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知事記者会見(令和2年11月25日)

記事ID:0113932 2020年11月27日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和2年11月25日(水曜日)15時30分

司会
 お待たせいたしました。ただいまより、知事記者会見を始めさせていただきます。
 知事、お願いいたします。

知事
 本日、(岐阜県新型コロナウイルス感染症)対策本部(本部員会議)と(対策)協議会を同時に開かせていただきまして、その結論を踏まえてこういう場を設けさせていただきました。
 すでにお手元に(資料が)ありますが、新型コロナ感染「第3波拡大阻止」のための緊急対策。この表題にありますように、すでに本県としても、「第3波に入った」という認識の下に、これから様々なリスクがある年末年始に向けて、拡大阻止のために、対策を改めて打ち出す、こういうことでございます。
 現状については、ここ(資料)に書いてあるとおりでありますが、実は本日、(午後)5時からまた(担当部による)会見をさせていただきますが、本県の陽性患者30件ということで、過去最高と同じ数字になりました。すでに全国で、47都道府県中20の都道府県が、第3波の中で過去最高を更新してきているわけでありますが、本県も過去最高の数字が出たということで、一段と警戒を深める必要があるのではないかと思っております。
 これまで、3月から4月末までの第1波、それから7月中旬から8月にかけての第2波と、オール岐阜で何とか乗り切ってきたわけでありますが、この第3波につきましても、引き続き、オール岐阜で何としてもこの年末年始、一丸となって拡大阻止ということで乗り切っていきたいと。特に、医療現場で日々ご苦労しておられます医療関係者の方々には、改めて、感謝を表する次第でございます。
 お手元の緊急対策の資料につきましては、現状分析はこれ(資料)を見ていただくとおりでありまして、9月以降すでに11のクラスターが発生しておりまして、しかも内容的には、「大人数の飲食」、「接待を伴う飲食」、「家族・職場」、「外国人県民」ということでございまして、特に、飲食に関連するクラスターが非常に多いというのが特色でございます。それから、場所的には、地域的には、愛知県由来、とりわけ名古屋由来のクラスターが多いということでございます。
 それから、(資料を)めくっていただきますと、「医療福祉対策」ということで、私どもとしては「岐阜モデル」の一段の強化ということで、早期発見のためには検査体制を強化する必要があるということで、着実に体制を増やしてきております。
 それから、「感染の封じ込め」。これにつきましても、徹底した検査の実施ということでございます。
 それから、「早期の隔離」ということで、岐阜県が頑なに守ってきております「自宅待機者ゼロ」という方針は堅持をしていきたい。そのための十分な入所施設、入院施設を確保していくということでございます。
 それから、「必要物資」。ワクチン、防護具等についても、3ヶ月間の県備蓄を持っているわけでありますが、これを堅持していきたいということでございます。
 それから、「社会経済の変容」につきましては、特に経済活動。このところ「Go To キャンペーン」の議論が、国と地方の間で進んでおりますが、これについては(資料の)最後の別添にございますように、市町村と連携しながら、この第3波拡大阻止という観点から、十分な警戒、リスク回避を徹底しながら、「Go To イート」「Go To トラベル」については、運用がなされていく必要があるのではないかと思っております。そしてまた、現場の混乱回避のためには、やはり、ルールを明らかに国の方にしていただく必要があるのではないかと思っております。
 この「Go To イート」といい、「Go To トラベル」といい、いずれも、国が業者にお金を渡して、“かくかくしかじかでやってください”ということで動いている制度でありまして、
 これまで、この導入から運用にあたって、地方自治体が何か関与したことはないわけであります。制度的にはそういうことは予定されていないわけでありますが、ここへきて、今度はこれを一旦スタートした後、ブレーキをかけるというあたりで、地方自治体の具体的な意見、考えを聞きたいというか、そういったものを取り込んで判断をしていきたいと、こういうことであります。地方のそうした意見を聞いていただけるのは大変ありがたいと思いますし、我々も岐阜県の状況については、国に対してはしっかりとご説明していきたいと思っております。
 いずれにせよ、具体的にどういうふうに制限するのか。あるいはその制限をするにあたって、期間をどうするか。あと、制限の解除条件はどうなるのかとか、期間延長するのかしないのかとか、すでに発行済みのものについてどういう扱いになるかとか。いろんなところで、やはりルールを明らかにしないと、現場が混乱するわけでありますので、そういったことについては、国に対して、知事会を通じても申し上げておりますけれども、早急にかつ丁寧に議論をしていきたいと思っています。
