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※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。
知事
今日午前中にご案内を差し上げていると思いますが、大変な、残念なお知らせになったわけでありますけれども、全国健康福祉祭、いわゆる、ねんりんピックでありますが、主催者の厚生労働省と、それから一般財団法人の長寿社会開発センター、それから岐阜県と、3者でいろいろと協議してまいりましたけれども、この度、1年間延期ということを正式に決定いたしましたので、お知らせする次第であります。
正式に開催が決まったのが平成26年の11月でしたので、かれこれ5年半、じわじわと、健康、県民の健康運動みたいな形で、いろいろな準備を重ねてきたわけでありますけれども、ことここに至っては大変残念に思っております。
具体的には、来年の10月末の土曜日から11月頭の火曜日までということで4日間、10月30日(土曜日)から11月2日(火曜日)までということで、会期も同じ4日間。愛称を「ねんりんピック岐阜2021」に変更することにいたしました。安全に全国の皆さんをお迎えして、大会を開催するということについては懸念が伴うということで、今回の決定に至ったということであります。
このねんりんピックは、まさに第2波がいろいろと指摘されているような、懸念されているような今年の秋の開催となっておりましたこと。それから、高齢者中心の大会でございますので、万が一にも感染した場合には、重症化の危険性ということも考えておかなければならないということでございまして、そういったことも配慮された訳であります。
それから、このねんりんピックは、単に競技の結果をはかるということだけではなしに、参加選手同士ですとか、あるいは選手と地域の交流といったことを主な目的としてやっておりますものですから、そういうそのタイミングと、それから高齢者中心ということと、それから交流ということが大きな目的になっているということで、そういったことを考えますと、やはり3密を厳格に避けた大会運営ということでは、なかなか難しいのではないかと。こういう判断に至ったということであります。
中止ではなくて、1年間延期ということになりましたので、これはこれで良かったのではないかと思っておりまして、来年、安心して全国から、約1万の選手・関係者がお出でになりますし、それから地域の参加者も入れますと、60万人の大きな大会でございますので、安心して存分に、岐阜の魅力を改めて堪能していただきたいと思っております。
もう一つ、調整に少し時間がかかりましたのは、このねんりんピックの場合は、岐阜県の後、3年分、開催県が決まっておりまして、岐阜県の直後、来年が神奈川県、再来年が愛媛県、その次の年が鳥取県ということでございます。それぞれの県にご了解をいただいて、1年ずつずらしていくということで、大変、後催の3県にはご迷惑をお掛けすることになりますけれども、ご了解をいただいたということで、今回の最終決定に至ったということでございます。
日本が新型コロナウイルスを克服して開催する、記念すべきねんりんピックというような形で、来年出来れば大変ありがたいなと、こんな思いでおりまして、引き続き粛々と準備は進めていきたいということでございます。私の方からは以上です。
記者
改めて1年延期が決まりまして、楽しみにしておられた方もいらっしゃると思うんですが、地元の県民に対しては何とおっしゃりたいですか。
知事
私どもは一過性の大会ではなしに、県民の健康増進運動と重ね合わせにして、地域おこしとも重ね合わせにして、全市町村が何らかの形で競技を開催し、参加するということでやってきた訳なので、これまでの努力については大変ありがたく思っております。と同時に、何とか中止ではなくて、この後予定している3県にそれぞれご理解をいただいて1年延期という形になりましたので、むしろ安心できる状態で県民の皆さんが伸び伸びと参加していただいて、全国の皆さんと交流が進むことを期待したいと、そんな思いであります。
記者
最後にもう一点なんですが、新型コロナを受けての大会になると思うんですけれども、当初の大会のスローガンであるとか、趣旨がですね、コロナを受けての大会になるので、変更する点とかは何かございますか。
知事
やはり、ねんりんピックというのは、高齢者を中心に、長寿社会と言いますか、健康な長寿社会というものを意識した大会でございますので、まさにコロナを乗り越えて、立派な大会を開くこと自身が、大きなメッセージになるのではないかと思っておりますので、大会スローガンも含めて、基本的には今のままでいければいいのではないかと思っております。ちなみに大会のスローガンは、長寿の輪という言葉を使っております。「清流に輝けひろがれ長寿の輪」という言葉を使っておりますので、まさにコロナを乗り越えて長寿の輪を広げていこうと。そういう思いが伝わるのではないかと思います。
記者
厚労省などと協議の上ということでしたけれども、3者一様にですね、延期という結論であったと理解してよろしいでしょうか。中には開催すべきだとご意見もあったんでしょうか。
知事
いや、やはり、一つは国体の議論も睨みながら、それから先程申し上げましたようなねんりんピックの特色とかタイミングを考えながらいくと、最初からこの3者の足並みは揃っていたと思います。特に異論があったり、難しい議論をした経緯はありません。
記者
オリンピックの方はですね、一年延期して開催経費が膨らむみたいな話がありましたけれども、ねんりんピックに関しては、予算的なそういう追加というのはどうでしょうか。
知事
県費の方で言いますと、幸いというか、これまでのところ、啓発活動、広報活動と言いますか、そういったことを中心に使ってきましたし、施設はそれぞれ県なり市町村なり持っているものを活用するということでもあります。むしろ、市民、県民の参加というものを大事にして、どういうフォーメーションで参加していくかとか、そんなことを議論してきた関係もありまして、まだハードにお金を掛ける手前で止まっていたんです。したがって、予算の大半はそのまま繰り延べて来年度使うということで、対応できるのではないかと思っております。