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知事記者会見録(令和5年4月3日)

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和5年4月3日(月曜日)15時

司会
 それでは、ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 新年度が始まりましたので、恒例ですが、年度の予定をお話させていただきます。まずは今日、4年ぶりに全員参加の新規採用者の辞令交付式をやらせていただきました。新庁舎で4年ぶりに全員参加ということで、改めて、職員一丸となって今年度も取り組んでいきたいと思った次第であります。
 まずは、コロナとの関係ですが、今、レベル1の感染小康期ということで、やや下げ止まりの感じもあり、少し落ち着いた状況になっています。来月8日から、季節性インフルエンザと同等の5類となりますので、そこにどのように円滑に移行していくか、また、移行後のマネジメント、入院の受け入れ体制、医療機関同士の調整の問題、福祉施設における検査体制の問題や、適切なサーベイランスと言うかデータをどう取るか、ワクチン接種をどうするかといろいろ課題はあります。その1つ1つの論点を丁寧にやっていき、コロナとの関係に、引き続き緊張感を持って進めていくということになろうかと思います。
 それから、県政運営の方は、予算の説明時に申し上げたように、今年度はテーマを大きく2つ用意しています。「社会経済の回復・再生・転換」という、コロナ禍から社会経済活動をどう脱却し、転換していくかという課題と、コロナ禍で深刻化した人口減少・少子高齢化から、どう改めて脱却するかでございます。そうした、ウィズ・コロナからアフター・コロナに向けての攻めの県政ということを、今年度やっていきたいと思っています。そういう意味では、コロナの状況をどうマネジメントしていくかと、アフター・コロナにどう進んでいくかという両睨みの攻めの姿勢となるかと思います。
 お手元に4月から来年3月までのざっとしたスケジュールが書いてありますが、主なものをご報告したいと思います。まず、4月1日付けで「岐阜県DX推進コンソーシアム」をスタートしましたし、「ぎふっこ保育園」の開所も行いました。今朝入庁するときに、お子さん連れの後姿を何人か拝見し、そういう場所になってきたのだなと見ていました。それから、先般の県議会で可決いただきました「岐阜県木の国・山の国県産材利用促進条例」の施行が4月1日からと、年度変わりをしていくつかが始まったということでございます。この県産材利用促進条例はまさに県産材を利用することによって、脱炭素化を実現していくという流れでございます。次が4月下旬から6月までですが、「清流の国芸術祭Art Award IN THE CUBE 2023」。これは3年に1回やっていますが、いわば新人の登竜門でもございますし、かなりのベテランも応募しておられます。立体象形、CUBEという一定の空間の中に何かを表現するということで、今年度のテーマは「『リアル』のゆくえ」ということです。コロナ禍やデジタル化の中で、何がリアルで、何がリアルでないかといろいろ議論があるわけですが、この一定の大きさの箱、CUBEの中で、今の時代のリアルとは何かをそれぞれの作家が考えて、象形芸術を展開するということでございます。それから、ハンガリーの現代陶芸展も同じく4月下旬から7月早々にございますが、これはブタペスト国立工芸美術館等との連携で行うものです。今年は相互交流として、9月にハンガリーのヘレンド博物館での美濃焼展示会がございますが、ヘレンド社と岐阜県は、友好協力覚書を令和3年に交わしており、その一環として、お互いに陶芸の国ということで、相互に交流するということでございます。
 それから、5月にはUターンの就職を支援する拠点ということで、アクティブGの中に、Uターン就職のための案内所、相談所、インフォメーションセンターのようなものができるということでございます。今年度は金融機関、経済団体、大学、自治体が一体となって、産業、企業のスタートアップを支援していくということで、そのコンソーシアムが5月下旬にできるということでございます。
 それから、夏頃になってきますと、ブラジル岐阜県人会85周年、アルゼンチン50周年、ペルー40周年と周年行事がございます。これにどう関わっていくかは検討していかなければならないと思っています。それから、「エンジン01」を昨年秋にやり、大変好評でございましたが、「エンジン02」ということで、第2ラウンドをやろうと話が進んでおり、9月23日から24日まで、今度は高山でやろうと企画を検討中でございます。
 それから10月には、「ぎふ住宅フェア2023」を開催いたします。主なテーマは、住まいの脱炭素化、防災・減災ということで、持続可能な住生活をどう進めていくかというテーマで岐阜県としてはやらせていただこうということでございます。それから、「岐阜県農業フェスティバル」、これは4年ぶりになるわけですが、県内農業者挙げての一大行事でございます。県が行う様々な行事の中で最も参加数が多い行事ですが、ようやく4年ぶりに再スタートできるということでございます。今回は、これに合わせて、「全国農福連携マルシェinぎふ」ということで、全国各地でやっています農福連携の成果物をここで並べてキャンペーンをやるということでございます。
 それから10月には、森林吸収クレジット制度、私どもは「G-クレジット」と言っていますが、国の制度から外れる部分についても、やはり、森林によるCO2吸収をクレジットとして制度化したいということで、今、企画中ですが、10月中にはスタートさせたいということでございます。
 それから、11月下旬に「ポーランドとの交流」ということで、ポーランドの国立民族合唱舞踏団がお出でになる予定です。これは元々、恵那市にポーランドのオリンピックのボート選手が合宿をして、恵那市に非常にお世話になったということでした。その後、銀メダルと銅メダルを3つ獲得されました。実は今週、ポーランドのシロンスク県の県知事以下チームと、大使がお出でになりますが、岐阜県及び恵那市という、県市レベルで積極的に交流していこうという流れの中の1つとなろうかと思っています。
 それから年内と書いてありますが、「一般国道417号冠山峠の全線開通」も予定されています。これは揖斐川町から福井県池田町まで50分ほど時間が短縮されるということで、冬場の交通遮断、あるいは通行の安全などいろんな面でも交通が便利になり、これから福井県と岐阜県の交流拡大の1つのきっかけになるのではないかと思います。令和8年春には、中部縦貫自動車道の白鳥から福井の大野までが全通いたしますので、今度は高速道路で郡上から福井が繋がるということで、福井県側も期待しておりますが、私どもも福井県側との武将観光その他の交流をしていきたいと思っております。
 それから3月のところは、これから1年通じて定期的に見直すものですが、「第8期岐阜県保健医療計画」、「第5期岐阜県地域福祉支援計画」、「岐阜県男女共同参画計画(第5次)」、「第4次岐阜県教育ビジョン」等々、計画の見直しが行われる予定です。
 一番下に年度内とありますが、「清流の国ぎふ地歌舞伎勢揃い公演」は、来年の国民文化祭に向け継続してやっていくということでございます。また、SDGsに積極的な事業者を認定する制度もいずれスタートするということでございます。
 概ねこのような予定を念頭に置きながら、今年度やっていきたいということでございますので、引き続きよろしくお願いいたします。私の方からは以上でございます。

