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知事記者会見録(令和3年8月17日)

記事ID:0171996 2021年8月19日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和3年8月17日(火曜日)17時00分

司会
 それではただいまより、知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 まず、本日の新型コロナウイルスの新規感染者は324人ということでございます。これまでの過去最高が、5月の段階で155人でございましたので、この倍を超える勢いでありまして、昨日の116人から大幅にジャンプアップしたということでございます。
 この結果、10万人あたりの新規感染者数が54.01人ということで、お手元に資料をお配りしておりますが、過去最高の5月の46.61人を一気に超えたということでございます。一方、愛知県も今日は900人台ということでありまして、愛知県も62.26人ということで急上昇しているということでございます。
 それから病床使用率でございますが、これは、本日の午前0時時点のものでございますので、それ以降、対処している分については含まれておりませんが、47.6%ということで、ほぼ「ステージⅣ」に接するところまで来ているということでございます。
 医療体制からいきますと、今申し上げましたが、医療機関(の病床使用率が)47.6%で、岐阜圏域が56.4%、中濃圏域が51.1%、東濃圏域が50.5%ということで、軒並みこの3圏域では5割を超えたということでございます。それから宿泊療養施設が35.0%、合計で40.2%ということであります。今、用意されている病床が1,914床、これは医療機関と宿泊療養施設を合わせてでありますが、1,914床のうち、769床が埋まっているということでございます。単純に計算しますと、まだ1,150床(程度)の空きがあるということでございますが、今日のような300人を超える数字が出てまいりますと、今日の324人は間違いなく医療機関なり宿泊療養施設に収容できますが、今週このような数字が続くとなりますと、おそらく今週末には満杯になるということで、「自宅療養者ゼロ」の維持が極めて困難になるということが予想されるわけでございます。お亡くなりになった方は、80代の女性の方が1名ということでございます。
 この324人の内訳でございますが、県内33の市町で発生しております。県内42市町村ございますから、そのうちの33ということで、ほぼまん遍なくまん延していると考えてよいのではないかと思っております。このうち10人以上発生している市町村は、岐阜市の86人をトップに、各務原市33人、大垣市27人、多治見市24人、あと、羽島市、美濃加茂市、中津川市、岐南町ということで、8つの市町が10人以上発生しておりますが、これは昨日発表しました営業時間短縮要請の対象になっている地域を全部含んでいるわけでございます。それから過去最多を更新した市町ということでも8市町ございまして、岐阜市、大垣市、多治見市、羽島市、各務原市、岐南町、そして数は少ないのですが、大野町、坂祝町が過去最多を更新したということでございます。
 国籍的には外国人が21人で6.5%ということでございますので、特に過去のトレンドから見て、目立って増えているということではございません。
 年齢別に見ますと、30代以下が218人で67.3%ということで、3分の2強が30代以下ということでございます。これを20代以下でみますと、176人で54.3%ということでございます。年代単位で区切ってみますと、20代だけで101人ということでございまして、この20代を中心に30代、10代の方々の感染が非常に多いということでございます。これは、このところのトレンドと基本的には大きな差はないのでありますが、分母がこれだけ増えてきますと絶対数としても大変な数になっているということでございます。
 それから新しいクラスターが5つ発生しております。岐阜市の学校関係として、これは高等学校の例でありますが、運動部でございます。それから岐南町、多治見市の職場の関係として、(岐南町のクラスターについては、)これは県外に社内旅行においでになったことに端を発したケースでございます。それから岐阜市の家族関係が2つありますが、いずれも親族、複数家族で集まって、誕生会を開いて大人数で会食したということの報告を受けております。
 ということで、今回の分母が324人になりましたが、私どもが懸念しておりました若者、県境を越える往来、会食といったところが、引き続き大きな流れとしては問題点といいますか、感染の大きなところはそこの辺にあるということでございます。
 一方、昨日「まん延防止等重点措置」について国に要請したということを申し上げたのですが、岐阜県も「まん延防止等重点措置」の対象区域に指定するということで、今、そのための手続きが進んでいるということでございます。従いまして、お手元に資料をお配りしておりますが、8月20日、今週の金曜日から9月12日までということで、内容は20時までの時間短縮営業、そして酒類提供については禁止、とりやめということが法律上はっきり謳われておりますので、それを要請させていただくということでございます。それからカラオケ設備の利用自粛も要請しておりますが、このカラオケ設備につきましては、自粛していただかないことには一切協力金は払えませんということになっております。それから諸々の感染防止対策の徹底をしていただくということであります。協力金につきましては下限額が少し上がりまして、かつ早期支給ということで対応するということでございます。
