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知事記者会見録(令和4年7月5日)

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和4年7月5日(火曜日)15時00分

​司会
 それでは、ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 まず、お手元の資料に沿って3点ご報告したいと思います。
 最初に、県庁舎前の公園の開園でございますが、新庁舎の開庁に先んじて、16日(土曜日)に県庁舎前の公園の開園式を実施させていただきたいと思っております。その際、公園の新しい名称もご披露したいと思っておりますのでよろしくお願いします。
 それから、この周辺に桜並木ということで、県内の様々な桜を植えていこうということであります。特に淡墨桜について、桜守で有名な京都の佐野藤右衛門さんご自身が、かつて淡墨桜の現地へ行きまして、種を持ち帰りになって、30年以上かけて育ててこられた木を里帰りしていただいたということで、先般、植えていただきました。この佐野藤右衛門さんにもお出でいただくことになっています。この機会に「岐阜県桜アドバイザー」ということで委嘱させていただいて、この周辺の桜並木の指導とか、その他県内の桜の管理も含めて、広くご指導いただこうかと思っております。
 それから、これは岐阜市内でありますが、中将姫誓願桜の保存会の方にもお出でいただきまして感謝状を贈呈したいと思っております。
 この県庁舎前の公園、たぶん皆様あまり行かれたことがないと思いますが、開園後50年以上経過しておりまして、樹木とか各施設の老朽化が非常にひどくなっており、かつ、倒木の恐れもあったということで、非常に乱雑になっておりました。そこで、新庁舎の建設に合わせて思い切って全面的に再整備するということで、新庁舎と公園の組み合わせの中で、より開放的で快適な空間を、というようなことで整備した次第でございます。
 特に三つの観点で力を入れて(整備して)おります。一つ目は、「県民の暮らしを守る」ということで、場外離発着用のヘリポートの整備、それから生活用水になる防災井戸、それから直接下水道へ用を足すことができるマンホールトイレといったようなものも整備させていただきました。
 それから、2番目の観点として「地域の魅力発信」ということで、今申し上げましたように、県ゆかりの桜を植樹したほか、円形の園路、あるいはマウンドを配置するということでお楽しみいただける空間になっているということでございます。
 それから、3番目が「環境負荷やライフサイクルコストを低減させる」という観点でありますが、地表面の冷却効果を高めるための保水力のある素材を用いておりますし、それからレインガーデンという雨水の貯留機能を備えた植栽スペースの整備も行っております。この貯留機能を備えた植栽スペースには、県内各地の特産の石を配置しておりまして、例えば、蛭川御影石とか木曽石とかそういう県内各地の石もお楽しみいただけるということで配置しております。16日以降オープンいたしますので、末永く親しんでいただければと思う次第であります。これが県庁舎前公園の開園についてでございます。
 それから、2番目が「ぎふDX支援センター」の設置でございます。この会見後に2階のデジタル戦略推進課の前でセンター長となられます松島さんと看板掛けを一緒にやらせていただくつもりでおります。
 このセンターは、先般の私どもの「岐阜県デジタル・トランスフォーメーション推進計画」にも出てきておりますが、各種の相談をワンストップで支援していくということでございます。センター長の下に「ぎふDXアドバイザー」、それから「DX支援チーム」を配置し、また、市町村行政情報センターとか民間のIT企業といったところも「ぎふDXサポーター」として連携していくということで「オール岐阜」でネットワークを作りながら、ここをワンストップの相談窓口として様々な助言、指導、あるいは支援を行っていくということでございます。この後、看板掛けをしますのでよろしくお願いします。
 それから、3番目が、8月13日から28日までということでありますが、「第4回ぎふ美術展」を開催することにしております。これは平成30年度に従来の県展を改めて、再スタートした公募展でございます。毎回、国内一流の専門家の方々に審査員にご就任いただいて、それぞれの分野で審査していただくということで再スタートいたしました。前回の第3回からとなりますが、「3Dバーチャル美術展」というものを同時に行うということで、パソコンやスマートフォンから展覧会場をVR体験できるという、新しい鑑賞スタイルを前回提供しましたが、それを今回も引き継いでいきたいと思っております。
 8月13日のスタートの日には表彰式、それから開場式を行う予定でございます。
 審査員には洋画家で文化勲章受章者の奥谷博先生とか、日本画家で先般、日本芸術院会員に就任されました千住博先生とか、まさにトップクラスの、国内有数の方々にご就任いただいております。こうした方々に審査、講評していただくまたとない機会だと思っております。応募期限が7月15日でございますので、ぜひ、多くの方にご応募いただきたいと思います。
