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知事記者会見(平成24年11月20日)

記事ID:0009281 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成24年11月20日(火曜日)午後3時00分

知事

あるいはお耳に入っていると思いますけれども、先程(飛騨市)神岡町で、カムランドという東北大学の研究施設で、これがどうもメタノールへの引火があって、この救出作業が行われているという話が入りましたけれども、最終的に坑道の中におられた方も全員、13時50分に無事救出されたということでございますので、また、火のほうも13時33分に鎮火されたということでございます。

まずはちょっとほっとしておりますけれども、軽傷を負われた方もおられるということで、それ以上ちょっと詳しいことはよく分かっておりませんので、また追って確認しますけれども。これは東北大学の施設でございますので、今情報収集しているところでございます。

それから、お手元に今、国体の天皇杯・皇后杯獲得記念メダルの資料が配られていると思いますが、実物はこれなのです。これ、(手に)取っていただいてもいいのですが、こういう真鍮で、それでこれを色々彫って磨いて、それから銀粉をかけたということでございます。これちょっと、(記者の皆さんに)回しますから。
ぎふ清流国体天皇杯・皇后杯獲得記念メダル

記者 知事、一回手に持ってください。(撮影)
知事

何か天皇杯を獲ったような気分になりますね、改めて。(撮影)こうですか。こんなのでよいですか?
山と清流をバックにして、天皇杯を彫り込んで、そしてまた、実は裏面にミナモちゃんも彫り込んでありますし、記念に、出場選手全員にこれはお配りするということであります。今度、11月25日(日曜日)の岐阜県体育協会の表彰式の時に配らせていただこうと思っております。

前回の(昭和40年)岐阜国体の時もやはりこういう物を作っているのですが、もうちょっと素朴な感じで、これは非常に、何というか割と洗練されたデザインになっておりますけれども、記念になるのではないかと思っております。

それから、お手元にお配りした資料でいきますと、まず「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会感謝の集い」、これは11月25日(日曜日)でございますけれども、この日は言わば打ち上げということで、両大会にご尽力いただいた各種団体・市町村関係者、あるいは議員さん方もお呼びして、約1,500名ほどの集まりになります。色々支えていただいた方に感謝状を贈呈すると同時に、各市町村で作っていただいた「ギフとフラッグ」、これをそれぞれの市町村に返還するということで、メモリアルフラッグとして、これから各市町村でお使いいただくということになると思います。

それからこの日の朝、早い時間なのですが、水泳競技会をやったプールで、例の世界記録を出しました山口選手がおいでになりまして、そして陶板をスタート台に埋め込むセレモニーをやります。ただご本人はそのまますぐお帰りになるものですから、山口選手のメッセージを(感謝の集いで)流させていただいたり、それから「炬火リレーメモリアル」ということで、最初に採火した女性(二俣友里さん)、それから鵜飼の船に乗って運んでいただいた水泳の飛び込みの選手(岡本優さん)、それから開会式の最終ランナー(安藤圭祐さん)、それからぎふ清流大会の開会式の同じく最終ランナー(伊藤匠吾さん)の、トーク番組をちょっとやらせていただいて。

あと、ぎふ清流大会の、皇太子殿下がおいでになりました選手団激励会でピアノの演奏をしていただいた桑原(良恵)さんのピアノ演奏ですとか、それから国体の開会式で歌っていただいた多治見市少年少女合唱団の歌ですとか、等々、色々と振り返りながらということも、1時間半の予定でございますので、よろしくお願いいします。

それからもう1つは、(資料を)お配りしていると思いますけれども、これは4年連続4回目になりますが、タイで「岐阜県フェア」をやらせていただきます。平成21年に私自身がトップセールスを行って以来、毎年やっているわけでございまして、着実に品数、それからお客さんの数も増えてきておりまして、11月29日(木曜日)から12月15日(土曜日)まで17日間、開催する次第でございます。
飛騨牛、それから美濃娘といういちごを中心に、色々な品物を出させていただきますけれども、場所も4か所ということで、バンコクの中心部の高級百貨店2店舗に加えて、ビジネス街のショッピングセンターと、郊外のリゾート型ショッピングセンターということで、バリエーションを広げて、新規顧客の開拓を目指すということで、どちらかというと富裕層を狙っての高級品嗜好ということでございますけれども。

