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知事記者会見(平成21年8月21日)

記事ID:0000089 2015年9月10日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成21年8月21日(金曜日)午後3時

知事

私の方から「飛騨・美濃じまんプロジェクト」関係でいくつか動きがありますのでご紹介したいと思います。

一つは、明日正式に発表させていただきますが、第2ラウンドの「じまんの原石」を決定するということであります。昨年は27件の「じまんの原石」を選定して、そのうち「岐阜の宝もの」が1件、「明日の宝もの」が4件ということであったわけですが、今年度は571件の応募の中から17件の「じまんの原石」を選んでいただきました。明日、それぞれにプレゼンがあり、審査委員会の講評があり、いろいろご披露させていただきますので、それをまたフォローしていただければありがたいと思います。

この資料の2ページ目にありますように、「岐阜の宝もの」の認定基準として、「新しいタイプの観光資源としての魅力」それから、「オリジナリティ、永続性」「リピーターにもっと知りたい、もっと感動したいと思わせる内容」「他の観光資源との連携の可能性」「現地の受け入れ体制、やる気」といった点を多面的に検討した上で決定しました。

次のページに17件それぞれについて「審査評・認定委員会提案」というものがありますが、昨年に比べますと、繋がりと言いますか、いろいろな観光資源を繋ぎ、そのつながりの中に魅力を浮き上がらせていくという意識が昨年以上に進んでおります。

昨年は、一点一点、一つ一つ、「ここにいいものがあるよ。」という、手の挙げ方でしたが、今年は一段進歩した形で、各地で取り組んでいただいているのではないかと思います。

たとえば、中山道のつながりがありますし、大垣市ですと4つも挙がっておりますが、いずれも水に係わりのあるプロジェクトですし、養老鉄道とのつながりというのもあります。それから、2番と8番はいずれも中山道の関連ですし、あるいは12番は多治見市、土岐市に亘る美濃焼のつながりです。もう一つのカラー判の資料、これは明日のミーティングの資料ですが、ここにもう少し分かりやすく記載してありますので参照いただければと思います。

今後は、来年の3月までの間に17の「じまんの原石」についていろいろと、さらに評価を進めていって、「岐阜の宝もの」ないしは「明日の宝もの」をまたこの中から選んでいくというプロセスに入ります。それから昨年度選ばれた「じまんの原石」、あるいは昨年度選ばれた「明日の宝もの」の中でこの一年間、どのくらい磨きがかかったかということも審査員の方々が審査をして、場合によるとその中からまた新たな「岐阜の宝もの」が生まれてくるかもしれない、ということでございます。

昨年は、「小坂の滝めぐり」が「岐阜の宝もの」の第1号になりましたが、その後観光客も急増しておりますし、地域挙げての取り組みも進んでおります。龍の瞳とかケイちゃんとか下呂温泉などの組み合わせの中で、あの地域を盛り上げていこうという動きもございますし、そういったことが他の地域に大変刺激になっているのではないかと思います。というわけで、第2号、第3号の「岐阜の宝もの」を目指していただければと思っております。

それから、飛騨・美濃じまんの海外展開ということで、8月31日から9月3日まで、横井副知事をヘッドにシンガポールに岐阜県を売り込もうということで、考えております。

岐阜県内の水の関係者、旅館・ホテルの関係者、旅行業者、あるいは市町村の関係者、それからJAをはじめとする農産物の関係者など、おそらく14人ぐらいのチームになると思いますが、参加していただきまして、お手元の資料にありますようにシンガポールで精力的に交流会、商談会、あるいは観光セミナーを行います。

さらには、現地の大手の旅行会社でありますとか、観光関係の企業、シンガポール航空などを訪問して岐阜を売り込んでいこうということで、お手元の資料にありますように今回は、観光と食とモノを一体化した「岐阜県ブランド」というものを海外に発信していこうと考えております。

昨年、香港で飛騨牛をはじめとする農産物、あるいは水のトップセールスを行ってまいりましたが、それに続く第2弾ということで横井副知事をヘッドにいってもらおうということでございます。シンガポールは非常に所得水準も高い国ですし、それから自由貿易をやっておりますので、岐阜県にとっても、モノの売り込み、あるいは観光誘客、いろいろな面で可能性の高いところではないかと思っております。

在シンガポール日本大使も私の旧知の友人でございますが、いろいろ聞いてみますと、日本の製品に対する信頼、安全・安心ということに対する評価は非常に高く、日本食についての関心も高いようです。また、日本への観光については、従来の東海道、北海道ということに加えてさらに新しい観光地に関心があるということで、いろいろと下調べをしておりますが、手ごたえを感じておりますので、今回のミッションがさらに大きく岐阜県のPRにつながればと思っております。

