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知事記者会見(平成30年2月20日)

記事ID:0017331 2018年2月22日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成30年2月20日(火曜日)15時00分

司会  それでは、これより知事定例記者会見をはじめさせていただきます。
 本日は、発表項目の1つ目としまして、(株)十六銀行との「恵みの森林づくり、ぎふ木育推進に向けた包括協定」の締結式を行います。
 そのため、(株)十六銀行取締役頭取の村瀬幸雄様にご出席いただいております。どうぞよろしくお願いします。
 それでは、協定の締結に入らせていただきます。お手元の協定書にご署名いただき、署名が終わりましたら、協定書を交換してください。それでは、お願いします。
 <協定書署名>
 ありがとうございました。
 それでは、写真撮影を行います。
 お手数ですが、お立ちいただき、二人で協定書をお持ちのうえ、中央にお寄りください。それでは撮影をお願いします。
 <撮影>
 ありがとうございました。
 引き続き、寄附金1千万円の目録贈呈を行います。この寄附金は、ぎふ木育推進の総合拠点となる「(仮称)木のふれあい館」の整備費に対するもので、村瀬頭取から知事に目録をお渡しいただきます。それでは、お願いします。ありがとうございました。
 続きまして、知事から感謝状を贈呈いたします。
 <贈呈>
 ありがとうございました。
 続いて、写真撮影を行います。お手数ですが、目録、感謝状をお持ちのうえ、中央にお寄りください。それでは撮影をお願いします。
 <撮影>
 ありがとうございました。ご着席ください。
 それでは村瀬頭取から一言お願いします。
村瀬頭取  今日はありがとうございました。私ども十六銀行はお蔭様で、昨年10月に140年を迎えることができたということで、これも岐阜県で育てていただいた銀行として大変感謝を申し上げたいということで、本日はふるさと岐阜に何か貢献できないかということで、岐阜県さんといろいろご相談する中で、やはり木の国・山の国という岐阜について、この恵みの森林づくりと、そして、木のおもちゃの美術館ということで、今後、県が計画しておられるところに、少し寄附をさせていただくということでございます。私ども、ちょうど昨年9月には岐阜県さんと御嵩町さんで作っておられる企業の森として「じゅうろくの森」を作らせてもらったということで、これから一層、恵みの森林づくりにはしっかり貢献していきたいと思っております。よろしくお願いします。
司会  それでは、知事お願いします。
知事  改めまして、包括協定を締結していただきまして、かつ、多額の寄附をいただきました十六銀行の村瀬頭取には感謝申し上げます。ありがとうございました。また、十六銀行が創立140周年ということで、心からお慶び申し上げる次第でございます。
私ども岐阜県では、平成25年に「ぎふ木育30年ビジョン」というものを策定しておりまして、「森や木とふれあい、学び、ともに生きる」という理念で、いわゆる「ぎふ木育」を推進してきているところでございます。そういう中で、今般、十六銀行様におかれましては、こうした「木育」の理念にご共鳴・ご共感いただいたということで、県と連携して継続的に森林づくりなどの活動をしていこうということで一致したわけでございまして、今般の包括協定締結の運びになったわけでございます。
 今回の協定は、「恵みの森林づくり」ということで、十六銀行様、あるいは御嵩町、県の3者協働で「じゅうろくの森みたけ」というのをやっておりますが、そこで植栽、間伐などの森林づくり活動を展開していくということ、それから木育の推進ということでは、先ほどいただきました寄附金は、「(仮称)木のふれあい館」の館内の木のおもちゃ、木製遊具等の導入に活用させていただくということでございます。また、十六銀行様の各店舗において、この「(仮称)木のふれあい館」のPRなどにもご支援・ご協力いただくことになっております。そういった意味で、この協定が「ぎふ木育」の推進の大きな弾みになるのではないかということで大変高い期待を持たせていただいております。ありがとうございました。
記者  村瀬頭取にお伺いします。140周年ということで何か貢献できないかということで県とご相談されていた中で、この木育を選ばれたということですが、岐阜県としていろいろなことをやっている中で、あえて木育だった理由をもう少し聞かせていただければと思います。