 私どもとしては、基本的には徹底したリスク回避ということで、国もおっしゃっておられますが、家族以外の大人数の飲食の回避、食事の前後は必ずマスク着用、手洗い徹底。それから、体調がおかしいと自覚したら会食をストップして医療機関へ相談するという、この(資料)別添の冒頭のところにも書いてありますが、こうしたことについては積極的に呼びかけたいと思っておりますが、現時点では、食事券の発行の一時停止というところまでは、求めていくつもりはありません。ただ、今後の感染状況が進展すれば、そういったことに及ぶこともあり得るということでございます。「Go To トラベル」につきましても、本県を目的地とする「Go To トラベル」の新規予約の一時停止などの制限は求めないということでございます。
 その他、元に戻りますと、ウェブでの様々な内外プロモーションでありますとか、ヘルスケア産業の推進でありますとか、あるいは雇用維持のための人材マッチングネットワークの確保(確立)でありますとか、外国人の職業訓練でありますとか、ITビジネスに対応した職業訓練でありますとか、そうした政策については着実にやっていきたいということであります。
 昨日、私ども、DX推進本部員会議を設置いたしましたが、このデジタルトランスフォーメーションという大きな時代の、あるいは社会の変容について、オール岐阜県で取り組んでいきたいということで、県の行政のみならず、様々な分野のDX化と言いますか、そういったことについて積極的に取り組んでいきたいということでございます。
 それから、「教育・文化活動」では、オンライン授業など、感染拡大時に備えて対応を準備するということで、児童・生徒用の端末を積極的に今、配備をしているところでございます。
 それから、正しく恐れる対策ということで、次のページでありますが、コロナ・ハラスメントについては徹底した対策を講じていくということで、自治体で人権擁護にあたっておられる方々とか、有識者の方々、弁護士、あるいは感染症の専門家の方々に集まっていただきまして、県内各地で起こっている具体例に即しながら、いわば正しく恐れるということで、必要以上に感染を恐れることからの脱却ということで、丁寧なアンチ「コロナ・ハラスメント」対策、アクションプランというものを設定した訳であります。これに沿って、マニュアルでありますとか、人権教育でありますとか、あるいは多言語での外国人県民に対する普及啓発ツールでありますとか、そういったことを丁寧にやっていきたいということでございます。
 それから、最後になりますが、「県民の皆様へ」という2枚紙がございますが、これは言わば年末年始に向けて、お一人お一人が基本に立ち返って行動していただこうということで、まず第一に「かからないために」どうするか。先ほど申し上げましたように、9月以降の県内クラスターのほとんどが飲食を介したものであるということで、今後増えてくるであろう飲食の機会について、リスクを回避する対応をしていただきたいということでありますし、「うつさないために」ということで、体調不良時はとにかく行動をストップしていただきたいと。県内で体調不良を押して飲食・外出をして感染拡大につながったケースもございますし、この夏には体調不良の方が帰省をして家族に感染した例もございます。そういった意味で、自分の体調についてしっかりと自覚をもって対応していただきたいということでございます。
 それからマスク、手洗い、一定の距離の確保、ソーシャルディスタンシングということについては、「基本の繰り返し」ではありますが、徹底してお願いしたいということであります。
 そして、ちょっと強い言い方かもしれませんが、あなたも無症状の感染者かもしれないということで、こうした基本の繰り返しをお願いしたいということであります。
 それからもう一つは、4番目が、家庭で、職場で自己防衛と。みんなで家庭、職場を守っていこうと。そのための対策を毎日チェックするような体制を作ろうではないかということであります。
 そして最後に敵はウイルスであるということで、改めて、ストップコロナハラスメントをお訴えしているということでございます。
 (県の)専門家会議でも随分議論がありましたが、全ての県民の皆様の、お一人お一人の感染症対策、今申し上げました体調のチェックでありますとか、マスクの着用でありますとか、あるいは手洗いの徹底でありますとか、飲食時の人と人との距離の取り方、あるいは会話を控えるといったようなことを徹底することで、ウイルスのいわば行き場をなくすことができるということであります。そういう意味で、賢く行動すれば、日常のほとんどの生活は自粛することなく、必ずや収束できると。これを信じて県民一丸となって、年末年始を乗り越え、清々しい春を迎えようではありませんかというのが私どもからのメッセージでございます。こうしたことについて、いろんなルートでお伝えしたいと思っているところでございます。
 私の方からは以上です。

