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知事記者会見録(令和3年10月12日)

記事ID:0182004 2021年10月14日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和3年10月12日(火曜日)14時30分

司会
 ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 今日、午前中に本部員会議をやらせていただきました。現在の対策が10月14日までということで、「緊急事態宣言」解除後の対策をずっとやってきたわけでありますが、その後の状況を踏まえて、10月15日から、さしあたり11月末までを念頭に、次なる対策をということで、関係者のコンセンサスが得られましたので、ご報告をさせていただく次第であります。
 お手元に「新型コロナウイルス感染症対策~新たな波に備えて~」というタイトルで用意させていただいておりますが、その前に事実関係を少し申し上げますと、お手元のデータ資料でありますが、今日の数字が出まして、(新規感染者が)9人で、久しぶりに一桁になりました。その結果、10万人あたりの新規感染者数(7日間移動合計)が7.05人ということでございます。
 それから重症者数は4人。それから病床使用率が医療機関8.3%、宿泊療養施設4.3%、トータルで5.7%ということでございます。それから3ページ目が、特に、もう一つ(感染者数が)下がりきらない中で、10月に入ってやはり感染者に占める外国籍の方々の割合が24.9%でございまして、県内外国人の人口比率が3%でございますので、そこから見ましても、このところの感染者の中では目立つわけでございます。
 それからワクチンの接種状況は次の4ページに掲げているとおりでありますが、第1回の接種率が8割に達したのは10月4日の週、それから10月18日の週に第1回が85%に達するということで、それよりやや遅れて、第2回接種率が追いかけているということでございます。今の実施結果からすると、11月の半ばまでには、12歳以上の全ての方々について、90%弱のところで打ち終えるということでありますが、最後の最後まで、希望する方にしっかりと打ち切るということで、第1回の接種については、10月末までに打ってくださいということを徹底して、その上で、11月中には全部打ち切りたいということでございます。そして早ければ12月から第3回の接種に入りたいと思っているところでございます。
 次の5ページですが、このところ若年層の接種率が急速に伸びております。前に、棒グラフで国の平均と岐阜県(の接種率)を比較したものをお出ししたことがありますが、あらゆる世代で、今、岐阜県の接種率は全国平均を上回っております。
 そういう中でも、ここにありますように、12歳から19歳までは、8月末から今日に至るまでで(接種率が)3.6倍、20代が2.3倍、30代が2.1倍ということで、急速に伸びてきております。
 それから、終了時期については、先ほど申し上げましたように、希望者への第1回接種は10月中に終了するということで考えております。既に2団体が2回目も終了しているということでありますが、その他の団体もこの表にありますように、順次終了していくということで、最後の6団体もいわば予備日も含めて11月下旬に終了と報告がありました。
 ということで、順調に来ているとは思いますが、私どもとしては、繰り返しになりますが、やはりワクチンの効果が非常に大きいということで、できる限り打っていただこうということで、そうした方に10月、11月に、間違いなく、きちっと漏れなく対応していくことが必要だと考えております。
 そうしたデータの背景の中で、お手元の「新たな波に備えて」という資料がございますが、これをご覧いただきますと、全体としては(新規感染者数)減少のスピードが少し鈍いところが気にはなりますが、「ステージⅡ」以下の水準で推移しているということで、飲食店への営業時間短縮要請については、10月14日をもって解除するということにいたします。しかし、今申し上げましたように、外国人県民の感染比率が高いということ、それから秋の行楽シーズン、年末年始の人流が非常に大きくなる、活発となる時期を控えて「第6波」への備えも不可欠であるということであります。
 いわば「第5波」を何としてもきっちり終息させて、「第6波」に備えるという節目の時期に今、来たのではないかということでございます。したがって、施設、イベント、学校行事等、様々な社会経済活動についても徐々に再開していくわけでありますが、その過程で感染防止対策を怠らないということで、感染防止対策と社会経済活動の両立、バランスを取っていくという時期に来ているという認識でございます。
 そういう中で、県としてはやはり、岐阜モデルの根幹である「自宅療養者ゼロ」については何としても堅持するということで、医療提供体制の強化でありますとか、ワクチンにつきましても今申し上げましたように、しっかりと2回目を打ち切って3回目接種に向けても準備を開始するということでございます。
 全体で11月30日までとしておりますが、真ん中辺りの11月初旬に中間的なレビューを行って、状況に応じてまた柔軟に見直していきたいということでございます。
 そういうことで、次のページが10万人あたりの新規感染者数(7日間移動合計)で「第3波」「第4波」「第5波」を書いております。特に「第3波」は、前回の年末年始の状況を表しておりまして、11月頃から始まって、年末年始に急増したという経験がございますので、これに照らしても、しっかりとこれから対応していかないといけないということでございます。
 対策につきましては大きく、感染拡大の防止と、それから感染状況に応じた社会経済活動の再開の二つの柱でございます。
 感染拡大の防止については、何と言ってもまず基本的な感染防止対策は徹底するということに加えて、外国人県民に対する感染防止対策ということで、新たに「外国人県民感染症協力推進会議」というものを設けまして、来週中に第1回を開きたいと思っております。様々な外国人の方々の感染防止に対する支援でありますとか、ワクチン接種への協力支援でありますとか、そういった、外国人の方々がスムーズに対応できるように、いろいろと協力していこうということで、関係の市町村、関連の方々にお集まりいただいて、徹底的に対策を議論したいと思っております。
 その際には、やはり外国人労働者の派遣事業者にあたる方々への呼びかけもございますし、受け皿となる企業に対する呼びかけもあるでしょうし、あるいは外国人のコミュニティにおいて十分な感染防止対策を取っていただくための注意喚起ということなど、いろんな要素が含まれると思っております。
 それから医療提供体制は、この2週間やってきている流れの延長線上でございまして、臨時医療施設の追加ということで、武道館に1ヶ所設営しましたが、さらに候補地を探すということでございます。
 それから受け入れ体制の整備、非常時入院調整システムの構築も行います。それから仮に万が一にも、再度自宅療養を余儀なくされることにも備えておくということ、あるいはそうした自宅療養しておられる方が今度は風水害で避難されるときに、避難所で陽性の自宅療養者にどう対応したらよいかということについて、県の避難所運営ガイドラインを改正いたしまして、この部分を追加したところでございます。
 それからワクチンにつきましては、先ほど述べた通りでございます。
 それから感染状況に応じた社会経済活動の再開としては、営業時間短縮要請の解除と第三者認証店舗についての感染防止対策の徹底、Go To イートの再開と県内旅行割引キャンペーン、イベントにおける感染防止対策、学校における宿泊を伴う行事・活動、練習試合、土日の部活動についても対策を徹底して再開するということを言っております。
 4ページ以降は今申し上げました対策をもう少し詳しく書いたものでございますが、あえてコメントさせていただきますと、4ページでいきますと、1(1)①の「県民の皆様へ」の中の最後のところで、ワクチン接種の対象外である12歳未満のお子様とその家族に対する感染防止の徹底ということを触れております。
 それから外国人県民の関係は申し上げた通りでありますが、これに加えて、5ページの一番下のところでありますが、定期的な予防的検査も行っていこうということであります。
 それから7ページでは、ワクチンについて、市町村の集団・個別接種、県の大規模接種会場、職域接種をそれぞれ分けて、最後の最後のところをどうきちっとやりおおせるかということを触れております。
 それから3回目の接種が下の方にございますが、10月半ば頃に、県のワクチン供給調整本部を開催して、第3回接種の方針、あるいは接種の体制づくり等、関係の諸団体、諸機関の方々にもお集まりいただいて、できるだけ早めにコンセンサスを得ていこうということでございます。
 それから8ページから9ページにかけては、社会経済活動の再開と、それにあたっての十分な感染防止対策を取るようにということの徹底ということでございます。
 ということで、本日、15日以降の方針を決定させていただいたということでございます。私の方からは以上です。