村瀬頭取  やはり私どもの銀行にとりましても、この岐阜県というのはマザーランドになるわけですが、そこの中で大変、今、県が推進しておられる「清流の国」ということについては、森林、木というのがひとつのキーワードになってきますし、我々にとってもまだこれからこの木というものについてのいろんな貢献というものをいろんな分野でできるのではないかと思っております。今回の「じゅうろくの森みたけ」はですね、どこに森をつくろうかいろいろ考えたわけですが、やはり3千メートルの山奥から含めて、御嵩というのは私どもの銀行の職員が岐阜県、しかも西濃から東濃、中濃、愛知県も含めて一番集まりやすい場所だと思っております。岐阜県の中心だと思っておりますので、そういう意味では長く活動ができるところを選定して今回やっていこうということですので、我々も少し長い目でやっていきたいなと思って、今回の活動に協力させていただきました。
司会  以上をもちまして、協定締結式を終了いたします。村瀬頭取は、ここで退席されます。ありがとうございました。
 続きまして、「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館のオープニングイベント」に関する共同記者会見を行います。この記者会見には、各務原市長浅野健司様にご出席いただいております。どうぞよろしくお願いします。
 それでは、知事よりご報告します。知事、お願いいたします。
知事  いよいよ3月24日に「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」、愛称「空宙博(そらはく)」でございますが、オープンする運びになっております。
 これまで約3年にわたりまして各務原市さんとともに準備を重ねてまいりまして、海外の航空宇宙の関連機関、あるいは博物館とも連携をすると、そして日本を代表する航空宇宙博物館を目指そうということで進めてまいりました。ようやくお披露目の時期にたどり着きつつあるということでございます。
 本日でオープンまで残り32日でありますが、先般も見てきましたが展示物の設置作業も佳境を迎えております。今月中には概ね設置が完了すると聞いておりますけれども、この「空宙博(そらはく)」は、日本で唯一、航空と宇宙の両方を兼ね備えた本格的な博物館ということで、この分野では日本一豊富な展示物があるということに加えて、航空宇宙へのこれまでの人類の果敢な挑戦をアピールするということで、お子さんたちにチャレンジスピリットと感動を与える博物館になるのではないかと期待しているところでございます。
 米国のスミソニアン航空宇宙博物館、それからNASA・米国航空宇宙局、あるいはフランスのル・ブルジェ航空宇宙博物館、あるいはESA・欧州宇宙機関と連携をして、世界に通用する博物館となるように整備を進めてきたところでございます。
 見どころはたくさんございますけれども、実機、実寸大模型は43機と日本一の数を誇っております。スミソニアン航空宇宙博物館の設計図から正確に作り上げましたライト兄弟の「ライトフライヤー」の実寸大模型でありますとか、母国フランスにも現存していない日本の最初の陸軍の量産機、これは偵察機でございますが「サルムソン2A−2」の復元機、あるいは世界で唯一現存する「三式戦闘機飛燕」、さらには零戦の幻の初号機を再現した「十二試艦上戦闘機」実寸大模型等々ですね、オンリーワンの機体も含めて大変豊富でございますし、「HIIロケット」関連の部品、躯体、あるいは国際宇宙ステーションの再現、「はやぶさ2」の実寸大模型等々ですね、宇宙についても豊かな材料を整えておりますし、航空と宇宙の挑戦を伝えるオリジナルのシアター映像を製作しておりまして、146席のゆったりとしたシアターも用意されております。展示物、映像、体験装置、教育プログラムということで初期の目的を達成していきたいと思っております。
 報道機関の皆さまには特別に事前の撮影会、内覧会を予定しておりまして、追ってオープン前に見ていただくように段取りを付ける予定ですので、またご連絡をさせていただきますので、よろしくお願いします。
 このオープンを記念して、3月24日から8日間、31日まで、さまざまなイベントを開催いたしております。
 まずは、24日の記念式典ということでございますが、この期間、後ほど各務原市長からも詳しいお話がありますが、特別企画展として、アポロ計画の「月の石」、ルナ計画の「月の砂」の展示を予定しております。
