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知事記者会見(平成24年8月7日)

記事ID:0009072 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成24年8月7日(火曜日)午後3時00分

知事 たくさん資料をお配りしてありますが、まずお配りしていないもので一言申し上げたいと思っております。今日午前中ですか、関係閣僚会議というものがありまして、例の災害廃棄物の広域処理に関する処理工程表と申しますか、これが示されて、議論されたといいますか、方向性について、政府として一定の方向を出されたということでございます。

これを見ますと、まだ私も直接見たわけではないのですが、かなり必要広域処理量が減少してきているという話と、かなりもう既に受入実績がある自治体の協力や、あるいは既に調整中のところとの議論の進展で、かなりのことが進んでいると。そういう中での工程表ということのような印象を受けます。

具体的に、岩手県の場合は、まずかなりクリアにおっしゃっておられまして、既に調整済みのものも含めて、物事が進んでいくと、むしろ前倒しも含めた目標期間内の処理が可能になったということでありまして、従って、「原則として」というふうに断ってありますけれども、新たな受入れ先の調整は行わないで、既に調整中の広域処理の実現に全力を挙げるということで、可燃物と木くずについては順調にいけば前倒しも可能だと、こういうことでございます。

それから不燃混合物につきましては、岩手県内における復興資材としての再生利用と、セメント工場での受入れを調整しておりまして、従って新たな受入れの調整は行わないと、県内における再生利用等に全力を挙げると、こういうことでございました。

それから若干量ではありましたが、漁具・漁網というカテゴリーがございまして、これは岐阜県の場合にはそういう海辺で海洋漁業をやっているわけではありませんので、あまり直接ビビッとこないと思うのですが、漁具・漁網については、もう少し新たな受入れ先との調整もやりたいというようなことでございました。

それから一方、宮城県でありますが、これも大幅に要処理量も減った中で、可燃物については、目標期間内の処理実現を目指している状況にあるもので、今後新たな受入れ先の調整は行わない、調整中の広域処理の実現と、それから受入れ実績のある自治体との調整で足りると、こういうことでございますし、木くずについては、燃やすのではなくて再生利用という受入れ先に限定し、かつ近県での受入れを優先して調整を行っていくということでございます。

ただ、不燃混合物については、この不燃混合物というのは、要するにコンクリートがらとかアスファルトがらとか、その他津波の堆積物とか、そういう類のものだと思いますが、これについては新たな受入れ先との調整が必要だと、こういうことを言っておられますので、こうした政府ベースでの議論を受けて、恐らく環境省なり何なりから各県に然るべき話があるのではないかと思います。そもそも総理大臣のお手紙から始まったような話ですから、何らかのことを言ってこられるとは思いますが、どうもこういう資料から拝見しますと、木くず・可燃物を本県に要請するというようなことは、どうもなさそうな感じがいたします。

それから不燃物につきましては、そもそも私どもも、木くずの燃焼ということを前提にこれまで検討してきておりますし、前々から申し上げておりますように、最終処分場も乏しいわけですので、不燃物をわざわざ岐阜まで運んでくるというようなことは、ちょっと考えられないのではないかなということでございます。
いずれにしましても、今日の処理工程表が出た段階での印象でございますので、今後政府からどのようなお話があるか、よく見守っていきたいということでございます。これが1つであります。

それから、お配りした資料に関してたくさんございますが、ほとんどぎふ清流国体・ぎふ清流大会絡みなのですが、順次申し上げますと、1つは、今週8月10日(金曜日)から、県庁の外壁に巨大な両大会の懸垂幕を設置いたします。あるいは9つの総合庁舎でも同様に懸垂幕を設置いたしております。それから県庁舎の屋上に、県旗と日の丸と併せて国体旗も掲揚するということにしたいと思っております。
どうも、昭和40年の岐阜国体開催直後の昭和41年2月にこの建物が竣工しておりますので、46年の歴史の中ではこの懸垂幕は多分、大きさにおいては最大の物であろうというふうに、うちのスタッフは言っておりますけれども、強くアピールをしていきたいということでございます。

それから、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会の開会式・閉会式のプログラム、それから出演者の決定、それから総合リハーサルの開催についてということでございまして、今回新たに、岐阜県出身の俳優であります伊藤英明さん、演歌歌手の石原詢子さん、ソプラノ歌手の國光(くにみつ)ともこさんと、このお三方の出演が決まりました。

