ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 知事記者会見 > 令和4年度 > 知事記者会見録(令和4年8月19日)

本文

知事記者会見録(令和4年8月19日)

記事ID:0243699 2022年8月23日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和4年8月19日(金曜日)16時45分

司会
 それでは、ただ今から知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 先ほど、新型コロナウイルス感染症対策本部本部員会議と全県的な対策協議会を合同でやらせていただきまして、岐阜県の対策強化宣言を9月4日まで2週間延長ということで決定させていただきました。内容的には、後で申し上げますが、現下の状況を鑑みて、対策を強化しつつ、期間を2週間延ばすということでございます。
 まず、また後程、堀健康福祉部長の方から詳しくございますが、今日の新規感染者数は4,155人ということでございまして、10万人当たりの新規感染者数は1,273.13人ということで、過去最多を更新したところでございます。それから、病床使用率は52.8%、自宅療養者数は23,766人ということで、着実に増えてきています。それからお亡くなりになった方が3人増えまして、第7波の累計が78人ということでございます。亡くなった方は90代の方が2名、80代の方が1名でございます。
 お手元にグラフがございますが、このところの状況を見ていただきますと、10万人当たりは、今申し上げたとおりでありますが、少し高原状態になったと思ったのですが、その後、また、ここへ来て急速に伸び始めている状況であります。それから病床使用率は50%超えが続いているという状況であります。それから重症者数については3人ということでございます。それから陽性率は7割まで高くなっていまして、ここのところ一貫して、上昇しているところでございます。
 それから、第7波と過去の波との違いとしては、数日前に私どもは、赤い太い線が、少し横ばいというか、ちょっと下がり気味になったのか、そろそろピークを迎えるのではないかという見方もあったわけですが、ここへ来て、さらにまた急上昇していまして、いずれにしましても、非常に高い水準での大まかな動きでございました。お盆明けにどのように展開していくかはまだ見えないところでありますので、これから1週間、2週間、状況を見ながら、さらに分析をしていきたいというところです。
 それから、入院患者数、自宅療養者数、宿泊療養施設入所者数は、それぞれ次の6ページのとおりでございます。それから、入院患者数と宿泊療養者数は下の方で見にくいものですから、拡大すると7ページのとおりでございます。
 それから、今度は「『第7波』感染急拡大継続への対応」の資料をご覧いただきますと、1ページ目に私どもの現状認識とメッセージが書いてあるわけですが、8月5日に対策を強化してスタートしたところでありますが、9日に過去最大値を記録し、その後も千人超えが続いているということで、この10万人当たり千人超えという水準は、1週間で県民の1%がコロナに罹るというレベルであります。
 それから、ここには書いていませんが、累積の感染者が20万人を超えましたので、岐阜県の人口を200万人としますと1割超えということございます。
 それから、病床使用率が50%を超えている一方、自宅療養者数がこの10日間連続で2万人超えになっています。200万人の人口で考えると、2万人超えということは、県民の1%強が自宅療養している現状にあるということで、1%、10%、1%という状況でございます。
 その結果、1ページ目の(1)(2)(3)にありますように、一般病床における入退院制限、救急医療の制限をいくつかの医療機関で行っているということ、それから、救急搬送困難事案が8月上半期で60件ということでございます。それから、保健所の対応も限界ということで、こういう中で新規感染者数をいかに減少させるかということが大事であるということですが、ある種、慣れが生じているのではないかということでありますが、単なる風邪ではないということです。このまま続きますと、発熱外来への患者の殺到などによって、医療全体に支障を来し、さらには深刻な医療ひっ迫が懸念されるということです。このお盆休みの間、県内多くの医療機関が休日を返上して、開けていただきましたので、何とか乗り切ってこれたわけでありますが、この状況がますます悪化してはいけないという思いでございます。
