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知事記者会見録(令和3年8月11日)

記事ID:0170867 2021年8月13日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和3年8月11日(水曜日)17時30分

司会
 それではただいまより、新型コロナウイルス感染症対策について記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 まず、本日の新規感染者数でありますが、123人ということでありまして、一挙に100人を上回る数字となりました。お手元の資料をご覧いただきますと、1週間の10万人あたり(新規感染者数(7日間移動合計))の数字で、22.80人ということで、25人を超えますと「ステージ4」に入るわけでありまして、「ステージ3」から「ステージ4」へ、あとわずかというところになりました。1日の感染が100人を上回ったのは5月20日以来、3か月ぶりということでございます。
 先週金曜日に、お盆を控えた対策をいろいろとお話させていただいたのですが、その際の懸念が現実になったということで、改めて今回のデルタ株の感染力の強さを実感しておりますし、大変事態を深刻に受け止めているところでございます。仮に明日、(新規感染者が)99人を超えますと、一挙に新規感染者数は「ステージ4」に入るということでございます。
 それから資料3をご覧ください。この123人の内訳を見てみますと、岐阜市36人、各務原市13人、大垣市11人ということで、上位3市で約半数を占めているわけでございます。この資料3は、本日の数字を含めて、ここ1週間の新規感染者数の合計をはじいておりますが、20人以上が赤、10人から19人が橙、それ以下(10人未満)が白ということであります。いずれも愛知県境に集中しているということで、愛知県とのつながりの深いところで新規感染者が急増しているということが見てとれると思います。先の対策でも、他県からの帰省、あるいは他県への旅行、出張といった行動歴が見られる方が約半数ということであり、そのまた半数が愛知県ということを申し上げましたが、その傾向の延長線上にあるということでございます。
 さらには、このところ岐阜駅周辺の人流データを見てみましても、人流が増加してきているということもございます。
 資料2をご覧いただきますと、病床使用率につきましては28.2%ということで、50%を超えますと「ステージ4」になるわけですが、前回(第4波の際)、この水準から50%を超えるまでに2週間程度で急増しておりまして、この増えていく角度を考えますと、これまた大いに懸念されるところでございます。入院患者数が、今日現在で221人、医療機関の病床使用率が28.2%、それから宿泊療養施設が14.3%、医療機関と宿泊療養施設を両方足し合わせますと、病床の総数に占める割合が20%というのが本日現在の数字でございます。
 それから、資料4がこのところのクラスターについてのものでございます。8月1日以降を見ますと19のクラスターが発生しております。やはり多いのが職場、家族、会食ということでありまして、これもこのところのトレンドをそのまま反映しているということです。それから、クラスターの総数で見ますと、5月の「第4波」の時には1か月で107件ございました。これが6月は18件、7月は8件ということで急速に収まっていったわけですが、ここへ来て、8月1日からこの10日間で19件ということでございまして、これまた急増の兆しが出ております。場所的にも先ほど見ていただいた地域と同様でございます。この人流の増加については、本県だけではなく全国的にも指摘されておりますが、今日は愛知県も500人を超えておりますし、東京も4,000人を上回っているということで、全体として急増している流れの中で、岐阜県も例外なく急増しているということでございます。
 連日、注意喚起をしていますが、いよいよお盆本番ということでございます。県をまたぐ往来、あるいは普段食事をされない方々との会食については、ぜひ自粛をお願いしたいということでございます。
 それから、このところ宿泊療養施設については、「ホテルルートイン岐阜羽島駅前」と「ホテルルートイン大垣インター」をそれぞれ稼働開始の準備を進めてきております。それから、先般申し上げました対策に基づきまして、さらなる病床、あるいは宿泊療養施設の増加を図っていきたいと思っております。
 今日、一気に3桁に入ったわけですが、明日の数字も見ながら、明後日、専門家会議を開催いたしまして、さらに意見交換をしていきたいと思っております。状況によっては、「非常事態宣言」の発動も視野に入れ、さらに必要な対策もさらに視野に入れて議論していきたいと思っておりますが、まずは明日の数字を見たうえで、明後日、専門家会議を開催し、必要であれば、いつもの本部員会議ということで、さらに一段と対策を強化していくというように考えております。何としてもここで感染の歯止めをかけていきたいという思いでございますが、ぜひ、お一人おひとりが基本的な感染対策、それから感染を防ぐための行動といったことについて、まさにお盆本番の中で心がけていただきたいと思っております。私の方からは以上です。