 宇宙飛行士の山崎直子さんには、この博物館の「アンバサダー」、大使ということで、今後もこの「空宙博(そらはく)」のPRを国内外にしていただくということで、式典の中で委嘱式も行うこととしております。山崎さんゆかりの展示物もございますし、講演もしていただこうということでございます。
 あと、空宙博(そらはく)のショップでございますが、約800アイテムを販売するということでございますが、そのうち約4分の1がオリジナルグッズということで、お楽しみをいただきたいと思っております。
 私どもは、このオープンは一つの通過点だと考えておりまして、オープン後も引き続き、国際的な協力連携、さらには日本のJAXAといった機関とも連携をしてさらに充実すべく、頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
司会  ありがとうございました。続きまして、浅野市長お願いいたします。

各務原市長

 私からは、記念式典以外の主要プログラムのご案内をさせていただきます。先ほど知事のご紹介にもありましたが、特別企画の一つ目につきましては、「月への挑戦アポロ・ルナ展」を8日間にわたり開催をいたします。米ソが競い合い、月を目指したあの挑戦に満ちた時代を詳しく紹介いたします。目玉といたしまして、アメリカのアポロ計画で宇宙飛行士が持ち帰った「月の石」を2種類と、ソ連がルナ計画で探査機が持ち帰った「月の砂(レゴリス)」を展示いたします。このような資料が揃う貴重な展示をぜひご自身の目で見ていただきたいと思います。
 次に、オープン当日に、子どもたちに紙飛行機を作ってもらい、これを格納したバルーンを上空3万メートルに打ち上げ、紙飛行機を放出いたします。地球の丸みが感じられる上空で紙飛行機が舞う様子を、3月31日のエンディングイベントとして上映をする予定であります。子どもたちには自分が作った紙飛行機が、宇宙に近いはるか上空を飛ぶさまを見て、宇宙を身近に感じていただきたいと考えております。空宙博(そらはく)は、航空と宇宙へのチャレンジングスピリットを伝える博物館でありますので、この機会に実施をしたいと思っております。
 このほか、航空と宇宙の専門博物館に合い相応しいプログラムといたしまして、水ロケット発射等も予定をしております。詳細はホームページ等でご案内いたしますので、是非ご参加をいただきたい。さらには、航空宇宙に関連する商品や地元の食べ物を販売する屋台村、これは岐阜県で言えば飛騨牛であったり鮎、各務原市でいきますとキムチであったりニンジンといったものになりますが、県、市の施策や観光のPRを行うブースを設けますので、是非楽しみにしていただきたいと思います。
 この空宙博(そらはく)では今後もみなさんを魅了する展示物、企画を展開していきますので、是非ご期待していただきたいと思います。
司会  ありがとうございました。ここで記者の皆様からの質問をお受けする前に、川崎重工業(株)航空宇宙カンパニーから、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の展示用として、同社が製造されているP−1固定翼哨戒機とC−2輸送機の、いずれも20分の1のサイズの模型を寄贈いただくことになりました。本日は、川崎重工業(株)航空宇宙カンパニーの下川広佳バイスプレジデントにご出席いただき、目録と両機のパネルを贈呈いただきます。はじめに、下川様から古田知事に目録を贈呈いただきます。
続きまして、下川様から浅野市長にパネルを贈呈いただきます。
 まずは、知事に対して、目録の贈呈をいただきます。
 (目録の贈呈)
 続きまして、市長に対して、両機のパネルの贈呈をいただきます。
 (パネルの贈呈)
 ありがとうございました。
記者  この博物館のリニューアルで、知事もこれまでも度々おっしゃっていましたけれども、あらためて観光や産業、それぞれの分野に対して具体的にどのような効果を期待されるのか聞かせていただけますか。
知事  岐阜県は愛知県と並んで航空宇宙産業のメッカでありまして、しかもこの航空宇宙産業はこれから大きく国際的にも成長する産業分野ということで、さらに産業政策として力を入れていきたいと。こういうメッカである私どもにとって、航空宇宙博物館はこれまでにも20年間あったわけですが、これからの成長産業ということとあわせて、やはりこの際、日本及び世界へ、あるいは人類の航空宇宙への挑みですね、これを全体を眺め渡すことができるような本格的な博物館をつくることによって、さらにこの地域の特色をアピールしていきたいと。そしてまた、まさに宇宙・航空は人類の挑戦の歴史でもありますので、最近よく言われるように、若い人たち、特に子どもたちにですね、チャレンジ精神ですね、リスクに対して立ち向かっていくといいますか、乗り越えていくといいますか、そういうスピリットをこの航空宇宙博物館で感じ取っていただければと思っております。