記者
 「第5波」の(新規感染者数の)減少傾向が、少し緩い数字が続いており、「第6波」が懸念されるなかで、改めて県民への呼びかけをお願いします。

知事
 この「第5波」は(新規感染者数が)急激に増加して、しかもこれまでにない大きな波になったわけであります。そういうなかで、自宅療養ということもやらざるを得なかったわけでありまして、大変、県民の皆様にご苦労をおかけしましたが、それぞれのお立場で「オール岐阜」で懸命の努力をしていただいて、足並みをそろえて対策をやってきた結果、今度は急速に減少に向かうことができたということでございます。まずは県民の皆様の正に「オール岐阜」でのご尽力に感謝を申し上げると同時に、それに伴って当然、急速に増えたときに導入した規制については緩めていくわけです。しかし、まだまだ油断のならないところがあるということで、「第5波」の完全終息を見極めることと、「第6波」に備えるということについては、怠りなくということをあえて申し上げて、緩む中であっても徹底すべき感染防止対策はそれぞれの立場で徹底していただくということを特に強く申し上げたいと思います。

記者
 「第5波」の中で飲食店の事業主ですとか、観光業関係の方などは大変苦しい状況に置かれていたと思いますが、徐々に規制を緩めるということで、その方たちに向けては何かメッセージはありますか。

