にあると思いますが、「こども若者県政モニター募集」とあるかと思いますが、まさに今年の3月に「岐阜県こども計画」ということで、法律で子どもの意見を政策に反映しようという国の流れを受けて、県でも計画を作ったのですが、具体的にじゃあどうしようかということがありましたが、子どもの意見を、別に子どもだからということではなくて、大人と同じようにしっかり聞こうということで、1年間で400人のモニターを募集して、だいたい年4回ぐらいのアンケートになると思いますが、意見をお聞かせいただくような、そのような取組みをしたいなと思っております。目標400人で、応募多数の場合は抽選にさせていただきたいなと思っております。ですから、まず4回ぐらいと言っていますが、県政のいろんな課題をこれから検討していきますが、子どもの意見を聞いて、それを反映していくようなことをやりたいと思っております。それで、特典はないのかというと、アンケートは、基本的にはインターネットで、スマートフォンやパソコンでお願いすることになると思いますが、4回全てに答えていただいた方には素敵なプレゼントということで、これから検討します。それともう1つは、実際に話をしたいということもあると思いますので、希望者は私と直接意見交換をする機会を作りたいと思います。400人なので、40人掛ける10回にするか、10人掛ける40回にするかですが、しっかり子どもたちの意見を県政に反映していきたいと思いますので、相談をしながら私の方から提案してみたのですが、本当に子どもの視点はすごく大事ですし、子どもの方がよく考えていたり、また素直な視点があろうかと思いますので、この県政モニターを募集しますので、ぜひ皆さんも報道していただいて、1人でも多くの子に、今度やってみようかなと思ってもらうとありがたいかなと。こうした取組みは全国でもそんなにないかもしれませんが、直接知事と喋る機会は多分珍しいと思いますが、アンケートに答えていただきながら、直接話をして意見を言ってみたいということも子どもたちが行政、社会に関心を持っていただく一つのきっかけになれば良いかなと願っているところであります。是非ご紹介をよろしくお願いします。
3つ目について、資料はないのですが、先立て始まりました大阪・関西万博のオープニングに行ってまいりました。スタートが残念ながら雨という天候でありましたが、おかげ様でオープニングはすごく天気が良くて、そして幸いなことに、会場に入る時に、プロデューサーの一人の宮田裕章さん、岐阜県出身で慶応大学の先生ですが、その方と一緒になったので、式典までの2時間強の間、彼に解説付きで案内していただきました。それで、すごく大事なことなのでお伝えしたいと思うのですが、万博というとパビリオンをいくつ見ましたかとなるのですが、「大屋根リング」というものがありますが、報道でも「あれは要るのか」と言われていましたが、すごいです。私も屋根があるんだとだけ思っていたのですが、(屋根に)上がってみると、内周と外周があって、外周の方に乗っていただくと屋根の上に実は大地があります。それで、野原があって花が咲いていて、報道の皆さんも行かれた方があるかもしれませんが、特に海に向かって見ると地平線に見えるんですよね。これを作った人は天才じゃないかと思いましたが、その地平線の見える地球をイメージできまして、その中に世界があるということで、各国のパビリオンが、その円周、世界の中にあって、その真ん中に自然の森、癒しの森といった憩いの場所があって、その中で各国が自然との共生といったものを考える。もちろん最先端の技術もあるのですが、コンセプトが素晴らしいです。それを知らないと、私も5歳の時に行った大阪万博のイメージで、「太陽の塔」へ行ってアイスクリームを食べたぐらいしか覚えていないですが、そういったことを、たまたまそういう解説を聞きながら回らせていただいたので感激でした。なので、是非皆さんを通じて、県民、国民の皆さんに、まずはそれを知った上で行っていただくと、いろいろたくさん回ったということだけではなくて、パビリオンは並ばないと入れないということもあるのですが、「大屋根リング」、できれば天気の良い日に行かれると、特に海側に向かって見た時に、本当に地平線に見えるということです。その先に海も見えたり、春だと山側の方は霞んで見えるのですが、単なるいろんなパビリオンが集まっている場所ではなくて、空間のコンセプトが素晴らしいと思いますので、そのような点も含め、各国が思考を凝らして、いろんな特徴があります。残念ながら、最初に雨が降って云々と申し上げましたが、「大屋根リング」の下は屋根ですから、使っていただければと思います。並ぶ並ばないというのはありますが、従来のとんでもない大混雑に比べれば、これからいろんなトライアンドエラーをやりながらですし、途中までパビリオンが間に合うのかどうかと言われていましたが、本当によくぞここまで仕上げたなという感じがありました。いくつかまだ間に合っていないパビリオンがあると報道されていますが、逆に言うと、それ以外は間に合っているので、大変なものだなというのがまさに行ってきた実感として感じましたので、今回あえて私の方からご紹介をさせていただきました。私からは以上です。