 そういったことをやりながら、この地域には諸々の産業観光の博物館や展示会がございますし、場所的にも愛知県や岐阜県、岐阜県の中でも東西南北、非常に要のところにありますので、広域的な観光の、あるいは広域的な連携のひとつの要としても大いに活用できるのではないかということで、多面的な期待をしております。
 それから、単に日本の航空宇宙博物館ではなく、日本の航空宇宙技術が世界に十分通用するといいますか、世界をリードするものであるということも、あわせて知っていただくべく、スミソニアン、NASA、ル・ブルジェ、ESAといった、それから当然、日本のJAXAといった、そういった一級の航空宇宙の関係機関とも連携をとって、世界に肩を並べることのできる内容を盛り込んでいくということで、さらに博物館の価値を高めていきたいということで、これまで3年間じっくり準備をしてきました。また、この分野は変化が激しいものですから、絶えず見直しをしないとすぐに陳腐化するものですから、陳腐化しないように、そういう意味での目配りをしていきたいと思っております。
 実はもう一つ欠けておりますのがロシアとの連携でございます。開館した後に機会をみて、ロシアにも立派な航空宇宙博物館がございますし、様々なチャレンジの歴史があるわけでありまして、このロシアと航空宇宙の連携をする一つの拠点として、この各務原の航空宇宙博物館が生かせるのではないかということもひそかに考えておりまして、また落ち着いたところでそういった方向にも触手を伸ばしていきたいと思っております。
記者  昨年11月に愛知県の「あいち航空ミュージアム」が先行してオープンしましたけれども、ある意味のライバルということもあるかと思いますが、もちろんこちらは宇宙という側面もあるかと思いますが、どういうふうに差別化を図ってくかということと同時に、連携について、何か考えていらっしゃることはありますでしょうか。
知事  愛知・三重・岐阜・名古屋の首長会議というものもありますし、中部9県の首長会議もありますし、いろいろな機会で大村知事とはこの博物館をめぐる連携という話をさせていただいておりまして、私も先日、ちょっと時間をつくって見てきましたが、小牧空港の一角に余裕のあるスペースをもって、つくっておられましたので、これはこれで一つの試みであり、空港のメリットを生かしたものかなというふうに思っております。あまり差別化といって力む必要はありませんので、航空宇宙における人類の活動は無限大でありますし、かつ、これまでもいろいろな展開をしてきているわけでありますから、十分に連携をとりながら相乗効果を発揮できるように進めていきたいと思っております。

各務原市長

 私も知事同様に、先日、博物館の方を見させていただきました。私どもの博物館につきましては平成8年にオープンしてから20年が経過し、過去にも多くの方々に来ていただきました。ただ、当初の輝きというものがなくなっていた状況の中で、知事にもご理解とご協力をいただき3月24日を迎えるといった状況であります。愛知との比較でいきますと、今、知事が申されていましたように、まさに小牧空港、県営名古屋空港と隣接をしているということから、若干私どもとは違った位置具合いといいましょうか、そういった状況もあろうかと思いますが、やはり実機の展示数であったり、あるいは、特に宇宙側の方が私どもの博物館については力を入れてリニューアルをさせていただいたところでありますので、そういったところで、あちらを見られた方がまたこちらも見たいと、こちらを見られた方があちらも見たいと思っていただけるような、そういった連携を深めていければと思っています。
記者  各務原市にこれだけ大規模な博物館ができたということで、地元の市の首長さんとして、今後どういうふうに活用していきたいかということや期待感というものを、もう一度あらためて教えていただきたいと思います。

各務原市長

 先ほどお話を申し上げましたように、当初の輝きを失っていたものが再び火を入れた形でリニューアルを迎えさせていただきます。先ほどの知事のご挨拶にもありましたように、また以前からもお話をさせていただいておりますが、やはり子どもたちにとって夢やチャレンジングスピリットを養っていただけるような施設に、そして、今までは各務原市の所有でありましたが、今後につきましては岐阜県との共同所有というふうになります。各務原市民はもちろんのこと、岐阜県民の皆様方が、日本に、あるいは世界に誇れるような施設にしていきたいと、そのためにも、先ほどちょっとご紹介させていただいたように、今後も皆さんを魅了する展示物、あるいは企画というものをいろいろと継続していきたいと思っております。
