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知事記者会見(令和2年5月25日)

記事ID:0027285 2020年5月27日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和2年5月25日(月曜日)15時30分

知事
 いろいろ細かい情報提供も含めてありますので、囲みとしてはちょっと異例かもしれませんが、まず本日この夕方にも、国の対策本部で緊急事態措置については、全国すべて解除されるという見通しになっておるわけでありまして、午前中の諮問委員会の判断から始まって、今ちょうど国会でやりとりしていますけれども、予定通りいくんだろうと見ております。今回の全面解除というのは日本国全体としての新型コロナ感染症対策ということでは、一つの大きな節目を迎えたということになるのではないかと思っております。
全国各地域それぞれに、県民、市民と言うか、皆さんが医療関係者とともに大変努力をしてこられたということで、この全面解除というところまでこぎつけられたのは大変良かったのではないかと思っております。
 ただこれまでも何度も申し上げておりますけれども、新型コロナウイルスは日常に潜んでいるものでありまして、この解除によって、逆に油断があってはならないということで、引き続き気を緩めないでしっかりと対応していく必要があると思っております。
 とりわけ第2波、第3波が来るのではないかということが言われているわけですから、それに向かって、一方で様々な規制を緩和しながら、段階的に緩和しながら、他方で次の波に備えるというところを怠りなくやっていかなければならないと思っております。私どもとしては6月議会に補正予算を出すと。ただ、もっと急ぐ案件については知事の専決処分も視野に入れて、次なる対策を今精力的にやっているところであります。先般、経済再生会議をやらせていただきましたが、一応、今のところの予定としては6月3日に第2回をやらせていただいて、そこで第2波、第3波に備えた県としての対策のために必要な政策及び予算といったことについて、まとめていただこうと思っております。
 そのためにも、今週水曜日、27日に、観光というテーマに絞って、観光戦略意見交換会というものを、今週それから来週早々にももう一回やって、観光のテーマについては2回検討した上で経済再生会議に報告してもらおうと思っております。
 それから、先般の経済再生会議では、やはり日本のIoTについて様々な問題があるということでありましたので、特に行政のIoT化ということと、行政手続きのIoT化と言いますか、そういったことについて今週中にもIoTコンソーシアムを開いていただいて、意見をまとめて、これまた来週6月3日の経済再生会議に報告をしてもらおうと考えております。
 あと、6月1日からいよいよ休業中の学校が再スタートするわけでありますので、5月29日、今週の金曜日に教育推進協議会を、第4回目になりますが開いて、今週辺りの準備的な登校日でありますとか、分散登校でありますとか、そういったことについての状況、あるいは休業から再開にあたっての準備の状況等々も伺いながら、最終的な再開に向けての確認をしたいと思っております。
 それから、これは日曜日になりますけれども、5月31日に、第10回になりますが、岐阜県専門家会議を開こうと思っております。この専門家会議では、まさに感染症の専門家の先生方のお立場で、第2波、第3波に備えるために、岐阜県としてどこまで何を準備していかないといけないかということについて議論を整理していただこうと思っておりまして、これまた6月の補正予算なり、必要があれば知事の専決処分ということで実行に移していきたいと思っております。
 そういったことで、徐々に緩和をしながら、油断なく次に備えるということで、私どもとしては対応していきたいと思っております。
あと、今日現在の様々なデータについて申し上げますと、本日も陽性事例はゼロでございまして、5月3日から23日間連続で、新規陽性事例はゼロ。それから4月24日から32日間で感染者1人という状況でございます。入院患者数が5人ということでございます。重篤者数が1人ということであります。
 それから、後方施設ということで、軽症の感染者について宿泊療養していただこうということで、既に羽島、大垣と2ケ所確保いたしましたが、今日から、3ケ所目がスタートいたします。場所は恵那峡のグランドホテルでございます。客室数が49室ということで、今日からスタートでありますが、先ほど申し上げましたように入院患者が5人ということでございますので、直ちに入所する予定はございませんが、今後の様々な事態に備えて確保していこうということでございます。あと、これで中濃、飛騨と残っておりますが、それらについてもまた逐次、準備を進めていくということでございます。
 それから、PCRの検査体制につきましても、このところまた体制の整備が進んできておりまして、医療機関、帰国者・接触者外来に検査機器を積極的に導入してきているわけでありますが、この病院検査能力が、今日現在で従来の132件から170件と、38件増えました。それから、(地域)外来・検査センターが、岐阜と東濃でそれぞれ既に動き出しておりまして、今日現在で、PCR検査体制330件の能力を持つに至りました。スタートが40件でございましたから、だいぶ進んできたわけでありますが、さらに機器とか試薬の整備を積極的に進めて、病院内の検査の拡充と、あと4ケ所、ドライブスルー方式ですが、地域外来・検査センターを設けるということで、一日あたりの検査能力を500件近くまで持っていきたいと思っておりまして、これも着実に準備を進めていくということでございます。
 それから、感染症拡大防止協力金でありますが、この週末で(支給決定件数が)6千件を超えました。申請受付件数が1万5千件強でありまして、そのうち、該当しないものも若干あるかもしれませんが、そういう中で6千件を超えました。かなりペースが上がってきましたので、今月末ないしは来月早々には、協力金の配布も終えることができるのではないかと思っております。
 それから、この週末の、先週の金曜日と、それから昨日日曜日ですね、人の動きを調べましたが、岐阜駅周辺では、日曜日はあまり変化がございませんで、かつてに比べると、マイナス65%ということで、1週間前がマイナス69%でございましたので、ほぼ横ばいということでございます。金曜日につきましては、マイナス52.8%からマイナス42.0%ということで、10ポイント人が増えているということで、通いの人が増えたのかなという感じはいたしますが、このマイナス42.0%という数字も、名古屋駅のデータを見ますと、先週金曜日でマイナス41.9%ですから、ほぼ名古屋駅、岐阜駅も同じように、この問題がスタートする前と比べてマイナス41から42%というところで推移しているということでございます。
 それから、あとお手元に、清流の国ぎふ芸術祭ArtAwardINTHECUBE2020という資料がございますが、これはちょっとコロナとは違うんですが、6月2日から7月5日まで、開催を延期しておりましたけれども、ようやくこの日程で開催しようということにいたしました。
 実はまだ、グランプリをはじめとする表彰作品の最終審査会が終わっておりませんので、この会期中に審査会を開いて表彰もどこかのタイミングでやろうということでございます。
 4.8m×4.8m×3.6mというキューブを使って、そこで何かを表現すると。今回は「記憶のゆくえ」というテーマでありますけれども、第2回目になりますが、岐阜から新しい新進芸術家を世界へ送り出そうという思いでスタートしたものでございますが、何とか6月2日に開催にこぎつけることができたというようなことでございます。
 それから、大規模商業施設はだいたい通常時の8割、9割といったところまで、この週末は戻ってきたという報告を受けております。
それから美術館とか、博物館、図書館等は予約制でやってきておりますので、そんなに大勢の人が来ているわけではないということでありますが、図書館につきましては、6月2日から事前予約以外の方にもおいでいただいて貸し出しをするという次の段階に移ろうということでございます。ただ、机とか椅子の使用は控えていただこうということでありますけれども、入室をして、予約なしでも貸出できるという。これまでは予約分だけの貸し出しということにしておりましたし、滞在時間も3分から10分ということでやっておりましたけれども、6月2日からは、1時間くらいは大丈夫だろうということで、館内100人くらいまでは入っていただけるのではないかということで、これも少し緩める形になります。
 私の方からは大体そんなところでございます。

