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知事記者会見録(令和3年7月13日)

記事ID:0165755 2021年7月15日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和3年7月13日(火曜日)15時00分

司会
 それでは、ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 お手元に資料をお配りしておりますが、いくつかご報告事項がございます。
 「東京2020オリンピック・パラリンピックに出場する岐阜県ゆかりの選手について」という資料をご覧ください。オリンピック出場選手29人、パラリンピック出場選手9人ということで、過去の出場選手数をみてみますと、オリンピックでは今までリオが最高で19人、パラリンピックではロンドンが3人でありましたが、これまでにない規模で多くの方が代表になっておられます。オリンピックもパラリンピックも過去最多ということでございます。
 岐阜の「清流の国ぎふスポーツ推進計画」のなかで、東京オリンピックに30人、パラリンピックに10人出したいということを目標に掲げてまいりましたが、目標を設定した時点では、過去の実績からみて、とても難しいのではないかといった声がありました。結果的には、ほぼ目標に近いところまできたということで、大変楽しみにしているところであります。特に注目選手としては、バドミントン世界ランク1位の女子ダブルスのフクヒロペアです。それから15歳でオリンピックの予選ランキング1位のスケートボード女子パークの岡本碧優(みすぐ)選手。それからオリンピック初のメダルの期待がかかっている新体操フェアリージャパンの一員の鈴木歩佳(あゆか)選手。ホッケーはいわば岐阜県のお家芸でありますが、男子・女子ともに主力を岐阜県勢が占めているということでございます。パラリンピックでは、今回から正式競技になりましたテコンドーに参加する工藤俊介(しゅんすけ)選手。陸上400mの世界ランキング5位である各務原出身の石田駆(かける)選手。いずれもメダル候補と聞いております。3大会連続出場の車いすテニス競技の諸石光照(みつてる)選手についても大いに注目されるところであります。
 明日の夕方5時半から出場選手の激励会を開催したいと思っております。ご案内のように、安全・安心ということで(オリンピックの大部分の会場は)無観客ということになったわけでありますが、県としてもパブリックビューイングは中止いたしました。また、飲食、飲酒を伴う大人数での応援については自粛していただくようお願いをしているところでございます。静かにご自宅で楽しんでいただきたいということで、「#(ハッシュタグ)がんばれ岐阜アスリート」キャンペーンを実施しようということであります。SNS上で県ゆかりの選手を応援したり、WEBサイト「ぎふスポ」の中で特設ページを開設するとか、そんな工夫をしていこうということでございます。
 昨日オランダのホッケーチーム31人が関空経由で岐阜に入って来られましたが、昨夜からグリーンスタジアムで練習を開始されました。全員PCR検査陰性ということでございます。これから毎日チェックをしながら練習していただき、18日には東京の選手村に向かわれる予定です。それと入れ替わりで18日からカナダの陸上、これは岐阜市です。アメリカのレスリング、これは中津川市です。ポーランドのカヌーこれは恵那市ということでそれぞれ受け入れを行うことになっております。いわゆる「バブル方式」ということで感染対策を徹底したうえで、しっかりと練習をしていただくということでございます。これがまず最初の案件であります。
 次に「ぎふ木遊館」の開館一周年ということでございまして、記念感謝祭を17日土曜日に開催する予定でございます。岐阜の総合的な木育拠点ということで、昨年の7月にオープンさせていただきました。幅広い年齢層の方々に森や木に親しんでいただいて、森林とのつながりを体験していただく拠点ということで、新型コロナウイルス感染防止対策を万全にしながら予約制ということでやってまいりました。ほぼ開館から今日に至るまで、予約定員に近い26,000人程の方においでいただいているということで、大変好評をいただいております。そこで、この一年間の感謝の思いを込めて、感謝祭ということでございます。
 3部作になっておりまして、オープニングセレモニー、名誉館長の竹下景子さんの朗読会、それから「夜の木遊館」ということで、普段とは違う夜の雰囲気を楽しんでいただけるように、屋内外で複数の木育プログラムを用意するということでございます。出席者については、事前予約制ということで、すでに定員に達してはおりますが、感染症対策を徹底してやるということでございます。
 3番目が、空宙(そら)博の特別企画であります。ANAグループとのコラボレーションということで、「空(そら)体験イベント」をシリーズで開催したいと思っております。
 全3回のシリーズでありまして、第1弾が夏休み期間中の8月23日から24日の2日間でありますが、「空のおしごと体験イベント」ということで、ANAの現役パイロットあるいは、キャビンアテンダントの方においでいただいて、その仕事の魅力についてご紹介をいただく「エアラインのおしごと講座」を開催します。その他、子どもたちが実際にパイロットやキャビンアテンダントの子ども用制服を着用して、館内を散策したり記念写真を撮ったりということで楽しんでいただくプランとなっております。明日(7月14日)から8月10日までの間、空宙博のホームページから申し込みいただけることになっております。
 第2弾は、「地上で楽しむ空の味とファーストクラス体感イベント」ということで、空宙博にカフェがございますが、そちらでANAが提供している機内食を提供したり、館内でファーストクラスのシートの座り心地を体験していただくようなイベントを予定しております。
 第3弾は、「エアラインのおしごと展」ということで、1970年代頃からのANAの歴代ユニフォームを一堂に展示するという企画です。4日間やりますが、最終日には現役のキャビンアテンダントの方にご協力いただいて、歴代のユニフォームを着用して行うキャビンアテンダントのユニフォームのいわばファッションショーといったことも予定しております。
 こうしたことを通して、お子さんたちが航空分野の仕事に興味を持っていただければということでございます。私の方からの報告は以上でございます。