記者  アンバサダーになっていただく山崎さんに対して、今後もうちょっと具体的にどういう役割を担っていただきたいかということと、最初の特別企画展が「月への挑戦」というところで、これが日本で唯一保有する石だそうですけれども、そういうものをみていただくということに対する期待感、この二つについてお願いします。
知事  山崎さんは、この検討の段階からメンバーに加わっていただきまして、いろいろ貴重なご意見をいただいておりますし、それから、山崎さんの宇宙飛行士としての体験から来るいろいろな展示物とかですね、実際に山崎さんが宇宙空間でお使いになったものとか、そういったものもご提供いただいているということで、すでに我が事のようにこの博物館について積極的に関わってきていただいています。ご案内のように、彼女の人柄とか、発信力といいますか、存在力といいますか、いろいろな意味で日本を代表するこの航空宇宙博物館のアンバサダーといいますか、ある意味では名誉館長といったらいいのでしょうか、そういう存在というものがふさわしいのではないかというふうに思っておりまして、お願いをしましたら即、快諾をいただいたということで、有り難く思っております。
 彼女がよくお書きになるそうですが、色紙を私も読みましたけれども、そこに何と書いてあるかというと「我ら宇宙の子」と書いてあるんですね。実は私もある期間、宇宙政策に関わったことがあるものですから、宇宙とか航空機とかそういったところに関わった人はものすごく熱いんですね。その熱いものを持った「我ら宇宙の子」と、こういう意味だそうですけれども、まさにその気持ちが私としてはピッタリだと思いますし、有り難いと思っております。
 余談ですが、先日、アメリカのハガティ大使のご家族と高山へご一緒したのですけれども、なんとあのチャレンジャーの爆発事故があったあの時期ですね、私も実は通産省で宇宙関係の仕事をしていたわけですが、なんと彼は、NASAの長官の補佐官ということで、あの事故の後処理その他いろいろ関わられたそうですけれども、彼も「我ら宇宙の子」の仲間かということで、非常に話が盛り上がりました。

各務原市長

 月の石と月の砂についてですけれども、日本国内で月の石あるいは、月の砂について見ていただく機会というのは、本当に少ないと思います。過去にも無かったというくらいだと思いますけれども、今回は、月の石が2種類です。もうひとつは、月の砂(レゴリス)これはソ連のものでありまして、米ソのものが揃って展示をされるというのは、日本でも初めてくらいの機会ではないかと思っております。そういったことから、宇宙について、関心があり、興味を持ってみえる方々が多く来ていただくことによって、また、館内の月の石と砂を見ていただいてから、改めて見てまわっていただくと、また、更に関心が高くなって、その中においては、自分がとか、あるいはひょっとして、アメリカのスミソニアン博物館に行ってみたいなと思う方も出てくるのではないかということで、先程、知事がお話しされましたように、スミソニアン博物館との連携と、そして、その後に、ソ連、ロシアといったお話もありましたが、そういったことにも生かしていただくようなきっかけになるのではないかと思っております。
司会  これで、共同記者会見並びに贈呈式の方は終了させていただきます。どうもありがとうございました。ここで浅野市長と、下川様にはご退席をいただきます。

 引き続き知事から報告させていただきます。それでは知事よろしくお願いします。

知事  お手元に二つの資料がございますが、いずれも世界農業遺産の重要な要素でありますアユがどう育っていくかということで、放流用のアユの種苗、いわゆる稚アユの増産に向けた県の魚苗センターの拡充工事が完了しましたというお知らせと、それから冷水病に強い子持ちアユの生産に適した養殖用アユの新系統の開発と、この2点についてお知らせということでございます。
