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知事記者会見録(令和3年12月11日)

記事ID:0192549 2021年12月14日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和3年12月11日(土曜日)18時30分

司会
 ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 一昨日、発表させていただきました、オミクロン株(陽性者の)濃厚接触者で、陽性となった方につきまして、県の保健環境研究所においてゲノム解析を行いましたところ、本日、オミクロン株の感染者であるということが判明いたしました。また、国の国立感染症研究所の方でも、同様に確認されましたので、確定ということでございます。
 この事例は、市中感染ということではなく、海外からの帰国者についての感染ということでございます。
 もう一度、経緯をおさらいしますと、この方は、40代の男性で、外国籍の方ということであります。県内の住所は海津市ということでございます。この方は、ワクチンを既に2回接種済みということでございました。また、一人暮らしと聞いています。
 今回の足取りですが、滞在しておられたのはスリランカということでございます。スリランカを出て、ドーハ経由で成田に入って来られたということでございまして、当時、まだスリランカは感染国ではなかったのですが、そのスリランカでどうであったか、あるいは、ちょうどドーハから入って来られた便が、ナイジェリア発で感染しておられた方と同じ便でございましたので、そこでの感染か、その辺は、厳密にはよく分かりません。いずれにせよ、12月4日の18時に成田空港に入って来られまして、入国時の検査は抗原定量検査で陰性ということでございます。その同じ便にナイジェリアから来られた方が乗っておられて、この抗原定量検査で陽性になっています。その後さらにゲノム解析をやって、12月8日になって、オミクロン株に感染していたということが分かったということで、直ちに厚生労働省からもご連絡をいただいたということでございます。
 この岐阜のご本人は、12月4日に成田空港に入った後、友人の運転によって、夜中ずっと車で走られまして、12月5日の午前3時30分に自宅に着いたということでございます。そして、12月7日の夜辺りから熱が出たということでありまして、8日に厚生労働省から、オミクロン株の感染者の濃厚接触者だというご連絡をいただいたので、私どもとしては直ちに本人に接触し、発熱しておられるということで入院していただいて、検査をしたという流れでございます。そして、9日にPCR検査をして、陽性ということで、これについて、変異株スクリーニング検査をして、デルタ株であるかどうかの確認をしたわけであります。これと並行してゲノム解析をスタートさせたということでありまして、9日の午後1時にスクリーニング検査の結果が出て、デルタ株ではないということで記者会見をさせていただいたわけであります。その後、ゲノム解析につきまして、本日の午後3時半に県保健環境研究所の方で確認され、かつ、午後4時半に、国の国立感染症研究所でも確認されたということで、そこで(オミクロン株の)陽性が確定したという流れでございます。
 ちなみに運転しておられた友人の方については、近隣県でございますが、ホテルに隔離されているようでございまして、この方は陰性だと聞いております。
 それで、現時点での感染者の状況でございますが、引き続き、県内の医療機関に入院しておられるわけであります。昨日までは37℃台の熱がありましたが、今日からは発熱もなくなって、特に症状は見られない状況だと聞いております。
 それから、先日もお伝えしましたが、この方が本県に戻られてから、県内での濃厚接触者は確認されておりません。接触はしていないと聞いております。
 ということでございますので、私どもとしては、この方の状況をさらにしっかりとフォローさせていただきますが、同時に、デルタ株の確認の検査でありますが、今月に入ってから、全ての新規陽性者について変異株スクリーニング検査をやっております。これについてはしっかりと実施し、もし、問題があるようであれば、ゲノム解析もスムーズにやっていくということで、迅速な検査体制を敷いていきたいと思っております。
 合わせて、今の水際対策のやり方なのですが、オミクロン株と判明しますと、その飛行機の同乗者は全員濃厚接触者ということで連絡があるわけです。これは、空港に入ってきてから時間がかかるわけでありまして、空港に入った時点での抗原定量検査で陽性だった場合には、その近くに座っている方が濃厚接触者ということで連絡があるわけでありますが、それ以外の方は特に連絡はないという状態で、それぞれが検査をして、陰性ならどうぞと解放されるということであります。
 今回のケースを考えてみますと、空港での検査の陽性判断と、その後のゲノム解析によるオミクロン株の確定との間に時間差がありますので、こういったケースを考えてみますと、とにかく空港の段階でもし感染者が確認された場合には、フライトの全ての同乗者について、都道府県の方に、まずは情報をいただけるような仕組みをお願いしてはどうかと考えております。
 そうしますと、それを受けて、私どもとしては、それぞれの方の動静をしっかりとフォローしていくということが速やかに可能になりますので、こういったことを、知事会を通じて議論を整理して、国の方に要請しようかというようなことも今考えているところでございます。
 いずれにしましても、オミクロン株であろうがデルタ株であろうが、基本的には従来から申し上げておりますように、マスク、手指の衛生、密の回避、こまめな換気、あるいは体調不良時には行動を抑制するといったような、基本的な感染防止対策をしっかり取っていただくということで十分感染防止をしていけるということでございますので、その点については、引き続き県民の皆様に徹底したいと思っております。
 今回のケースは、あくまで市中感染ではございませんので、日々、状況を見ながら、近々、専門家会議をやりまして、いろいろとご議論もいただいて、年末年始に向けて、どう県民の皆さんにアピールしていくか考えたいと思っております。
 いずれにせよ、市中感染そのものではございませんので、今回のことについてはそういうこととして、情報としてご理解をいただいて、そういう事態になっているということを踏まえて、注意深い対応を、県民の皆さんにお願いしたいということでございます。
 それから、もう一つ申し上げますと、今回の事例は、自治体の方で陽性を確認したケースとしては、国内的にはおそらく1例目ではないかと聞いております。このオミクロン株の確定を、本県の場合、保健環境研究所でありますが、地方の衛生研究所できっちり行ったというケースは、初めての事例ということで、非常に丁寧に頑張っていただいているということでございます。引き続き、そういう意味で、保健環境研究所にも頑張っていただこうと思っております。以上です。

