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知事記者会見(平成21年7月28日)

記事ID:0000087 2015年9月10日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成21年7月28日(火曜日)午後3時

知事

私の方から2点、ご報告させていただきます。まず、お手元にも資料をお配りしておりますが、「第2回飛騨美濃じまんミーティング」といいますか、2回目のじまんの原石発表式を8月22日に開催します。また、それに伴って8月6日に「じまんの原石」の選定に向けたプレゼンテーション審査を開催します。

ご案内のように、「岐阜の宝もの」を選んで、そしてそれを磨いて全国に発信するということで、昨年、「小坂の滝めぐり」が「岐阜の宝もの」第1号に選ばれましたし、4件を「明日の宝もの」として選定しました。それから、将来宝ものになる十分な素材としての内容があるものとして、「じまんの原石」を認定し、昨年、第1ラウンドをやらせていただきましたが、今回はその2回目ということでございます。

毎年、8月21日が飛騨と美濃が合併して今の岐阜県となった日ですので、それに一番近い、土曜、日曜を開催日にということで、今回は8月22日(土曜日)に岐阜市内の未来会館で開催いたします。それぞれのじまんの原石のプレゼンテーションと、昨年、「じまんの原石」あるいは「明日の宝もの」に選ばれたものがこの1年間、どのように地域を挙げて磨きを掛けられてきたかということを併せて発表していただくということでございます。

今回につきましては、海外も含めまして571件の応募がございまして、これまでに圏域ごとに議論をしていただきながら、39件が書類審査を通過しております。応募者の方々は、若い人は8歳、最高齢は88歳の方まで、いろいろなご提案をいただいて、39件が選ばれたということでございます。

8月6日の案内をした資料に添付されておりますが、これらの39件について、この8月6日に審査をしてもらい、さらにこの中から絞り込んで「じまんの原石」を選び、8月22日に至るというプロセスでございます。そして、最終的に「岐阜の宝もの」の認定は今年度末を考えております。また、その時期については改めてご連絡したいと思います。

いずれにしましても、審査をしている方々からお話しを聞きますと、応募件数としては昨年より減っておりますが、むしろいろいろなつながりの中で興味深い「じまんの原石」候補が出ているということで、地域ごとに大変真剣に取り組んでいただいています。それから、1点だけ選ぶということではなく、むしろテーマ性や繋がり性のあるものを応募いただいているのではないかという話も聞いております。私も楽しみにしているところでございます。

それから、8月22日はちょうど、FC岐阜のホームゲームがございまして、ここのところ、10試合で4勝負けなし、4連勝中でありますけれども、この日に「飛騨・美濃じまんの日記念マッチ」ということで、競技場前のデッキのところで、当日発表する新たな「じまんの原石」も含めて一つの飛騨・美濃じまんの会場としてアピールをさせていただきたいと今、考えているところでございます。これが「飛騨・美濃じまん」に関する項目でございます。

もう1点は、既にご案内かと思いますが、少子化対策の新しい取り組みとして、「ぎふ子育てサポートステーション」というものを利便性の高い大型商業施設に設置しようということで、既に先週の木曜日、私もテープカットに行かせていただきましたけれども、カラフルタウン岐阜でスタートしておりますし、昨日、関市のサンサンシティマーゴでスタートしておりますし、明日は大垣市のロックシティ大垣でスタートいたします。

立地条件が良く、年中無休でかつ利便性の高い施設ということで、大型商業施設の中にお子さんの一時預かりだけではなくて、産前産後期の家事、育児支援のために人を派遣するとか、その他母子講座、あるいは父子講座、様々な子育て相談などに気軽にお越しいただけるステーションを設置するというものでございまして、NPOや民間企業に委託して実施するものでございます。

先日、カラフルタウンに参りました折に、来場されたお母さん方は「大変便利な所にできた」と喜んでおられました。加えて、大変興味深いお話として、カラフルタウンのプレジデントがおっしゃいましたが、大型商業施設に入っているテナントで働いている方々も、お子さんを預かってもらえるということで、テナントとしてもお店が出しやすくなり、いろいろな意味で優秀な人材を従業員として確保しやすくなるということで、テナントの経営者の方も喜んでおられるそうです。この試みが新しいモデルとして、広がっていくことを期待しております。