記者
 先ほどのお話ですと第3波到来ということ。しかも(本日の新規感染者が)過去最多の30人ということで、非常に岐阜県も急増しているんですが、一方で、「Go To」に関しては、国にルールを定めるよう要望していらっしゃって、県としては早急な停止措置等はとらないということを総合的に判断すると、岐阜県は増えてきたんだけれども、国が何か対策するまでしばらく手は打たないというようにもとれるんですが、岐阜県として、ある程度この段階になったらこうしたほうが良いのではないかというようなお考えがあるんでしょうか。

知事
 対策については、今申し上げましたような感染防止対策でありますとか、あるいは医療体制の確保でありますとか、あるいは県民の皆様への基本的な対策の訴えとか、そういったことをやっていこうということであります。
 状況については、第3波に入ったということでありますが、他の都道府県の状況と比較しましても、爆発的な感染拡大というところには至っておらずに、何とか踏み留まっている状態というふうに(県の)専門家会議でも評価をされておりまして。現時点ではですよ。
 ということで、この「Go To キャンペーン」については、十分な警戒を呼び掛けるということで、例えば、岐阜を目的地とするツアーを一切やめてくださいとか、あるいは岐阜から一定の目的地に行かないで下さいとか、そういう強い訴えというところまでは、まだ至らないと言いますか、現実に、「Go To イート」なり「Go To (トラベル)キャンペーン」で、これによって何か感染しているということではありませんので、今現在起こっている感染の状況に対しては、その実態に即して対策をやっていくと。まずはクラスターを一つひとつ、確実に終息させていくということで全力を挙げておりますので、そういったことをきちんとやっていくということであります。
 ただ、いつ何時、「Go To (トラベル)キャンペーン」なり「Go To イート」について、抑え込むという事態にならないとも限りませんので、そうなるまでの間に、「Go To イート」、「Go To トラベル」にブレーキを掛けるときのルールを決めておいていただかないと、現場は間違いなく混乱すると。例えば、既に発行したものをどうするかなんていうのは、その典型的な例でありますが、そういうことを国に急いで整備していただきたいということを申し上げているということであります。

記者
 「第3波の拡大阻止を」というのは、いわゆる知事メッセージとして、県民の皆さんに今日から公開するということですか。

知事
 はい。そういうことです。
 前回の時には、第3波の入口という議論もありますし、もう少し様子を見てという議論もありますし、「第3波」という言葉を使うのは少し躊躇がありましたが、その後の状況を見て、また本県のいろんな基準に照らして、状況に照らして、「第3波」と言っていいのではないかと思っております。