 会期中には、これら審査員の方々のクロストークとか作品講評会とか、いろいろ予定しております。特に14日(日曜日)には、奥谷先生と金工作家で有名な文化庁前長官の宮田先生に対談をやっていただくとか、いろいろ催し物を考えておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。
 まさに、コロナ禍であればこそ、文化芸術の灯を絶やさないように、本県として豊かな芸術文化の創造に取り組んでいきたいということで、そういうきっかけとなる展覧会にしたいと思っております。
 それから、もう1つはお手元にグラフがご用意してありますが、このところのコロナの状況でございます。1ページ目は第1波から第6波までの流れをざっと見ていただきたいと思います。第1波から第5波までは、増えるときは増える、減るときは減るということで、非常にシンプルな山の形になっている訳でありますが、第6波は増えて減って、増えて減って、増えて減ってと、また増え始めているという行きつ戻りつになっております。しかも、高い水準のところでの行きつ戻りつという状況でございます。
 次の2ページ目をご覧いただきますと、これは今回新たに作ったグラフですが、左側の目盛りが今週先週比、つまり、今日の今週先週比というのは、今日も含めて、この1週間のトータルの感染者数と、その1週間前のトータルの感染者数を比較して何倍になったかということで、「1」より大きければ増えているということですし、「1」より小さければ減っているということになるわけであります。ピンクの点線がありますが、これは全国平均でありまして、6月の上旬から20日過ぎまではずっと減っていたわけでありますが、その減り方が段々縮まっていって、今は急速に全国的に増えているというのがまず平均的な状況です。その平均的な状況の中で、岐阜県は、6月上旬はまだ全国平均の方が岐阜県よりも減っておりまして、特に6月3日、4日辺りは47都道府県中、今週先週比が多い方から3番目、少ない方から数えると45番目ということであったわけです。しかし、その後も下がってまいりまして、6月の中旬になりますと、全国平均を下回り、6月の半ばから20日位までの間は、全国の減少率でいうと、特に18、19日には1位でございましたが、1、2、3位に当たるような、全国の中でも目立って6月中旬は減ってきたわけですから、他が減っているときには、幾分ゆっくりと減っていたわけですが、他が増え始めたときもさらに減り続けたという流れになったわけであります。残念ながらその後、6月の下旬になりまして、全体的な流れと同じように今度はまた急上昇いたしまして、直近では全国で35番目ということで、全国平均を上回る比率となり、順位も全国の下位にいるということでございます。一喜一憂するということではありませんが、この間の急速な流れといいますか、そういうものを見て取れるのではないかということです。
 そういったことを念頭に、次のグラフをご覧いただきますと、10万人当たりの新規陽性者数でありますが、第5波までの最大が114人だったものが、2月半ばに333人ということで、急増したわけであります。その後、1回減って、また増えて、また減って、また増えて、また減って、さらに今回増えて108人までいきました。一時は50人台まで下がりましたが、100人超えということでございます。本日、6月13日以来、22日ぶりに100人を上回ったということでございます。
 それから、次のページをご覧いただきますと、病床使用率は一桁台のパーセンテージでありまして、あるいは10%前後というのでしょうか、軽症者が非常に多いので、自宅療養者が多くなっております。それから、重症者数も特に増えているというより、比較的に安定しているということでございます。
 他方、陽性率でありますが、ここに来て急増しておりまして、こうしたことも全体として増えてきた原因だと思っております。
 全国的にも先ほど見ていただきましたように、増加傾向にあることは明らかでありますが、特に注意すべきは、感染力が「BA.2」の系統よりも強いとされる「BA.5」の系統のものが少なくとも35の都道府県で確認されておりますし、本県でも複数例確認されているわけであります。この「BA.5」への置き換わり、一部では2割を超えて置き換わったと言われているところもありますが、これが1つあります。
 重症度の上昇はあまり見られないと言われておりますが、「BA.2」に比べると12~13%感染率が増加するということで、強い感染力を持ったウイルスでございます。それから、ワクチンの3回目接種における効果が徐々に減衰してきているということでございます。それから、これから夏休みの人流が活発になるであろうことを考えますと、感染再拡大のリスクを抱えながらの状況になってきたという感じがしております。
 来週月曜日に専門家会議を開催いたしまして、この辺りの現状についての分析、見通しなど、徹底的に議論させていただこうかと思っております。そして、それらを踏まえて、夏休みに向けての対策を来週どこかで打ち出せたらと今考えているところでございます。県民の皆様におかれましては、熱中症のリスクにも注意しながら、場面に応じて適切にマスクを着用いただくなど、基本的な感染防止対策を徹底していただきたいと思っているところでございます。コロナの当面の状況については以上でございます。
 私の方からは以上であります。

