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知事記者会見(平成22年1月4日)

記事ID:0000097 2015年9月10日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成22年1月4日(月曜日)午後3時

知事

あけましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりましたが、今年もよろしくお願いします。年頭ですので特に個別のものはありませんが、今日も職員への年頭のあいさつで申し上げましたとおり、お正月気分もそこそこに、やらなければいけない仕事が山積しておりますので、早速私自身も今日から議論を始めるところでございます。これから一年ざっと見渡してみますと、何といっても来年度予算編成とそれも含めた向こう3年間の行財政改革のアクションプランを明らかにするという仕事が、この1月から2月の中下旬にかけてありますし、それを議会にお示しをして、議会で予算案としてご審議いただくということでございますので、まずは21年度中は、この作業にかなりの時間を使うのではないかと思っております。

全体として国の予算の状況もありますので、慎重に眺めておりましたけれども、まだちょっと不透明な所が一部ありますが、概ね12月25日の仕上がりを踏まえて作業ができる状況になりましたので、急ピッチで作業を進めてきたところです。できれば2段階でといいますか、早いタイミングで3年間のおおまかな枠組みのようなもの、毎年300億円前後の歳入歳出のギャップというものをどんなイメージで埋め合わせていくのかというおおまかな枠組みをお出しした上で、それぞれの要素の内容を明らかにしていければということで、今、議論しているところであります。

それから市長会、あるいは町村会との議論も早急に精力的に進めていこうと思いますし、あるいは職員組合、あるいは関係諸団体等々とも議論をしながら着地点を見出していきたいと考えております。

それから、1月31日ですが、「森・川・海ひだみの流域サミット」が岐阜市で行われます。言ってみれば、6月の「全国豊かな海づくり大会」のプレイベントの一つとして、いろいろな有識者の方々に「森・川・海」を語っていただくという集いでございます。

それから、2月13日に「飛騨・美濃じまんミーティング」がございまして、これも岐阜市で開催されますが、第2回の、今年度の「岐阜の宝もの」の認定・発表をさせていただこうと思っております。昨年度は「岐阜の宝もの」として「小坂の滝めぐり」を認定したわけでございますが、そのことによって急速に下呂地域が、「小坂の滝めぐり」の整備そのものも当然ですが、それに加えて、温泉、ケイチャン、あるいは「龍の瞳」といった地域資源と組み合わせながら地域をアピールしていくといういろいろな取り組みが出てきました。そういう意味で第2回もどういうことになるのか、私はまだ何も聞いていませんけれども、第2回としてすばらしい宝ものを認定して、そしてまた、それをベースに岐阜県を内外にアピールできたらなと思っております。

ちなみに、先ほど「龍の瞳」について申し上げましたが、いずれ発表されるのではないかと思いますが、東京の某高層ビルの屋上で田んぼを耕しているところがあり、そこに全国のすばらしいお米を植えてPRしようというプロジェクトがありまして、来年度は「龍の瞳」が選ばれました。田植え式みたいなものがあれば私も行ってビルの屋上で「龍の瞳」を植えてみたいと思っております。ちょっとしたスペースを使って稲刈りまで全部やります。まだ、2〜3回目だと思います。細かいことについてはまた発表があると思います。

新年度になりますと、やはり何といっても大きなことは、6月12日、13日の「全国豊かな海づくり大会」でございます。「全国豊かな海づくり大会」で天皇皇后両陛下においでいただくということで、この元旦の参賀にも行って参りましたし、宮内庁長官にもご挨拶をしてまいりました。

それから、6月頃ですが、地方自治法施行60周年の記念貨幣が発行されます。岐阜県からは「長良川の鵜飼」というテーマで、千円銀貨幣と五百円貨幣が発行されることとなっております。

