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知事記者会見(令和2年5月15日)

記事ID:0027137 2020年5月19日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和2年5月15日(金曜日)16時30分

知事
 今日は新しいフェイズに入ったということで、それを各方面の方々と意見交換をさせていただいて、確実に決めたことについてご理解と、一緒にオール岐阜で実行していけるようにということで手順を踏んでいるわけですけれども、その前にデータ的に言いますと、いよいよ入院患者数が一桁になりました。それから今日も新たな感染者はゼロということでございました。
 それで、今日は最初は、専門家会議ですけれども、最終的にお手元にお配りしたと思いますけれども、「コロナ社会を生き抜く行動指針」ということで、これについてご了承をいただいたということで、いろいろと、確認的な議論もございました。
 もし詳しいことについて取材、ご質問がありましたら、この行動指針と、教育のガイドラインと、いろんな県の施設をどういうふうに開けていくかというあたりの細かい点は、もしなんでしたら、ブリーフィングという格好で別途やらせていただいてもいいですし、個別に取材していただいても対応できますが、どちらにしますかね。もしその辺、細かいところにご関心があるのであれば用意はします。

記者
 お願いします。

知事
 よろしければ、そういうことでしますから。私の方からは今日議論になったところをまずご紹介するということで、お手元の「コロナ社会を生き抜く行動指針」でありますが、表題は、これからまさにある意味で長期戦になるということで、コロナとともにと言いますか、どこにでもコロナが潜んでいると、そういう社会を生き抜いていくという、単に共生というよりは、積極的な姿勢をということで、こういう表題にしました。
 それから共生というと仲良しみたいな感じがしますが、決して仲良しではないんですよね。やっぱり克服すべき相手でありますので、そういう意味で生き抜くという言葉を使わせていただいたということであります。
 趣旨は、1ページにざっと初めにということで書いてありますが、2ページの目次を見ていただきますと、前にご紹介したところと変わったのが、一つは全体のバランス上、この行動指針に一通りのことは触れた方がいいだろうということで、まず県民の皆さんにお願いしたいことというので、最初に「県民の皆さん」というのがあって、次に事業所・店舗があって、最後に県があると。こういう順番で、主なプレーヤーそれぞれについて書いてバランスをとったということでありまして、「県民の皆さん」のところは3ページをご覧いただくとわかりますように、いわば新しい生活様式を一つの習慣として身につけましょうということで、ご案内のようなことがずっと書いてあります。
 それから2ページの事業所・店舗については、(1)が共通事項、(2)が個別事項ということであります。個別事項の中は、2ページの目次をちょっと見ていただきますと、飲食店、小売業、観光業、この辺は従来から申し上げているとおりであります。
 それから遊技施設のところは特に、クラスターの生じたカラオケボックス、ライブハウス、それから非常に、休業要請をするうえで話題になりましたパチンコ店、ゲームセンターといったところを具体的に掲げて、遊技施設というふうにくくりましたけれども、それぞれについて書いたということです。
 それから5番は、接待を伴う飲食店、夜の街と書いてありますが、これもクラスターが発生した場所ということであります。それから6番がいろんなものを束ねておりますが、このうち岐阜県でクラスターが発生したのはスポーツジムと合唱サークルでありますが、人の触れやすい業種ということで、マッサージ、理美容業、それから合唱サークルとは別にカラオケ教室といったものも類似のものとしてあるのではないかということで、併せて書き込んであります。
 それで、この1番から6番までの業種・業態の方々は、各論と総論と両方見ていただいて対策をとっていただくということです。それから、最後に県の催事施設ということで、屋内と屋外に分けて整理をさせていただいたということであります。屋内の原則100人以下ということと、屋外の原則200人以下というのは、国の対処方針が、昨日遅い時間に出まして、一応それに沿った形に、収容という意味では沿った形にさせていただいたということでございます。
 それで、今日は、いろいろありましたけれど、最終的に先生方がおっしゃったのは、実際にこれをやっていくうえで、いろんな方々が疑問な点とかがあるだろうから、ある種、コールセンターと言いますかね、相談センターと言うのか、しっかりとした窓口を県の方で設けて、よく趣旨が伝わるように体制を組んだらどうかというのは、皆さんの共通の意見でございました。
 それから、どこかに書いてあったと思いますけれど、これも先生方のサジェスチョン(提案)で、コロナ追跡システムですね。イベントにおいでになった時に、ご本人が登録をした場合に、後々何かあった時にお伝えできるような、イベントに来られた方のある種追跡と言うか登録と言うか、こういうシステムはそんなにお金をかけずに簡単にできるので、導入したらどうかという話がありまして、これも少し内容を詰めて、場合によったら補正予算で考えようかと思っております。