記者
 東京オリンピックの首都圏の会場が無観客での開催となりましたが、これについての知事としての受け止めを教えてください。

知事
 既にチケットも販売済みでありますし、多くの方々のオリンピックに対する期待もありますので、できれば観客に入っていただいてということではありますが、このところの関東圏を中心とする感染状況を考えますと、やむを得ないのではないかということでございます。無観客ということになりますが、選手の皆さんには、観客の有無にかかわりなく、全力で力を出し切って、歴史に残るといいますか、記憶に残るパフォーマンスを十分にやっていただきたいと思います。
 私どもも先ほど申し上げたように、直接観客として現場にはおもむきませんが、静かに自宅で観戦をしながらエールを送りたいと思います。いずれにしても安全・安心ということが第一でありますので、それを最後まで貫いて、コロナとしっかりと向き合い闘って、そしてそれを乗り越えて成功した大会という形で終えられることを期待しております。

記者
 ワクチンの供給のことですが、市町村の接種券の送付が始まっていると思います。その状況とVRS(ワクチン接種記録システム)の登録の状況は、県内の市町村としては順調と言えるのでしょうか。

知事
 毎日のように国の方から高齢者向けの1回目の接種率、2回目の接種率の数字が発表されております。岐阜県は1回目はこのところずっと1位をキープしておりますし、1回目はそのペースできておりますので、当然、2回目もそうなると思ってみているのですが、十数位からずっと上がってきまして、このところずっと2位をキープして、ほぼ1位に肉薄しております。まさにこれは、VRSに登録された数字をベースに出来上がっているデータでありますので、岐阜県全体としてみれば、かなりきちんと市町村が接種券を発行して、打った方々が、あるいは打った機関がきちんとそれを登録するということで進んでいるのではないかと思っています。
 ただ、接種券の発行については、市町村ごとでいろいろな考え方があり、一挙に出してしまうと予約が殺到して、調整がかえって混乱するのではないかということで、秩序立ててといいますか順序立てて発行するという方針の市町村もありますし、まずは発行しておいて、具体的に予約の受付のやり方で工夫していくというところもあります。
 私どもとしては、できるだけ早く接種券を出した方が良いのではないかという話をしておりまして、このところ急速に岐阜県内も接種券(の発行)が進んでおります。たぶん今月いっぱいで配り終えるのではないかと思います。
 特に私どもが急がせている理由は、職域接種について、接種券なしで打ってよいと国がしてしまったため、接種券がないままに用意ができた大手のところからどんどん打っていって、それが東京(国)にフィードバックされていないのではないかということが一つの今の混乱の原因だと思っています。とにかく早く(接種券を)配って、そして職域接種含めて、打ち終えた人はきちんと登録してもらうようにしないといけないということです。要するに、ワクチン接種というのは、責任者は市町村であり、市町村がしっかり打っていってコントロールしていくというのが制度の建付けになっております。データが市町村に戻ってこず、市民、町民の誰がいつどこで打ったのかということが分からない部分があってはいけないということで、できるだけ早く接種券を出して、その接種券をもって職域接種もやってデータに落とし込むということを期待しております。6月中旬以降、接種券を早く配ってくれということをずっと各市町村に言い続けており、ほぼ浸透してきていると思っています。

記者
 これまでの話だと、ワクチンの供給が岐阜県はかなり進んでいるので、巡航速度でいければよいのではないかという話が出ております。一方で、打たないと調整枠というのが配分されないというところもあると思いますが、今後、その辺のスピード感、バランスというのはどのようにやっていくお考えでしょうか。