記者
 今日、ニュースでも緊急事態宣言が全面的に解除される見込みというふうに流れておりますが、それによって今現在岐阜県が要請しております、県民に対する外出自粛要請と、一部業種に対する休業要請はどうなるんでしょうか。

知事
 これは毎回そうなんですけれども、決定が行われますと、それの具体的な、国として各地方に要請することを書いた一種の対処方針的なものが来ますので、それをよく見たうえでということではありますけれども、今回、全国一斉解除とはいえ、多くの県は、39の県は、5月14日に岐阜県も含めて解除されているわけです。それで今回が5月25日ということで、それぞれに解除のタイミングも違いますし、それからそういった決定をするごとに一定の、段階的に、徐々に規制を解除していくというか、緩めていくという流れで考え方がまとめられておりますので、おそらく今回もそういったことと同じような考え方が出るのではないかと思います。それから、私どもも解除した後の私どもの対応ぶりについては国の方にも報告をしておりますので、国としては各県のそれぞれの対応を承知しながらそれを踏まえてお出しになるのではないかと思っておりますので、具体的に、例えばおっしゃったようなことについてどんなふうに書かれるのか、詳細をよく見たうえで判断をしたいと思っております。
 例えば、伝えられるところによると、解除はするけれど今月中は県境を移動するのはちょっと遠慮してくれというようなことを、個々人の自粛の中ではおっしゃっておられますので、その辺どういう書き方をしてあるのか、最終的に。
 私どもも不要不急の移動は自粛しましょうと。県内県外問わずということはお願いしてきておりますので、そういう範囲内の話なのかどうなのかということでしょうが、今回は最後に残った5つの都道県を解除するというのが趣旨でありますので、これまでの流れがそう大きく変わるとはちょっと思えないですけれどね。