飛騨牛ですが、口蹄疫問題がございましたけれども、平成22年に食肉センターを高山市につくりまして、タイへの輸出基準を満たしたということで、昨年4月に解禁になりまして、流通ルートも確保できたということで、満を持して販売を開始するということでありますし。
美濃娘は、非常に色つやと甘みが良いことはもちろんなのですが、果肉がちょっと固めなものですから、長距離輸送にも耐えられるということで、輸出に向いているということで、期待をしているところでございます。
その他加工食品は、今回、出展業者の人が自らタイに出張して対面販売をしていただくと。あるいは商談会を、百貨店を経営するグループとやっていただくということで、取引のきっかけ、拡大につながればということであります。

富有柿は、過去3回、タイで大変高い評価を得ておりまして、リピーターが多くなっております。大体12月末まで、今、販売をしている状況でありまして、価格は日本の大体2倍から3倍で売っておりまして、1個500円前後であります。ただ、高級品の果宝柿というのは1個5,000円で売っておりますので、非常に高値でありますけれども、これはあっという間に売れておりまして、今年もお正月1日で、新たに出た物が全部売り切れました。箱だけ置いてありましたね、今年2月に私が行きましたら。

それから飛騨牛は、香港・シンガポールでそれぞれもう既に、「飛騨牛推奨店」というものが3店舗ずつ出ておりますけれども、これからいよいよこのフェアをきっかけに、タイへの飛騨牛の本格的な輸出のスタートにしたいと思っております。
思い起こしますと平成21年に、私は先方の観光大臣ですとか、それからこういう肉のセキュリティのチェックをする担当の部署へ行きましたら、私の顔を見て「飛騨牛はまだですか」って言うから、「止めているのはあなた方ですよ」という話をして、スムーズに輸出解禁をしてもらうということで、話が進みましたものですから、いよいよ本格化するということで、大変期待をしています。大体ご報告するのは、そんなところでしょうか。

あとは一応、取材に来られた方もおられますけれども、先週11月14日(水曜日)でしたか、党首討論に相前後して東京におりまして、原子力規制委員会の委員長さんと、それから原子力規制庁の長官と、それから原子力防災担当大臣、副大臣にお目にかかってきまして、岐阜県の例のシミュレーション、あれをお示ししながら、色々と要望をしてきました。

岐阜県の原子力施設の安全性の確保ということと、防災対策の充実・強化ということで、色々な要望をしてきましたけれども、岐阜県の考え方は非常によく分かるということで、よく検討したいという話でした。原子力規制委員会と原子力規制庁はそのまま残りますから、正面から受け止めてご検討いただけると思っております。

特に、私どものシミュレーションでは、UPZ(緊急時避難準備区域)と言われている30km、これを越えて天気と風向きによって、もっと深い所に放射性物質が岐阜県に入り込んでくるという、そういうシミュレーションでございますので、そのUPZの外側で放射線量が高くなる可能性がある地域の対策を、岐阜県としてもしっかりやるけれども、国としてもそういうことを見据えて対応してもらいたいと、またそういった取組みに対する財政的な支援もお願いしたいということを申し上げました。

そうしましたら、UPZ30kmということは言っているけれども、別に30km以内しかやらないとか、そういうふうにこだわっているわけではないと、大いに検討させてもらいますということでありましたし。原子力防災担当大臣の長浜大臣、それから副大臣が岐阜県の園田さんでありますけれども、県のシミュレーションに大変ご評価をいただきまして、自治体がここまで丁寧な作業をしているということについては非常に感心をしましたということで、政府部内で、あるいは専門家も含めて、各方面で情報の共有をしたいということもおっしゃっておられました。

その上でどういう支援ができるか、どういう具体的な指針を作れるか、防災指針を作れるか、作業をしたいとおっしゃっておられましたけれども、その翌々日、衆議院解散でございますので、大臣・副大臣は今それぞれまた、選挙戦のほうに準備に取りかかっておられるでしょうから、また改めて、総選挙が終わった後で、改めて新しい内閣ができたところでアプローチしたいと思っております。
安全規制その他についての原子力規制委員会・規制庁はそのままでございますので、引き続き、議論は継続できる状態かなと思っておりますけれども。そんなところでございます。私からは以上です。

記者 知事選が近づいて来ているわけなのですけれども、公約の発表の時期というものと、軸になってくるものはどの辺りの政策かというところを伺いたいのですけれども。
知事

そうですね。まだ今、準備をしている段階ですけれども、結構色々な行事が立て込んでいまして、日々忙しいものですから、なかなか捗らないのと、また印刷の時間もかかるものですから。ですけれども、何とか、遅くとも来月早々くらいにまでには出したいなと思っておりまして、早ければ今月末くらい。12月1日、2日が土曜日・日曜日ですよね。その前後で何とかできないかなという思いでやっておりますけれども。スケジュール的にはそういうことでしょうか。