 それから、次が教育の関係でありまして、これはもうご案内のとおりなんですが、こういう3段階でやっていこうというスケジュールと、一貫して衛生管理をしっかりやっていこうということと、それぞれに合わせてスムーズに、大変長い間休業していたわけですから、お子さん方のみならず学校側もスムーズに授業に入っていけるように、それぞれ手順を踏んで通常の世界に持っていこうということであります。皆様方の意見は、例えば、各県いろいろとじっくりやるところもあれば、前倒しでやろうとかいろんな議論がありますが、この1コマ1コマを、登校日を設けて休業中のお子さんの状況をきちっと把握をして、個人面談もやって、心のケアもやって、学校側もしっかりとした授業再開の準備をしたり。それから学校は単に教室での授業だけではなしに、登下校から始まって、給食をどうするか、部活動をどうするか、夏休みをどう組んでいくかとか、いろんなことがありますので、そういう意味で、このスケジュールというのはきちんとそういう準備をする上ではこれでいいんではないかということで、皆さん非常にこのスケジュールについては分かりやすいというか、しっかり準備ができるスケジュールだというご評価でありました。
 それから最後に学校の再開ですけれども、学校再開のタイミングは、これについては、ある程度、弾力性を持たせようということにしてありますので、そういう各論のところでいくつか、市町村にお任せする部分があるのも非常に結構だと、こんなような話でございました。
 それから、こういったことの注意事項を学校再開ガイドラインという格好でまとめましたので、これも内容的にご了解いただいたということであります。
 最後に、座長からまとめの議論がありまして、休業中の学校の現状分析から始まって、こういう段階的なスケジュールを決めることができたことと、もう一つは休業中にオンライン授業が着々と進んでおって、絶えず、改善、改良もなされつつあるということで、座長のまとめでは、せっかくのそういう流れですから、このオンライン授業というひとつのシステムというか、教育方法をポジティブに捉えて、今後の岐阜県の教育の中にいい意味で積極的な手法として根付かせていくというような努力を皆さんしましょうと。そういうことも含めて休業中の一つの成果みたいな、そんなことをまとめとしておっしゃいました。
 この教育推進協議会は、とりあえず今日で中締めということで、いずれこのガイドラインのフォローとか、あるいはこのスケジュールについて大きな変動を生ぜざるを得ないような何か大きな出来事が起こったり、さらには学校の9月入学問題が、これからまたどのように展開されるかわかりませんが、しかるべきタイミングでまた再開したいと思っておりますけれども、とりあえず学校再開というテーマでは中締めということになりました。
 それから、もう一つは、これは皆さん方も聞いていただいたと思いますけれども、対策協議会、各市町村、民間の関係者に集まっていただきましたが、この協議会と県の対策本部と、合同開催ということでさっきやらせていただきましたけれども、あれは聞いていただいた通りでありまして、一応、足並みを揃えてやっていこうということでご賛同いただいたと思っております。
 あと私の方からは、お手元にお渡ししてあると思いますけれども、私のメッセージということで用意させていただきました。特に右側の欄にありますように、新たな日常ということで、県民の皆さんの新たな日常ということと、事業者の皆さんの新たな日常ということで、まさにオール岐阜で、コロナ社会を生きましょうということについての私どもの考えを整理をさせていただいて、ご理解をいただこうということで、メッセージということで出させていただいております。
 だいたい、ご報告すべきところはそんなところでしょうか。あとは明日午後2時から、東海3県の知事会議をやろうと思っていますが、それぞれの県で、今日はずっとそういう決定過程にあると思いますから、お決めになったことをご紹介いただきながら、足並みを揃えてこれまでのようにやっていこうという話をしたいと思っております。
 それから月曜日に、ウェブで中部圏の知事会議をやることになっておりまして、この中部圏知事会議というのは年に2回やっておるんですけれども、こういう状況なものですから、とても集まれないというので、ウェブでやります。例年ですと、来年度の予算編成に向けての論点とか国への要望事項とか、そんなことも議論するんですけれども、今回はそれもさることながらこのコロナ問題について、現時点での意見交換をすることになるのではないかと思います。ということで中部圏の知事会議もある意味では地域としてまとまってやっていこうということになるのではないかと思います。これには名古屋市長さんも参加されますので、いろいろ話を聞いてみたいと思っています。私の方からのご報告は以上であります。
 ようやくここまで来ましたので、これで一通り決めるべきことはこれで決まったということで、今日からと言うか、明日からと言うか、実行に移していくと言うか、新しいフェイズに入っていくということですね。スタートに立ったということだと思います。