 それから、もう1つは、(甲子園という)憧れの舞台に立てなかった、大変残念なケースがございましたが、やはり感染すれば、一定期間活動が制限されるということも認識していただく必要がありますし、さらにこのところ、高齢者の重症化が気になるところでありまして、さらに多くの命が失われる恐れもあるということで、内容の強化と期間の延長を決めさせていただいたということでございます。
 内容的には次の2ページ以降でございますが、「岐阜県陽性者登録センター」の運用強化ということで8月12日からスタートしていますが、これは、専ら発熱外来の負担を軽減するのが主たる目的であります。検査キットを求めに応じて配布した場合は、既にかなりの件数が書いてありますが、それに加えて、薬局などで無料検査した場合にも、ハイリスクでない40歳未満の方に陽性が出た場合には、登録センター経由で報告するということで、発熱外来をバイパスすることを可能にしようということです。これは来週開始する予定でございます。
 それから、予防的検査については、それぞれ9月末まで延長します。それから、2週間に1回のPCRの予防検査に加えて、1週間に1回の抗原簡易キットでの検査も行うということで、検査を更に徹底していこうということでございます。薬局の無料検査も延長ということでございます。病床についても若干の増床ということで、2,903床の療養体制でいくということでございます。
 それから、次の3ページでございます。実績値がいくつか書いてありますが、ワクチン接種でご覧いただきますと、4回目の接種率が、特に「高齢者・基礎疾患を有する方」を見てみますと、7月27日の29.4%から8月18日は58.3%ということで、ほぼ倍増していまして、これは急速に進んでいるということでございます。3回目の接種率はじわじわというところでありまして、もう少しこれを加速させていきたいという思いでいます。県の大規模接種会場は9月も開設をして、3回目、4回目の接種を更にお願いしていこうということでございます。それから、国に対して要望を出した結果、医療従事者・福祉施設従事者への4回目接種がスタートしたわけですが、7月27日時点では2.2%から、8月18日には約10倍の21.9%ということで、これも急速に増えてきています。
 それから、小児接種についての「努力義務」適用という問題が、国の方でございますが、具体的な対処方針が出るのを待って対応したいと思っています。
 それから、若干の残念な事例を踏まえて、学校活動における感染防止対策について、要注意点をチェックリストに追加し、これを周知徹底するということでございます。資料の1番後ろのページに、「健康チェックカード、チェックリストの見直しについて」という1枚紙が付いていますが、改めて(1)から(5)までの点について、見直しを周知徹底するということでございます。
 それから、本体に戻りまして、4ページでは、医療機関・保健所などからの証明書を取るということについて、さらに濃厚接触者としての証明書や、療養証明書とかについては提出を省略していただくようにお願いしていこうということで、これも新たな追加事項でございます。
 それから、最後に5ページ目でありますが、お盆休み中の土曜・日曜・祝日ですが、令和3年度では498機関が診療していたわけですが、今年は8月5日で827機関、これが、14日時点で920機関ということで、非常に多くの機関にご協力を頂いたということであります。しかし、状況は決して楽観できないわけでありますので、引き続き、休日に極力診療を実施していただくようにお願いしておりまして、昨日の専門家会議でも、そのように医師会長の伊在井さんには、皆さんから強くお願いしたところです。これからこの内容で2週間、状況をしっかりフォローしていこうということでございます。私の方からは以上であります。