記者
 先週、一般社団法人の日本生態学会から御嵩町とJR東海に対して、御嵩町の重要湿地等におけるリニア発生土置き場設置計画の見直しを求める要望書が提出されました。これは御嵩町でも説明がありましたが、環境の保全と開発の両立はしえないという説明をいただきまして、これについては知事にも報告したとのことでした。これについての受けとめを教えてください。もう1点、岐阜県の環境基本条例第7条の市町村との連携というところで、県の役割が書かれておりますが、今回の問題について、この条例に則って県として関わりを進めていくことはありますか。

知事
 この問題はリニアに関わる問題でもあり、私どももずっと注目してフォローしております。今回の団体以外にも、JR東海や地元市町村からも、その都度、いろいろ話は伺ってきております。今回の問題の基本は、リニアの発生土の置き場と言いますか、発生土をどこに置くかという設置計画がまずJR東海から出されて、それについてまず地元の市町、市民・町民も含めて、意見交換をしながらJR東海と御嵩町との調整の下で、発生土置き場計画がきちんと定まったところで、これが県の方に提出されるということです。そうすると県とJR東海との関係では、環境影響評価準備書を過去にお出しになった時に、こういった節目節目で、JR東海から環境影響検討書を出していただいて、それを県の専門家の審査会にかけてきちんと意見を言わせていただくということになっております。まずは両者の間で意見交換をしながら、最終的に発生土置き場計画を定め、その置き場についての最終的な環境影響評価が行われ、それが県に提出されて、県が審査するというプロセスになっております。そこが一つの軸になっており、それを巡っていろいろと情報や意見交換ということで、まず当面は、御嵩町としても意見交換会をやっておられますし、JR東海も積極的にこれに応じておられます。その辺りの内容を私どもはフォローさせていただき、どういう格好で収れんしていくのか、その辺りを見ながら県としてどのように意見を言っていくのか。そういう意味で、今現在は双方のしっかりとした議論の帰趨をフォローしているという状況です。