記者
 最初に、県民に対する外出自粛の件なんですが、いただいた資料を見ますと、今日から緩和されると思うんですが、県をまたいだ移動もやめてねと、自粛要請はやめるということでよろしいですか。

知事
 私どもの基本は、不要不急の自粛については、やはりまだまだ慎重にお考えいただきたいというのが基本にあって、その次に、日本全体が緊急事態宣言であったわけですが、それがそうでなくなったと。それで8つの都道府県が、引き続き特定警戒県ということで、かつ緊急(事態)宣言対象地域ということですから、そういう地域との行き来については特に慎重にということが基本で考えております。
 一般的な都府県をまたいでという話は、今申し上げましたことの他にあるとすると、不要不急の遠出を避けましょうということの中に当然含まれると私自身は思っております。

記者
 休業要請の件なのですが、4番の遊技施設と5番の夜の街以外への休業要請は、今日をもって解除するということでよろしいですか。

知事
 クラスター発生の実績のある業種と言いますか、具体的には、接待を伴う飲食店と、ライブハウス、カラオケボックス、スポーツジムといったところが、それから岐阜県で言えばあと合唱団、合唱サークル。この辺がクラスター発生業種ということで考えていますし、それからパチンコ店も加えて、この件の行動指針に沿った感染防止対策をしっかりと確立していただくと。そこを確認するまでは休業協力要請を一応継続させていただく。逆にそれが確認されれば、協力要請を解除するというふうに考えております。それ以外については、休業協力要請そのものは解除いたしますけれども、県行動指針に沿った感染防止対策の徹底を要請するということで整理しています。

記者
 そうしますと、クラスターが発生したところに対しては、この対策を、県として、知事も昨日見届けてから解除するとおっしゃっていましたけれども、具体的にどういうふうにチェックするんでしょうか。

知事
 ルールを明らかにしましたので、それからやるべきことを明らかにしましたので、これらを、一番わかりやすいやり方としては、業界団体がありますから、その業界団体としてその業界のいわば消費者に対する信用、信頼を確保するということで、いろんなことをやっておられます。その業界団体としての取組み体制を作っていただいて、それがメンバー会社の方にも、メンバー事務所の方にも行き渡るということをウォッチしていくというやり方もあります。
 それから、そういった団体に入っていないところをどうするかと。その辺はまず業界団体ともご相談することもありますし、それからそこら辺の現場のいろんなことは市町村の方がよくご存じですから、市町村とご相談をして、具体的に個別の店にアプローチするか、どういうやり方をするか相談をしてやって行こうということです。

記者
 最後は県としてお墨付きを与えるということですか。

知事
 これは県の休業要請ですから。解除するのも県の判断になってきます。それで市町村とのやり取りの中では、この部分での協力についてはご了解いただいておりますし、どうしても大所は岐阜市ですから。岐阜市長さんもここはきちっとやりたいということで、一緒にやっていくということで考えております。

記者
 もう一点だけ。先ほどの会議でもおっしゃっておりましたが、コロナと生きるための投資を応援したいと思っていると。次の補正予算に関わってくるところなんですが、いつ頃定めて、規模はいかがでしょうか。

知事
 来週の半ばに、これは仮称ですけれども、岐阜県経済産業再生会議とでもいうような会議を持ちまして、経済界のご意見・ご要望をできるだけ伺って、その中でどこまで行政として対応できるか、積極的に応援するというスタンスで詰めていきたいというふうに思っておりますので、まずは、そこの場を通じて積極的に議論していきたいと思っています。
 補正予算は、制度的に普通に出すとすれば6月下旬の議会に出して、7月上旬に承認していただいて、それでお金が流れるということになりますけれども、伺った中で、緊急を要するというか、あるいはもう早くやった方がいいと。積極的にやろうではないかということであれば、知事の専決処分というやり方もありますので、議会にご相談をしますけれども、そういうやり方でいち早く手を付けるということもできると思います。