10月2日、3日にはAPEC中小企業大臣会合が開催されます。これは岐阜市内で行いますが、その前後1週間程度、各国のデリゲーション(代表団)、あるいは中小企業の方々が県内を見て回られます。それから10月18日から29日まで、COP10が名古屋で行われます。これに岐阜県としても生物多様性という観点から、展示会に出展するなど、なにがしかの参加を予定しているところでございます。また、このCOP10においでになる参加各国の関係者向けのエクスカーション(現地視察)というのがありまして、岐阜の自然、あるいは水との共生ということで、いろいろ見ていただくべき所があるのではないかと検討をしております。

それから、10月下旬、上海万博が半年間開催される中で、日本館で日にちを限って参加が可能だということで、岐阜県としては数日間、この日本館をお借りして、岐阜県のアピールをすることを考えております。ただ上海万博に展示をするだけではなく、その前後に上海のマスコミ、あるいは観光関係者へのPRでありますとか、展示会とか見本市とかセミナー、商談会など、岐阜県の様々な売り込みをこの上海万博の前後に展開したいと思っております。

それから、11月中旬ですが、「グリーンツーリズム全国大会」が郡上市ほかで開催されます。

12月に予定されておりますけども、中津川市加子母で建設されております合板工場についてですが、内陸部に100%国産材を使う日本初の大型合板工場がいよいよ完成をして、平成23年、年を明けますと試験稼働から本格稼働へということで、植えて育てて伐って使うという、その使うという部分で大きなユーザーが岐阜県内に投資をされるということでございます。
また、具体的な日にちは決まっておりませんが、平成22年度中ということで平成23年3月末までをにらみますと、2機目の防災ヘリコプターが導入されます。

それから、先般の補正予算で残りました「ぎふイノベーションセンター」が、平成22年度末に関市の岐阜県機械材料研究所に完成します。これは先端的な研究開発のための拠点づくりに、国が17億円を用意してくれるということで、これに手を挙げて認められたものです。特に岐阜県の場合は、まさに機械材料研究所の中ということで、航空機・宇宙産業関連の部品・部材の研究開発、あるいはその加工技術の開発といったテーマに特化しています。

それから最近、折に触れて話が出ておりますが、可児市の花フェスタ記念公園と郡上市のクックラひるがので整備する「次世代エネルギーパーク」では、太陽光発電と燃料電池と蓄電技術と電気自動車を組み合わせた半独立型の家庭の新しいエネルギーシステムというものをモデル的に展示します。次世代のエネルギーとはどういうものかということを県民の皆様にも体感をしていただこうというものです。この延長線上として、岐阜駅のアクティブGでも、いわばエコステーションと言いますか、新しいエネルギーの組み合わせの中でその拠点のエネルギーをまかなっていくという構想もございます。ゆくゆくは次世代エネルギー産業を岐阜県に極力誘致をするような流れに繋げていきたいと思っております。

以上が、今年、一部は来年の1月から3月までのスケジュールです。

何といっても予算編成とアクションプラン、経済・雇用対策、これらは機動的にきめ細かくかねてからやってきておりますが、さらにきめ細かくやっていきたいと思っております。

それから、具体的な日程は決まっておりませんが、産業人材育成戦略とでもいうべきものを、今、こういう時期にこそ、きちんとやろうではないかということで、行政のみならず、産業界あるいは様々な研究機関が一緒になりまして、今、戦略づくりをやっておりますので、これもいずれかのタイミングでお出しをしたいなと思っております。

それから来年度予算のメリハリのハリの部分として、やはり1つは「安全・安心」という観点で、防災ヘリの2機目はもちろんでございますけれども、特に地域医療再生計画、50億の予算が補正予算で国から認められておりますので、ドクターヘリの導入、あるいは下呂温泉病院の再整備。あるいは、これは全国でもちょっと珍しい試みですが、オール岐阜県での医師の共有・育成コンソーシアムといいますか、オール岐阜県で人の育成を、地域バランスも考えてやっていけるような医療関係者のコンソーシアムを作ろうということも考えております。