記者
「こども若者モニター」についてですが、例えば子どもたちの意見を反映させたい分野というか、アンケートの内容について、想定していらっしゃることがあれば教えてください。
知事
実は今日の幹部会議でも、この分野ということではないのですが、環境問題もしかりですし、いろんな新しい行事しかり、伝統文化しかり、特に教育の分野についても非常に関心があるところだと思いますし、期待したまちづくり、そういったものもありますし、今政策オリンピックとかやっているのですが、実際にこちらの方から問いかけているのですが、子どもたちの素直な意見をまず聞くというのと、あとは先ほど申し上げました直接知事と話ができるとか言ってみたいとか、まさに自由な分野ということで、そこはこれから政策の中で決めていきたいと思っています。
記者
(募集人数の)400人の内訳について、例えば年齢構成をばらけさせるとか、そういったこともお考えでしょうか。
知事
まず、これ(募集人数)以上に応募していただけることを期待していますが、おっしゃったとおり、地域的にも広く、年齢的にも満遍なくです。(募集人数が)結構多いなと思うかもしれませんが、それぐらいあった方が誰かの特性に偏るというよりは、広く聞けるかなと思います。
記者
知事との意見交換ができるということですが、今年度中には実施したいということでしょうか。
知事
そうです。
記者
本当に良い意見があれば、積極的に政策に反映させていくということでしょうか。
知事
そうです。冒頭に申し上げたように、子どもだから参考にしておこうかということではなく、やはりいずれ彼らがこの社会を担っていく、その子どもたちの素直な思いというものを、むしろ頑張って反映させていきたいなと思っています。
記者
万博について、岐阜県としても6月9日、10日に(岐阜県催事を)開催しますが、岐阜県として万博をどういう場にしていくべきか、その辺りのお考えを教えてください。
知事
オープンニングセレモニーは、一般の方はテレビでご覧になったと思いますが、1時間弱のイベントですが、本当に日本の伝統文化、和太鼓、獅子の踊りから始まって、子どもたちが出てきて、アニメーションもありということで、現場だとすごい迫力があって、特に外国の方が絶賛していました。いろんな新しいものを取り込むと、どこの国か分からないということになりがちなのですが、最後まで日本を貫きながら、新しいものから、若い人たちのものまであって、これはすごいと言ってました。岐阜県としても、まずは日本を代表する伝統文化みたいなものをしっかり発信していくということと、ただ単に古いものを紹介するというよりは、新しい取組みといった、そんな発信をしていきたいと思います。
記者
4月の人事で、まちづくり担当の理事を設けましたが、より広い範囲でまちづくりを考えてほしいとおっしゃっていたと思うのですが、その広い範囲でまちづくりを見ていくことの狙いというか、その辺りを教えていただきたいです。
知事
新聞でも取り上げていただいたのですが、特に県都である岐阜市の辺りを中心に、岐阜市はどうしても駅前とか柳ヶ瀬というような捉え方をしてしまうのですが、そうではなくて、岐阜羽島駅から始まり、この県庁自体もランドマークになり、岐阜駅周辺はもちろん、金華山、それから長良川、1日かけても足りないぐらいの良いものがあるのですが、それぐらいのエリアで、高速道路が開通した辺りも含めて、まちづくりという一つのコンセプトでまとめていくことが必要ではないかなと。それがまず1つで、もう1つはリニアです。リニアができた時に、ただ駅に降りて、さあ何をしようかではなくて、東京の人がなぜリニアに乗って、岐阜県駅で降りるのかと。あらかじめ、東京には無い優れたものがあるんだというのを、個別であれがありますこれがありますということではなく、街全体で、そしてコンセプトとして未来を描くと。その2つを、今まで多分そういう取組みをしてこなかったと思いますので、それを大きなミッションとしてお願いしたいと思います。
記者
万博の件で、先日県教委の方に、教職員組合の方から、修学旅行に行かれる学校もあるということで、中にはメタンガスであったり、日陰の場所が少ないとか、様々な理由で不安に思っている保護者さんもいらっしゃると。そういうところで、学校に教育委員会の方からこういう意見があるということを伝えてほしいし、安全に配慮した活動をしてほしいという要望があったのですが、それに対する知事のお考えをお聞かせください。