伊藤さんは岐阜市のご出身で、この夏も主演の「海猿」の映画が大変ヒットしているということで、人気の俳優さんでございますけれども、ぎふ清流国体の総合開会式の中での、いわば見せ場であります式典前演技の中で、全体をこう、ナレーターと申しますか、「清流の国ぎふ」の魅力をPRしていただく案内人ということで、パフォーマンスをしていただこうということであります。

それから石原詢子さんは池田町のご出身でございますが、岐阜県の「飛騨・美濃観光大使」第1号でありまして、既に紅白歌合戦、その他活躍しておられますけれども、ぎふ清流大会の開会式の中で国歌を独唱していただくということでございます。石原さんは、もともと詩吟の出なのですね。詩吟から演歌のほうに転じられた方でありますし、それから平成16年の元旦に、天皇杯の全日本サッカー選手権大会の開会式で、やはり「君が代」を独唱しておられるということでございまして、素晴らしい声が聞けるのではないかと思っております。

一方、國光ともこさんは岐南町出身のソプラノ歌手でございまして、海外での声楽コンクール入賞ですとか、日本モーツァルト音楽大賞での大賞受賞ですとか、日本だけではなしに、世界的に大変評価が高い方でございまして、平成17年に県民栄誉賞も受けておられます。國光さんには、ぎふ清流国体の開会式の国家独唱ということをお願いしようということでございます。

明日8日(水曜日)には國光さんの記者会見、それから14日(火曜日)には石原さんの記者会見の場を用意しておりますので、それぞれの思いを語っていただけると思いますし、また伊藤さんにつきましても、今、ご本人とそうした機会を設けるべく日程を調整しているところでございますので、決まり次第またご連絡いたします。

あと、主なプログラムとしては、このお手元の資料の、A3の物を開いていただきますと、国体の総合開会式、オープニングプログラムが2時間50分、それから式典前演技が約30分、それから厳密な意味での開会式が50分強ということでございます。オープニングでは、様々な県の伝統・郷土芸能、スポーツなどを通じておもてなしを楽しんでいただくということでありますし、それから式典前演技では、「清流の国ぎふ」というものを、四季折々ということで演出をしていくと。序章から第1章、第2章、第3章、最終章ということで、最後は清流を表す川の流れを出演者で作った上で、由紀さおりさん、そして宗次郎さんのオカリナ演奏、それから伊藤さんのご案内で、最後に心をひとつに「ふるさと」を合唱するという予定でございます。

それから「清流こよみぶね」あるいは「ギフとフラッグ」といったものも、この式典前演技に登場するということであります。
それからこの両大会の開・閉会式では、延べ17,400人の県民の皆さんに出演をしていただくということでございます。まさに県民総参加ということであります。

それで、8月18日(土曜日)と19日(日曜日)に、ぎふ清流国体及びぎふ清流大会の(開・閉会式の)本番さながらの総合リハーサルを行います。どなたでもおいでいただけますので、今、募集をしておりますけれども、このご案内というかこの紙がありますが、募集をしておりますので、是非おいでいただければというふうに思っております。

それから2番目は、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会を契機とした障がい者の社会参加に向けた取組みということでございます。お手元に資料がございますけれども、ぎふ清流大会の競技開催場所、それからそれらの場所で、広く言えばバリアフリーの整備を「障がい者にやさしいまちづくり」ということで、大会開催中のみならず終了後も、障がい者の方々が利用しやすい公共施設にしていくということで、バリアフリーの整備を進めていくということであります。ここに書いてございますように、トイレの改修、スロープの改修、更にはiPad(アイパッド)を聴覚障がい者用の情報提供ツールとして導入いたしますけれども、これを大会終了後も公共施設で聴覚障がい者に安心して使っていただけるような、コミュニケーションツールとして利用できるようにしていきたいと思っております。

それから9つの開催市町には、色々な機会に障がい者スポーツを受け入れてもらうように話をしておりますが、例えば山県市での10月のふるさと栗祭りですとか、揖斐川町の11月のいびがわマラソンですとか、そういった地域の交流イベントで、今回整備したリフトバスですとか車椅子、情報支援端末、そういったものを活用した障がい者の参加促進を進めていきましょうということでございます。