それから、ちょうどこの8月31日の直前ですけれど、NATAS(ナタス)というシンガポール最大の国際見本市がありまして、5万人を超える大変大規模なものでございます。シンガポール大手の旅行会社のほとんどが参加するものでございます。そこに岐阜県もブースを出してアピールをしようと、その流れの中で横井副知事以下のミッションをやっていこうと、こんなことでございます。

今回は横井副知事に行ってもらいますけれども、いずれまた機会をみて年内に、私自身のトップセールスも考えたいと思っておりまして、いろいろと準備を進めたいと思っております。

それから、3番目が、米国に販路を持っている、日本人が経営している貿易会社のとの商談会に岐阜県の企業に参加していただこうという案件でございます。11月の5日、6日の2日間、岐阜市内において、米国に進出をしたいという関心のある岐阜県の中小企業の方々においでいただいて、お手元の資料の下の方にございますけれども、イースタンアクセント社、東京共同貿易株式会社という2つの会社の方々から、現地のニーズでありますとかいろいろな面から、海外に売り込む指導をしていただこうということであります。明日から募集を受け付けますので多くの企業に手を挙げていただいて積極的に参加していただきたいと思っております。

実はこの資料の2ページ目の下の方にありますが、今年の7月に私ども「岐阜県地場産品海外販路開拓促進協議会」という地場産業の海外進出をサポートするための協議会を立ち上げておりまして、この協議会のいわば具体的な初仕事としてこれにまず取りかかるということで、今後この手の試みを次々とやっていきたいと思っております。

このイーストアクセント社というのは村松さんという方が経営しておられまして、30年近くアメリカで卸しをやっておられます。今岐阜シティ・タワー43のにぎわいづくりということで、この7月、8月とテコ入れさせていただいておりますけれども、これもこの方にプロデューサーとしてご指導いただいております。

それから、東京共同貿易株式会社の方はニューヨークにショールームを持っておりますし、北米に9カ所の拠点がありまして、日本の食品とかレストラン用品といったものをアメリカに輸出しておられます。そういう流れの中に岐阜県の地場産品を持っていければということでございます。

県内企業はやはり中国をはじめとするアジア市場、あるいは米国市場に大変関心がある中で、現地に信頼できるパートナーが欲しいとか、あるいは現地のニーズについてもっと取り組んでいきたいというのがありますので、うまくマッチングができればというふうに思っております。こういう試みの第一段ということでございます。

それから、もう1つは特に資料はお配りしておりませんけれども、先般の6月補正予算の議論の中で県の制度融資について、雇用維持に努める事業者の下支えをするとか、連鎖倒産の未然防止をするとかいう観点から、この制度融資の雇用支援枠と関連倒産防止資金に関しては、信用保証料を全額補給する、ゼロにするという制度を7月9日から立ち上げました。

これが大変好評で予想を大幅に上回る申し込みをいただいておりまして、とりわけ雇用支援枠につきましては取扱いを一旦停止せざるを得ないほどの急速な申込状況でございます。予算にも一定の限度がありますので、私どもとしては、改めていろいろと分析等を行った上で、比較的リスクの高いと言いますか、今回の制度をより必要としている事業者に対象を絞って、融資条件の一部を見直して、9月1日から再開をしようということでございます。

特に雇用支援枠につきましてはそういうリスクの面と、融資限度額を2000万円にさせていただいて再開をするということでございます。大変申し込みが多いということ自身、この制度の意義があるということでありますけれども、この制度を特に必要としているところにある程度重点を置きながら運営していきたいということでございまして、詳細は商工労働部の方でまた説明させていただきますので言っていただければと思います。私の方からは以上です。

記者 衆議院選挙が公示されまして、各社の世論調査が出てきたところですけれども、傾向を見ると民主党が300議席獲得する勢いで、政権交代のトレンドがかなり大きく示されているのですが、それに関連して、2つ質問させていただきます。1つは、そういうトレンドについてどう思われるかということと、もう1つは仮に民主党が政権を担当した際に、地方自治体、県を含めて、どのような影響があるとお考えですか。
知事

前者のご質問は各メディアでいろいろ調査をされた結果だということで、私としては丹念に読ませていただいておりますけれども、選挙までまだ日程もありますし、大いに関心を持って見守っていきたいということでございます。2番目は、前回も申し上げましたけれども、今回、各党が特に地方分権についていろいろなマニフェストで提案しておりますし、地方分権の項目以外にも、少子化、子育て、農業、医療、介護とかいろいろな分野で様々な提案が出ております。