それから2番目が、今申し上げたスケジュールから見ますと、やはり何と言っても環境政策の面で、グリーンニューディールとか、あるいはグリーンビジネスの振興でありますとか、全国豊かな海づくり大会に通じる水との共生といいますか、水環境の保護でありますとか、また先ほどちょっと申し上げましたような次世代エネルギーというのも、これも環境、CO2対策にもつながるものでございまして、そういったことに力を注いでいきたいと思っております。

3番目が、未来への投資ということで、去年かなり手ごたえをつかみました国内外への岐阜県産品の販路拡大、あるいは観光誘客ということで、インターネット市場でありますとか、海外戦略でありますとか、そういったことを積極的にやっていきたいと思っております。今年は環境をテーマにするとすれば、岐阜県独自のエコの旅、エコを前面に立てた観光誘客といいますか旅といったものも打ち出していくことを今考えております。それから何と言っても、東海環状自動車道の西回りの整備は着実にやっていきたいと思っております。先ほどの「ぎふイノベーションセンター」もそういう意味では、新しい先端産業の支援ということになりますし、それからAPECの中小企業大臣会合のスローガンは、「この世界大不況の中で成長のエンジンは、中小企業とアジア・太平洋という地域だ」というふれこみなんですが、まさにそういう成長のエンジンを、岐阜県にどのように連ねていくかといったことも考えていきたいと思っております。

それから海づくり大会はもちろんでありますけれども、国体まで1,000日を切りまして、今日でちょうどあと999日ということでございまして、積極的に県民運動を進めていきたいというふうに思っております。

そのようなところが平成22年の県政の流れかなと思っております。もちろん昨年がそうでありましたように、予期し得ないことが起こることがまさにこの県政でありますので、そういったことにも対応できるように、特に危機管理といったことについては、意を用いていきたいと思っております。

それから今日、職員への新年のあいさつで申し上げましたが、今年は地方分権といいますか、民主党政権の言葉では地域主権ですが、この問題がおそらく政治日程としても、非常に大きくクローズアップされる時期になるのではないかと思っております。地域主権戦略会議がつい先ごろスタートしましたし、まずは国と地方の協議の場を法制化するというのが第一弾であります。第二弾として義務付け、枠付けについて、どこまで地方に任せられるか、どこまで法律におとせるかということもありますし、3番目はおそらく、ひも付き補助金を廃止して一括交付金化と、そういった個々のテーマが順次出て参ります。それを束ねるものとして、今年の夏ぐらいに地域主権戦略大綱みたいなものを政府として打ち出されて、年度末には地域主権推進一括法ですか、そういう包括法みたいなものも考えているというようなことが原口大臣の工程表の紹介として12月にありました。そういう中で、私ども岐阜県としても、私自身としてでも、いろんな形で議論に積極的に参画していこうということであります。

もちろんそういう制度設計も大変大事なわけでありますが、同時に我々の足下といいますか、そういう意味では政策のイノベーションといいますか、これまでの政策手法とはまた異なった発想を想像力で、しかも現場の県民の皆さんのニーズにかなったテーマで、あるいはかなったやり方で、そしてその地域を動かしていけるような力強い、インパクトの強い政策をもう1回よく考えていこうではないかということで、「政策のイノベーション」というようなことをあわせて申し上げたわけです。無から有をということではありませんので、すでにスタッフの皆さんがいろいろと工夫してやってくれているとおり、お金のかかるものもありますが、お金のいらないものもあります。

例えば、新型インフルエンザでいうと、もうすでに皆さんも御存知のように、リアルタイムサーベイランスということで、県内のインフルエンザの状況が常時一目で分かるような情報発信もしております。それから患者の発生を、組織として企業としてどう予防していくか、あるいは大量発生したときにその企業活動をどう維持していくか、という類のビジネス・コンティニュイティ・プランといいますか、こういうコンセプトがあるのですが、その専門家を招いてのセミナーが企業や様々な福祉施設などの方々から非常に好評でして、そういった新しい切り口で必要な情報なり手法を示していくということもあります。

