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知事記者会見(令和2年5月1日)

記事ID:0027016 2020年5月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和2年5月1日(金曜日)15時

知事

 明日からいよいよ、この大型連休の最後の5連休が始まりますので、その前に、これまでを振り返りながら、かつ県民の皆さんに是非心掛けていただきたいことを申し上げたいということで、お時間をいただきました。
 このところ7日間連続で新たな感染者が出ておりませんけれども、今日も午前中の検査は全て陰性でございました。まだ午後がございますので何とも言えませんけれども、今日の午前までは、この状態が続いているということであります。いろんな方から「良かったですね」という声も寄せられますけれども、これは前から申し上げていますように、2週間前の努力の結果がこういうふうに表れてきているということでありますので、この大型連休をどう乗り越えるかは、また2週間後のデータを見てみないとわからないわけであります。ここで少しでも手が抜けるようなことはあってはいかんということで、逆にかえって私どもとしては、引き締めてこの5日間を乗り切っていこうと、そんな思いでおります。
 先般、専門家会議でも同様の認識でお話もいただきましたけれども、この5連休はおそらく、政府の専門家会議が今日行われて、現在の枠組みを維持していくという方針が出たようでありますけれども、いつまでどのようにというと、次の、来週の会合を踏まえて総理が決定するということになるようであります。しかし、基本的には今の枠組みということは、私どもも特定警戒県ということで、日本全体が緊急事態だということでありますので、その認識で今、私どもも進んでいきたいと思っております。
 ただ、おそらく次の方針が出るときには、いろんな分析結果も明らかになるでしょうから、私どもとしては、来週、国のそういう方針が見えてきたところで、もう一度、岐阜県の専門家会議を開かせていただいて、岐阜県なりにまた分析をして、その辺りを合わせて、5月7日以降の方針を決めたいと。そんな感じでおります。
 それから、このところ急速に教育の問題が浮上してきましたので、今日これから(岐阜県新型コロナウイルス感染症教育推進協議会の)第1回の会合をやらせていただきますが、幸いお願いした方々全員出席ということで、皆さん不要不急の外出はしておられないということではありますけれども、大きな段取りとしては、今日はざっと現状と課題、問題意識、自由に意見を言っていただいて、その後、広く関係者からヒアリングを丁寧にやって、その上で議論を整理して、できれば5月の中くらいまでには、中間報告的なものをいただいて、それをベースに5月、場合によって休業が6月に広がった場合の対応についても準備をしていくのかなと。さらには9月をどう考えるかといったことも視野に議論していただこうと思っております。これも、そういう意味では、連休中はヒアリングを次々とこなしていこうと思っておりますので、私どもとしては、この期間も気が抜けない期間として毎日、いろいろなことに手を打っていこうと思っております。
 ということではありますけれども、何と言っても県民の皆さんが引き続き、この新型コロナウイルスから免れていただくために、必要なことを、繰り返しになるかもしれませんけれども、是非お願いしたいと思っております。今回、県庁のスタッフがこの5連休に関して、「ストップ新型コロナ!虎の巻10か条」というものを作ってくれたものですから、それをご披露して。皆様方もこの趣旨はご案内のとおりでありますけれども。
 一つは、「STAYHOME」ですね。「在宅は最大の防御なり」ということで、要は、人と接触しなければウイルスはうつらないということであります。
 それから、「距離あれば憂いなし」、「SOCIALDISTANCING」ということで、飛沫の届かない2メートル程度の距離をしっかりとろうということであります。
 「何度でも手を洗うべし」。小まめに手を洗うべきだと。これが3番目。
 4番目が、「マスクも今や身だしなみ」ということで、うつらない、うつさない思いやりをということであります。私もこれは平凡なマスクをしておりますけれども、この頃テレビを見ていると、いろんなおしゃれなマスクもありますし、今度、県のほうもおしゃれなマスクのコンテストをやろうということで、今日報告がありましたけれども、当然の身だしなみとしてマスクをしてくださいと。
 それから、「日常生活も油断なく」ということで、買い物、屋外にも感染リスクは潜んでいると。これは3密ということが非常に定着した結果、1密なり2密なら大丈夫だろうというような思い違いがあったり、その思い違いのもとで動いていくと結果的に3密になっていたりということもあり得るものですから、こういう標語になっているのだろうと思っております。
 それから、「パンデミックも一人から」と。たった一人の油断から、社会全体に大きな影響が及ぶということであります。
 それから、「熱に咳、息苦しいのはコロナのサイン」だと。味覚障害も症状の一つだということで、異常を感じたらすぐ電話相談をしてくださいということでございます。PCR検査も、岐阜県としては十分なキャパシティがありますので、積極的にやろうということであります。
 それから、8番目が「ウイルスを憎んで人を憎まず」ということで、避けなければいけませんけれども、どうしても何かのことでかかってしまうことがあり得るわけでありまして、その場合には、敵はウイルスであるということであります。人ではないということで、相手への思いやりとか、医療従事者のご苦労している方々や、あるいはご家族への差別とか偏見は絶対にあってはならないという思いであります。
 それから、「支え合い、感謝と敬意を忘れずに」ということで、こういう時こそ支え合うと。特に、医療従事者の方々に感謝と敬意を表しようではないかと。
 最後の10番目が、「在宅ライフを楽しむべし」ということで、長くとも明けない夜はないと。気長に無理をせず、楽しみも見つけながらということで、場合によっては長期戦ということも考えながら、在宅ライフそのものを楽しむことが必要ではないかと。
 以上が「虎の巻10か条」ということで、私どものスタッフが知恵を絞って整理をしましたのでご紹介させていただきました。
 それから何と言っても、お買い物の場面で人が多く集まるということが、いろいろと言われておりますものですから、これも繰り返しになりますけれども、お買い物の心得ということで、もう一回アピールをさせていただきたいと思います。
 「買い物は少人数で」。
 「空いている時間に買い物に行きましょう」。
 「短時間で買い物をしましょう」と。私のところに来るメールなどでは、お買い物が遊園地に行くような感じで、家族でじっくり、長時間楽しんでおられるという向きがあるのではないかという投書がありますけれども、短時間で買い物を片付けましょうと。
 それから「レジで並ぶ場合は距離を保ちましょう」と。どうもお店が足の印を付けて距離を空けるのですが、なかなかその通りに並んでくれないということで、店員の方が苦労しておられると聞いております。
 それから「買いだめや買い急ぎは控えましょう」。物がなくなるということはないわけでありますから。マスクは当初から問題があるわけでありますけれども、いろんな日用品の買いだめをしないといけないような事情はないと思いますので、是非控えていただきたいと。
 それから、「買い物の回数を減らしましょう」ということで、具体的な目標は設定しておりませんけれども、そういう努力をしてくださいということです。
 こうしたことについて、今日から5日間、改めて徹底をしていただきたいということであります。よろしくお願いします。
私からは以上です。