 県の魚苗センターは、昭和58年に開設をいたしまして、以来、県産の稚アユの安定供給に大きく貢献してきたところでございます。平成4年に、全国トップの1,719トンまで増加したところでありますが、その後、冷水病の蔓延でありますとか、それから、漁業従事者の減少でありますとか、採卵用の親魚(しんぎょ)の確保がなかなか難しくなってきているとかいうことで、県産の種苗の生産が不安定となることが危惧されるという状況でありまして、そういう中で、冷水病菌を持たない健全なアユ種苗の増産を行うということと、これまで河川で捕獲しておりました採卵用親魚(しんぎょ)を、新たに遡上稚アユから養成するということで、このセンターで増設工事を進めてきたところでございます。これによって、冷水病菌を持たない放流用の稚アユの生産量を現行の年間60トンから72トンに拡大をすると、2割の拡大ということが見込まれるということで、漁獲量の拡大につながることが期待されるわけであります。これは来月23日に完成式が行われます。
 それから、もう一つの養殖用アユの新系統の開発ということですが、これも冷水病対策ということでありますが、成熟した雌アユは、子持ちアユと呼ばれて、甘露煮とか昆布巻きの食材として大変人気が高いわけでありまして、非常に高値で取引されているわけでありますが、本県では、平成20年に子持ちアユを効率的に生産する技術としての「雌化(めすか)技術」を開発して、収益性の高い養殖アユの普及に取り組んできております。天然アユの漁獲量が減少するなかで、この養殖アユの生産量はこの10年間で約2倍に増加しているところでございます。しかしながら、一方で、県内の養殖場でも冷水病による被害が大きな問題となっておりまして、卵の量が多いだけでなく、冷水病に強い子持ちアユを生産するための系統の技術開発が望まれてきたということでございます。
 そこで、冷水病に強い鮎どうしを交配する選抜育種によって、それらの特質を持ち合わせた新しい系統を4年かけて開発をしてきまして、これを「雌化(めすか)技術」と組み合わせることで、「病気に強い子持ちアユ」の安定生産体制を確立することができたということで、これは全国で初めてのことでございまして、これを、今後本格的に出荷をして行きたいと思っております。また、東京オリンピック・パラリンピックの食材調達に向けてもですね、この水産物の「GAP」ともいうべき「水産エコラベル」の取得を目指しておりますけれども、今回のような施設整備や技術を足がかりにして、更に県産アユをアピールしていきたいということでございます。
 この部屋の後方に、今回開発した新系統のアユを親とする雌アユを展示しておりますので、ご覧いただければと思っております。
 私も専門ではないので、雌化(めすか)云々という話は分かりにくいかもしれませんが、どうもこういうことなんですね。通常雄と雌を交配するとですね、子持ちアユとなる雌は確率的に半分しかできないわけなんですね。XYとXXですから、半分ということなんですが、雌の子魚を一定の条件下で飼育してですね、性転換をするんですね、それでXXを持った雄親を作ると、するとXXの雌親とXXの雄親ですから、生まれてくるのは全て雌が生まれてくるという技術でございます。いわば性転換技術によるものということでございます。こういうふうに申し上げますとだいたい、イメージが湧くのではないかと思いますが、私も、にわか勉強で申し訳ないんですけれども、よろしくお願いします。
記者  この、新しい鮎の開発で、何か数字的な目標というのは立てていらっしゃったりするんでしょうか。
知事  先ほどの、60トンから72トンという数字はですね、これは明確に打ち出しておりますけれども、新系統のアユのほうは、むしろこれからでございますので、技術開発はできましたと、これをいよいよ出荷体制に持っていくというプロセスが次に始まりますので、まだ数字的な目標はないですね。
記者  14日に、民泊の条例を公表されましたけれども、かなり短期間ということで、かなり急がれた感じもあるんですが、その狙いを教えてください。
知事  この民泊は、そもそも根っこに住宅宿泊事業法という、いわゆる民泊法が、昨年制定されまして、その後、年末ぎりぎりになって、かなり詳細な運用のガイドラインが出てまいりまして、しかも3月15日から届出を受け付けるということになっておりまして、法律そのものの施行は6月なんですけれども、届出は先行的に受け付けるということになっているもんですから、本来はかなり自治体に自由度があるような運用をするかのように思えてたんですが、このガイドラインに非常に事細かにいろんなことが書いてありまして、さて、これを踏まえてどういうふうに各自治体が、法律の枠内で運用できるかと、岐阜県の場合はそうではないんですが、自治体によっては既に条例でやっていることが、法律違反になりかねないということが明らかになってきまして、いろんな反発やら、反応がでているわけなんですね。