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知事記者会見(令和2年5月16日)

記事ID:0027138 2020年5月19日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和2年5月16日(土曜日)14時45分

知事
 随時、3県で意思疎通をやらしていただいていますけれども、今回もちょうどフェイズが変わったということで、それぞれの事情を聴いて、理解を深めて、そしてまた一緒に連携してやれるところはやっていこうということで、やらせていただいたわけであります。やっぱり、これから次のフェイズでどういうところを、どういう形で応援していくかと言いますか、政策的に支援していくかということで、これからまた各県ともそうですけれど、知恵を絞って、感染防止対策をさらに充実させていくという観点と、それから新しい日常を個々人のレベルでも、あるいは事業所・店舗のレベルでもしっかりと定着させていくうえで、政策的に応援できる切り口はどんなものだろうかといったあたりをこれから練っていくわけなので、そこら辺をお互いに知恵を出し合って、観光も含めてですけれど、充実させていくというのは大事だろうなということを特に感じました。
 観光も、いずれ自由に動けるようになったらというのは、それはそうなんですが、必ずしも自由に人々が動き回らない事態の中で、観光というものを、休業要請を解いたとしても、皆さん、非常に慎重にやろうとしておられますし、その慎重な対応の中でどういうふうに観光の再生を図っていけるかと。
 これもまた大変デリケートで難しいところなんですけれど、私もずっと一貫して悩んでおるんですけれども、こういったことについても、県内でも大いに議論したいと思います。来週、(経済)再生会議を始めますから、議論をしたいと思いますし、他県の、特に近隣県の、非常に足を運びやすいところでしょうから、どんなことをおやりになるか参考になりますので、そういった意見交換をしながらやっていくということ。
 それから国の支援が、知事会ベースで、どこの県もそうですけれど、かなり協力金に既に資金を使っていますものですから、新たな対策をやるうえではさらに国の支援が必要であるということをずっと言い続けて、また国も2次補正予算を用意しているわけですから、そこにどのように我々の要望を盛り込んでいくかという観点もあります。タイミングを失しないように議論を進めていきたいと思っていますが、そこら辺のすり合わせができたのはよかったのかなと思っております。
 私も質問したんですけれど、特にクラスターを経験した分野は、愛知県さんも慎重ですし、私どもも慎重にやろうということですけれど、やり方として、愛知県さんの場合には、当面、休業要請を解除しないと。様子を見るということですし、私どもは逆に、まずは私どもの行動指針をしっかりと実行に移す体制を作ることにエネルギーを費やして、それがしっかりできれば解除していいのではないかということで、どちらが先になるか後になるかは、表現の問題かもしれませんけれど、考えていることはそう変わらないんじゃないかなと今は思っております。
 三重県さんのほうはクラスターについては、あまり気にしておられない感じがしました。多分、そういう我々が苦労したような大型のクラスターはなかったのかもしれませんね。そこら辺はさっと要請を解除されましたので、それはそれぞれの状況によってということですかね。
 それから、ちょっと三重県は聞こえなかったんですけれども、愛知県の場合、岐阜県よりも学校の開校はちょうど一週間ずれているんですね。登校日を設定して、色々と準備をして、次に分散登校をやって、その次に本格的な全面開校という、この3段構えは愛知県も岐阜県も一緒で、愛知県さんが一週間前倒しをしたということで一週間先になると。
 我々の場合は4月末の段階からずっと積み上げで、県内各地域のご意見も聞きながらやってきましたので、むしろ十分な準備に時間をかけるということで、皆さん一致しているものですから、一週間ずれますけど、問題意識は特に変わりませんし、丁寧に段階を追ってやっていこうということです。そういうことのタイミングのずれはあるかもしれませんけれど、このことで特に何か問題が生じることはなかろうかと思います。
 ただ岐阜県から愛知県の学校に通っておられる人たちもいますから、投書なんかも来ていますけれども、そこは同じタイミングでもいいんじゃないかという意見もあります。ただ私どもはずっと丁寧に、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、県内各地の意見をずっと聞きながら積み上げてきて、やはり2週間の準備期間が必要だというのがコンセンサスですから、それを大事にしたいと今、思っております。とりあえずそんなところですかね。

