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知事記者会見録(令和4年10月20日)

記事ID:0254905 2022年10月24日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和4年10月20日(木曜日)15時00分

​​司会
 それでは、ただ今から記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

​知事
 まず、岐阜県人会インターナショナル岐阜県人世界大会の開催ということでございます。これは10月29日、30日の両日にサラマンカホールにおいて世界大会を開催するということでございます。これは昨年5月に世界中で24の岐阜県人会がございまして、今は26に増えましたが、世界と岐阜を繋ぐ架け橋ということで、岐阜県人会インターナショナルという連携組織が設立されました。これまでの間、コロナ禍で中々(交流が)難しい中、オンラインでいろいろと国際交流の取組みが続いてきているということでございます。例えば、県内の高校生にグローバルな視点でオンライン講義を行う、通称「ギフセカプロジェクト」という、岐阜と世界をつなぐプロジェクトでありますが、若者の視野を広げるために県人会の皆様が一肌脱いでいただいているということでございます。
 そういう中で世界大会を岐阜でやろうということになりまして、今回、第1回ということで、一堂にリアルで会合してやることとなりました。
 内容はお手元にあるように、記念式典には、世界中から150人の県人会員の方々がお集まりになるということです。
 それから、諸々活動の紹介、それから県産品をPRすると同時に、県産品の海外展開について、GKI(岐阜県人会インターナショナル)と岐阜県との間で覚書を結んで、さらにGKIと岐阜県との連携を深めようということでございます。新しい試みですが、GKIを通じて、世界の各地でふるさと岐阜を想いながらご活躍の皆さんと、岐阜にいる我々との間でさらに絆が深まる、ネットワークが充実していくことが、岐阜県民が世界の中に飛び込んでいけるということのきっかけになるのではないかということで大いに期待しているところです。
 それから、2番目が「全国農福連携マルシェinぎふ」の開催についてです。このところ農林水産省もそうですし、全国都道府県もそうですが、農業分野において障がい者に活躍していただこうということで、それが障がい者の社会参加にもなるわけでございます。それから農業関係者にとっては新たな人材の育成・確保ということにつながるわけですが、農福連携ということがずっと言われております。その中で、農福連携全国都道府県ネットワークということで全都道府県がメンバーになっておりまして、私自身がその会長を仰せつかっているところであります。初めて全国をつないでマルシェを開催しようということで、「全国農福連携マルシェinぎふ」というものを11月5日と6日に開催することになりました。
 県内から8事業者、県外から8事業者の合わせて16事業者が集まりまして、障がい者の方々が心を込めた商品を販売するということでございます。
 場所は集客力の高いイオンモール各務原におきまして、フロアを広く使いまして展開しようということでございます。これをきっかけに県を跨いだ農福連携のマルシェの相互乗り入れをやっていこうということでございまして、関係者が積極的にこれに乗り出していきたいということで、一般社団法人日本農福連携協会というのが、農林水産省の外郭団体としてありますが、そこの皆川会長もお出でになるということでございます。
 ぜひ、この機会を通じて岐阜の農福マルシェの活動もアピールしたいと思っております。
 それから、3番目が県内就職・転職の促進に向けた企業の魅力発信フェアの開催ということでございます。
 これは名前のとおり、今、新型コロナ感染症の拡大をきっかけに地方回帰の機運が高まっておりますので、これを追い風にして、県内就職促進に向けて県内企業の魅力を広く発信していこうという試みでございます。