それから、実体的な事情も各地域によってかなり違うということもありまして、そういう中で非常に急がされておるもんですから、届出というのは持ってこられたら受け付けるしかないもんですから、それを受け取ってから後になって、実は、と言ってひっくり返すのは大変難しいことでありますので、なんとしても、この3月議会に岐阜県としてこの民泊法をどこまで条例化するか、どういうルールで臨むかということを、きちんと見極めないといけないのではないかということで、新年に入りまして、急遽、有識者会議を招集し、また、業界の関係者、自治体、市町村ですね、いろんな意見も伺いながら、かつ、出てきた法律なり、ガイドラインを見ながらですね、ようやく岐阜県のスタンスの目途を立てたというところで、これを条例化しようということでございます。
 その前にパブリック・コメントもやらなきゃいけないということで、許された時間のなかでギリギリですね、第1回の議会に上程するという前提でギリギリの最大限の時間をパブリック・コメントの時間にとらせていただいて、今、お諮りしているというところでございます。私どもといたしましては、今回の条例では、法案の趣旨に沿いながら、県の責務とか事業者に守っていただくべき事項とか、そういったことを定めると同時に、今すぐ、ここは絶対に民泊はダメだと言って色ぬりをするというようなところまではいかないのではないかというのが、皆さんのご意見。しかし、他方で将来、衛生とか安全とか生活環境とかですね、何かあったらどうするだというご意見もあるものですから、審議会を設置して、いざとなったら、いろんな要望について検討し、必要ならば新しい条項を盛り込むことができるようにするための審議会を設けるということで、遵守事項を明確に条例化すると同時に、いざというときの対応も条例のなかに盛り込んでいくということで、その運用でもってこの民泊法の岐阜県なりの受け止め方にしたいということで、今、各方面に改めてご説明をしたり、パブリック・コメントの意見をいただいて分析をしたりということで、ギリギリまで、そこらへんは色々と調整をし、意見交換しながら最終的に条例案をまとめたいと、こんなことでございます。
 国のガイドラインは、一種の運用でありますので、法令そのものではないということでありますけれども、私どもとしては国のガイドラインをにらみながら、それだけではありませんけれども、必要なことはきちっと条例に書き込むことによってですね、何がどういう形で適切な規制を担保していくか、また、そういう中で新たな民泊サービスを展開して行くかという、そういうスタンスを明らかにしたところでございます。
 この間、丁度この議論をしている最中に、テレビで民泊の番組をやっておりまして、非常に象徴的だったんですけれども、まず最初に都会のあるマンションで、外国の方がそこに住んでおられて、今一緒に住んでいるのは、兄弟です、家族です、親戚です、それは、本当かとか言ってですね、いろんなやり取りをする場面がありまして、これが第1部。
 第2部は、徳島の中山間地で、ご主人は無くなった。子どもたちは都会に出て行って帰ってこない、そういう方が、しかし田舎暮らしということで、インバウンドの方々にこの地域をアピールできるんではないかということで、出来るだけのサービスをしてやってみようということで、初めて外国のお客さんを呼んだところですね、とても喜ばれたと、その外国のお客さんも自分が日本に滞在して最高の場所に巡り合ったと、こういう感想を漏らしているというのが、第2部。
 第3部が、割としょうしゃな住宅街に一軒家を立てたんですが、結局そこに住むことができないもんですから、その建物を一括してキッチン付きで一日2万円でお貸しするということで、管理もきちんとしているということでやっているんですよという紹介があったりして、三者三様といいますか、民泊をめぐる象徴的な番組でした。
 民泊と一言でいってもいろんなフェーズがありますので、そこらへんは丁寧に、規制過剰になってはいけませんし、岐阜県も現にインバウンド向けには宿泊施設が不足しておりますので、より品質の良い、クオリティの高い快適な施設は大いに活用したいという面もございますし、そういう施設がまた、移住定住にもつながるという側面もありますので積極的に進めるべき部分と必要な規制を施す部分と、バランスをとった条例にしていきたいというのが今の私どもの基本的な考えでございます。
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