知事
 それから、ちょっと前のご質問に戻っていいですか。
 国のほうで、例えば「Go To (トラベル)キャンペーン」で、目的地としてここに来ないで下さいということの判断を都道府県に聴いてみるという時に、“国の第3フェイズに達したと県が判断した場合には”と書いてあるんですが、国の第3フェイズということでは、定量的な基準と、それから総合判断とあるんです。総合判断をどうするのかというところも実はちょっと曖昧なんですけど、定量的な基準だけでいきますと、9つの定量的な基準があるんですが、岐阜県の場合、それを上回っているのが1つだけと。
 つまり、直近1週間と、その前の1週間で、増えているか、減っているか。(岐阜県は)増えていると。これだけがあたっておりまして、それ以外は全てまだフェイズ3の定量的なところにはいっておりませんので、そういった意味でも、いきなり「Go To トラベル」をやめるとか、「Go To イート」は一切やめるとか、そういうところまではまだいっていないのではないかという判断もできるわけであります。

記者
 今の資料(9つの定量的な基準の状況)は、ご提供いただけるものですか。

知事
 よろしければお配りします。

記者
 まだはっきりしていませんけれども、今日あたり、東京とかで、時短営業について話が出てきていますけれども、これについて今日は書かれていないので、特に方針はないということだと思うんですが、見通しとお考えを教えてください。

知事
 4月の第1波の時には、繁華街の特定のお店でクラスターが発生したということで、クラスターをどう終息させるかで大変苦労したわけであります。その後の状況では、先ほど申し上げましたように、飲食をきっかけとしていろんなことが起こっておりますが、クラスターの発生源が岐阜の繁華街のどこである、そこであるということではありませんので、今、いきなり営業制限というところまでは、まだ行かなくていいのではないかという判断です。

記者
 今11月の下旬、末に近いんですけれども、(知事メッセージが)“年末年始に向けて”ということで、もうちょっと年末年始に近ければ、そのほうが印象に残る気もするんですが、あえて12月前の11月末というところにしたタイミングの意図を教えてください。

知事
 やっぱり1つは、第3波ということを言えるだけの急増というフェイズに来たということと、いろんなデータが出てくるのは2週間後なんですよね。そういったことを考えると、早め早めにウォーニングを発していくと。早め早めに警戒体制をとっていくということが大事でありますので、年末に向けてというのは、今がむしろぎりぎりかなというぐらいのつもりでおります。

記者
 今日、「第3波」と明確におっしゃられて、この間の時は「第3波到来に向けて」だったんですけれども、具体的に、「第3波」と言うまでに至ったのは、何が増えたとか、どこを見て判断されたのか教えてください。

知事
 我々の持っている5つの基準で言うと、その時点では2つか、3つかという辺りでありましたけれども、今回は5つのうち4つが基準を超えておりますし、このところの高止まりと言うか、高止まりから更に上方を伺うという流れがはっきりしてきましたので、(第3波と)はっきり申し上げていいのではないかということの判断に至ったということですね。

記者
 時短営業に関しては、現時点ではないということですけども、移動自粛、例えば愛知県との往来だとか、その辺りの考え方は今、どのように整理されていますか。

知事
 これは、私もしばしばこういう場で、岐阜県の感染のかなりの部分が隣県由来であると。一時は6割を超えたこともあるのですが、今現在でいくと、だいたい4割ですかね。やはり愛知県由来の感染ということが明らかなものが多いものですから、そういうことをここで申し上げて、アピールさせていただいているということは、もちろん通勤、通学もあるわけですし、日常生活のまさに経済圏はひとつでありますので、行くな、来るなということを言う状況ではないと思っておりますけれども、やはりそういう由来のものが多いということで、日々の愛知県と岐阜県を往復する移動の中でも、慎重に十分警戒をして対応していただきたいと。そういう意味を込めて申し上げているつもりであります。

記者
 来年の仕事始めについて、どういうふうにやられるのか伺いたいです。

知事
 まだ決めておりません。決めておりませんが、職員が一堂に集まってやるという従来の形ではなくて、おそらく何らかの映像なり、ウェブなり、何なりということになるのではないかと思います。まだ具体的には考えておりませんけれども。

司会
 以上をもちまして、知事記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

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