 3つのフェアを予定しておりまして、一つが「岐阜県就活フェアin名古屋」ということでございます。名古屋市のウインクあいちを会場としまして、まだまだこの時点で内定を得られていない方もおられますし、あるいは納得のいく内定をまだ得られていないという方もおられますので、合同説明会を開いてUターン就職を促すということで、主として大学4年生を念頭においたフェアでございます。
 もう一つが、「Uターン就職・転職フェア」の開催ということで、これはJR岐阜駅のアクティブGを使ってやります。昨年、初めてやろうということでしたがコロナ禍でしたので、パネル展だけとなりました。今回はリアル開催ということで、採用担当者と就職希望者が向き合ってやるということでございます。
 岐阜駅を通過する人たち(の中には)、愛知県へ勤務する人あるいは通学する人もおられるでしょうが、岐阜駅が一つの通り道になっているということで、ここを選んでUターン就職・転職をアピールしようということでございます。
 それから、3つ目が「オール岐阜・企業フェス」でありまして、これは来年の2月21日からでございます。これはかねてからやっておりますが、県内最大の合同企業展ということで、この2年間はオンライン形式でやってきましたが、今回は対面とオンラインを併用してやろうということでございます。これは広く企業の合同紹介ということで、就職あるいは企業情報に関心のある方にお出でいただくということです。特に今回は、新たに高校生をターゲットに開催する日を特別に1日設けて、若者といいますか、高校生への県内就職の促進を図りたいというような試みもございます。
 いずれにせよ、積極的に地方回帰の機運に乗っていこうということでございます。
 参考までに、まず、大学進学でいきますと、本県の進学者の約8割が県外に進学しております。進学先は愛知県が非常に多く、(県外進学者の)5割ということでございます。そういう方々に岐阜県に戻って就職していただこうということであります。
 それから、マイナビの調査によりますと、2023年、来年3月に卒業する方々ですが、6割がUターン就職を希望しているということで、全国的にも地元就職の意向が高まっているというデータも出てきております。
 それから、逆に来年3月に県内の大学を卒業する方々の、県内への就職率はざっと3分の2の67%ということでございます。
 それから、岐阜県出身で愛知県内の大学に進学した方のUターン率は、今年の3月卒業者では35%ということでございますので、これをさらに増やしていこうということでございます。
 以上が、諸々のイベント等でございます。
 それから、もう一つが、お手元に新型コロナの数字とメッセージ文をお配りしております。まず最初に、折れ線グラフを見ていただきますと、8月下旬以来、ずっと一貫して下がってきたものがここにきて今、下げ止まりというか、反転といえるかどうか分かりませんが、昨日の専門家会議での先生方のお言葉でいえば、第7波が依然としてくすぶっているという表現を使っておられましたが、そういう状態です。新規感染者数がこういうことですから、それを若干、後追いする形で病床使用率も1割台ではございますが、少し上がってきているということです。重症者数は今、瞬間的には0人でございます。最後のページが過去の波との比較ということで、しばしば見ていただいておりますが、これをご覧いただきますと、過去の波、第4波、5波、6波と比べますと、第7波は急速に伸びていって、また急速に下がってきているわけであります。しかし、今これを下げ止まりというか、反転の兆しというか、くすぶっているというか、いろんな評価がありますが、ご覧いただくような状態ということでございます。過去の第6波の時も、一度「day120」というところで下がってからまた少し反転し、あとは緩やかに下がっていますので、同じルートをたどるのか、どういうことになるのか、今微妙なところに来ているのではないかという感じでございます。