記者
 「ぎふDX支援センター」の設置ですが、相談は市町村とか県庁内が主となるのでしょうか。

知事
 あらゆるところからここにまず持ち出していただければ、そこで解決できること、ご紹介できること、あるいは橋渡しできることを包括的にやっていこうと思っております。おそらく市町村、あるいは民間のいろんな分野で、いろんな相談がすでにいろんな所に寄せられている訳でございます。これをワンストップでネットワークの中でこなしていこうということでありますので、よりスピーディーに、かつ適切にご相談なりご支援できるのではないかと思っております。

記者
 そうしますと、たぶん中小企業というよりは小規模事業者とか家内工業的に家族経営されているところとか、DXというのが一体何なのかという所からのスタートになるかと思いますが、そういう所に1番手を届かせたいということもあるのでしょうか。

知事
 積極的にアプローチしていただきたいと思います。

記者
 改めてですが、DXというのは、岐阜県の成長、日本の成長といいますか、大きな分岐点といいますか、大切な部分だとお感じでしょう か。

知事
 アフター・コロナの1つの大きな発展の原動力となるツールだと思っておりますが、ツールは適切に使いこなさなければいけないということです。それから、何でもかんでもバーチャルでよいということでありませんので、リアルとバーチャルを組み合わせながら、DXの威力を十分発揮し、私どものスローガンであります「誰一人取り残されないデジタル社会」というものを目指したいと考えています。

記者
 コロナの感染者数はこのところ上昇傾向にあり、社会経済活動とのバランスは難しいと思いますが、今後どのようにされていくお考えでしょうか。

知事
 これまでの基本的な考え方は、「BA.2」のように感染力は非常に強いけれども、一方で重症化については、高齢者とか基礎疾患を持った方に対して呼びかけられているところですから、すべてに渡って満遍なく、一律の対策をやるのではなく、重症化したリスクの高い方々とか、コロナ対策をやりながら、社会経済活動も徹底した対策を講じていただきながらやれることはやっていくということで、そういったことでのバランスですから微妙なところだと思います。これから「BA.5」がどうなるかといったことを注意深く、一つひとついろんなデータを集めながら、丁寧にバランスを取っていくという方向でやっていきたいと思います。

記者
 そうしますと、ピンポイントでスポットをあてた感染対策の強化とかセーフティーネットとかをやって、今までのような一律でいろんなことに制約をかけていくわけではないということでしょうか。