記者
 今、知事からご説明がありましたが、新規感染者のエリア的な特徴であるとか、あるいはクラスターの発生が非常に多いということで、具体的には若い人が多いというのは最近の傾向であると思います。そういったことを踏まえたうえで、今、「非常事態宣言」というお言葉もありましたが、どのような対策が効果的だと思われますか。

知事
 対策は、実際にどういうところに感染が起こっているのかというところを、しっかりと分析をしたうえでやっていくということでありますので、今のところ、先週金曜日に発表いたしました対策の流れと、基本的には変わらないと思っております。やはり県境を越えた移動でありますとか、会食でありますとか、特に地域的な分布を考えますと、愛知県、名古屋市との関係といったところについての行動をどのように自粛していただけるか、それに見合った対策をどうやっていくか、ということになろうかと思います。
 それから、県境を越えてお出でになる方が多い、バーベキューに関しても、既に閉鎖するところは閉鎖するということで手を打ったところであります。
 今日出ている数字は、いってみれば、10日から2週間前の(状態を)反映しているということですので、昨年とほぼ同じように、7月末の夏休みが本格化したところの変化といいますか、数字が出てきているということで、これまで警戒を呼びかけてきたラインの延長線上にあるわけです。それから世代的にも去年と違いますのは、一方でワクチン接種の効果ということもあり、高齢者の比率が優に減っており、そして若い人の比率が非常に上がってきているということでございます。それから、去年以上に感染のスピードが速いということで、これはデルタ株(の影響)ということです。こういった特色を見ながら対策をしていくということでありますが、まずは先週金曜日に申し上げた一連の対策をしっかりとっていくということで、データの動きを見ながら考えていきたいと思います。さらなる深堀りについては、明後日、十分議論したいと思っております。

記者
 県境を越えた移動の自粛とか会食というお話がありましたが、その辺に強制力をもたらす方法といいますか、何か個人的にお考えのアイデアはございますか。

知事
 強制力というのは難しいです。制度的にもそういったことを直接的にやれる仕組みがないわけでありますので、それに関連する、先ほど少し申し上げました、バーベキューなど移動のきっかけになるようなものについて、一定の規制をしていくということはあり得ると思います。やはりお一人おひとりの、自らの命を守る、あるいはご家族、親しい方々の命を守るという行動規範といったことを繰り返し何度でも申し上げていきたいと思っております。

記者
 先ほど「非常事態宣言」の発動なども視野にとおっしゃいましたが、それは岐阜県として、独自でまた宣言を出すという趣旨でしょうか。

知事
 そうです。これまでと同様、こういった急速な変化に対しては早めに手を打つということで、「非常事態宣言」を発動すると同時に、国に対しては、「まん延防止等重点措置」ないしは「緊急事態宣言」という法的な枠組みについても要請をするというやり方をしてきておりますが、そういうことも視野に入れてということであります。

記者
 営業時間の短縮というオプションもあると思うのですが、その点については現時点ではいかがでしょうか。

知事
 「まん延防止等重点措置」あるいは「緊急事態宣言」ということになりますと、当然、営業時間短縮の問題が出てくるわけで、これはさっきのお話でも、制度的には会食について一定のタガをはめるというやり方になります。そうなれば当然そこにいくわけでありますが、「非常事態宣言」というのは、それに先立って県独自でやる仕組みでありますので、その飲食店の営業時間を短縮することが直接的な効果につながるかどうか、この辺は実態を見ながら考えていきたいと思っております。ただ、「まん延防止等重点措置」以上となれば、当然そこは手をつけざるを得ないということです。

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