 要請に応じない店舗につきましては、法律に基づく命令、過料といった手続きがございます。対象区域は、昨日15市町と申し上げましたが、これをさらに拡大するかどうかにつきましては、今日現在のところはこの15市町でスタートしようと思っております。先ほど見ていただきましたように、主なところは全部カバーしておりますので、それでいこうということでありますが、今後の状況によって、それから市町からのいろんなご要望、ご意見を伺いながら、改めて検討することはあり得ると思っております。
 というのが、この「まん延防止等重点措置」の指定に伴うところでございまして、今日から(県独自の)営業時間短縮をスタートしてください、ということでお願いしておりましたが、今日、明日、明後日の営業時間短縮については、私どもの要請に基づく営業時間短縮措置として、協力金は3日分を払わせていただき、20日以降は「まん延防止等重点措置」としての協力金を払わせていただくという組み合わせになろうかと思っております。こういうことになったということで、この3日間は営業時間短縮を取りやめて、仮に、準備も含めて8月20日からスタートされるのであれば、8月20日からの「まん延防止等重点措置」ということで対応させていただくということでございます。
 この後、岐阜市さんの方で対策本部をやるということで、私どもの副知事が行っておりますが、前回の「第4波」の時と同様に、この「まん延防止等重点措置」の期間に合わせて、岐阜市単独での「緊急事態宣言」をされるそうであります。これに伴って、例えば、様々な施設の休館、イベント等の中止・延期等、人流抑制策を取っていくということでございます。併せて、岐阜市内にある県の施設、美術館、図書館、木遊館等につきましても、休館する方向で、私どもも岐阜市と歩調を合わせてやっていこうということでございます。今回の急増に合わせた岐阜市の取組みに対して、我々もそれに沿っていくということでございます。
 その他、今回の急増は、大変残念ながら、私どもの想定をはるかに超える急増でありまして、この数字は8月に入ってからの夏休みの本格化、そしてお盆休みのスタートといったところを反映しているわけであります。いろんな形で警戒を呼びかけてまいりましたが、こういう結果が出てきたのは大変残念というよりも、私どもは非常に深刻に考えておりまして、明日以降、さらにどういう数字が出てくるかということで、今も時々刻々と検査は進んでおります。明日(公表予定の分)についても、今日とそんなに変わらないペースで陽性が出てきておりますので、今後、この急変をベースに、さらに対策を見直すべきところは見直そうという構えでございます。
 先ほどありましたように、様々なイベント、施設につきましては、人流抑制の方向で一つ一つ見直しをしたいということがありますし、それから学校について、今は小・中・高夏休みでございますので、土日の運動部、クラブ活動については中止していただくように言っております。また、遠足や修学旅行等についても見合わせていただくように言っているわけでありますが、いよいよ9月に入って学校が始まるということに向けて、どう対処するかということについて、早急に関係者との検討に入りたいと思っております。
 したがって教育関係者との会合を近々もちたいと思っております。
 それから、この300人という感染者が出てくるということで、この受け皿について、さらに強化するということでかねてから申し上げておりますが、ホテルについては、9月1日から増床は可能でございますので、病院の増床と合わせてでありますが、全体で2,000床体制に持っていくべく、今、ホテルの追加の手続を取っております。9月1日から一段と収容力は増えるということでございますが、この300人という数字が次々と続けば、おのずと限界があるわけでありますので、先日(8月14日に)発表しました、新規感染を抑えるための「オール岐阜『生命(いのち)の防衛』宣言」を、県民挙げて励行していただくと同時に、受け皿についても可能な限りやっていきたいと思っております。
 そして、万が一の場合にはチーム編成をして、自宅療養に入られる方のケアをしていくという体制を作るということを申し上げておりましたが、まずどういう方に優先的に自宅療養に入っていただくかといった優先順位の問題、それからそれらの方々の毎日の健康観察をどのようにやっていくかといったフォローアップのチーム編成の問題、それからパルスオキシメーターの配布でありますとか、感染者の状況によっては食事の配付とか、そういう様々なケアを行う行政・医療が一緒になったチームを早々に立ち上げたいということでございます。そして自宅療養にもしっかりと対応できるような体制はスタートさせたいと思っております。
 いずれにしましても、明日の夜、また緊急の専門家会議を開いて、状況の分析と、今申し上げましたようないくつかの追加対策も含めて議論し、とりわけ自宅療養に至った場合の体制に万全を期するということについて、しっかりとした議論を進めていきたいと思っております。
 まだまだ、このお盆休み、夏休みの厳しいデータがこれから出てくるという前提で、先ほど見ていただきましたように、若い方々の感染については、既に重症化される方も出ておりますし、後遺症の問題もあります。ぜひ県民の皆さんはとりわけ、このコロナウイルスについて、恐れるべきところはしっかりと恐れて、感染対策をしっかり守って、県民を挙げての防衛に専念していきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。私からは以上でございます。