記者
 引き続き不要不急の外出は控えてもらう。そして一部業種は休業要請をかけたままの状況で変わりはない。

知事
 はい。今日の決定で、岐阜のポジションが変わるということではないと思っております。

記者
 先ほど、6月議会に補正予算を出されるとお聞きしましたが、目玉となる政策であるとか、規模感はいかがでしょうか。

知事
 まだ規模感までは、云々できるところまでは来ていません。今は、第2波、第3波に備えて、例えばPCR検査能力をどこまでとか、後方施設をどこまで用意するかとか、それから減圧装置その他、医療現場の医療装置がどこまでいるかとか、そういうことを一つひとつ積み上げてきております。観光もおそらく、県内観光から始まって、V字回復に向けてどうするかとか、スピードと内容をどこまで6月補正で取り込むかということもありますので、ちょっとまだ、今日現在では申し上げる段階にないです。
 特定のテーマを絞ってやるというよりは、全面的に、とにかく第2波、第3波をどうやって防ぐかという問題意識で、必要なことは全部やろうというふうに、私、発破かけておりますけれども、各部局からそういう姿勢で必要な対策と予算を出してもらって、それが全体の中にどう納まっていくかと。それから専門家会議でも、今度の日曜日にありますれけど、必要なギリギリのところをご議論いただきたいと思っています。

記者
 最後にもう1点だけお願いします。引き続き、全国で全面解除されたといえども、徐々に緩和しながら油断なく次に備えていくという話でしたが、PCR検査の拡充に加えて、後方支援施設も拡充していくと。それ以外に何か第2波、第3波に備えるものはありますか。

知事
 医療施設です。現場の、特に先生方が強くおっしゃってみえるのは、減圧施設です。治療する時に、外から混入しないための施設を用意してもらえるとありがたいということは随分おっしゃっておられますので、どこにどの程度のものがいるかというようなことを詰めようということです。
 それから、先立っての補正予算、5月議会の補正予算で、医療関係者のお手当ですよね。自宅に帰ることが出来なくて、ホテル等にお泊りになった時の宿泊費とか、危険手当と言いますか、超過勤務手当と言いますか、そういったことについても一定の配慮をさせていただきましたけれど、そういった処遇の問題も十分なのかどうか。いずれにしても、そういういろんなご意見を伺いながらまとめていきたいと思っています。

記者
 6月1日から学校も始まりますし、全国で解除されると、やっぱり一気に、いくら自粛といえ、県外から県境を越えて移動する人が増えるのかなということを心配されている県民の方もおられますが、改めてその辺りのお呼びかけをお願いできないでしょうか。

知事
 コロナウイルスの問題は、人類が初めて経験するウイルスだということで、試行錯誤の中で、徐々にいろんなことを理解をし、解明をし、それから対策も徐々に固まってきました。また、県民・市民の皆さまもどう振舞ったら良いのかということについても、ある程度理解が進んだのではないかと思っておりますが、依然として、治療薬もワクチンもないという状態が続くわけでありますので、かかった時のご本人、ご家族、それから職場、お店、関係者、どれだけの波及があるかと。どれだけの混乱をもたらすかと。あるいはどれだけのご不幸をもたらすかということについても、着実にご理解が進んでいるのではないかと思っておりますので、そうした第1波の、第1波がまだ終わったかどうか分かりませんが、これまでの2月以来の経験を踏まえて、正しく恐れると。
 まだまだ治療薬の無い、ワクチンの無い、しかもどこに潜んでいるか定かでない病であると。かつ非常に感染力の強い、また感染の早い、そういう菌であるということは分かっているわけなので、そのことに対してきちっと恐れるべきところは恐れて、そして3密を始めとして、新しい生活様式と言っていますけれども、そうしたコロナのいる日常生活の中で、どうやってコロナを避けていくかということについて、生活様式にまで立ち入って、みんなで自らを、あるいは自分の周辺の皆さんを守っていくということを、ワクチン・治療薬ができるまで、これはやり続けなくてはいけないということだと思います。
 ぜひそういう意味で、行政としても対策としてやれることは最優先でしっかりやっていきたいと思いますので、ぜひ、県民・市民の皆さんも、まず自らを守ると。そこから、まずそれが出発点ということで、緩むことなく対応していただきたいと思います。

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