記者
 観光の話でもやりとりがありましたが、改めて、会議全体を通して、例えば今後の連携について見えてきた課題だとかが、もしおありであれば、お話しいただけますか。

知事
 私の言葉で言うと、新しい日常をこれから定着させていくという、これも共通のテーマだと思いますけれど、そのために何が必要かと。どういう財政支援、行政の支援が必要かというところで、やっぱり思い切って知恵を絞っていく、そういう時期に来たということをお互いに確認できたんじゃないですかね。
 それから、休業要請をしていたわけですから、その休業要請を解いていく、お互いのプロセスについても確認ができたというか、三重県の場合には、特定警戒県ではありませんので、全国一律の緊急事態という中での三重県という位置づけでやってこられて、それをほどいていくということですし、愛知県も岐阜県も、特定警戒県があって、それから全国共通の緊急事態措置というのがあって、それから白地というのがあって、いきなり白地になるわけですから、そこはどちらかというと愛知県、岐阜県とは共通の部分があって、より慎重になっているというか、そういうことじゃないかと思います。その辺のニュアンス差はあるんだろうなということは感じました。それはある意味では当然かと思いますけれども。

記者
 今日のオンラインでの会議の経緯を改めて教えていただけますか。

知事
 もともと、随分古くから3県1市会議というのは公式にはあるわけですね。そういう中で、今回のコロナの問題が生じたときに、最初、愛知県知事から提案がありましたんですかね。いろんな自粛要請をするにしても何をするにしても、バラバラではいかんので、お互いの事情があるとしても、そこはお互いに理解をしあって対応していく必要があるので、どうですかということで、1回目をやって、非常に、東海3県が足並みを揃えていくという、しかも生活圏がお互いにかなりダブっていますから、そういう意味で特色のある対応だということでご評価もいただいたものですから、そのあと間髪を入れずに節目節目で、どっちかというと私の方から提案をさせていただいて、皆さん快く応じていただいてということです。あまり定期的にやるとかそういうことではないんですけれど、コロナ問題で節目節目でやっていきましょうということで、今回なんかは特に、誰の目からもフェイズが変わってくるわけで。
 ただ、タイミングを計っていたのは、さて愛知県及び岐阜県が、特定警戒県からは何となくデータ的に見ても、よくなってきているから変わるのかなと。しかしその時にいきなり白地になるのか、それとも緊急事態措置県と言いますかね、人並みというか、他県並みのところまで行くのかどうなるのかなと。それから万が一にも愛知県と岐阜県と違う位置づけになった時に、かなりの人がお互いに行き来しているわけですから、岐阜から愛知に大体、毎日、ちょっとこれは古い数字ですから、今はもっと多いと思いますけど、16,7万人の人が岐阜から愛知に出かけていますし、向こうからも来ています。そういった時に、もし違う位置づけになると、その辺よくすり合わせないといけないなと思って、たぶん、大村知事もじっとその辺見ていたんでしょうね。それで何となく連絡を取り合うことがあって、そろそろやりますかねという話をお互いにしたというのが今回の経緯です。

記者
 共同メッセージの中の後半部分で、呼びかけの中で、「緊急事態宣言発令中は」という文言が出てくるんですけれども、これは、やはり東京と大阪ですとか、全国に残っている発令中という意味なのか、それとも先ほど会議中、愛知県は独自に宣言を月末まで出されているというお話がありましたけど、これは、何を指されているのでしょうか。

知事
 私の理解は、両方あるような気がします。
 あまり厳密に、法律に基づく緊急事態ということには限っておらないと思いますけれど、たまたま愛知県の法律に基づかない緊急事態というのも5月末までだし、法律に基づく全国的な緊急事態も5月末ですから、ダブってますから、あまり厳密な議論は実はしていないんですよね。
 ただ国の方から今回の対応、対策と言いますか、今回の方針転換を発表する際の対処方針の中に、まさに緊急事態の措置をとる県が残るわけだから、そこの県との交流はとりわけ抑えてくれということは、はっきりと対処方針に書いてありますので、私などはそういうことを意識されているのかなと。
 ただ国も21日にまた見直す、次は28日にまた見直すと言っていますから、またこの辺の境界は流動的な感じはしますね。だからどうなっていくか見ていく必要がありますけれども、仮に今度は、それが全部なくなってしまったら、これはあとは何が残るのかと。愛知県さんはどうされるのか、そこはまたご相談ですね。だからふわっと現時点ではというか、当面はというか、そのぐらいのニュアンスで読んでいいんじゃないかと思いますけれど。