記者

国の緊急事態宣言に関する質問が2点と、教育に関するものが2点あります。
最初に、国の緊急事態宣言が、5月7日以降も継続されることに対する評価と、岐阜県は新規感染者数が増えていませんが、今後、国が特定警戒都道府県という枠組みを解除した場合、県として考えていることはあるかお願いします。

知事

 今日の専門家会議の結果ということで、まだ報じられている範囲内でしか、私は承知しておりませんけれども、現状の枠組みを維持するんだと、変更する理由はないということは、少なくとも確認はされたと。そこから先は、来週もう一度きちっと、さらにUPTODATE(最新)に分析をして、そして方針を決めるんだということで、いつまでとか、それから今2番目におっしゃったようなそこら辺の枠組みをどうするかは、その時にまた議論になるんだろうと思います。
 基本的に今の枠組みを維持するんだということについては、私どもも全く違和感のないお考えだと思っておりますし、岐阜県の専門家会議でも全く同じような認識でございました。

記者

 岐阜県の特定警戒都道府県の枠組みが取れた場合、県として検討されていることはございますか。

知事

 どういう基準で特定警戒県を設定し、またどういう考え方で足したり引いたりしていくのかというのは、そこのところをやはり明らかにしていただいて、どういう議論であれ、結果は結果として受け止めるということであります。
 ただ、油断なく今の対策を徹底するということについては変わりませんし、日本全体が緊急事態なんだということも変わらないわけでありますから、何かそこで県として方針を変えるというつもりは全くありません。

記者

 教育に関してなのですが、今日の新聞で文科省が小学1年生と6年生、中学3年生の登校を優先的にやったらどうかというような方針を示したようですが、県として、小1、小6、中3に特化したような対策を考えていらっしゃるか。それから、そもそも9月入学について、知事自身はどう思われるかをお願いします。