知事
 まず、これまでのところは順調に、スピーディーに岐阜県の場合にはVRS登録も含めて伸びてきておりますから、その伸びを評価した配分が行われてきていると承知しております。そういう意味では、積極的に打っていって、かつ、その積極的に打つことが、さらに評価を得て、さらに供給面でも配慮していただいて、そして積極的に打つという循環になっていければよいですが、元々ワクチンの量には限りがあるわけです。2週間単位で国からデータが提示されますので、突然無くなるとかそういうことではありませんが、要するに、打つキャパシティというか、予定しているペースと、そこに供給される量がかみ合っていれば予定通りやればよいですし、少なければアクセルを少し緩めるというようなことをせざるを得ないことになります。県の調整枠というものがありますので、そこは各市町村と共に県も間に入ってよく相談をして、国からはできる限りいただいて、いただいたものをできるだけ不足の度合い、差を和らげるように再配分するなり工夫して、バランスよく市町村へは配布しようと思っています。
 しかし、全体としてはフルスピードに見合うだけの供給は難しいということでありますので、アクセルを少し緩めるということになります。
 ただ、これはそもそも最初に、1日100万回打つのだということで目一杯アクセルを踏み、60万台はまだ足りない、70万台もまだ足りない、80万台、90万台といき、100万台達成といった時に、そこでスピードが止まるわけがないので、次々と準備ができていきます。それから同じ病院でも接種会場でも、ある程度ペースが分かってくるとさらにこれを早めていく、加速することも可能になってきます。結果としては、100万回でこれ以上は伸ばしていけないということは誰も言っていないので、むしろ加速して、どんどん能力が伸びていくわけです。
 一方で、たぶん国の方は、100万回というのは一つのピークとして、そこまで目一杯キャパシティを増やしたところで、少し供給状況を考えて巡航速度にと思っておられたのでしょうが、国の考える巡航速度と地方が積極的に打つんだということで前傾姿勢で全力で走っていくペースとがどこかで離れていったというのが現状です。全力で走るペースで供給をということがとても難しいということは、はっきりしてきているわけですから、岐阜県に入ってくる供給量を見ながら、しかし、それなりに量は入ってきているわけですから、巡航速度というように私どもは言っておりますが、先週も市町村と細かく議論しましたが、それぞれに理解をしてもらって、巡航速度でバランスよく市町村民の方々にプライオリティーを考えて打っていくということになるのではないかと思っております。

記者
 笠松競馬の関係ですが、総務省の方に再開に向けた公営競技施行団体の指定申請をされたと聞いています。再開の目途についてはどのように考えておられますか。

知事
 まだ今、申請を7月9日付けで岐南町、笠松町の両町から総務省に対して行ったというところであります。それを踏まえて、まずはしっかりと我々のこれまでの対応についての説明をして、理解をしていただいたうえで指定をいただくことになります。指定をいただいてから具体的な再開の準備に入るということでありますので、今日の時点で「いつ」ということは、なかなか難しいです。副知事からも記者会見の方でいろいろと申し上げていると思いますが、このペースでいけば遅くとも9月中には再開できるのではないか、8月末の再開も期待はしたいと思っておりますが、いずれにせよ、遅くとも9月中には再開できるのではないかと思っております。

記者
 熱海で起きた土石流災害のことについてですが、県内の土砂災害警戒区域などの調査も含めて、県の対応についてはどのようにされるのでしょうか。

知事
 まず、全般的に言いますと、少しいろんなことが落ち着いてきたところで、私どもは常にやっておりますが、熱海市あるいは静岡県にも人を派遣して、今回の出来事についてのいろんな経緯とか、どんな対策を取られたかとか、課題とか反省とか、いろんなことについて、私どもなりの目線で整理をして検証して、その結果を我々の県内に適用していくという大きな検証作業は始めようと思っております。それはこれからの話であります。
 それからさしあたり、今、急ぎの話としては、例えば、岐阜県の場合、埋め立て等の規制に関する条例があります。これによって盛土・埋め立てについての許可制を敷いているわけでありますが、この許可を受けた案件の中で、何か問題のあるものはないかということについての再点検といいますか、再調査をしております。それから、森林法で1ヘクタールを超える森林での開発行為についても許可制を取っておりますが、当然、森林法の規制の中で、土砂の流出とか崩壊とか、こういったことについてのチェックもすることになっておりますので、森林法の許可を得た案件について、今、特に問題はないかどうかとか、あるいは砂防法で、砂防指定地内での盛土の形状変更について許可が必要になっておりますので、土砂の流出の安全性という観点からどうかとか、そういったことについて、今、緊急に調べられるところは調べて、点検できるところは点検するという作業に入っております。
 今までのところ、特に、具体的に調べてみたらここがおかしかったとか、ちょっと危険性が高いとか、そういう報告はまだ入っておりませんが、引き続き、丁寧に現地調査をやっていこうということであります。
 それから、国土交通大臣もこの熱海市の関連で、関係省庁と連携しながら全国の盛土の総点検をやるとおっしゃっておられますので、いわば私どもとしてはそれを先回りしてやっているということかもしれませんが、今、鋭意、やらせていただいているところであります。