岐阜県身体障害者福祉協会が中心になって、車椅子のまま乗り降りできるリフト付きの大型バスを、補助金を使っていただいて導入していただくということになっております。

それからもう1つは、(資料に)この絵と解説がございますけれども、障がい者の授産施設で両大会のお土産商品を開発していると。この前、県庁にも持ってこられましたけれども、13の施設が共同で、ミナモをパッケージにデザインした商品を12種類開発していただいておりまして、これを色々な会場でもう既に売り始めておりますけれども、なかなか売り上げが好調だと聞いております。

これからふれあい福寿会館、ソフトピアジャパン、日本昭和村等々、あるいはカタログによる通信販売ですとか、多面的にやっていきたいと思っておりますし、両大会の開催中は岐阜メモリアルセンター内の「ミナモ広場」ですとか各競技会場ですとか、色々な所で販売をしようということでございます。県産の授産製品の魅力をこの際に発信していこうということで、そういうブランド力の向上ですとか、あるいは障がい者の社会就労促進といったことに繋がっていけばと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

それからもう1つ、道路の参考資料がございますが、両大会にも関連するということですけれども、国体前にいくつかの道路が開通見込みになっております。
先だって下呂市で「ささゆりトンネル」が開通されましたけれども、今度8月22日(水曜日)に、一般国道417号の岡島橋が完成をいたしまして開通いたします。これは、今の橋は昭和14年に造ったもので、もう73年経って老朽化が進んでいると。大型車のすれ違いが非常に難しいということで、その上流側に付け替えたものが設置されるということでございまして、8月25日(土曜日)の揖斐川町の炬火リレーで、炬火ランナーに通ってもらうというようなプランもございます。

それから国道248号の関バイパスですが、関市街地の渋滞解消や東海北陸自動車道の関ICへのアクセスの向上ということで、平成6年度からしてきておりますが、これがようやく残りの3.5kmが完成して開通するということでございます。これによって、関市内の国道156号から美濃加茂市、可児市を経由して、多治見市内の国道19号まで一気通貫で繋がるということで、中濃から東濃にかけての産業・観光交流の活性化につながるのではないかということを期待しております。

それから都市計画道路として、新所平島線(徳田工区)というものがございますが、これは県道岐阜岐南線、岐阜市南部の東西の幹線道路でございますが、現在、片側1車線で名鉄・JRの踏切を通っているということで、慢性的な渋滞になっておりますが、ここの1.1kmの工事が完成いたしまして、4車線化をし、名鉄との踏切が立体交差されるということで、かなり交通の円滑化が期待できるのではないかということでございます。

それから最後に、東海環状自動車道の大垣西ICから養老JCTですが、これが9月15日(土曜日)から開通するということで、基本的には6kmでございますが、西回り区間としては初めての開通でありますし、名神高速に西濃が繋がるということでございまして、大きなインパクトになると同時に、西回りを更に、北へ南へ繋いでいくという1つのとっかかりになるのではというふうに思っております。

この他、若干いくつかの道路の開通がありますが、そのようなことで、国体前にできるものはやっておこうということで、進めてきたものが完了するということでございます。私からは以上でございます。

記者 先程のがれきの件なのですけれども、岐阜県としては現段階では、もうがれきを受け入れることはないであろうという、そういうお考えだということでよろしいでしょうか。
知事 国及び宮城県なり岩手県の方針が明らかにされたわけですし、「原則として」とか「当面は」とか、色々と修飾語はありますけれども、今すぐ岐阜県に、こういうものをこれだけの量を処理してもらえないかというような要請はどうもなさそうかなという感じでして、ただいずれにしましても、工程表が政府として確認された以上、やはり各県に何らかのお話があるのではないかと思っておりますので、まずはそれをお待ちするということかなと思っております。
記者 次期知事選までもう半年を切っておりますけれども、知事ご自身、3選についてのお考え、どうお考えになっておられるのか、出られるのか出られないのか、それをお聞かせいただけますか。
知事 前にもこの場で同様の質問がありましたけれども、私自身としては、まずは今、国体の成功ということで全力投球をしておりますので、その国体が終わったところでよく考えたいというふうに思っております。