 そのうえで、今日の数字(新規陽性者数)を申し上げますと、559人ということでございまして、先週13日の木曜日は844人でしたので、これと比べると減少している状態だということでございます。移動平均はまだ少し増えているという状態が続いているわけでありますが、県の10万人あたり新規陽性者数(7日間移動合計)は234.85人ということで、病床使用率は12.4%。それから1名、80代の女性がお亡くなりになっております。
 以上を踏まえて、昨日、専門家会議でいろいろとご議論いただきました。それを踏まえて、1枚紙で「『第7波』リバウンド阻止」というものがございますが、現時点での私どもの認識とスタンスについて、できるだけ分かりやすく県民の皆様にお伝えしようということで、知事メッセージという格好で用意させていただきました。
 最初のパラグラフにつきましては、今申し上げましたように、1か月以上減少傾向が続きましたが、10月中旬以降、前週の同じ曜日を上回る日々が続くということで、くすぶり続けているという言葉を使っております。これは全国的にも同様であるということでございます。要因としては、「第7波」が終息し切らないうちに、10月の3連休や秋のイベントなど人が集まる機会が増加したということと、これは先生方のご指摘でありますが、急激な気温低下によって、寒くなるとどうしても窓を閉めますので、これまでよりは換気が不十分になっているのではないかということが考えられるのではないかということでございます。加えて、以下のような4つの課題、懸念材料があるということで、新型コロナ感染者の死亡例が未だ発生しているということでございます。
 それから、新たな派生型、「BA.4.6」あるいは 「BA.2.75」という2つの型がごく僅かでありますが、日本でも見つかっているということでございます。ただし、今ある「BA.5」に置き換わるような動きは、まだ全く見られないということですから、専門家の先生方としては、ここから直ちに感染爆発にいたるとは想定できないということでございますが、いろいろと懸念材料はあります。
 それから、水際対策の緩和も含めて、これから人流の増加が年末に向けて見込まれるということでございます。
 それからもう一つ先生方が非常に心配されておられたことは、2年間連続して流行しなかった季節性インフルエンザです。そろそろ抗体もなくなってきておりますので危ないのではないかということで、同時流行を危惧しておられました。そのことについてここに書かせていただいたわけでありますが、特に抗体を持たないお子様方の感染が懸念されるということでございます。県としては、先般決定しました「『第7波』の終息に向けて」という方針に基づいて、感染対策の徹底と社会経済活動の回復の両立に向けて引き続き、市町村を含め、関係者も含め「オール岐阜」で取り組んでいくということでございます。
 取組み内容として特に申し上げる点は、新型コロナワクチンでございますが、年内に接種を終えようということで、加速化させていこうということでございます。先週末から「BA.5」対応のコロナワクチンの接種をスタートしたわけですが、岐阜県の場合は年内に160万人が対象となります。この160万人を年内に打ち切ろうということでございます。また、季節性インフルエンザワクチンについても、国によりますと、過去最大規模の、日本全体で7千万人分を確保したということでございますので、季節性インフルエンザワクチンについてもご検討いただきたいということでございます。それから、薬局で実施しております無料検査、それから、福祉施設などの職員への予防的検査を10月末までを、さらに1か月、それぞれ延長するということでございます。
 それから、低リスク者については、体調不良時に医療機関を受診する前に自ら検査することも呼びかけていきたいと思っております。
 県民あるいは事業者の皆様には、以上を踏まえて、ワクチン接種を積極的にご検討いただくとともに、メリハリのあるマスク着用、手指衛生、密回避、こまめな換気、体調不良時には行動をストップするといった基本的な感染防止対策を、怠りなく徹底していただきたいということで、このようなメッセージを本日発出させていただきました。
 私の方からは以上です。