また、インターネットマーケットへの挑戦がまさに始まったばかりでありまして、いろんな可能性が出てくるのではないかと思っておりますし、「岐阜の宝もの」の認定というものも、地域づくりの引火点になりうるやり方だと思いますし、いろいろそういったことで行政手法も含めて、イノベーションということではないかということを、今日一生懸命皆さんにお話したということであります。それも1年間を通ずる課題かなというふうに思っております。

私からは以上です。

記者 あけましておめでとうございます。先ほど行革のアクションプランの中で、できるだけ早いタイミングでというお話しがありましたが、どのくらいの時期をめどに考えていらっしゃいますか。
知事 市町村、あるいは職員組合、あるいは諸団体との議論も、もう今週から始まりますので、そこら辺をにらみながら早めにと思ってはおりますけれども。
記者 今月中くらいでしょうか。
知事 今月末では遅いと思います。今月末にはある程度、各論も出てきてないと到底まとめられませんので、個々の各論をお示しする前に、大まかな枠組みというものは見ていただけるようにしたいと思っております。
記者 中頃ぐらいまでには。
知事 そうですね。中頃を目処ですかね。
記者 今一番このアクションプラン案の枠組みをまとめるに当たって、懸念されていることは。
知事

300億円前後の財源不足があるということで、今回の国の予算、ちょっとまだ分からないところもありますけれども、精査をしながらこれが300億なのか、310億なのか、320億なのか、まずきちんとした財源不足の見極めをして、それを3つの手法で3年がかりで段階的に解消していくということを考えているわけです。

その3つのうちの1つが、思い切った事業の見直しといいますか、行財政改革そのものである構造改革ですが、一度にやってしまいますと急激なサービスの低下になりますので、これをどう段階的にやっていくかです。

次に段階的にやっていく中で、一方では県の資産の売却とか、それから民間にかつてお出しした出資金などの引き上げとか、あるいは他の目的で予定している基金の赤字対策への転用とか、とにかく赤字対策に使えるお金がぎりぎりどのくらいあるのか。それをいわばショックアブソーバー(緩衝材)として、これはそれぞれ1回限り、使ってしまったらおしまいですから、どの程度ショックアブソーバーとして使っていけるのか。

それに加えて人件費という問題でありまして、人件費の方は定員削減とそれから向こう3年間の緊急避難的な給与の抑制、これをどう組み合わせていくかという、ここら辺の全体のバランスをどういうふうに整理をして、みていただくかというところがポイントだと思います。

記者 再来年度から3年間、新しい県職員の行政職の採用を抑制されるというお話について、年末、かなり慎重な言い回しになっていたという印象もあったんですが、その辺お考えはお変わりありませんか。
知事

年末と変わっておりませんけれども、たくさんいろいろご意見をいただいております。

やはり組織の活力という側面と、それから県内の若い人たちのやりがいを持って働ける場の確保、職場の確保と、両方の面から何とか再考すべきではないかという意見もたくさんいただいております。22年度は予定どおり採用方針が決まっておりますけれども、特にいじるわけではありません。それから学校の先生とか、警察官とか一定の定員が決まっているものがあります。今回、警察官の場合には11名増員をいただいたわけですが、こうした職種や、また特別な、技術的な専門職もありますけれども、そういったものはやはり県としては欠くべからざるものですから、おそらくそういった部門でざっと600人は採られます。これは23年度以降も特にいじるつもりはありませんので、最後は本庁採用の一般職の人をどういうふうにするかという問題があるわけですが、よく検討したいということで、特に急に年末から考えが変わってはいません。いろいろ意見をいただいております。

記者 新政権の新年度予算案についてお伺いしたいのですけれども、木曽川導水路と東海北陸自動車道の4車線化についての結果について、岐阜県としてどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。
知事