記者
 BA.5対策強化宣言の延長ということですが、8月5日から宣言が実行されても感染者数は高水準が続いていますが、宣言の実効性についてはどのようにお考えですか。

知事
 資料の2ページから5ページまでの間で、これまでの対策について、どのように実際行われたかが書いてございますが、オール岐阜で、一丸となって戦っていこうということで、それぞれの分野で、医療機関、学校、様々な施設、薬局、新たに設置した登録センター等で、それぞれについて間違いなくこの対策に沿って精いっぱいの努力が行われています。しかし、精いっぱいの努力を行っている中でもなお、この感染力の強さは侮れないということから、更に対策を強化していく必要があるということで、この宣言をするに至ったということでございます。
 決してどこかが不十分であったというより、最大限の努力をしたつもりですが、なお、それでも積み上げが必要であると実感しているところであります。

記者
 対策強化宣言によって、医療機関や保健所の混乱というものは最小限に抑えられたという捉え方でよろしいでしょうか。

知事
 医療ひっ迫状況ですとか保健所の対応について、ぎりぎりのところでの綱渡りをしているわけですが、お盆休みに危惧されたような、発熱外来に長蛇の列ができて収拾不可能になるといったことは避けられたのではないかと思っております。

記者
 BA.5対策強化宣言が9月4日までということで、愛知県は8月末までですが、9月4日までにした理由を教えて下さい。

知事
 2週間ほどやってきまして、それを評価したうえで更に2週間ということで丁度1ヶ月になります。それから、これまでの私どものやり方はご覧のように、休日祭日の分を含めて、火曜日の数字が非常に多く出ます。そして火曜日に出た数字が水、木、金とどのように推移していくかということで、その週の新規感染者のレベルを見ていくことができます。そうすると、火曜日の数字を見て、水曜日の数字を見て、木曜日辺りに次なる対策が必要であるか、現状通りにするか、潮目は変わりつつあるのか、そのようなことを議論し、昨日の夜のように専門家会議をやって、徹底的にエンドレスで議論をして、そして今日のように金曜日に、オール岐阜のコンセンサスに持ち込み、翌週の月曜日からこれで行くということをアナウンスし、土日がある種の周知期間になります。日曜日までで切っていくのが、いろんな意味で物事を判断して対策を打ち出していく上で、今までやってきた中では、最も無難に行えるタイミングです。そんなことを言っていられないくらい緊急性がある場合もありますので、そうでないケースはありますが、今回はそういうことです。
 仮に8月末までとしますと、来週の土日を経て、月曜日の数字ではまだよく分かりませんから、火曜日の数字を見てすぐということになりますが、私どもとしては、先ほど申し上げたスケジュールの方が、よりきちんとした判断ができるのではないかということで、専門家の皆さんも同じ意見です。

記者
 9月4日以降、再び延長することもありえるということですか。

知事
 延長するのか、さらにドラスティックなことが必要になるのか、あるいは緩める方向で行くのか、これはまだ何とも言えません。これから2週間、時系列に沿って追いかけながら、判断していければと思います。

記者
 第7波で感染者が増え、自宅療養中に亡くなる方や、高齢者施設に入所中で亡くなられた方が増えていますが、療養の体制に問題や不備はないのでしょうか。

知事
 私どもが特に気を付けているのは、最近高齢者の方で自宅療養中に亡くなられた例が出たことは事実としてありますので、これについてもチェックしているところではあります。2人のケースがありましたが、いずれも基礎疾患がある方で、コロナ陽性が判断された上で、医師が具体的に相談に応じて、その状況を踏まえて入院は必ずしも必要ないだろうと判断して、自宅療養をしていたケースでした。医師の判断を経て、自宅療養を判断したということと、高齢者あるいは基礎疾患をお持ちの方については、いくら対応を緩めるといっても、県の支援チームでは徹底的に毎日健康観察を行うということでやっておりますので、亡くなられるまでの間で、特に症状の悪化というのはみられなかったというケースです。体調の急変というケースでありましたので、私どもとしては更にこういったケースでの医師の判断、そして自宅療養になった場合は健康観察の徹底ということを引き続きしっかりやっていきたいという思いでおります。

記者
 改めて、このお盆の期間は一言でいうとどのような期間だったでしょうか。

知事
 数字的には、お盆の最中を見ますと、高原状態と言いますか非常に高い水準ではありますが、少し落ち着いたかに見えてきたのですが、お盆明けとともに数字的には急上昇してきているということです。お盆休みが明けて、生活がよりノーマルになってきたところで、更に夏休みが終わったところでどうなっていくかということは丁寧に見極める必要があるという状況判断をしています。特に私どもが心配しましたのはお盆期間中の帰省とか人の接触による急増を心配したのですが、広くまん延していることは間違いないのですが、特に極端なケースはなく、なんとかそれぞれ皆さんが注意して頂いたのではないかと思っています。それから数少ない外来に長蛇の列ができて、殺到して医療ひっ迫どころか、崩壊につながりかねない事態は何とか避けたいと思っておりましたが、そこは医療機関と随分ご相談をしてご無理をお願いしたわけですが、何とかそこは乗り切れたという感想です。