全国植樹祭、全国豊かな海づくり大会、国体と、「清流の国ぎふ」づくり3部作と、うちのスタッフの連中は皆言っておりますけれども、そういう流れの中で、岐阜県のあり様ということで色々なことをやってきまして、これは1つの区切りでありますし。それから、行財政改革アクションプランが今年度3年目ということで、巨額な歳入欠陥が生じるという事態も何とか乗り越えつつありますし、それから今、県債を発行しようにも必ず総務大臣の許可が要るという起債許可団体になっておりますけれども、これもこのままいけば、間違いなく、平成25年度末には脱せられるのではないかということで、財政的にも色々とやってきたことが1つの区切りに向かっておりますし、それからそういう中で、長期構想、ちょうど真ん中に差し掛かるものですから。

財政にせよ、それから政策にせよ、あるいは広い意味での岐阜県づくりにせよ、1つの区切りに来ているところでございますので、その辺りも含めて、国体をまず終えたところで熟慮したいというふうに思っております。

記者 原発についてなのですが、国、それから国会等の調査報告結果が出て、更に将来の原発比率をどうするのかというような国民の意見の聴取ですね、あちらのほうも終了して、あくまでこれは、そこに参加されて発言を希望された方の割合ということですけれども、7割がゼロという、圧倒的にゼロを望む声が他の選択肢よりも多かったというような中で、改めて知事ご自身のお考えとして、将来のそのあり方としてどうあるべきなのか、敢えて今回、政府は0%、15%、20〜25%というふうに選択肢を示していますけれども、知事ご自身のお考えとしては、どうお考えになっておられるのか、それをお聞かせください。
知事 まず、いつも申し上げておりますけれども、今、政府のエネルギー政策、日本国のエネルギー政策というものは白紙状態というのが公式見解ですから、今、白紙なのですよね。

この状態をなお続けるというのは、色々な意味で、整合性のある政策、エネルギー政策、環境政策、あるいは石油輸入政策、原子力の安全政策、色々なところに響いてきますので、これはできるだけ早く、国として考え方を整理しないと、色々な手がなかなかスムーズに打っていけないと、どちらを向いてどう走っているのかというようなことが分かりにくいわけですので、速やかにということを申し上げているわけなのですが、今回8月末までにはと言っていた話が、どうも先送りをされると。

いつまでにどうするのですかということが、またしても今、不透明になってきておりますので、これは国の責任としてはいかがなものかなというふうに思います。

それから、恐らくかつてのような原発のウェイトを高めていくという政策は取りようもないと思いますし、それから色々な事故調査委員会の報告書も出ましたので、それが全部出揃った段階で、何が明らかになって、なお、これから更に調査分析をしなくてはいけないものは何かと、そういうことを踏まえて、原子力規制委員会、安全規制体制がどう確立されるのかという辺りが急務でありますし、一方で、安全対策をきっちり立てると同時に、では原発のウェイトをどうしていくのかと。

それに伴って、地球温暖化も含めまして、環境対策なり、関連する波及のあるところをどう考えるかですとか、原発に代わるエネルギー源は、どういうスケジュールで誰がどのように供給を担保していくのかですとか、そういったことをずっと詰めていかないといけないわけですので。
なかなかそこに取り掛かっていかないと申しますか、この状態が続くのは私は好ましくないだろうというふうに思っておりまして、そういう意味で、政府として責任のある形で、多元連立方程式の解を出していただきたいというのが基本的な立場でございます。

記者 知事ご自身については、原発比率については何%くらいが。
知事 数字を私自身の立場で、これが良いとか悪いとか言うことではありませんけれども。
何と申しますか、まず安全性の確保、どういう体制で、これもつとに申し上げておりますように、今は行政指導しかやっていないわけですので、新しい安全規制体制はいかなるものかと、どういうふうに進めていくのかということをきっちり納得できるように、明らかにしながら、その下で原発が、恐らく今、大飯原発以外は止まっているわけですから、この状態で、かつ大飯原発も13か月経つとまた点検に入るわけですよね。来年の夏には止まるわけですから、今までのルールですと止まるわけですから。