知事
まさに大切な子どもたちが行くところですから、安全の確保は当然です。私も実は、メタンガスはどこだと思ってちょっと探してみたのですが、よく分からなかったのですが、実際にスタートして、いろんな課題は見えてはいるのですが、これがどんどん改善されていきます。もちろん危険な所に連れて行くというのはあり得ない話ですが、改善していく中で、それからいろんな評判も出てきますし、あと最終的に行くか行かないかという学校長、学校の判断にはなるのですが、おそらく何十年に一度のこの機会に、特に、学校でいうと高校も含めてだと思いますが、先ほど申し上げたように、ただ単に面白い物、珍しい物が来ている場所に行くのではなくて、まさに地球環境全体を考える、そして日本館もいろいろ考えて、本当に資源の循環みたいなことをテーマで、人間洗濯機とか空飛ぶ車が割と注目されていますが、全体を貫くコンセプトを考えるには、教育の場所としても素晴らしい所だと思っていますので、そういったものを総合的に考えて、ただ、ご家族の心配はもちろんだと思いますので、しっかり安全を確認した上で、そういう意味では是非行っていただきたいなと思っています。
記者
「大屋根リング」のほかに、知事が何か気になったパビリオン、先ほど人間洗濯機ということがありましたが、何か気になった物がありますか。
知事
実は、我々オープニングの時はパビリオンに入れなかったです。日本館は入れました。あとは「シャインハット」というイベントのホールで、オープニングセレモニーがあったので、そういう意味では、しっかり見たパビリオンは日本館だけなのですが、それでもやはりよく考えているなというか、ここはどちらかと言うと「見て楽しい」というよりは、「ちょっと考える」、「あっ、なるほどね」という、本当に資源というものが、こういうふうに循環していくし、「まだまだやれることがあるよね」ということを考えるには良い設えだと、それをよく考えられているなという感じがありました。
記者
また、岐阜県の催事の日以外でも行きたいなと感じられたということですか。
知事
絶対に行きたいと思っています。
記者
奈良市の方で、部活動中に落雷があって、痛ましい事故があったのですが、それを受けて文科省の方から各都道府県に対し、落雷事故の防止についてという依頼が出ていますが、改めて岐阜県として、その事故を受けての対応、一義的には県教委かもしれませんが、ただ私学だと県教委ではないので、何か県として学校に周知であったり、注意喚起であったりとか、今後、学校部活動の現状が、例えば雷注意報が出た時は避けるとか、どういう現状になっているのかも含めて、何か県として注意喚起するなり、指導していくとか、マニュアルを作るとか、今後の展望についてお考えをお聞かせください。
知事
地域によって感じ方が違うだろうなと思うのですが、落雷は落ちやすい地域と落ちにくい地域があったりするので、一律にということはないのですが、今回の案件というのはやはり注意しなければいけないし、特に、詳しい方はお分かりだと思いますが、サッカーというのは、スポーツの精神として、天候その他に影響されずにやる紳士のスポーツということが元々言われているのですが、(雷は)落ちやすい所には本当に落ちますし、今回の場合は、かなり酷くなってから落ちたのではなくて、最初にいきなり(雷が)来るというのは、本当にそうした気候、特に温度差が激しい場合にはかなり酷いのが来るということも今回レッスンできたので、そこはしっかり注意していかなければいけないということで、これは教育委員会とも相談してみたいと思っています。あとは、既に各学校でニュースを受けて対応されていると思いますが、要は特に指導者も含めて、最初の(雷の)音が鳴ったりとか、その予兆の段階ですぐに中に入れという、これが結構大事なことで、落ちやすい所は本当に落ちやすいですから。ただ逆に言うと、今度は45度の角度内に避雷針がある所というのは、ある意味、事の性質上それほどでもないので、全部一律にやるかどうかというのは条件によりますが、できれば安全を見て、そうした対応も、文部科学省の方では既に始めていると思いますが、それに揃った形でやっていきたいと思っています。
記者
「こども若者県政モニター」の件で、知事から募集対象である小学生から高校生の方に対して、呼びかけのメッセージと言いますか、こういった思いで応募してほしいでありますとか、子どもたちへ向けてのメッセージをいただければと思います。
知事