記者
 木村拓哉さんが出演される、ぎふ信長まつりのことでお伺いしたいのですが、先ほど、木村さんが出演される騎馬武者行列の観覧希望者が85万人と発表されました。率直に、多くの人が応募して下さった状況について、どのように思われるか教えてください。

知事
 この発端は、岐阜出身の俳優である伊藤英明さんといろいろとやり取りをしておりまして、今度「THE LEGEND&BUTTERFLY」という信長と帰蝶(濃姫)の映画を、いわゆる木村拓哉さん主演でやられる中で、(伊藤さんが)帰蝶の家来役で重要な役をやられるという話をお聞きしました。伊藤さん自身もかつて信長役として騎馬武者行列に出られて、多くの方から歓呼の声で迎えられたという経験話をしている中で、もし、木村拓哉さんがこの映画を1つのご縁として来ていただくようなことがあれば、非常に盛り上がるかもしれないという話になりました。そして伊藤さんとあれこれやり取りする中で、ご都合を聞いてみたらどうですかという話になり、彼は誘ってみますということで、伊藤さんが声をかけられたら、比較的早い時期にオッケーが出まして、それから準備が始まりました。柴橋岐阜市長にも、こうなる可能性があり、実現したら岐阜市としても全面的に盛り上げていきましょうという話をしていましたが、幸い非常にとんとん拍子で話が進みまして、岐阜市としても大歓迎ということで、今回組まれたわけであります。しかし、まさか85万人という、岐阜県の人口は何人だったか、あるいは岐阜市の人口は何人だったかと思うほどの応募があり、伺いますと、名古屋市、愛知県はもちろんのこと、かなり遠くから、しかもネットの世界でも、とにかく全国版でこれほどまでに盛り上がり、関心が高まるというのは正直驚いています。
 岐阜市及び岐阜県が注目を浴びるというのは大変うれしいことでありますが、コロナが落ち着き始めたかに見えて、多くの方々がそろそろ動き出そうという矢先のため、人が動き出す前傾姿勢の流れの中で、その流れがさらにプッシュされた感じがするわけです。まだまだ油断できない状態ですし、感染防止対策や諸々のけがや事故がないよう警備もありますので、大変うれしいことではありますが、人数を当初の予定通り見定めて、かつ、安全対策・感染対策をきっちり行って、やり遂げなければいけないということで、柴橋岐阜市長ともお話をしているところです。大変なことになりましたということで、ありがたい話ではありますが、注意してやっていこうということで、岐阜県としても大いに応援していますと話をさせていただいています。

記者
 伊藤英明さんとはいつ頃、どういう形でそういうお話をされたのでしょうか。

知事
 私は伊藤さんとは頻繁にやり取りをしていまして、今年に入って間もない頃、春先の辺り、正確に覚えていないのですが、今年の早い時期だったと思います

記者
 電話されたということでしょうか。

知事
 電話でやりとりしたり、お目にかかったりすることもありまして、そんな話を複数回しています。彼からもやってみましょうかと言われ、当然、やってみたらよいでしょうと申し上げたところです。

記者
 伊藤さんが木村さんを、ぎふ信長まつりに誘ったという報道が既にありますが、そもそもの発端は知事からだったということでしょうか。

知事
 私からというより二人でとなるでしょうか。伊藤さん自身が信長役をやりましたし、さらに言えば、東京オリンピックの聖火リレーにおいて、県の聖火ランナーの枠がありましたので、伊藤さんに金華山を登っていただいて、聖火を持ってロープウェイの降り口から駆け上がっていただき、岐阜城の天守閣で聖火を掲げていただこうということで私から提案をさせていただきました。これも彼の二つ返事でオッケーしていただいて、彼も信長気分で気持ちよく聖火を持って走っていただきました。その前は「麒麟がくる」に斎藤義龍役でお出になりまして、なかなか難しい役だったと思いますが、素晴らしい演技でして、NHKのスタジオの方に何度か応援に行ったりしました。さらに遡ると、ぎふ清流国体でパフォーマンスをしていただいたということで、長いお付き合いです。もっと言うと、彼のお父さんと私とは中学校の同級生でありまして、私の甥と彼とは小学校の同級生という不思議なご縁がありまして、なんだかんだ縁が続いています。

記者
 当日、知事は参加されるのでしょうか。

知事
 今まで私は行列に参加したことはなくて、テレビで拝見したり、遠くから拝見していましたが、そんな経緯もあるので、行列のどこか一角に出てはどうですかというご提案が、伊藤さんからも柴橋岐阜市長からもありました。そう言っていただけるなら今回喜んでということです。どのように振舞うかはまだ分かりませんが、何らかの形で行列には参加したいと思いますし、いわゆる衣装を着てやるのか、どういう役をやるのか、あるいは単に今のような格好で自然に歩くだけなのか分かりませんが、何らかの形で参加させていただく予定です。

記者
 意気込みはいかがでしょうか。

知事
 そんな大袈裟なものではありません。とにかく今回の応募のものすごさは、今まで観光キャンペーンや岐阜のフェアをやってきましたが、それを圧倒的に、はるかに上回るパワーを感じるわけで、改めて観光キャンペーンなり、岐阜をアピールするときにどうやったらよいのか、どういう手法があるかについて、もう一度よく考えてみる必要があると思うくらい衝撃です。そのような思いでいます。