記者
 デジタルの活用という話がありましたけれども、これはどういったことを想定されているのでしょうか。

知事
 今、いろんな分野で、オンラインとかデジタルというのがキーワードですよね。次のポストコロナ社会というか、とにかく人が集まらないと何か物事ができないという時代から、物理的に動かなくてもいろんなことができるというのを今回の休業、自粛期間中に経験して、その経験を生かそうではないかと。
 教育も同じで、デジタル教育というのをもっともっと充実させようではないかというような議論も今しているわけで、そういう自粛、休業要請期間の中の出来事を、次の時代に向けて積極的に捉えて、積極的な政策として、デジタル化というものを捉えて、そこに何か政策的な支援とか企画を織り込んでいったらどうかと、そういうことを総称して言っているつもりです。

記者
 観光の話の中で、デジタルのそういったものは。

知事
 それでいくと、岐阜県は今まで、いわゆる観光、いらっしゃい、いらっしゃいという観光と、それから食材と、モノづくり、さらにはそういったものの根底にある文化とか歴史とか、そういうものを一つの岐阜ブランドと言いますか、「清流の国ぎふ」というブランドで包み込んでキャンペーンをやるということを心掛けてきたわけです。
 このキャンペーンをやる最初の頃は、東南アジアなんかに行ってみると、各県のキャンペーンは、例えばリンゴを持ってきましたとか、ミカンを持ってきましたとか、桃を持ってきましたとか、単品を一生懸命に売り込むというか、そういうタイプのものが非常に多かったんですけれども、私どもは最初から三位一体と称して、全部ひっくるめて清流の国ぎふブランドということで、海外に打って出たんです。そのキャンペーンというのは、今は飛行機が飛んでいませんから物理的にはできないんですけれど、デジタルでできる部分というのが相当あるはずなんですね。デジタル化して繋がっていくというのは相当あると思いますし、そんなことをもっと工夫してもいいんじゃないかなと思っておりまして、既に今度の補正予算で、ネットで岐阜の魅力を売り込むと言うか、モノであったり食材であったりを売り込むと。ネット販売、ネット名産品キャンペーンということはもうすでに始まっております。
 それから今すぐには来れないにしても、来れるようになったらいつでもいらっしゃいということで、持続的に魅力発信をするというようなこともあるのではないかと思います。今、何となく思っているんですけれども、今年、岐阜県が思い切って魅力発信をしようということでいろんなプロジェクトを考えて、今、次から次へと延期とか中止とかを余儀なくされているものですから、人が集まって盛り上げるということではなくても、やれる企画を考えたらどうかというようなことで、職員の皆さんに忙しい中、さらに知恵を絞ってもらうというようなことも言っています。これもデジタル化ということで今、挙げているんですけれどね。
 それから、つい最近の例で言うと、これは紺野美沙子さんの方から申し出があって、大変ありがたいなと思ったんですけれども、彼女は岐阜県図書館の名誉館長さんでもあるんですけれど、毎年、定期的に朗読の集いをやってもらっているわけなんですね。時折、日本とか中国の古式豊かな楽器を交えたりして、非常に評判がいいわけですけれども、今年は(当面)それができなくなったということで、彼女が比較的最近、こういう状態になる直前に、東京かどこかでおやりになった、そうした朗読会プラスアルファというか、それを映像があるので、お貸ししますということで、今それを流しているんですよね。だから自宅で紺野さんの朗読プログラムを楽しめると。これもデジタルですよね。こういったことを一つのヒントで、いろいろとコンテンツを充実させてやっていけないかということは思っているんですよね。

記者
 先ほどと同じような質問で、確認なんですけれども、共同メッセージの最後に、「皆様へ」というところで、3県においても県境をまたぐ不要不急の移動は控えましょうというのは、現状、少なくとも5月末までは、愛知、岐阜、三重間でも、不要不急の移動は控えましょうというお願いをしていくということですか。

知事
 そういう意味です。

司会
 では以上を持ちまして、囲み会見を終了させていただきます。

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