今、世の中は、トランプ大統領だけではありませんが、不安な状況、特に今の若者たちに「国の将来はどうなりますか」というアンケートを取る中で、途上国は9割ぐらいが「良くなる」と答えるのですが、今、日本で一番多い答えは「悪くなる」というもので、これが実は日本の特徴なのです。そうすると、悪くなってしまうかもしれない社会に対して、自分たちができることは何かということをしっかり考えていただきたいし、自分たちの意見で社会が変わるんだという経験を早くしてもらいたいと思っています。そうすると、ただ単に成すがままになっていくのではなくて、小学生の意見であろうと、本当に取り込んでいけるものは取り込んでいきたいと思っていますので、自分たちで未来を創るんだという想いで、是非応募していただけるとありがたいと思います。
記者
県政モニターについて伺いたいのですが、現状既に県政モニターというものはあると思うのですが、これはまた別枠として、子どもという枠で県政モニターを新たに作るということでよろしいでしょうか。
知事
今までは大人だけですので、今回の「こども計画」を踏まえて、まさに子どもに焦点を当ててモニターを募集するという新しい取組みです。
記者
これは、従来の県政モニターから内容に変化を付けていくということでしょうか。子どもに合わせた形になるのか、それとも敢えて同じにするのか、どのようにお考えですか。
知事
それはテーマによるかなと思っていて、もちろん小学生も対象にしますので、質問の仕方だとか、ちょうどまさに今日の幹部会議で、そこは是非工夫をして(ということをお願いして)、あと私からお願いをしたのは、本当にテーマの出し方によって、先ほどの社会のことを考えてみようと思ってくれるような、そういう投げ方というのもあるかなという話をしましたので、テーマに応じてでありますが、やはり子ども向けにそれはしっかり(工夫をしたい)。だからといって、レベルが高い低いということではなくて、本当に子どもでもしっかり考えられるような、そういう問いとして、問いの中身そのものは同じになっていくと思いますが、そんな形でモニターを運営したいと思っています。
記者
そろそろ(県議会の)臨時会が近づいてまいりましたが、副知事人事の方はいかがでしょうか。
知事
多分、皆さんもそういうご関心も高まっていると思いますが、もちろんこれで3ヶ月仕事をしてまいりましたし、新しい体制の県が始まりましたので、「ここを足しても良いかな」とか、「こういう機能があっても良いかな」ということも少しずつ整理し始めておりますので、いろんな可能性も含めて、まさに検討中ということであります。
記者
県地方競馬組合の方で笠松競馬を運営していますが、笠松競馬の方で、今絶賛、知事答弁でもございました「ウマ娘」のアニメ(とのコラボ)をやっておりまして、笠松競馬とか笠松町の方でも結構コラボイベントの方を計画されておりまして、いわゆる聖地巡礼を目的に各地から人が集まると思うのですが、改めてそういう効果への期待ですとか、意義ですとかをお聞かせください。
知事
どうしても競馬というと、元々は賭け事、ギャンブルというイメージがどうしても先行しがちなのですが、今おっしゃっていただいたアニメーションとのコラボというか、いろんな世代にとって関心を持たれるもの、そして県議会でも言いましたが、馬に触れ合うとか、ホースセラピーのようなもの、せっかくそうした競馬場があることを、いろんな可能性を広げることによって、笠松にとっては町おこしの起爆剤になるし、岐阜県にとっても、せっかく有名なオグリキャップが出たような競馬場が、更にいろんな方に関心を持ってもらえるものに是非していければなと思っています。
記者
そのオグリキャップが、知事のご出身地であります美山に育成時代に少しいたことがあるのですが、何かオグリキャップについて記憶に残っているエピソードと言いますか、テレビで観たとかでも構わないのですが、あればお聞かせください。
知事
オグリキャップそのものには記憶はないのですが、私の中学校の先輩が騎手になったんですよね。体がちょっと小さめなのですが、彼曰く「小さいことが本当に強みになるというのもあるんだ」と言って頑張っておられたのは、子ども心にすごく印象に残っていて、「あ、そうなんだ」と。私も体が小さい方だったので、本当に世の中に価値観はいろいろあるということを、オグリキャップというよりは競馬というものから学ばせていただいたというところです。
記者
参議院議員選挙の関係でお伺いします。現職の大野泰正議員なのですが、前々回の知事選でも江崎知事も応援を受けていた過去があったと思うのですが、その大野議員が裏金問題で起訴されて以降、公の場でご自身の問題に関して説明が未だにないということで、不満に思われている支持者の方もいらっしゃるのですが、大野議員は、今後の態度をまだ表明されていないところがあると思うのですが、今後の身の振り方について、江崎知事はどのようにお考えでしょうか
知事