知事
 今の状況でしたらその方向で進むのだろうと思いますが、このところ急増しておりますし、そういう新しい置き換わりの問題もあります。また、ワクチンの接種状況も4回目は少しペースが落ちておりますので、いろんな角度から分析して来週整理をし、またその時にご報告したいと思います。

記者
 先日KDDIの大規模な通信障害がありまして、かなり重大なインシデントといえるような案件だと思っておりますが、岐阜県で支障とか障害とかはあったのでしょうか。

知事
 本県としてみますと、この障害の発生が閉庁日でしたから、大半の業務には影響はありませんでした。コロナ関係では、保健所あるいは自宅療養を支援するチームからしますと、au携帯を利用しておられる新規の陽性者とか、自宅療養者になかなか電話、メール連絡ができないといった問題はいくつか発生しております。自宅療養チームは必死になって断続的にご本人に電話するとか、固定電話回線を使うとか、ご家族の持つ他社の携帯電話に電話したり、ショートメッセージでとりあえずの連絡をするとか、どうしても連絡がうまくいかなくて、かつ、リスクが高い高齢者世帯に対しては直接自宅訪問までやりまして、何とか不慮の事故が生じないように頑張ってもらいました。7月3日、日曜日の24時から月曜日にかけての夜中時点では連絡が取れていなかった新規陽性者は19人、自宅療養者が56人ということでしたが、月曜日の時点で全て連絡が取れました。連絡が取れない間に体調に異変があった方はおられませんでした。今は全て連絡がとれるようになりましたので、ひとまず安心しているところであります。
 それから県庁の中の実務の点でいいますと、KDDI回線を一部使っておりますので、職員のテレワーク用パソコンですとかウェブ会議用パソコンだとかは影響があるわけですが、幸い閉庁日であったことから業務に大きな影響が出たということはありませんでした。
 それから、県内20の消防本部がありますが、そのうち2つの消防本部において通報者の携帯電話がつながらないということがありました。救急をお願いしたいという通報があるわけですが、つながらないということで消防署に直接来られたといった救急案件が若干ございました。
 そんなところが岐阜県の中での状況ですが、今日現在は落ち着いているということでございます。

記者
 消防本部2本部というのはどこでしょうか。

知事
 岐阜市と可茂です。

記者
 救急の方が直接こられたということでしょうか。

知事
 そうです。重篤な方ではなかったようですが、直ちに対処したと聞いております。

記者
 今回の障害に対するご所感といいますか、電気通信事業者に対する思いはどういったものでしょうか。

知事
 すでに、携帯電話サービスというのは個人にとっても企業にとっても広く利用されているまさにインフラでありますので、やはり利用者が安心して利用できる状態を常時保つことの大切さを改めて痛感した次第であります。まさにインフラであるがゆえに、徹底した原因究明と再発防止策に取り組んでいただきたいと思いますので、これからの状況をしっかりとフォローしていきたいと思います。

記者
 参議院選挙戦も終盤で、さまざまな世論調査で、自民党を含めた憲法改正勢力がかなり優勢という状況ですが、憲法改正に対して知事としての思いを聞かせていただけませんか。

知事
 今は折も折ですから、そういうことを知事の立場で発言することは控えさせていただきたいと思います。
 それから、いつもよく聞かれますが、リニアの話です。これはご案内のように、9人の同盟に入っている知事の考え方が整理され、それを踏まえて静岡県知事の方に意思確認を行い、そこで明らかにされたところに従って、現在、会長たる愛知県知事の方で最終的な取りまとめを行っているということです。最終的な取りまとめの結果に従って次のステップに進むという状況です。私どもは一貫して静岡県内を通過する以上は、静岡県内で工事、作業をするわけですから静岡県ともきちんと向き合ってともにしっかりと議論をしていくことが必要との立場で意見を申し上げておりまして、恐らくそういう方向で物事が進むのではないかと思っております。

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