知事

 今日のこれからやる会議(岐阜県新型コロナウイルス感染症教育推進協議会)のアジェンダにもありますけれども、大きく3つあって、1つは、現在の家庭学習についての実情と評価。それから6月以降に(休業が)延びた場合にどうするのかと。それから3番目が、9月以降になった場合にどうするかということで、3番目の議論の中に、教育体制と言うか、進学、卒業、就職、そういった諸々のことを、9月以降に延びた場合にどうするのかと。その観点から、議論の一部として9月入学の議論についてどう考えるかと。こんなような組み立てになっておりますので、そういう問題意識で議論すると。
 5月末までなら、夏休みをうまく使えば取り戻せると。それから、おそらく6月、7月くらいまでなら、あと夏休みに入りますから、さらに冬休みも含めて無理をすれば何とか間に合うかもしれないというような議論もあります。そういう意味で、進学、卒業、就職というところが一番、まだそれ以外の学年の場合にはさらに長いスパンの中でいろんなことができるわけですから、差し当たりそこのところをどうするかということをきちんと議論するというのは、一つの議論の進め方としてあるのではないかと思いますし、私どもの問題の立て方もそれに近いものがあると思っております。
 それから9月入学の問題は、これは9月入学と一言で言っても、今の最上級生の対策としてこれを考えるのか、ここ数年やってみようという話なのか、それともいきなり制度を根っこから全部変えるんだと考えるのかで随分違ってきますので、そういうことも含めて、いろんな角度から議論をしなければいけません。
 ただ、今年の9月からということになりますと、そんなに残された時間はありませんし、いろんな面の法律、制度を全部チェックしなければなりませんから、大変な作業になりますから、そう時間のあることではないですし、それからそこら辺が曖昧な中で、かえってお子さんたちが動揺したり、不安に思ったりするようなことがあってはならないというようなことに留意しながらどうするかと。そういう問題だろうと思いますから、そういった問題意識で、皆さんと一緒になって議論していきたいと思っております。

記者

 2点お願いします。先の話で、休業要請なんですけれども、事業主の皆さん、5月6日まで何とかということで頑張っておられると思うのですが、仮に国の方針が示された場合に、国次第ですけれども、休業要請の延長も想定されておられるのでしょうか。そうなった場合に、県として協力金はたぶん財政上難しいと思いますが、どんなふうに理解を求めていかれるのかという、今後の対応をお願いします。

知事

 あまり先走ってもいけませんけれども、今の枠組みを変えるべきではないと。仮にですよ。今日のような議論で、引き続き今の態勢で、まさに日本全体が緊急事態なんだという認識だとすれば、今とっている対策を緩める理由はどこにもないわけで、そういう観点から5月7日以降のことを考えていくということになります。
 それから協力金の話は、まず国の令和2年度予算の中には(新型)コロナ対策は入っていないんですよね。今回の補正で初めて様々な対策が盛り込まれたということですから、それまで、いろいろな議論が飛び交う中で、なかなか具体的に予算と政策が動いていかないということについて、国民の皆さんが不安を高めていくところもあったと思うのですけれども、これで予算も成立しました。それから県も既に、専決も入れて4回、補正をやるわけですから、むしろ今度は、一時的な、協力していただいてありがとうというお金ではなしに、具体的に何と何が課題だから、その課題を解決するためにどういう予算をどう使ったらよいかという、課題解決型で予算を使っていくと。一括して「はい」ではなしに、課題解決型で相当な予算が用意されているわけなので、これをまず使い切るということが大事ではないかと思っております。
 今日の本部員会議でも申し上げましたけれども、具体例をひとつ挙げましたけれども、ある想定でこうやっていくと9千万円のお金が手に入るというケースだって想定されるわけです。ですから、いろんな対策を上手に組み合わせて、そのためのアドバイスも私どもは積極的にしていこうと思いますけれども、そういう予算を課題解決型で使っていくということに全力投球すると。
 その上で、それで十分かどうかということを合わせて議論しなくてはいけないと思います。今用意されている補正予算で、完全に十分だと申し上げるつもりはないですけれども、まずあるものはしっかり使って、使いながら足らざるところがあれば、足りないということで、さらに議論を深めていったら良いのではないかと思っております。

記者

 2点目なんですけれども、やはりどうしても、感染者がずっと出ていないと、県民の方々、そろそろ緩みがちと言いますか、帰省しても大丈夫かなと思いがちかと思いますので、改めて、知事のほうからわかりやすい肉声で、県民の方に呼びかけをお願いできればと思います。