それから、内容的にはまだちょっと十分詰め切っておりませんけれども、やはり、2期8年間をまず振り返るということと、それからその上で、次の4年をどう考えるかということかと思います。色々なこの県政の仕事というものは、これでおしまいということではなくて、色々な分野のことが続いておりますので、またそれぞれに手を打ちながらやってきているわけですので、急に何か、無から有を生ずるということではなくて、やはりこの2期8年の延長線上で、更にやるべきことをやっていくというようなことかと思います。

1つの大きな流れとしましては、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会ということで、「清流の国づくり」というコンセプトで、色々なことが1つの区切りを迎えましたので、そこにたどり着いたところを踏まえて、本格的な「清流の国づくり」ということで、本格稼働していくとどういうことができるのだろうか、という類のアプローチと。

それから、このところ岐阜県自身のいわば強みと申しますか、国体・清流大会をやってみて感じたのは、やはり岐阜県の地域資源の豊かさですね。そういうものをどういうふうに活かしていくかとか。それから企業誘致が非常に進んでいるわけですけれども、震災もあり、岐阜県の硬い岩盤と申しますか、そういうものが企業立地のセキュリティ上、ご評価いただいておりますし。それから日本海と太平洋をつなぐ道路の重要性、高速道路の重要性とか、そういったことも認識されている中で、岐阜県のこの地の利と申しますか、全国的なネットワーク化の中での地の利ですとか、そういうものをどう活かすかということと。

それから国体・清流大会で見られた、非常に、地域ぐるみでの人の力と申しますか、底力と言っているのですけれども。
そういう地域資源、それから地の利、それから岐阜県民の底力と申しますか、そういう強みというか魅力をどういうふうに結集して、次の未来づくりにつないでいくかというような問題意識を持ちながら、方向を打ち出せたらと、そんな感じで今、やっております。

記者 衆院選がいよいよ始まるわけですけれども、候補者が乱立と言いますか、複数の候補者がいる中での、選挙戦に向けたスタンスというのをお聞かせいただければと思います。
知事

小選挙区制というものは、政策本位の二大政党制に繋がるというのが政治学の教科書に書いてありますけれども、どうもそれと随分違うことが起こっているなということで。私自身、個人的には、この小選挙区制という制度が日本人のメンタリティですとか、日本の政治風土にどういうものをもたらしているのかというのは、色々な意味で興味深く今の流れを見ているわけなのですけれども。

それはそれとして、3年3か月前の政権交代が行われた総選挙もそうでしたし、その前の小泉元総理大臣の郵政選挙ですか、私が知事である間にこの2つの総選挙があったわけでございますけれども、いずれも県民党ということで、特に特定の政党なり、特定の方を応援するということはしてきておりませんので、今回も同じスタンスで臨みたいというふうに思っております。

記者 昨日も反TPP党みたいな政党ができたわけですが、今回の、今日の発表資料にある飛騨牛だとか富有柿だとか、特に農産物に限って、TPPが聖域なしでもし本当に構築された場合、岐阜県にとってはプラスになるのでしょうか、マイナスになるのでしょうか、どのようにお考えですか。
知事

問題は、TPPとは一体何かと。それで今どういう交渉がなされていて、どういう段階にあって、何が論点になっていて、今後どういうふうに交渉が展開していくのかということがほとんど分からないままに、TPP、TPPと言っているわけですよね。
今までの、私の承知しているそういう国際通商交渉と言うのでしょうか、あるいはそういう地域間協力の交渉というものは、日本のやり方というものは、まず交渉に参加をして、そして国益を主張して、これはプラス、これはマイナスということで、しかし各国が自分にとってのプラスだけ主張していたらこれは合意ができないわけですから、お互いにどの辺りまで譲れるかとか、どの辺りまで我慢できるかとか、その辺りを、交渉のテーブルについて議論をしながら、こう見定めていくというか。

そして、ご記憶かと思いますけれども、ウルグアイ・ラウンドの時もそうですが、どうしてもここは譲らざるを得ないという時に、今度、国内的に影響がある分についてはまた別の形で、予算とか助成という格好で対応するとか、色々なことを考えてきたわけでありますけれども。今回はそうではなくて、TPPに近づくか、近づかないかという議論をしているのですけれども、ここのところがちょっと私自身はよく分からないところです。

従って、TPP交渉で何をしているか分からないのに、どうかこうかと言うのもあれですし。それから恐らく順調に進んでいないというか、言われるほどすいすい行っていないのは、当然各国は国益を主張しますから、そういう国際交渉というのは国益と国益が衝突する場ですから、そう簡単にしゃんしゃんということはないでしょうし。