私どもとしてはいずれも岐阜県にとっては必要なものということで、議論を進めてきたところでございます。まず4車線化につきましては、すでに麻生内閣の時に、直ちに工事にかかれるプロジェクトでもあり、それから東海北陸自動車道が全通して車の通行量がそれ以前の倍になって渋滞のみならず大変危険度も高まった、大変悲惨な事故も起こっているということで、緊急性の高い、かつ経済危機対策としても効果の高いプロジェクトだということで、自民党のみならず民主党の方がたも入っておられる超党派の国幹会議で決定していただきました。かつ地方の財政負担をできるだけミニマムにするということでやっていこうではないかという仕組みまで作っていただいたのですが、そういう中一旦凍結をされて、今度の12月の発表では、1月中にどうするか決めるということでございます。全体として公共事業がかなり大幅に縮減されておりますので、大変私どもとしては心配をしております。緊急性とか必要性につきましては従来とポジションは変わりません。むしろそういうものとして国、とりわけ国土交通省にご理解を頂いて、かつその地方の財政事情も勘案して、極力その財政負担をミニマムにする形で認めて頂きたいという強い気持ちを持って、これから1月の議論を見守っていきたいと思っております。おそらく今月中も私自身東京に行く機会がございますので、機会があればまた話をしたいと思っております。この点は12月26日に、民主党岐阜県連の国会議員の先生方、県議会議員の先生方との会合でも強く申し上げたところですし、民主党岐阜県連もそこのところは大変よくご理解を頂いていて、党本部の方にも強く言っていただいているということでありますので、一緒になって強く訴えていきたいと思っております。

それから導水路の方は、その必要性についてきちっと検証を要するプロジェクトだという認定をされました。そうなりますと、そもそも検証の手法をどうするかとか、評価のやり方をどうするかとか、方法論を今年の夏までに有識者会議でご議論をされて、そのうえで個別プロジェクトの検証評価をしていって、来年の夏に結論を得るということですから、事実上この導水路の事業についてはステップアップはできないわけです。

この問題は大変長い時間をかけて3県1市で議論をしてきたものでありますし、岐阜県にとりましては治水効果といいますか、東濃地域の渇水対策として大変意義のあるものだと思っております。他方で徳山ダムに水利権を持つ愛知県なり名古屋市にとっては、この水利権をどう具体化していくかというその具体化の手法が導水路であるわけで、かつその水利権を得るということで愛知県も名古屋市も巨額な財政的なコミット(かかわり)を徳山ダムに関して既にしてきておられますので、そこのところをどうされるのかという問題もかなり大きな問題としてあると思います。

いずれにしましても、これから検証評価の推移を見極めたいと思いますし、私どもも必要に応じて岐阜県として意見を言っていきたいと思っております。

記者 新政権の予算編成の方針は「コンクリートから人へ」と言われておりますけれども、今後その方針は岐阜県にどのような影響を及ぼすというふうにお考えでしょうか。
知事

平成22年度予算案から見る限りは、子ども手当、高等学校の授業料無償化も含めて、さらには農家に対する戸別所得補償、そういう意味での「人へ」ということについて、かなりの財源を費やされたと思います。一方で公共事業については大幅な減になっておりますので、そういう意味では大幅な減の中で、私どもとしては優先順位をつけてやっていかざるを得ないというふうに思っております。ただその「コンクリートから人へ」というふうに一言で言われるわけですけれども、そのコンクリートにもいろいろなコンクリートがあるわけで、まさに人の生活、人命救助、いろいろな面で碑益するコンクリートもあるわけです。

それからこれは詳細がちょっとわからないので今確認をしているのですけれども、国の公共事業予算が大体18パーセント減で、国土交通省計上の予算が12パーセント減なんです。それから道路予算でいくと、国の直轄事業予算が10パーセント減なんです。そこから先はわからないのですが、トータル18パーセントで、国交省分がマイナス12パーセントで、直轄道路だけとればマイナス10パーセントということは、どうやら地方向けのお金の流れがかなり公共事業の中でも深堀りされているのではないかという感じがしますものですから、どういう考えでどういうことになっているのかということを今お問い合わせをしているところなのです。