知事

 このウイルスは、私は大変怖いウイルスだというふうに最初から思っておりまして、何と言っても人類が最初に経験する得体のしれないウイルスで、この2ヶ月間、世界中の国々が、このウイルスはいったい何であるかということを、いろいろと経験しながら、解明しながら、一歩一歩、今進んできているという状態です。
 岐阜県も既に6名の方が亡くなられておりますし、累計で149人の方が感染しておられますし、今日現在でも70人弱の方が入院しておられるわけでありまして、ひとたびかかった時のご本人の負担、不安、何と言っても治療薬、ワクチンがないわけですから、自分の体力で乗り越えていくと。隔離された状況の中で、自分の体力で乗り越えていくと。そこで何が起こるかもわからないという、大変怖いウイルスで、まだまだ人間がこのウイルスを征服できていないということを考えますと、「蟻の一穴」という言葉を使いますけれども、一人でも感染すれば、これがあっという間に広がっていくということで、この感染の速さと、恐ろしさをしっかりと認識していただいて、ご自身を守っていただく。それからご自身のご家族を守っていただくと。そしてご自身のおられる職場なり、組織なり、環境を守っていくということを何としても徹底的にやっていかざるを得ないと。
 何と言っても日本は今、緊急事態の中にあるということをご理解いただいて、特に連休が続きますとどうしても、まとまった休みということで気が緩みがちと言うか、いろんなところに出かけてみたくなるわけでありますけれども、そこはぐっと我慢をしていただいて、そして在宅でご家族と一緒に家庭にいることの楽しさを、新しいライフスタイルを見つけるというつもりで取り組んでいただきたいと思っております。
 「危機を無駄にするな」という言葉もありますけれども、このウイルスもまさに我々にとっては危機であります。この危機的な状況の中で、その危機に流されることなく、しかし何かを掴んでいくと、何か新しいものを掴んでいく、そういう姿勢で積極的に取り組みながら、夜が明けるのを待ちたいと、そういうことでございます。

記者

 今の話に関連して、知事自身、この5連休をどのようにお過ごしになりますか。

知事

 おそらく、自宅とオフィス以外にはどこにも行くことはないと思いますし、日々のデータとか、それから人々のいろいろなご議論とか、政府の動きとか、あるいは世界におけるこの(新型)コロナ問題の動きとか、そういうものをウォッチしながら、必要に応じてオフィスに参上して、皆さんと一緒に次の策を練るという5連休になるのではないかと思います。
 それから、もう一つ言い忘れましたけれども、先ほどのお答えに加えてなのですが、国と県の今目の前にある予算を、このように使うと、こんなふうに使えますよということを皆さんに知ってもらう必要がありますので、おそらく5連休中に、経済界、金融界の方々にお集りいただいて、積極的に理解をしていただくと同時に、大いに使おうというキャンペーンを始めたいと思っております。
 それから、さっき申し上げましたように、教育の関係でヒアリングをやろうということですから、私自身がでるかどうかは別にして、それをフォローしていくというふうになると思います。
 それから専門家会議が、この連休中にありますから、その専門家会議とそれを踏まえた政府の決定をフォローしながら、それを受けて、我々としてどうするかということで、当然、岐阜県の専門家に集まっていただいて、専門家会議をやって、岐阜県の状況について再度分析をして、5月7日以降の方向を決めるというような仕事がありますから、変わりませんね。私にとっては、5連休と言うか、いつもと同じサイクルで、この5日間は過ぎていくんだろうと思っております。

記者

 教育の関係で、仮に5月末で休業が終われば、夏休みを使えば何とかなるとおっしゃいましたが、そうするとやはり、今の時点で、夏休みは短縮を最低でもせざるを得ないという方向でいいのでしょうか。

知事

 これは計算上ということを申し上げているだけで、それも含めて、どうするかはまさにこれから議論していただくのですけれども、これまで何となく教育の関係者の方々が計算上、つまり何時間授業をやったか、何時間学習をしたか、これで卒業するのに十分かというときに、計算上はそうなりますということが今まで言われてきておりますので、そういったことも含めて、議論をしていただくと。
 ただ、そのためにも、この5月もどういう学習をしてもらうかということも併せてやらなければいけないと思います。具体的な結論を先取りして申し上げているわけではなしに、何となくそういうふうに言われてきているので、その辺の問題意識をご披露して、今日皆さんが、現場におられる方々がどう考えているかということも伺いたいと思っております。

記者

 緊急事態宣言が延長されるだろうと、全都道府県ですね。岐阜県が特定警戒県になるかどうかはまだわからないと思いますが、最低でも、外出自粛の要請というのは、緊急事態宣言の対象である以上、5月7日以降も県内にお願いすることになるのではないかと思うのですが、その辺の知事のご見解はどうでしょうか。

知事

 今、現時点の認識で言うと、何も変わらないということです。変えるつもりもありませんし、何も変わらないと思っています。
 国の制度の枠組みの中で、どういう議論が行われるかは知りませんけれども、いずれにしても我々としては、危機感を持って油断なくやっていくということですから、現状から緩むことはあり得ないと。何があっても緩むことはあり得ないということですね。

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