記者
 コロナについて、全数把握の見直しがされてから1か月ほど経ちましたが、現在のところ大きな混乱や不都合がないかという観点から所感をお願いします。

知事
 私もその辺りをずっと気にして報告を受けていますが、私どもとしては基本的にはこれまでの流れを変えないで、単に届出項目が一定の方々について減るということでやっています。幸い、そういう混乱や問題が生じたという報告は受けていませんので、順調に行っているのではないかと思っています。ただ、数字ですから頭数を国に報告しますが、頭数を報告した数字と、3種類の流れがあり、それぞれを合計するタイミングの差で若干の数字のズレはありますが、これもかなり収れんしてきました。若干の時差であったり、県外の方々の出入りの数字の数え方の問題があったりしますが、流れとしては安定的に定着したと思っています。

記者
 今後の感染状況の分析において、データが変わっていますが、混乱や問題がなく分析が進んで行きそうでしょうか。

知事
 昨日(の専門家会議で)もそういう議論がありましたが、このやり方で、かつ現場の負担軽減とのベストミックスということで、これでやっていこうということです。

記者
 乗鞍スカイラインについて、先日、全面開通1日前に大規模な崩落が起きたということで、一歩間違えれば大惨事になりかねない事故だったと思うのですが、そのことに対する受け止めと今後の復旧に向けた目安、流れについてお伺いいたします。

知事
 一般的な話から申し上げますと、このところ、風水害の在り方が局所集中型、かつ非常に極端な形で起こっていますし、頻度も高く、岐阜のような山国ではいろんなところに弱点を抱えています。それがどういう形でどう現れるかは従来以上に目を光らせて、まさに県土の強靱化ということで努力をしているわけですが、そういう中での出来事で大変残念なことと思っています。今、その原因や今後どう復旧していくかなどについて様々な調査・検討をしているところです。
 一方で、観光道路としても岐阜県にとっては欠くことのできない道路であり、全国旅行支援が始まり急速に今、観光客も増えつつありますし、国と長野県と岐阜県の関係市、両県などで中部山岳の観光キャンペーンをしっかりやっていこうと議論していた矢先でした。もちろん安全第一ですから、しっかりとした対策を立てた上で、どう活かしていくかということですが、タイミングとしては大変残念だったと思っています。ただ、大きな事故はない状態ですので、復旧、安全確保に全力を挙げたいと思っています。

記者
 今日の発表事項にはないですが、岐阜県立の看護専門学校で、夏に学生さんが実習期間中に亡くなったという事案がありました。厳しい指導があったという話もありますが、学校を設置する県として、また県知事として、この事案をどう受け止めるかということと、ご遺族に対してかける言葉があればお願いします。

知事
 大変残念なことと思っていますし、あってはならない出来事ですので、肝に銘じて対応していかなければならないと思っています。こういう出来事ですから、丁寧に事実関係を確認する必要があるということで、今、事実関係の確認を進めているところです。それを踏まえて、再発防止を含めて、どう対策を立てていくかということを考えたいと思っています。そういう中でご遺族の気持ちも十分に踏まえて対応していかなければならないと思っています。

記者
 ご遺族に対しての言葉はありますか。

知事
 私どもとしては、県立学校で起きた大変残念なことでありますし、心からご冥福をお祈り申し上げ、お見舞いを申し上げたいと思っております。逆に二度と起こってはいけないことでありますので、全力で事実関係をきっちり把握して、ご遺族の方々にもしっかりとご説明をして、内容によってはお詫びをしなければならない場面もあるかと思いますが、誠実に対応していきたいと思っています。

記者
 岐阜県も第三者委員会による調査対象になると思われるのですが、今後、学校に対してどのような指導、関わり方をしていくか教えてください。

知事
 一つの危機管理の事例ですので、県として直接乗り出して、課題を把握して関係者が納得いくまできちっとした対策を立てていくということで、しっかりと乗り出していきたいと思っています。