それから、どんなルールを作っても必ず、原則があれば例外があると。例外というものも、色々な例外の作り方がある、色々なニュアンスの出し方があるという、その辺りがまさに交渉の妙味であるわけですが、そういうことが全然分かりませんし、私自身も、これ今どうなっているの、と聞いてもですね。

それからこれだけ、入るかもしれない、入らないかもしれないとか、協議に参加するとか色々なことが言われているものですから、多分各国も、日本から御用聞きにばかり来るけれども、「じゃああなたたち、どうするの」と言うと、「いや、分からないんだよ」という、そういう人が御用聞きに来ても、なかなかどこまで実態を詳らかにしてもらえるかもよく分からないと思いますし。ちょっとそういう状況の議論なものですから、そういう意味で、もう少し実態に即した議論をすべきではないかと思います。

それから先程申し上げましたように、飛騨牛が、香港へ行っても上海へ行っても、バンコクへ行ってもシンガポールへ行っても、非常に高い評価を受けているわけなのですが、むしろ私どもとしては、例えば今回のタイは輸出が解禁されたのですけれども、まさにTPP交渉で何をやるかというと、そういう日本からの飛騨牛の輸出のバリアー、障害を取り除いてもらうと。あるいは何か摩擦が生じたり、色々な衝突があった時に、それをどう解決していくかというルールを明らかにしていくとかですね。
そういう意味で、積極的に攻めていく部分があろうかと思いますし、ですからそういう意味で、飛騨牛、富有柿ということで言えば、むしろ攻めていく部分というかですね。

それからイスラムの国には、イスラム固有の肉の処理の仕方と言いますか、これの認証を受けなければ輸出はできないということになるのですが、さてそれが独特のやり方なのですよね。これをどういうふうに国際ルールとして考えるかですとか。
どちらかと言うと、輸出したいという立場でものを言っていく場合には、むしろTPPというのは、まさにそういうこと、バリアーを下げていくための議論の場になるわけですので。仮に岐阜県が入っていくと、そういうところに着目をして、果物、食材、肉、その他、色々な可能性を追求していくというのが1つあるでしょうね。

多分、まだあまり分析をしていませんけれども、一方で米とか、その辺りがどうなるかというのは、多分今度は守りの議論になると思いますし、それから乳製品なども、あるいは影響があるかもしれませんですし。

その辺りちょっと、先程申し上げましたように、何を原則にし、何を例外にし、例外もどういう考え方で導入していくかとか、その辺りを議論していくのが通常の通商交渉の仕方ですから、ちょっとそういう意味で、私ども、もちろん守勢に回る部分もありますけれども、むしろ攻めていきたい部分もたくさんあるわけですので、その辺りの総合判断というものをしていくのではないかと思います。
ただ、そもそもまだ全然、入口に入れていないものですから、何とも。もう少し、国としてきちんとした情報をいただけるとありがたいなとは思っておりますけれども、ただ、今のままではなかなか難しいかもしれませんね。

記者 今のお話ですと、まずは国際交渉の場に参加して、日本の主張をすべきだという、そういうお考え方でよろしいですか。
知事

今までは、日本というのはそうしてきたわけですので。ただ、それに対する今は警戒心が非常にあるわけですから、その警戒心がおかしいというつもりはありませんけれども。その辺りもう少しこう、TPPが何であるかという議論をきちんとしませんと、どちら側からも一方的な議論になってはいけないのではないかと。そういう意味でももう少し、考え方の整理ですとか、情報収集ですとか、やっていく必要があるとは思います。

ただ、この状態が長引いていますから。長引いている間に、交渉もどの程度どう動いているのか分かりませんけれども。止まっているようにも見えますし、動いているようにも見えますし。それから、日本と同じ時期に協議に入ったカナダとメキシコが、既に正式参加表明して、もう入っているわけですから。その辺り、今どうなっているのかですとか。もう少し、正直言って情報がほしいなと思っております。

記者 むしろ情報を取りに行くためには、やっぱり参加すべきだというスタンスですか。
知事 そこは、色々な情報の取り方があると思います。今は何も分からないでしょう、いずれにしても。何も分からないものですから。それは非常に困ったなということではないでしょうか。
記者 民主党が今回の総選挙で、世襲問題を対立軸の1つにしようとしているみたいなのですけれども、知事ご自身は、この政治家の世襲というものに対してはどういうふうなお立場でいらっしゃいますか。
知事