記者
 高齢者施設でかなり感染が拡がったと思うのですが、その状況はどのように見ていらっしゃいますか。

知事
 高齢者施設については、検査の徹底ということで私どもとしては全ての施設に2週間に1回、職員全員に予防的検査をやるとか、更に加えてキットでの検査もやるとか、そういう検査体制を徹底したいということ、また、先生方にできる限りそれぞれの施設を指導していただくという対応をしていただくということで動いてきました。着実にそのように動いていただいている施設も増えてきてはおりますが、まだまだ全施設というわけにはいきませんので、更に粘り強くご理解と協力をお願いしたいと思っております。

記者
 施設での感染状況については、現状どういった状況にあるとお考えでしょうか。

知事
 施設での感染はクラスターとして見えやすいものですから、追っかけておりますが、非常に多いです。第6波までと比較しても規模、数ともに非常に多いです。

記者
 新学期も始まりますが、改めて県民の皆様に感染に関してメッセージをいただけますか。

知事
 今回の高校球児の事例は、憧れの地で活躍してもらえると思っていたところ、大変多くの部員が感染したということで、私も含めて残念な思いをした方々が多かったわけです。何となくいろんな人たちと話をしていますと、ある種のまん延状態に慣れと言いますか、あるいは、人によってはインフルエンザと同じ5類で良いのではないかとおっしゃる方がおられるわけです。しかし、このコロナについては、やはり感染したら一定期間療養するというルールになるわけですから、これをきちっとやれば、社会経済活動とか社会インフラとかいろんなところに問題が生ずるわけでありましして、今あちらこちらで人手不足が生じているわけであります。そのような社会経済活動上の問題と、最近非常に多いのは家庭内の感染が非常に多いわけです。やはり身近な人、大切な人に対してお互いに最大限の注意をして、個人のレベルでできる最大限の感染症対策をやっていただくと同時に、やはりワクチンの接種についても、それぞれのお考えはあろうかと思いますが、感染症予防という面でお考えいただいてはどうかと考えております。

記者
 昨日の専門家会議で、全数把握について、いろいろとプラスマイナスの意見が出たと思うのですが、どのような意見が出たのでしょうか。

知事
 全数把握の主な目的は、感染状況を正しく把握するということがあります。それから把握した陽性者に対して、適切な医療とか療養を提供するということをシステムとして進めていくために全数把握をしているわけです。それがかなりの関係者の負担になっていることから緩めていくことについて政府は検討を始めるということであります。しかし、全数把握をやめたときにどういうところの数字を把握して、その数字をどのように解釈して、どのようにそれらを用いて全体情勢を判断していくのかといったことについて、どう補完していくのかということをしっかり議論する必要があるのではないかと思います。
 それから全数把握をして陽性者に医療とか療養のガイダンスをし、サービスをし、公費で医療費を負担するわけです。今度、それをしなくなったときに誰を相手にそういった医療・療養サービスをしていくのか、本人が申し出たら全てそういったサービスをするのか、その場合に漏れはないのかといった医療・療養的な対応について、全数把握ではない場合にどのように対象を把握して対処していくのかというあたりをきちんと議論する必要があるということで、頭から反対とか賛成とかいうよりは、その目的に照らして必要なことはきちんと確保しながら制度というものを考えていく必要があるという意見が非常に多かったです。

記者
 月末までの旅行のブロック割については、延長や打ち止めなど、方向性はどのように検討されていますか。

知事
 ブロック割そのものはかなり多くの方に使っていただいておりまして、この4月以来、38万人の方にご利用いただいております。感染が増える中でキャンセルが出たり、観光関係の方々も大変ご苦労されているなかでも、一定の需要の下支え効果は間違いなくあるわけであります。とりあえずは、国も今月いっぱいということで考えておりますのでそれはそのままフォローしていこうと思います。ただ、月末までにまた状況に急変があればまた総合的に判断していきたいと思います。それから9月以降をどうするかということについては、基本的には国の予算措置によって成り立っている制度ですので、国の方向性を見定めながらそのうえで、我々の状況判断がそこに加わるということになると思います。

<外部リンク>