記者
 笠松競馬の件で、補足で質問なのですが、「8月中の再開を期待したい。遅くとも9月中には再開したい」という話でしたが、一時期、7月中の再開を目指すというような方向性もあったと思います。これだけずれ込んだことの受け止めと、これから総務省に指定申請をして指定を受けた後、どのような手続きが具体的にあるかを教えてください。

知事
 まず、8月中というよりも、8月末に再開できるかどうか、できれば良いがというくらいの感じで、しかし遅くとも9月中にはというニュアンスです。
 これが、当初7月にも(再開)という期待をつないだ時期もありましたが、遅れましたのはご案内のように、税法上の処理の問題が出てきて、そういったことについてもきっちりと整理をして、再発防止策も取って初めて、指定の申請が叶うということでありましたので、まずはそちらのほうにエネルギーを集中したということであります。
 1月に発覚した不祥事については、一通りのことは既に終わっていたわけでありますが、その過程で、公正な競馬運営ということで様々な講習会をやる中で、税制について、どうも関係者の皆さんが税法の運用について、勘違いしているところがあるということが発覚したものですから、そこはきちっと正さないといけないということで、その部分が遅れの最大の原因だと思っております。
 指定をされた後、そもそも競馬をやるためには、アナウンスやレースの組み立てから、馬、騎手、きゅう舎の関係者一丸となって、一つの会期ごとのシステムとしての競馬運営の組み立てをしないといけません。今は全てが止まっているわけですから、そういうことについて、発券手続きもありますし、いろんなことがあると思います。そういったことを丁寧にやっていくと、どうしても時間がかかるということです。
 事前の準備として、今申し上げましたような再開の期待を持っているわけですから、競馬組合には、今、ある程度、準備できることは少しずつ始めていくようにという話はしております。

記者
 ここでおっしゃる再開というのはレースの再開という理解でよろしいですか。

知事
 そうです。馬券を売り出して、買っていただいて、レースをやって、払い戻しをして、どうしてこうしてという全ての流れということです。

記者
 県の新型コロナ対策について、(現在の対策期間が)21日までということでまだ時間があるところなのですが、足元の感染状況の評価と、その後の見通しや懸念などがありましたら、今のご感想をお聞かせください。

知事
 今日またこの後、連絡があると思いますが、一応(本日の新規感染者は)9人ということで、依然として一桁を維持しております。比較的安定した数字が続いておりますし、直近1週間の10万人当たりの新規感染者数が1.86人ということであります。
 それから、医療の方も、病院の病床が783床ある中で、44床がオキュパイ(占用)されております。
 それから宿泊療養施設においては1,183床用意しておりますが、わずか9人(15時時点。17時の発表時点では8人)が入っているということでありますので、重症者5人(15時時点。17時の発表時点では4人)というのはもう少し減ってほしいのですが、いずれも比較的落ち着いた状況にあると思っております。しかし、むしろ問題はこれからで、夏休み、それからデルタ株がどう動くか、それから今の東京を中心とする関東圏の感染状況がそこで食い止められるのか、どのように地方に拡がっていくのか、それからオリンピック・パラリンピックといったような大きな行事がどういう影響をもたらすのかとか、いろいろと不確定要素がたくさんあります。現時点で言うと、そういったことに対する、いわば警戒型の対応を次には打ち出すといったイメージでおります。
 おそらく来週早々に専門家会議をやって、その後、いつもの本部会議をやって方針を決めたいと思いますが、このままの状態でいくのであれば、何を警戒してこの夏を過ごしたら良いのかということを中心にいくつか整理したものになるのではないかと思っております。
 いずれにしましても、状況が急変すれば常に機動的に動くというのが我々の大原則ですから、いったん決めたらそのまま動かないということではありませんので、柔軟に対応していきたいと思っております。

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