その辺りの安全と、再開というものをどう考えるのかということを前提にしながら、どの程度の比率を、例えば5年後、10年後、30年後、更には50年後と、長期的な戦略を立てていかなくてはいけないので、そこのところを明らかにするのは国の役割だろうというふうに思っております。

記者 FC岐阜の支援についてなのですけれども、今どの程度のところに来ているのか、支援策の取りまとめ状況を教えてください。
知事 毎月のように資金ショートの懸念がある中で、6月は何とか凌ぎました、7月も何とか凌ぎましたという状態の中で、1年間見通すと1億5千万円足りないということが確認されたわけですから、その1億5千万円をどう調達するかということで、これはもう民間の皆さんで、色々なところに働きかけをして、何とか埋めようではないかということでやっていただいておりますので、その結果をお待ちしているということですけれども、他方で8月末に近づいてまいりますと、8月末の資金ショートをどうするかという問題が生じますので、これはこれで乗り越えていかなくてはいけないと。

ですから、1億5千万円すんなり集まれば、これで全部、今年は大丈夫ですよというシナリオが書けますし、なかなかそうもいかなければ、8月末をどう乗り越えるか、8月末を乗り越えたら9月末をどう乗り越えるかということで、凌ぎながら、何とか、岐阜県にとっては大事なFC岐阜を、どう経営再生させていくかと。

先週の週末のホームの試合も8,000人を超えるお客さんが集まりましたので、これは多分、過去最高かどうかちょっと私は自信がないのですが、最大級のお客さんの入りだと思います。ちょうど今、国体で色々な所を工事をやっていますので、そういう部分にはお客さんは入れませんので、そういう部分を除きますとほぼ満員というような状態だったというふうに聞いておりますけれども、それだけやはり、FC岐阜に対するサポーターの思いも強いのではないかということを感じております。

何とか存続の道を探っていきたいということで、今そういう、確認したことについて努力していただいておりますので、それを見守っているということです。

記者 1億5千万円はどの程度、今のところ。
知事 まだちょっと具体的な数字の報告は受けていないのですけれども、確定的なものとしては聞いておりませんけれども、とにかく1億5千万円いるということについては確認済みですから、それをどうするかということだと思います。
記者 がれきの問題なのですけれども、受け入れの要請はなさそうだということなのですが、これを持って県としては受入れの検討を終結させるということでよろしいのかということと、そうは言ってもこの間、県、国の説明会から始まって、現地の視察と、多大なエネルギーとコストをかけてきたと思うのですが、結局、それで何も要請もないということですけれども、この一連のがれき騒動というのは何だったのかと、知事の総括・評価をお聞かせください。
知事 まず先程も申し上げましたけれども、まだ国から私どもに正式にお話がありませんので、今回の工程表を踏まえて、何らかの意思表示があると思いますので、まずそれをお待ちするということです。その内容を見た上で、判断をさせていただくということですけれども。
ただ、今回の数字を見る限りは、どうも、新しいところに要請しなくても目標期間内にできると、あるいは岩手県などは前倒しでできるということも書いてありますので、多分要請はなかろうなと思っているのですが、いずれにしてもまずはお待ちしているという立場です。それ以上のことはまだ、今日の段階ではどうするこうするということは申し上げることはないと思います。

非常に困難な状況の中ですから、やむを得なかった面もありますが、全都道府県に総理大臣や環境大臣から、非常にざっくりした形でご依頼が一方であって、他方で、このままいくと処理に宮城県は19年かかると、岩手県は11年かかると、この状態は放置できないということでご要請があったわけですけれども、その、当初言われていたがれきの量が、2度にわたって、実はそれだけの量ではなかったということで、かなり下方修正をされております。

宮城県の場合には、当初おっしゃっておられた必要量の大体、今3分の1くらいですよね、今言われているのは。その3分の1を前提に判断をしておられるし、それから岩手県も、一旦増えたようなことをおっしゃっておられたのですが、結局またそこから3分の1ということで、もうほとんど県内中心でいけそうだということでございますので。

こういうその、そもそも災害廃棄物がどのくらいあって、汚染状況がどのくらいで、どういう地域のどういうがれきを、どういうふうに運ぶのが最も合理的か、望ましいかというような、何と申しますか、戦略的な見取り図が結局無いままに、できるだけの協力をしてくれという話で、私どもも現地にもミッションも出しましたし、環境省から官房長以下、説明に来ていただいたりしておりますけれども、だいぶそういう意味では前提が変わってきておりますし、あまりシステマティックに物事が動いてきたという印象はないですね。