そういった各党のマニフェストを私どもとしては丁寧に読ませていただいて、そういうものがそれぞれ実行された場合に、国の全体の政策あるいは予算がどういう形になって表れてきて、またそれらが地方の行政、予算の枠組み、いろいろな面でどういう影響があるかというようなことを、今、静かに勉強をさせていただいているということでございます。そういう意味でマニフェストを分析しながら、私どもとしては、眺めさせていただいているというわけでございます。

記者 今のことと関連になるかもしれませんが、仮に民主党政権になった場合、民主党の場合、公共事業の中止とかを結構言っているのですけれども、岐阜県の場合、導水路の関係とかがありますし、そのあたり公共事業についての影響をどうお考えですか。
知事

ダムを中心に具体的なプロジェクトが民主党のマニフェストに上がっておりますけれども、導水路については特に触れられておりませんので、これがどういうことになるかという関心があります。

それから、暫定税率を廃止するという部分もありますが、これが2.5兆円ですから、今年度予算で言えばほとんどが公共事業に使われていますので、これがどういうことになるのか。あるいは直轄事業負担金を民主党の場合には廃止すると言っておられますけれども、そうするとその部分というのはどういうふうになるのか。これは直轄事業負担金を地方自治体としては払わなくて良いという側面と、他方でそもそも事業そのものの規模がどうなっていくかという側面があります。

いろいろな意味で各党のマニフェストを読んでみますと、これまでの政策の枠組みが変わってくる部分があります。ただ、必ずしも個別具体的に触れているわけではありませんので、どういうふうにそのマニフェストが実行に移されていくかということについては、いずれにせよ引き続き十分に注意を払っていく必要があると思っております。

仮に云々という話がありましたけれども、仮定の話を私が今コメントするのは適当ではありませんし、どの党といわず、今回はある意味ではマニフェスト選挙ですから、選挙戦の中でさらにどのように議論が展開されていくかという面を注意深く見守っているということでございます。

記者 新型インフルエンザのことについてお尋ねします。今日午前中、対策本部会議がありましたので、改めてお尋ねするということですが、国の方としても本格的な流行に入ったということを踏まえて、岐阜県の特徴として、どうも個人から集団へということで蔓延ということも懸念されるわけですが、こうした現状の中で、知事として今の現状をどのように受け止めておられますか。また、間もなく新学期が始まるわけですけれども、そういうことに向けての対応について改めてお尋ねします。
知事

今日、9回目の対策本部会議をやらせていただきましたけれども、私どもの基本的な問題意識は、厚労省で一昨日大臣が会見をされまして、流行期に入ったということを明確に仰ったということと、全国で3名の方がこの新型インフルエンザで亡くなられたということでありまして、これを重大かつ深刻に受け止めております。かつ、これは他県と同様ですが、この場でありながら岐阜県も集団感染が疑われる事例がこのところ急速に増えてきているわけですので、改めてこれからどういう対応をすべきかということで、対策本部会議をやらせていただいたわけです。

大前提は、先ほど申し上げましたように、この流行期に入ったということについて、県民挙げて、行政も学校も、あるいは様々な施設も医療機関も、県民のお一人お一人もこの問題についてきちんと正面から立ち向かっていかなければいけないということでございます。そういう意味で岐阜県としては、1つは迅速な対応がとれるような体制づくりをもう一度再確認していくということと、もう1つは的確で正確な情報が県民の皆さんあるいは各組織に流れるようにしておくこと、この2つをこれから、特に心してやらなければいけないのではないかと考えております。
対策と言う面で言いますと、やはり何と言っても、ハイリスクの方々、現に亡くなられた方が3名おられるわけですから、ハイリスクの方々に対するケアをどうしていくのかということについて、医療機関とも一緒に再度きちんとした体制を固めていくということがあります。

それからいよいよ新学期が始まりますが、この夏休みの期間ですら20校を超える学校で休部とか学級閉鎖とか、中には全校閉鎖もあったわけでありまして、これから新学期が始まる中でどのような体制、判断をしていくのかということについても改めて確認する必要があります。

それから、県民のお一人お一人もそうですし、私ども県庁自身も機能が損なわれるようなことがあってはいけませんので、職員一人一人が日々心掛けること、あるいは仮に症状が生じた時には迅速に対応できるように、そういったことについて確認させていただいたわけです。そういう意味でこれから秋に向けて大変重要な課題だと思っております。