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いわゆる「共謀罪」(「テロ等準備罪」)を新設する組織犯罪処罰法改正案の強行採決に抗議し、再検討を求める意見書

記事ID:0016236 2017年7月6日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

 去る6月15日、参議院本会議において、いわゆる「共謀罪」(「テロ等準備罪」)を新設する組織犯罪処罰法改正案が、十分な国会審議を経ることなく可決され、成立した。
 テロ対策は東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控え、最重要課題の一つである。しかし法案の審議に当たって、政府による説明が二転三転したために、政府が言うような適用対象や構成要件などが厳格になったという認識が広がらないばかりか、むしろ審議時間に比例して国民の間にも法律案に対する不安感、不信感が増していった。
 しかしながら安倍政権は、衆議院において委員会審議を打ち切り、参議院においては委員会採決を経ることなく、本会議での強行採決に踏み切った。
 一方、国連人権理事会の「プライバシーの権利」特別報告者から、同法律案が成立した場合、プライバシー権と表現の自由を制約する恐れがあるとの懸念が表明され、法律案の説明を求められていたにも関わらず、政府は特別報告者に抗議のみを行い、求められていた説明を放棄した。今後、国連人権理事会の場で組織犯罪処罰法に対する懸念が報告されることは明らかであり、国際社会から批判を受ける可能性が高まることは否定できない。
 よって、本県議会は、先の国会におけるいわゆる「共謀罪」(「テロ等準備罪」)を新設する組織犯罪処罰法改正案を審議が不十分なまま採決したことに抗議するとともに、国におかれては、早期に国会を召集され、先の国会で成立した組織犯罪処罰法を再検討するよう強く求め、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成29年7月6日

岐阜県議会議長

(提出先)
 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、法務大臣、内閣官房長官