記者
 ご説明いただいた男性の症状の件について、国の方では「発熱等」というように書かれているのですが、今日から症状がないということでしょうか。

知事
 昨日まで、37℃台の熱があったというように聞いておりますが、今日になってからは熱も治まったというように聞いております。

記者
 無症状という表現でも大丈夫なのでしょうか。

知事
 発熱症状が出ていて、それがなくなったという状態です。他に何か、具体的にどこか悪いとか、どこか支障をきたしているということも聞いておりませんので、当初の発熱症状が無くなったということになります。

記者
 どちらで感染したかということは、なかなかすぐ分かる話ではないと思いますが、4人目の陽性者の方との席の距離だとか、スリランカでの行動歴だとか、何か分かっていることはありますか。

知事
 その辺は、私どもとしては特に承知しておりません。少なくとも、陽性者が出た段階で特に濃厚接触者の連絡がなかったということは、たぶん近くに座っておられなかったのだろうということはうかがい知れます。

記者
 専門家会議の開催ですとか、県内の今後の対策を見直されたりとかといった部分については、改めていかがでしょうか。

知事
 年末年始も控えていますので、来週のどこかのタイミングで、一度、状況についてサーベイをしていただこうと思っております。今回のケースは、先ほどから繰り返し申し上げておりますように、市中感染そのものではありませんので、むしろ私どもの検査体制とか、それから国との情報のやりとりとか、そういったことについて、国と一体感をもって水際対策を迅速かつ効果的にやっていけるように努力していくということだと思っております。

記者
 症状に関して、9日に新型コロナの陽性が判明してから、例えば、抗体カクテル療法といった、治療を行った効果によって発熱症状の緩和があったのか、どういった治療をされたのでしょうか。

知事
 抗体カクテル療法を行ったと聞いております。

記者
 この方は引き続き、医療機関に入院するということでしょうか。

知事
 そうですね。国のルールに沿って言いますと、まず、医師が症状が完全に軽快したというか、無くなったと判断した後、24時間経ったところでPCR検査を行って、そこで陰性になったら、さらにその24時間以上経過後に、もう一度PCR検査を行います。そこで陰性が確認されると退院できるというルールになっておりますので、そのルールに沿ってやっていくということになると思います。

記者
 この方は、(県が)接触した時点で熱があったので医療機関に入っていただいたということですが、オミクロン株(陽性者)の濃厚接触者でコロナの陽性が出た場合は医療機関に入ってもらうということになるのでしょうか。

知事
 状況によりますが、その方が良いのではないかと思います。今は病床使用率が高いわけではありませんし、より安全サイドをみてやったら良いと思いますが、その時々の保健所の状況判断だと思います。

記者
 先ほど、スリランカについては当時、感染国ではなかったとのお話がありましたが、これはオミクロン株がその時点ではスリランカでは確認されていなかったということでしょうか。

知事
 滞在時点ではそうです。今日現在では感染国に入っています(スリランカは、オミクロン株の感染者は確認されているが、今日現在も「水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域」ではない)。逆にいうと非常に国際的に感染状況は流動的でありますので、感染者が出たら前広に情報をいただいて、都道府県の方でしっかりとフォローする体制を組んでいくことが大事なのではないかと思っております。

記者
 自治体で陽性を確認したケースとして一例目ということでしたが、他のケースは国立感染症研究所とか成田空港で判明したということでしょうか。

知事
 空港で陽性となり、さらにその後でゲノム解析をやって陽性というケースはあるのですが、一旦地方に戻ってきて、そこで検査をしてオミクロン株が確定したというケースは初めてということです。

記者
 岐阜に戻ってから県内の濃厚接種者はいないということなのですが、これは自宅からは出ていないということなのでしょうか。

知事
 この方はもともと一人暮らしでして、彼自身は空港での検査は陰性でしたが、14日間自宅待機してくださいとの指導は受けているわけです。聞くところによりますと食事は友人の方に届けてもらっていて、自分で外に出て買いに行くというようなことはしていなかったようです。

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