記者
 先ほどの外出自粛の解除の件ですけれど、今までも不要不急の外出の中には、今までは基本的に特措法上の、生活に必要なもの、最低限のみというふうになっていましたが、今日をもっての行動指針の中を読むと、ある程度、自分の中で不要不急の行動を判断しながら、解除ではないけど緩和というイメージが出ると思うのですが、その部分をどういうふうに考えたらいいのかというところと、夜のお店に客として行っていいのか、今後の悩みみたいなものがあると思うのですが、その辺をどういうふうに考えたらいいのかというところを教えてください。

知事
 これまでの外出自粛は、法律の45条1項という、特措法に基づいた外出自粛の要請ということで、この中身は医療機関への通院とか、食料の買い出しとか、職場への出勤とか、本当にかなり厳格に解して必要な移動はもちろんやって良いわけですが、それ以外についてはとにかく自粛してもらいたいということを、法律に則って要請したというのがこれまでの対応です。
 今回は、特措法から岐阜県は離れましたので、法に基づく自粛要請ではないと。ただ私どもとしては、自粛をお願いする中身としては、一つは新しい生活様式を定着させたいと。ですからソーシャルディスタンシングですとか、マスクの着用とか手洗いの励行とか、そういったことを、出かけるにしてもきちんと備えをした上でお願いしたいということ。それから、そもそもこれまでクラスターが発生しているような施設とか、あるいは3つの密が集約されているような場所への外出は控えてもらいたいということ。それから最後に、特定警戒都道府県を始めとする、相対的にリスクの高い都道府県への外出を控えていただきたい。この3つが、法律に基づくものではありませんが、県としての行政指導、要請ですね。一般的な要請として、お願いしたいというふうに思っております。

記者
 細かいことで恐縮ですが、クラスター発生業種以外の協力要請解除というのは、先ほどの本部員会議をもってということになるのでしょうか。

知事
 関係方面には一通りご説明をしてご理解いただきましたので、あまり厳密にいうものではないですけど、今日解除するということで考えていただいて結構です。

記者
 学校再開のガイドラインは、今日定まりまして、子どもたちも期待していると思うのですが、一方で学習の遅れを取り戻せるかですとか、子どもの感染を心配する保護者の声もあると思うのですが、今回、対策のガイドラインを取りまとめられたということで、今後の学校再開について、知事のお考えやメッセージ、それからこのガイドラインをどのように生かして欲しいかということをお伺いできればと思います。

知事
 まず、今回の議論は、あくまでお子さんたちの命と健康を守るということを座標軸にして、感染症防止対策をしっかりやると。特に学校は先ほども述べましたように、いろんな側面がありますので、それぞれの場面で、特に先生方が心配しているのは給食です。食べ物を非常に注意するようにといっておられましたけれども、学校生活のいろんな場面場面できちっと、予防対策を取っていくということで、朝、登校時のチェックから、検温から、そういった類のところから、チェックリストを用意して、そういうところから始まるわけです。
 登校から下校まで、そういったことをやりながら、しばらく休業してきているわけですから、学業をどういうふうに追いつかせるか、戻していけるかということで、一方でオンライン教育というものも随分進んでいますけれども、まだまだ課題もたくさんあります。時間的にも十分やれているかどうか議論もあるところですので、正常の教育の軌道に乗せて、学業の遅れとか、場合によっては、この休んでいる間に精神的にいろんな課題のあるようなお子さんがおられれば、心のケアということで寄り添いながら、とにかくお子さん一人ひとりに寄り添って、学業を取り戻していくという、この2つを両立させながらやっていくというのが今回の決定の基本にあります。
 私どもとしてはそういう意味では、人を育てるという大切な点でありますので、慎重に丁寧にやっていきたいと思っていますし、実際にこの5月25日の週にお子さんが学校に行ってみて、いろんなところでギャップとか何かを感じられることがあるとすると、そういった点についてもまた、学校ごとにいろんな悩みとか、いろんなことを伺いながら、行政として、対応できることはきちんと対応していきたいということで、私どもも一緒に寄り添っていきたいと思っております。

司会
 それでは申し訳ございません。以上をもちまして、知事会見を終了させていただきます。

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