それから、その際、併せてプレジデントからあった話しとして、「最近、カラフルタウンはいかがですか」とお聞きしましたら、不況と言われている中でかなり持ち直してきており、ここのところ好調であるという話がありました。

好調であるという理由が2つありまして、1つは「ぎふっこカード」という子育てをしているお母さんにカードを渡して、それを持っていくといろいろな割引その他の恩典が得られる、買い物して恩典が得られるということですけれども、このカラフルタウンのテナント約100店舗が全部まるごと「ぎふっこカード」の対象店として今回参加されました。参加されることによって子ども連れのお客さんが急速に増えたということです。

この4月から6月の3カ月間に、1,000円買うとスタンプを1つ押し、スタンプが20個になると完成ということで、1,000円の金券がもらえるのですが、そのスタンプが20個押されて完成したものが、4月から6月で3,000枚出てきたということでございます。

1つ完成するのに2万円以上買わないといけないのですから、それが3,000枚出てきたということは、この4月から6月だけで6千万円以上の売上があるということです。これを年間に換算しますと、このままの単純計算で2億4千万円という売上になるわけなので、賑わいプラス、こんなに急速に売上が増えるとは予想しなかったほどに、好調であるということです。今回のこのサポートステーションはさらに、そういう賑わい、お子さん方を連れて安心してお出でになることを加速してくれるのではないかということです。

もう1つはやはり、今回の一連の景気対策でエコ自動車です。カラフルタウンというのは、ご案内のように大型ショッピングセンターと車の販売を合わせてやっているわけですが、車も大変好調ということを仰っておられました。

というわけで「ぎふっこカード」というものが、いろいろな意味で良い効果を及ぼしつつあるということを伺った次第でございます。
私の方からは以上でございます。

記者 昨日、民主党がマニフェストを発表しましたけれども、知事会としても特に地方分権の部分は注視していくということですが、知事として、ご感想というか、何かありますでしょうか。
知事

これからまだ他の政党も出てきますので、今日の時点でバラバラと申し上げるのもいかがかと思いますけれども。

今度の選挙は候補者を選ぶだけではなく、マニフェストというものが非常にクローズアップされていまして、政策を選ぶ、ひいては政権を選ぶ、或いは総理大臣と言いますか、国政のリーダーを選ぶという。いろいろな意味で大変重要な選挙だと言われておりますけれども、私自身も何党をどうするこうするということではなしに、それらのこと1つ1つが、地方の行政にも大きく関わってくるということで、注意深く見守っていきたいと思っております。

まだまだ30日以上ありますので、マニフェストのみならず、いろいろな観点から注意深く見守っていきたいというふうに思っております。とりわけ地方分権に関わるところについては、知事会として採点するということになっておりますので、そういう意味でも、まずはそういったところを今、注意深く読ませていただいておりますけれども、個別のコメントはちょっとまだ申し上げられないということです。

記者 財源、例えば一括交付税等、民主党は発表しておりますけれども、多分善し悪しあると思いますが、そのことに対しては。
知事 その点について申し上げますと、具体的に交付税がどうなるのか、地方消費税についてどうなるのか、そして一括交付金という話もありますし、財源全体としてどういうバランスになるかということはここだけ見ただけではよく分かりません。そのあたりもこれからもいろいろ議論が起こってくるでしょうから、注意深く見ていきたいなと思っております。
記者 民主党の最初の発表なので、細かいところをしっかり精査していきたいという考えですか。
知事 そういうことです。
記者 先の知事選挙から半年が過ぎるのですが、一つの節目を迎えます。これまでの様々な公約を掲げられて、半年が過ぎたのですが、これまでの総括と言いますか、どのように受け止められるのかということと、もう1つは、これから行革も含めていろいろ課題が多いと思いますが、今後の行政を預かる上での抱負について、お聞かせ下さい。
知事

選挙の際に繰り返し、繰り返し申し上げましたけれども、未曾有の不況からどう脱却していくかという問題と、長期構想に掲げた重点テーマをどう一歩一歩実現していくかということと、それからこの財政危機をどう乗り越えていくかということ。この3つが大きな課題だということで、いろいろなことを申し上げてきたわけです。