これはまさに今おっしゃったように、ご本人次第だと思っていまして、今回、彼自身が結構いろんなイベントにも出ておられますし、その度ごとに挨拶されておられますし、県民の皆さんの前にもいらっしゃっています。ただ、最終的に私自身も選挙に出た身として、それを判断するのはご自身なので、それを見てから考えたいと思います。
記者
大阪・関西万博のことで、宮田先生の話が出ましたが、それと「大屋根リング」は、藤本さんが設計されているのですが、この2人が関わるプロジェクトが今、飛騨市で進んでいて、会われた時にそういう話をなさったのか、もし無い場合は、知事はこのプロジェクトに関心をどのぐらい持っているのか教えてください。
知事
もちろんその話は出ました。藤本さんには遠くから手を振ったぐらいで、直接話はできなかったのですが、宮田先生はずっと一緒に歩いている中で、未来の話をする中で、子ども達にとって、いろんな可能性を提供していく、今までの当たり前ではない、そういう教育の場所ということで、今、飛騨の方ではありますが、もっといろんな形で、発展させる可能性があるのではないかと。場合によっては、県内にもっと広げていくようなこともあるのではないかというお話をいただきましたので、まさにこれからまずは飛騨での取組みを見ながら、発展させると良いですねというやり取りをさせていただきました。
一つ訂正をしておくと、(大阪・関西万博の)建物の中のパビリオンに入れたのは日本館だけだったのですが、宮田先生ご自身がプロデュースされた、屋根の無いパビリオンの中で、赤い糸で風を感じながら、人とのつながりや、特にガラス工芸で水滴のようなデザインをしながら、そこに水を垂らして虹を作るというのもやっていただきました。そして、そのコンセプトの中には、彼自身がおっしゃっていて、印象に残っているのが、フロンガスの問題は、実は皆さんが課題として取り上げていただいたおかげで、社会が動いて、代替物質を発見することによって、まさに変えてきた。要するに、未来を変えられるんだということを考えていただくために、このパビリオンを作りましたというのを、実際に動かしていただいて、それは拝見することができました。これもこれでなかなか素敵でした。是非行ってみてください。
記者
昨日、人口推計の発表がありまして、岐阜県もなかなか厳しい状況だと思うのですが、県としての受け止めと、これから何か県としてできることを考えていらっしゃるか教えてください。
知事
これはまさに日本全体として大きなテーマではあるのですが、私もこの立場になる前にいろいろ勉強させていただく中で、県が行った調査で、人口減少が本当に当たり前なのかということの中で、岐阜県に住んでいる若い女性、10代から20代、30代も含めてですが、子どもは欲しいですか、欲しいとすれば何人ぐらい欲しいですかというアンケートに対して、実に7割以上の方が、子どもは2人から3人以上欲しいと答えていただいているわけです。これがもしその通りになるのだったら、人口数は減らない。にも関わらず、今回の推計が実現してしまうような数字が出てきてしまうということの問題点がどこにあるのかということは、産みたい人が産んでくれる環境もできていないということなので、それをこの岐阜県から実現することができれば、そして岐阜県の場合は産む産まないという以前に、子どもを産める女性がどんどん流出しているので、そこはしっかりこの県の中に魅力をつくって、とどまっていただくと同時に、産みたいと思っている人が産みたいだけの子どもが産める、これが基本だと思います。産みたくない人に産んでくださいという話をしてるわけではなくて、そういう社会を作ることができれば、この人口減少の問題は当たり前ではないということは、私自身がある意味確信しておりますので、岐阜県としてまずそのモデルになるような、そうした社会をつくっていかなければいけないという思いを新たにしたところです。
記者
米国の関税措置の影響を受ける中小企業、それから農業向けの融資相談窓口を設置して10日ぐらいになりますが、その後の状況がもし分かれば教えてください。
知事
私が報告を受けているところでは、まだ1件ぐらいしかないというところで、それから数日たって多少増えていると思いますが、あった質問は、「どんな支援施策がありますか」という、今、手元に来てる質問はまだその1件があるだけという感じです。実際、トランプ大統領がまた(関税措置を)90日間伸ばしたりとか、二転三転しているので、多分質問する人も何を質問して良いのかよく分からない状態だと思います。一方で声を聞いてみると、やはり関税ということによって、間違いなくアメリカ向けの消費は冷え込むでしょうし、特に投資マインド、消費マインドに与える影響はマイナスに決まっているので、二転三転することも含めて、不安を感じておられるというのはそうなのですが、実際にどうしたら良いかというのは、皆さん、様子見の感じかなというのが今の印象です。ちなみに農業(の相談)はないです。