記者
 全国旅行支援が始まって1週間程が経ちましたが、今までのブロック割から切り替わったことによる岐阜県内の増加状況など、データがあれば教えてください。

知事
 とりあえずの数字を申し上げますと、10月11日からスタートしたところでありますが、現時点で利用者ないしは利用予約者数は約22万人ということでございます。ちなみに、県民割、ブロック割を4月5日から10月10日までやってきましたが、この両方を合わせて半年強で利用者が60万人ということですので、半年強かけて60万人というのも相当な数ですが、10月11日にスタートしてわずか10日で20万人ということは非常に動きが早いという感じを受けております。
 観光地にざっとしたヒアリングをしておりますが、場所によっては、全国から一斉の予約が入ってシステムダウンをして新規予約を一時停止した宿もあるようです。この尻上がり的な話としては、水際対策の緩和で11月ごろから小グループの外国人の観光客の予約もこれに加えて入り始めたということでございます。そういう意味で、紅葉シーズンでもありますし好調ではありますが、他方で、なかなか宴会が進まないという声も出ております。
 あと、先ほどご質問がありましたが、奥飛騨の方々が、乗鞍スカイラインの通行止めが、更にこれから観光客が伸びていく中では不安要素といいますか、難しい要素になっていると懸念しておられました。

記者
 宴会が進まないということについて、何か手当といいますか、考えられる対応はありますでしょうか。

知事
 結局、団体旅行で大きな宴会をするというケースが圧倒的に減っているという感じがしています。私どもは感染予防策をしっかりやるようにということを申し上げておりますので、やはり皆さんも出かけたいということと、一方で慎重にということと、その兼ね合いでそういうことになっているのではないかという印象です。

記者
 感染症対策と社会経済活動の両立という部分でいうと、ここからの県としての姿勢としてはどのように考えていらっしゃいますか。

知事
 これまでも両立ということでアピールしてきましたが、一段と社会経済活動の回復が進むと思います。それが進めば進むほど、逆に感染症対策を怠るわけにはいかないというバランスの中で考えていただきたいと思っております。ですから、先ほどの木村さんの例のように、最終的には1万5千人という定員でやるわけですが、それ自身もすでに大きな行事ですし、社会経済活動の回復の一コマでもあるわけです。そういう大きな行事をいよいよやるだけに、また、希望者が多いだけにいろんなことが予想されますので、十分な上にも十分予防対策は気を付けなければならないと思っております。

記者
 先日、行われた全国和牛能力共進会のことについてお伺いします。前回の結果がなかなか振るわなかった中で、今回、優秀枝肉賞とか優等賞を獲れたわけですが、前回からの反省点を生かして、技術の進歩を活かしたものもありました。一方で担い手の不足であったりとか、今後の支援も重要になると思いますが、改めて、今後の県の対策等を教えていただけますか。

知事
 前回の宮城大会の後、5年間をかけて毎年アクションプランを作って、最終的にどういうところまでもっていくか、どういう種牛、肉牛を鹿児島に持っていくかということについての科学的な分析手法といったものをフルに駆使して積み上げていこうということで、皆さん非常に熱心に懸命に頑張ってこられたということで、その努力の成果が表れたのではないかと思っております。皆さんの最大の関心事は優秀枝肉賞がとれるかどうかという事で、もちろん狙いは最優秀賞ということで1位を狙ったのですが、出品166頭中の3位ということで優秀枝肉賞ということでありますが、前回に比べれば大いなる成果がありました。あといろんな部門があるわけですが、前回に比べればはるかに上位を取れるようになってきたということで十分に努力の成果が表れたと思っております。全体として、鹿児島、宮崎と比べますと、飼育している母数が桁違いなのです。ですから、その中から選んで出品するわけでありますので、特に種牛のほうは、もちろん上位で頑張ってはおりますが、トップを狙うというのはなかなか難しいという事でした。肉牛もそういう中で、目一杯、そういう分析を加えて科学的な手法を駆使してやってきたので、これにとどまることなく、もう一息ということでした。高校生の部が前回までは特別枠ということでやっていましたが、今回は正式な枠として、高校・農業大学校の部という一つの枠ができて、その中で競い合うということになりまして、岐阜県は高校生が連覇ということで挑んだわけです。優等賞6位ということで、これも全体の中では素晴らしい成績なのですが、飛騨高山高校の皆さんは当然最優秀賞をとらなければならないというようなプレッシャーの中で懸命に頑張ってきたということでしたので、先輩に申し訳ないという人もいましたが、その位、天下を取るんだという高校生の皆さんも最初からそういう意気込みで頑張ってこられましたので、この勢いを次の北海道大会でも緩むことなくやっていこうということでした。
 半分冗談ですが、モーグルの堀島選手が、銅メダルをとって県庁に来た時に、なんとかメダルをとりたい、メダリストになりたいといことで懸命に頑張って、大きなミスはしたけれども、何とか食い込めたということで、自分としては喜んでいたのですが、いざ表彰式に立って表彰台にのぼって表彰台の景色がわかると、あと数十センチ横に動きたいという気持ちが沸々と沸いてきて、次回に向けて頑張りますと言っておられました。あと数十センチだから頑張ろうと、かつては2度最優秀枝肉賞をとったわけでありますので、もう一度、奪還を目指して頑張ろうと、そんなことを意見交換しました。本当によくやっていただいたと思います。