記者
 県庁舎の換気設備付近から外気が吹き込んでいたという問題があったと思います。知事として、隙間風が吹き込むという報告を受けた時にどのように感じられましたか。

知事
 この庁舎に移転したところで全庁的に話をしていますが、いろんな不具合や、使ってみて使い勝手の悪いところなど、あらゆる点について何か気づいたことがあれば早めに職員から出していただこうということで、それを幹部会含めてずっと言ってきています。いろんな微調整や不具合的な意見もたくさん出てきており、一つひとつ担当のところで対応していくという中の一つとして換気口の周辺から外気が入り込んできたという話がありました。これについては、設計・施工業者が自らの責任において、まず応急措置をとり、その後、本格的な原因究明もきちんと踏まえた上で対応策を取るということでございますので、それをしっかりとフォローしていくという流れになってきておりますので、それを間違いないようにやってもらうということで見ております。

記者
 今回、県としては、県の費用を使っていないことや隙間風が吹き込んでいた場所が執務エリアで来庁者に影響がないといったことから公表していないと思います。一方で県庁舎建設課としては、実行計画の中に問題が発生した場合には事実をありのまま公表して迅速かつ誠実に対応すると規定されています。こういった非公表という対応について知事は適切だと考えておられるか教えてください。

知事
 不具合を積極的に出してくれということを職員へ言っておりますので、たくさんあります。これを全部、一つひとつ出すか、重点的なものを出すか、どういう観点でやるかということについては、必ずしもきちんと議論しておりませんので、外に出すものもあれば出さないものもあるという、ばらつきがあるかもしれません。その辺りは一回きちんと整理した方が良いと思います。ただ、私は、日々、とにかく早いうちにやっておかないと、施工業者との関係もありますし、何でもよいから気が付いたことは早く出してくれと言っておりますので、それらが落ち着いてきたところで、いろんな意味で使い勝手をまた考えることになると思います。そういう意味で出てきたいろんなものを、どこまでどういう観点から整理してお出しするかというのは少し整理したいと思います。

記者
 今回のことは、今、原因を調査してもらっているという話がありましたが、調査が完了して原因が明らかになった場合、そのタイミングで公表することも考えられますか。

知事
 それもあり得ると思います。

記者
 今回のことは、一般住宅とかであれば、入居してすぐに隙間風が吹いているということで、他にも何か瑕疵があるのではないかと不安になることもあると思います。総工費500億円近くと多くの県の税金を使っていると思いますが、それでも公表されないということに対して改めて適切かどうか教えてください。

知事
 先程申し上げましたように、ありとあらゆる難点について報告するように言ってありますので、たくさん出てきているわけです。それを毎日毎日お出しするのか、どのように整理するのかは、少し考えてみても良いと思います。特に伏せる理由は何もないですので、どんどんお出ししても良いですが、窓の位置がどうかとか、いろいろやってみて感じることもありますし、想定通り動かないところもあります。それらをどの程度まで出すか、どこかで線を引く必要があると思っておりますので、そこは整理したいと思います。

記者
 今回の工事は、ウレタン樹脂を吹き付けるような工事を行って隙間風を防ぐということと思います。この原因が究明されて、別の問題、例えば、構造上の問題があったなどが明らかになった場合は、大掛かりな修繕などを業者に求めていくことになるのでしょうか。

知事
 そうでしょうが、もちろん原因にもよります。業者の立場から見てもある程度最善を尽くしても構造上難しいということがあるかもしれませんので、原因の内容を吟味した上で、責任を問うべきところはしっかりと責任を問うていくということです。