記者 では岐阜県への影響も大きいのではないかとお考えでしょうか。
知事

総額としてはかなり大きいと思いますね。他方で既存の様々な補助金を束ねて、使い勝手のいい交付金ということで、国交省では、道路関係、河川関係、都市関係、住宅関係の4つに束ねた約2.2兆円の交付金というものを作りますというアナウンスがありまして、農水省では、同様に農水省関係の公共事業を束ねて、1500億の使い勝手の良い交付金を作りますという話があります。束ねる分だけ地方としては自由度が高まりますよと言われているのですが、従来通りの補助金として残るものが何で、どういうものがどう束ねられて、束ねられた結果どこに地方の自由度が出てくるのか、どういうふうにそのお金を地方に配るのか。例えば下水道事業みたいに、どんと出たり一段落すると減ったりしますね。それから県もあれば市町村もあるわけなので、束ねたうえで継続中の事業をどうされるのか、地方公共団体にどういう基準で配られるのか、そこらへんはまだこれからの制度設計のようですから、そういったところを全部見渡して岐阜県にとってどうなるかということだと思いますけれども。

全体としては厳しいと思っております。しかし新しい制度ができるという以上、かつ自由度を高めようという以上は、まさにそういう効果がでるような制度設計になるように、意見を言っていきたいということを議論をさせていただきたいと思っております。

記者 今年1年間、財政厳しい折ですけれど、どんな年にしたいとお考えでしょうか。
知事

先程スケジュールを申し上げましたけれども、今年は岐阜県を大いにアピールをするチャンスが盛りだくさんにありますので、今年はひと言で言えば岐阜県の魅力を全面展開していきたいと思っております。これは行政だけが一人先走りするのではなくて、県民挙げて、あるいは観光業、産業、モノづくり、それから食材、農水産物挙げて、岐阜県の魅力を思い切ってアピールしていきたいと、そういう年にしたいと思っております。

特にそういう中で3年後というか今となれば2年と何カ月後、999日後ですけれども、国体も清流国体といっているわけですし、海づくり大会もありますし、やっぱり清流の国岐阜というものを岐阜県のアイデンティティとして、県民の皆さんに思いが連なっていくような、繋がっていくようなそういう形で諸々の県民運動を展開できたらいいのではないかと思っております。現にいろいろな投書をいただきますけれども、このところ水とか川をめぐる投書、ご意見が非常に増えております。

それから政策のイノベーションの例として職員にも申し上げましたけれども、回遊旗をリレーしておりまして、岐阜県を流れる9つの大きな一級河川の源流から海まで、つまり近隣県の方々も含めて寄せ書きをしながら旗のリレーをやっております。今年は今、片道、源流から海までいったところで、今年、2月から旗が会場を目がけて上ってくるのですけれども、その寄せ書きは首長さんのみならず、住民の方々とか子供達とか、岐阜県は水の国なんだ、清流の国なんだ、どうやったらこの水を大切にできるかという思いがいろいろこもった寄せ書きであります。これは寄せ書き集として冊子にして、皆で共有してもいいのではないかと思っておりますが、そういうのを読ませていただくにつけても、長野県、富山県、福井県、それから三重県、愛知県、例えば愛知県では庄内川の流域の方々が上流と下流の連携とか、山と川と海はひとつなんだとか、いろいろな思いのこもったことをおっしゃっておられます。これは予算がどうこうという話ではなくて、旗を持って走るだけですから、聖火リレーになぞってやってみたという話をしたのですけど、こういう盛り上がりというのは私は非常に大切にしたいなと思っているところです。ざっくりとそんな感じです。一年通してまたいろんなことが起こるでしょうけれどね。