記者
 信長祭りに関して、特に警備の面で、県としてどのような懸念を持たれているか、あと警察とか主催者等になんらかの対策をして欲しいといったことはお伝えになったのでしょうか。

知事
 一般論としては、十分な警備と安全対策をということで話はしております。主催者として岐阜市の方から具体的な話はしておられるということであります。私どももこれだけの盛り上がりですし、これを1万5千人に絞るにしても何かあってはいけないということで、ここから先、少し丁寧にそういったことについても、目配りをしていきたいと思っております。
 感染症対策の問題は、専門家の先生方に入っていただいて、どこでどうするかということについて、きめ細かく指導していただくということになっております。それも並行してやっていこうということでございます。

記者
 政府が、2024年秋に現行の健康保険証とマイナンバーカードを一体化するという方針を示したことについて意見をお伺いできますか。

知事
 私どもも、一方でマイナンバーカードをできるだけ使い勝手のよい、利用しやすいものにしていくということで選択肢を増やしていくという事については一般論として筋道としてはあるだろうと思っております。今回、健康保険証としても使えるということになりますと、一方で過去の健診結果とか投薬情報とか、いろんな情報も踏まえてよりよい医療を受けられるということにもなるでしょうし、緊急時とか災害時の病歴把握といったことについても大事な場面がありますので、メリットは期待できるわけであります。他方でそうだとしても、マイナンバーカードをお持ちでない方に対する医療機関受診の仕組みはどうなるのかとか、情報そのもののセキュリティの問題を危惧される方もおられます。さらに進んで義務化につながるのではないかという議論もありますので、その辺のバランスを制度としてどう図っていかれるかというところを、よく見ていきたいと思っております。そもそも健康保険証の問題というのは全国一律に等しく扱う類のものでありますので、余計にメリット・デメリットと言いますか、バランス論を国としても国民の皆さんの理解が得られるように丁寧に説明していくことが不可欠ではないかと思っております。

記者
 2023年に普通交付税の算定にマイナンバーカードの普及率を加味するという検討がなされていますが、ご意見があればお伺いできますか。

知事
 検討課題ということですでに取り上げられて議論が進んでいると思います。まず普通交付税というのは一般財源ですから、それを一般財源の趣旨と違うやり方で配布するのが良いのかどうか、あるいは一種のペナルティの材料に使われては困るという声は各知事から出ております。一方でそういったことに対する目配りと、これからデジタル化を進めるにあたって、そのための財政需要は今後、当然交付税の中で検討されるべきだという議論もあります。その辺のデジタル化との兼ね合いで考える部分と、一般財源としての在り方との関係をきちっと整理して、結論を出していただきたいと思っております。

記者
 今の段階で、強く反対といった意見ではないということですか。

知事
 検討中ということでありますので、検討の在り方として今のようなことを考えているということです。

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