記者
 昨夜、作曲家の坂本龍一さんが亡くなったという報道があり、お耳にされていると思います。県と森林保全という点で連携協定を結んで協力し合っていると思います。そういったゆかりの深い坂本さんが亡くなったことに対する知事の所感と、2013年にご一緒に東白川村の方に行かれていると思いますが、その時に坂本さんとどういった話をされたのか教えてください。

知事
 まずは、突然のご逝去の報に、改めて心から謹んでお悔やみ申し上げたいと思います。坂本さんは世界の舞台で大活躍された音楽家、アーティストであるわけですが、この森林の保全ということに対して非常に熱心で、「more trees(モア・トゥリーズ)」という団体を作って、その代表を務めておられました。岐阜県についていえば、東濃ヒノキの産地である東白川村、あるいは中津川市の加子母で、「more treesの森」を設置して、その森の恵みから得られる成果物でさらにこれを森づくりに活かしていくという良い循環を創っていきたいというご提案があって、先程今年度のスケジュールを見ていただきました、森林利用促進と言いますか、脱炭素化に資する森林利用促進のいわば先駆的なことを既におっしゃっておられ、実行に移しておられたということで、私どもとしては、そういう面でも学ぶところが多い方でございました。
 平成24年の3月に協定を結ぶということで、初めてお目にかかり、一緒に食事をしながらゆっくり話もしましたし、ヒノキの森の中にもご一緒しました。翌年はその流れで「恵みの森づくりフォーラム2013」でトークセッションをやらせていただいて、坂本さんと私とあと何人か地元の森を守っている方々が参加してやらせていただきました。非常に思慮深い方で、広く森林というものに対する関心の深さを伺えました。
 特に印象に残っている話としては、当時、ニューヨークに住んでおられたわけですが、まずは岐阜に来て、「岐阜のこの地域には初めて来ました。」ということで、「この森の素晴らしさ、あるいは環境の良さに感激しました。」とおっしゃられました。「今、ニューヨークで活動していますが、終の棲家を日本でどこか選ぶという時期もいずれ来るかもしれません。その時には、この岐阜の加子母なり東白川なり、この地域は私にとっては重要な候補地として考えたい。そのくらい感動しました。」ということを強くおっしゃっておられたことが印象的でした。そういう意味では、初対面ではございましたが、楽しいかつありがたいやり取りをさせていただきました。

記者
 昨年の秋に県立看護学生が自殺されて、今、第三者による調査委員会が立ち上がっていると思います。昨年度の段階では、年度末までに結果が取りまとまるということでしたが、少し遅れているという話もありまして、進捗を教えてください。

知事
 3月末までにはと作業していましたが、いろんな関係者がおられ、第三者委員会の方々、特に弁護士の方を中心に、非常に丁寧にヒアリングをお一人おひとりにしておられ、もう少し時間が欲しいということでした。まだいつまでにということを申し上げられる状況にはないのですが、3月中の報告書の完成はいったん延期させていただき、4月にずれ込んだということであります。私どもとしましては、すでにこの出来事が去年7月で、時間も経っていますので、なるべく早くという思いと、一方で第三者委員会の先生方が非常に丁寧にヒアリングを大勢の方からやっておられますのでそれを見守りたいということで、もう少し時間を掛けてやっていただくとことで了解しております。

記者
 そうすると時期は決まっていないということでしょうか。

知事
 なるべく早くとは申し上げているのですが、まだいつとは確定する状況にないということです。

記者
 まだ時期は決まっていないということですが、その間、例えば、先日の一般質問に出ていた相談窓口の設置やハラスメント研修など、何かできることがあると思うのですが、その点はいかがでしょうか。

知事
 そのようないろいろな手立ては手立てとして、しかるべきタイミングでやっていけたらいいと思います。ただし、これは一つの事件に対する調査ですから、これはこれとして丁寧に調べていくということで、直ちにつなぐ状況にはないと思っていますが、結果が出れば、その結果を踏まえて今後の対策をしっかり出していく必要があろうかと思います。

記者
 配布資料の中で、年内に冠山トンネルの全線開通とありますが、昨年の一般質問において、携帯の電波が不通だという話があり、早急に解消するということでしたが、現状はどうでしょうか。