知事
 岐阜県の(緊急事態宣言下での)営業時間短縮の実施率は99.1%ということで、非常に高い実施率ということで、それぞれ私どもの対策の趣旨をご理解いただいて、頑張っていただいたということで、これについては大変ご苦労をおかけしたという思いでおります。制度の許す限り、協力金も含めて応援もさせていただいておりますし、影響を受けるその他関係業界の方々に対しましても、補正予算という格好でできる限りの対策をやらせていただきました。今回、(営業時間短縮要請の)解除ということになりますので、県民の方々としては、ある意味では、ほっとした気持ちのなかで、岐阜県の秋を楽しみたい、外に出たいということで、かなりまた人出も増えるのでないかと思っております。そのこと自体は、これまで頑張ってきたことの裏返しとして、のびのびとやっていただければよいですが、ただ先ほど申し上げましたように、やるべきことはやっていただくということで、お客さんにも感染防止対策を徹底していただきますが、お店の側も引き続き、対策を徹底しながら、お迎えしていただきたいと思っております。

記者
 Go To イートの食事券の販売再開について、国に要請されるとのことですが、具体的に発券というか、再開時期の目途というのは立っているのでしょうか。

知事
 15日からスタートですから、すぐにでも要請したいと思っております。実際に諸々の準備などいろいろあると思いますが、制度論としては、15日以降、いつでもできるようにという構えでいきたいと思います。

記者
 ワクチン接種に関して、3回目の接種に向けて体制を整えるという話がありましたが、今の時点での供給体制というのは、どういった状況でしょうか。

知事
 そこはこれから国と具体的な話をしていくということであります。国の方も総理自身が国会で「早ければ12月からでも」とおっしゃっておりますので、具体的にどういう形で供給が行われるのか、そこはしっかり議論していきたいと思います。

記者
 Go To イートと県内の旅行キャンペーンの件ついて、10万人あたりの新規感染者数と、病床使用率が「ステージⅢ」に近付いた場合には停止の判断をするとありますが、これは「ステージⅢ」になったら停止するということではなくて、近付く段階で状況を見て判断していくということなのでしょうか。

知事
 おっしゃるとおりです。というのは国としては「ステージⅢ」になったら無理だということをいっていますが、特に今回の「第5波」をみてみますと、「ステージⅡ」から「ステージⅣ」までに、たった6日間で届いているわけです。急速に増えているときに、もたもたしていてはあっという間の出来事になってしまいますので、近付いてきたときにしっかりと状況判断をして、これは危ないと思ったら躊躇なく停めるという構えでいようということです。「ステージⅢ」を超えるのを待って対策をとるということではなくて、一歩先んじて判断しようという趣旨です。

記者
 外国人県民への感染防止策については、今まで何度も、外国人県民への対策を打ち出してこられたと思いますが、どういった点が難しくて、なかなか対策が進まないのかということと、それを踏まえて今回どういう点を新しく盛り込んだのか教えてください。

知事
 それぞれの外国人県民の方々がどういう場所でどういう暮らしをしておられるか、仕事の面やら教育やら社会活動やら、いろんな面でそれぞれ置かれた状況が異なりますし、国籍によっても異なります。様々なバラエティがありますので、これまで美濃加茂市と連携したり、可児市と連携したり、いろいろと気が付いたことについては次々とやってきているわけです。それでもこのところ外国人県民の方々が職場で発症する、家族で感染する、そして複数の家族が大勢で飲食するというような格好で拡がりをみせてきているというところが、どうしても出てきています。ですから、とにかくきめ細かく丁寧に丁寧に我々の考えが伝わるように、それぞれの人の人流といいますか、行動事案とかについても丁寧に、いくらやってもきりがないほどに丁寧にやる必要があるということは痛感しております。今まで気が付くところではやってきたわけでありますが、もう一回これは「オール岐阜」をあげて取り組むべき大きな課題なのだという事を、皆さんが共通認識を持って、情報交換なりアイディア交換なり、それから先ほど申し上げましたように派遣する企業、受入れ企業、個々の外国人のコミュニティ等をもう一回総ざらいして、総ざらいする中で、きめ細かに手を打っていきたいということで、新たに会議を立てて、これには私も参加して徹底的に事実関係を洗い出して、議論もしたいと思います。
 そういう丁寧なやり方をするということと、言葉のハンデや文化的な違いもあって、すんなり伝わらない部分もあって、ワクチンもまだまだ打ちきれていないところもありますので、そういったことについても積極的にやって、ワクチンをもっとスムーズに打てるような体制を整えるとか、そういったことも含めて、とにかくあらゆる意味で外国人の方々が感染を防止し、ワクチンを接種していけるような体制を、「オール岐阜」できっちりやっていこうというのが、今回の趣旨です。

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