記者
 自宅療養の件ですが、早々にチームを立ち上げて検討を進めていくというお話でした。直近の数字で(病床使用率が)47%ですが、ここが何%に上がれば(自宅療養が)現実味を帯びてくるのでしょうか。

知事
 そこはまさに明日、詳しく議論しようと思っておりますが、自宅療養される方というのは、どちらかというと、若くて、症状が無症状ないしは非常に症状の軽い方を中心に考えていこうということになろうかと思います。そこら辺の優先順位をつけながら、重症者が出たときに、重症化した方々をしっかりと病院で(対処)できるように、病床をどのくらい空けておくか、病床を満杯にしてしまいますと重症者対策がそこで止まってしまいますので、そこら辺の重症者対策としての余力をどのくらい持つかということと、それから自宅で療養をお願いする若い方々の条件といいますか、考え方の整理といったことを明日、議論したいと思っております。

記者
 過去最多の155人を大きく超えました。想定をはるかに超える数字とおっしゃいましたが、これからさらに増える恐れもあります。改めて(感染者の発生を)抑えるために県民にはどういったことを一番注意して欲しいですか。

知事
 このコロナの問題は、お一人おひとりの命がかかっている、あるいはお一人おひとりの近しい家族や友人といった方々の命がかかっているということを改めて再確認していただいて、それぞれの立場での感染症対策を、ぜひ徹底していただきたいと思います。私ども行政としては、まず感染者が減ることが何としても不可欠ですが、実際に感染した方々に対するケアの体制も最大限の努力で対応していきたいと思っております。その両輪で、何とかこの危機的な状況を乗り切りたいと思っております。おそらく11月のどこかでワクチンは一通り行き渡ると思うわけでありまして、そのワクチンが行き渡るまでの間に、こういう大きな波が、今回は「第5波」でありますが、どのように推移し、どういうダメージが人の体や地域生活、経済、いろいろな所にどう影響を及ぼしていくか、それに対する対策をどう取っていくかということや、まだまだこの「第5波」はピークが見えない状態でありますので、まだまだ右肩上がりであるということについても県民挙げて危機感を持って対応していきたいと思っております。

記者
 病床の状況ですが、9月1日にホテルと病床で2,000床になるということですか。

知事
 はい。今、病床が783床、宿泊療養施設が1,131床で1,914床ありますが、9月1日から2,000床超える体制になります。これは専らホテル(宿泊療養施設)の増床ということであります。