知事
 その部分についても、今年度どこまでできるかということを精査しているところです。できるだけこの問題は解消した上で開通に繋がればと思っております。

記者
 今日午前中、御嵩町長選に関して、新しい候補予定者が出馬表明をしました。元県の総務部次長の方ということで、本人にも確認しましたら、退職の際、知事にもご挨拶をしたということでした。知事からその方に、何等か激励やアドバイスなど、首長としての経験などをお伝えになられたのでしょうか。

知事
 彼は、まさに先程来質問のある庁舎建設の言わば、実質的な事務方の責任者ということで非常に細かいところを含めて丁寧に目配りをして、この数年間、私に割と近いところで、非常に頑張っていただいていました。まずは彼のそういう献身的な庁舎建設についての細かい目配りなどの対応について感謝を申し上げると同時に、これは一つの挑戦ですので、挑戦する以上はとにかく初志を貫いて頑張れというような激励は申し上げました。
 それから御嵩町とは、私が着任した当時は、例の産業廃棄物の問題や、今日ご質問のあった問題もございました。岐阜県と御嵩町との連携、コミュニケーションは大変大事と思っておりますが、まずは、とにかく町民の方々がどう判断されるか、ご本人が町民の理解を得るためにどう頑張っていくかを見守りたいという思いでいます。

記者
 仮に、今日表明された方が、新しい町長になるとすれば、県との連携はこれまでより、さらにうまくいくというかやりやすいという印象はありますか。

知事
 これから選挙戦に向けて、どういう公約を出し、どういう主張をし、町民の皆さんがどう判断されるかということがまずあります。そういったプロセスを経ての話ですので、やりやすい、やりにくいという話でなく、まずどういう選挙戦で、どう戦っていくかを静かに見守っていようと思っています。

記者
 今日、年度初めということで、新しい職員が多く入られたかと思いますが、全国的に公務員の人気が下がっている中で、どう人材確保していくかというビジョンがあれば教えてください。また、人材確保について、どのようにお考えか教えてください。

知事
 まず、この問題は今年に限った話ではなく、前から言われていますし、私どもとしては、ただ待っているだけでなく、公務員の仕事の魅力を仕事を通じて(アピールする)ということもありますし、いろんな形で若い人にアピールしていくという努力は欠かせないと思っています。ただ、まずは応募して手を挙げてもらわないことには、その先の採用面接、試験に続きませんが、今回はかなりの競争率でした。入られた方は厳しい競争率の中をくぐってこられたので、非常にたくましい顔をしておられ、誓いの言葉も10年くらい県庁にいるのではという位の内容で、非常に期待をしているところです。それから、ここ数年、女性の比率が上がってきており、昨年には半分を超え、今年は約48.6%ということで、半分近く女性がいることがここ数年、当然のようになってきました。多様な地域から多様な関心を持った方々がどんどん県庁に挑戦していただくのは非常にいいことで、女性の比率が上がっているのもその1つの表れであり、大変期待しているところです。

記者
 統一地方選は3月31日が告示日でしたが、岐阜県では26選挙区中17選挙区が無投票ということで、無投票選挙区の割合が65.4%と全国で1番高くなっています。県民の方が地域の代表を選べない場合が多いという現状について、どのようにお考えでしょうか。

知事
 理想としては、常に多様な選択肢があって、その選択肢の中で選挙を通じて、選ばれていくというのが1つの理想です。一方、よく言われるのは、なり手の問題や、ポストに対する評価の問題、それから特に岐阜県の場合は圧倒的に1人区ですので、1人区でどう候補者を選んでいくかという地域のいろんな方々のお考えもあり、いろんな要素がからみ合っています。理想は理想としてありますが、候補者を絞っていく、選んでいく過程で、ある種のコンセンサスなり考え方が整理され、結果的にこういうことになっているという、理想とその現実とのギャップということかと思います。

記者
 先ほど1人区の問題に触れられましたが、知事のご認識では1人区について、どのような問題があるとお考えでしょうか。

知事
 問題というか、当選者が1人のため、(立候補者が)ある程度絞られていくというか、現職もその地域の1人区の代表で1人ですから、その地域を代表するという観点から、いろいろ汗をかかれるわけです。そういったことから、住民の皆さんからはある種の安心感、安定感が得られるというケースが結構あるわけで、その結果として1人区は絞られやすいという感じがしています。

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