記者 改めて企業誘致の状況をお伺いしたいのですが。昨年は暦年でかなり好調でしたが、今年は上半期終わりました。今、知事が把握している中で、去年と比べてというか、県への企業誘致の状況を、どういうふうに要因を、現時点で知事が把握しているところを。
知事 東海環状自動車道東回りができて、平成17,18年、19年と大変な勢いで立地件数が伸びていって、その後リーマンショックでがくっと落ちて、そこから東日本大震災にも関わらず岐阜県の場合には、また右肩上がりになってきているわけです。その結果として、昨年は非常に伸びが、全国的に見れば非常に顕著なところであったということであるわけですけれども。

まだ具体的な数字はいただいておりません。個別に、どこでどういう企業の手が上がった、打診があった、決まったということをばらばらと報告は聞いておりますけれども、基本的に昨年の勢いが今年も続いているというふうに、私自身としては思っております。
やはりベースとして、交通の要路にあるということと、そのためのインフラ整備も着々と進んでいるということと、それからワンストップでかなり丁寧な誘致活動をやってきているということと。

それから後は、やはり安全・安心ということで、ちょうど東海・東南海・南海の大震災についての色々な想定図がありますよね。あれを見ますと、東海環状自動車道が、あの大災害を被るであろう所の外側に、こうぐるっと一回りしているわけですね。そういう意味で、より安全なバックアップ的な機能も含めた地域だという評価もありますし。東海北陸自動車道も4車線化がいよいよもう工事が、白鳥から飛騨清見まで始まりますし。

それから私も、1回きちんと数字を整理したいと思っているのですけれども、この1年、1年半の間に、太平洋側から日本海側へ、物流・人の流れ、あるいは企業の流れが急速にシフトしているという、そういう報告を色々受けておりまして。端的には、例えば酒田とか新潟とか伏木富山港とか敦賀ですとか、東北から北陸の日本海側の港の扱う荷物量が非常に増えているということを、色々言われておりますし。

それから、船便の場合には釜山(プサン)がハブになっておりますので、日本海側から釜山まで運んで、そこから北米へアジアへと、あるいは中国へと、ロシアへという辺りが、非常にウェイトがどんどん上がってきているということもありますし。
そうなってきますと、岐阜県というものはいわば、太平洋側と日本海側の真ん中にあるということで、色々な意味で評価されやすい環境にあるのかなという感じもしておりますし、その辺りは非常に興味あるところです。

それから今後、東海環状自動車道西回りが着々と進むであろうと。それからリニア中央新幹線も進むであろうと。北陸新幹線が金沢から敦賀までやってくるということで、日本海側と太平洋側との連携とかですね、ますます重要になってくると思いますので、そういう意味で、岐阜県の魅力をアピールしていきたいと思っております。

それから、経済産業省の統計はほとんどが工場の立地なのですが、例えばトヨタ系の巨大なテストコースですとか、アマゾンの巨大な物流基地ですとか、あるいは研究・研修施設ですとか、そういったものはあの統計には表れてきませんが、そういったものだけでも実は工場立地面積よりもはるかに多いのですよね。

ですからそういった面も含めて考えますと、非常に積極的な投資が行われつつあるということで、我々としては大変歓迎しているところですけれども、この手を緩めないで積極的にやっていきたいと思っております。

記者 オスプレイについて2点お願いしたいのですけれど。以前知事が、まだ岐阜県を通る飛行ルートというのは県としては確認していないという話を前されていたと思いますが、その後、県として何か把握された状況がおありかどうか。
もう1点は、オスプレイの低空飛行訓練について、知事の見解・評価を。
知事 その後、折に触れて、自衛隊には、あるいは防衛省には確認をするということはやっておりますけれども、特に変化があったという報告はありません。

それから飛行につきましては、何と言っても安全第一ということですし、その安全性についてきちんと国民に説明をしてほしいというのが、全国知事会全体の総意でもありますし、私も同じ考えでありますので、まだそういう意味での説明が足りないのではないかというふうに思っております。

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