記者
 感染者が多いということで重なる部分があると思いますが、「まん延防止等重点措置」が適用されるということで、今、手続きが進んでいるということですが、それについての受け止めを教えていただけますか。

知事
 これまでのケースでいくと、県がいち早く「非常事態宣言」をして、営業時間短縮要請を事実上、国の決定に先んじてやり、それが1週間から10日経ってから、「緊急事態宣言」あるいは「まん延防止等重点措置」の対象になるというようなことで推移してきました。今回は国も、昨日要請して、すぐ夕方には(「まん延防止等重点措置対象区域」の)候補の中に入れていただいたわけでありますので、国も大変な危機感を持っておられるというように思っております。この「まん延防止等重点措置」として用意している対策といいますか、政策をきっちりやっていきたいと思っております。

記者
 感染者が324人になった理由として、若者と帰省、県境を越える移動、会食とおっしゃられましたが、今からいうと1週間から10日位前の行動がここに反映されていると思います。夏休みやお盆の時期のどういう行動が、こういう急増につながったとお考えですか。

知事
 まず複数の家族が大人数で会食してそれから拡がっていったことがあります。あるいは県外を旅行して、そこで感染してお戻りになってそれが拡がったということがあります。発火点が、多くのケースが若い人であります。それから帰省がありますが、そういった行動でウイルスが拡まり、若い方が発火点になって友人、職場、仲間へ徐々に輪が拡がってきているものと思います。
 これは岐阜県だけの固有の現象というよりは、今日の愛知県、三重県の数字を見てもそうですし、全国の数字を見てもそうですが、おそらくこれは全国的に共通の現象ではないかと思われます。特に、関東の方々に聞きますと、確かに新幹線での帰省は少なかったかもしれませんが、車での帰省は今年もかなりあったのではないかということです。その結果として一見、人流がお盆休みには関東圏で少し落ち着いたかにみえたけれども、逆にその分、全国各地に拡がったという面があったのではないかとおっしゃっておられました。私も多分にそういう要素があったのではないかと思っております。特に岐阜県は前に見ていただいたように、真ん中にポツンと真っ白になっていた(近隣県の中で岐阜県のみが「ステージⅡ以下」を示す全国の感染状況の)地図がありましたが、ある時期までそういう意味では本当に頑張っていただいたと思うのです。このお盆休みになってその辺の堰が一挙に外れたというか、乗り越えられたというか、そういう意味では大変残念ですが、そういう人流にはあらがえなかったというか、持ちこたえられなかったということではないでしょうか。

記者
 今月はプロ野球の試合であったり、Jリーグの試合などもあったかと思いますが、プロリーグの開催制限であったりとか、無観客での実施であったりとか、その辺りはどのようにお考えでしょうか。

知事
 「まん延防止等重点措置」であれ、「緊急事態宣言」であれ現在の国のルールでは、プロ野球はプロ野球として、例えば毎日PCR検査をするとか、その競技に見合った警戒体制を専門家と相談しながらとっています。万が一発症した場合にも、それに対して組織的にしっかり対処するという形ができているという前提で、観客数を5,000人以下とか、一定のルールを決めておられます。人流を減らすという意味では少なければ少ないほど良いとは思いますが、ひとつのルールとしてしっかりと議論され、整理されたものであれば、これに沿ってやっていくのかなということです。

記者
 明日、専門家会議が開催されて、必要な追加対策を検討されるということですが、その後に本部員会議を開かれる予定はありますか。

知事
 そこで具体的に、オペレーションを伴うような対策の目途がカチッとついたら、直ちに本部員会議をやりたいと思っております。ただ今日の数字をみて、各市町村長さんも、それぞれのいろんな分野の方々も大変危機感を持っていることは間違いないと思います。
 一つのケースとしては、明日の夜議論をして、明後日に本部員会議をやって、直ちに300人の新規感染者というレベルでの徹底した対策はこれだというものを整理して打ち出せたら良いのではと思っております。理想としては明後日に出せればと思っております。

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