私自身がこの世襲問題の渦中にいないものですから。かつ、その議論で言えば、例えば首長の候補者に、仮に2世、3世という人が出てきたらどうするかですとか、そういう議論がもう少し身近にあればまた、あれかもしれませんけれども。

色々な議論があると思います。世襲だから全部いけないというふうに一律に言えるかどうかという問題もありますし、一方で、やはり政治の門戸が広く色々な方々に開かれていくということも大事ですから、最後はそこのバランス論だと思います。

記者 今、岐阜県内の自民党の衆議院議員、小選挙区に出られる方は皆さん、世襲の方なのですけれども、これはバランスが取れている状態だと。
知事 というか、候補者が世襲の方しかいないというわけではなくて、色々な方が色々な党派から出られて、その中に世襲の方もおられて、そして結果的にその世襲の方が当選されているということで、選ばれた結果ですから。
それは、国民というか県民が選択した結果ですから、それを尊重するということではないでしょうか。
記者

もう1点なんですけれども、今、マニフェストを各政党が作っていますけれども、前回、民主党がマニフェストを作って、ほとんど実行できなかったんですけれども。

一方で知事ご自身は、最初の選挙からマニフェストに数値目標は入れないということをやっていらっしゃいます。マニフェストのあり方みたいなものについて、知事はどういうふうにお考えなのか、お伺いしたいのですが。

知事

というか、私は1回目は入れていないのです。と申しますのは、まだ県政に携わっておりませんでしたし、しかも40年岐阜を離れておりましたので、実態が分からない中で安易に目標値を出しても、いかがなものかという思いがありましたものですから、1回目は数値目標を出しておりませんけれども、2期目の時にはいくつか、これを目指そうというふうに見定めたものは出させていただいております。

ですから、マニフェストで数値目標を出さないというふうに割り切っているわけではないですし。それから3期目に向けても、今、ある程度は数値目標も、そんなに沢山ではありませんけれども、出すことも考えております。

ですから、頭ごなしに、数値目標は全て要らないとか、何が何でも数値化しなければいけないとか、そういうふうに考えているわけではありませんし。そういう数値目標があって、それを目指すというアプローチが分かりやすいと思う時には、それが導入されてもいいと思います。
前回もマニフェスト選挙などという言葉もずいぶん流行りましたし、マニフェスト、マニフェストということを言われたものですけれども、今回はちょっとその逆の雰囲気もありますけれども。あまりぶれる必要もないので、政治家として、あるいは候補者として、選挙民に何を訴えていくかと、どういう表し方が説得力があるかと、支持を得ていくかということだと思いますし。できるだけ分かりやすく、目標値も含めて出せるものは出したらいいと思います。

ただ目標値はあくまで目標値ですから、実際にやってみて事情の変更もあるでしょうし、思いがけないことも起こるでしょうし、そういうことがあれば今度は、どういう理由でこの数値がうまくいかないのかということは率直に議論したらいいと思いますし、修正もされたらいいと思います。

ただ前回の政権交代選挙は、確かに数字が圧倒的に強いインパクトを持ったが故に、色々な今、批判もあるのではないかと思います。私は白か黒かということではありません、そういう意味では。

記者 今回の衆院選なのですが、いわゆる第3極の中で、維新の会が今後、全国的に候補者を擁立すると思われるのですが、知事のご所感で、今までその、橋下さんの維新八策ですね。そういう政策を掲げて、それに賛同するものをというふうに募っておられるのですが、知事の維新八策に対するイメージですね。どんな印象を抱かれているのかというのをお伺いしたいのですが。
知事

イメージと申しますか、そう特に変わった印象は持っておりませんけれども。橋下さんなりの国家運営ということで、特に骨太なところで、どうしてもここは変えたいと、これがネックになっているというところを強く打ち出されているというか。

彼の場合、非常に、個別具体的な分かりやすい政策にぐっと突き進んでいく場合もありますけれども、他方で、そういう政策を1つ1つやることよりも、制度・仕組み・ルールを根本から変えるほうが先であると。そのほうが有効であり、かつ迅速に物事が進むと考えると、むしろいきなり制度論に入りますよね、根っこからの。その辺りの組み合わせの妙が、この橋下さんの打ち出し方の、彼らしいところだと思いますので。
そういう制度論でいく、しかも彼の制度論というのは、もう根っこのところから、中途半端ないじり方ではなく根っこからいじろうという、変えていこうという、そういう制度論と、それから思い切った政策論と。その辺りを、私自身は関心を持って見ております。色々な、人それぞれに、色々な手法、スタイルがありますから、橋下さんならではのスタイルではないかと思って眺めております。

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