そういう中で、まずは3月議会にお出しをした平成21年度予算と3月の補正と、合わせて、とりわけこの不況からの脱却と、それから予算の重点化と言いますか長期構想における重点テーマを優先してやっていくというようなことについては、ある程度方向は出させていただいたと思っております。

その上でさらに雇用、産業状況を踏まえながら、国の補正予算を目一杯活用しながら、6月議会に1,000億円を超える補正予算も出させていただきました。また、白鳥から飛騨清見までの東海北陸自動車道の4車線化についても、国幹会議で承認をいただきました。そうした意味で、景気対策、あるいは長期的な重点プロジェクトについては一歩一歩前に進んできているのではないかと思います。私としては、とりわけ補正予算を目一杯やらせていただいたものです。

そうした中で、これからクリアにしていかなければいけない課題がこの財政危機をどう乗り越えていくか、ということであります。今回の補正予算を通じて、かなり当初予算でできなかったことをやらせていただいたり、先を睨んで基金という格好で手を打てる部分がございましたけれども、そういったことを踏まえながら、次の9月議会に向けて、平成22年度予算、あるいは構造的な収支バランスを何とか回復したいという平成24年度に向けてどのような枠組みの中で行財政改革を進めていくかという点についての考えを整理していかなければいけません。この8月、9月、暑い夏はこのテーマに全庁をあげて取り組んでいくということで、そういう時期に来ているのではないかと思います。

それから、やはり岐阜県の素晴らしさといいますか、岐阜県の魅力、岐阜県のアイデンティティといったものを大いに高めていく上で、今後予定されるいろいろな行事を大いに活用していきたいと思っております。一過性ではなく首尾一貫したものとして活かしていきたいと思っております。そうした観点から申しますと、この6月には「全国豊かな海づくり大会」のプレイベントにおいて6万人を超える方々に参加していただいて、いろいろな意味で盛り上がって良かったと思います。

それからこの秋は伊勢湾台風50周年ということで、まさにこのところゲリラ豪雨で、1時間あたり降雨量100ミリを超えるとゲリラ豪雨と言っていいのだと思いますが、今、注意深く治山治水といったことに目配りをしなければいけないと思っております。

それから先般の中部9県に名古屋市を加えた知事・市長会議がございましたけれど、そこでも観光、あるいは海外戦略に各県それぞれ力を入れておられますし、連携をしようというお話になりました。ちょうどこの秋に日中韓の大臣会合がありまして、名古屋市で会議をやって、その足で高山に移って晩餐会をやって、そして飛騨を見ていただいた後で中部各県に分かれて回られるということでございますので、これらの機会を活かそうということもございます。

それから来年は「全国豊かな海づくり大会」の本番でございます。どこに岐阜らしさを出していくか、ということをまだまだ練っていく必要があると思います。また、お陰様で多くの県が手を挙げたわけですが、APECの中小企業担当大臣会合が来年の秋に予定されておりまして、その日程もすでに決まったわけです。ものづくりの岐阜県として、岐阜県の中小企業がアジア太平洋にどう繋がっていくかということを、これを機会にいろいろ考えていきたいと思います。

その先には3年後の「ぎふ清流国体」があるわけでして、「清流国体」という名前にもありますように、「全国豊かな海づくり大会」から「ぎふ清流国体」に繋がる、清流、水環境、水との共生といったテーマで岐阜県としていろいろな角度から取り組んでいきたいということでございます。

その過程で具体的な海外戦略に取り組んでまいりたいと思います。ちなみに先日、香港では持ち込んだ高賀の森水がすべて売り切れまして、早く次の荷を、というような声もございます。私自身、香港だけではなく、これから具体的にアジア戦略をやっていきたいと思っております。
あるいは飛騨・美濃じまんも、第一弾が終わって今度は第二弾、第三弾と深めていきたいと思っております。そうした流れの中で、岐阜県の魅力、アイデンティティづくりをしっかりやっていきたい、といったところが現時点での心境でございます。

それから、一点、言い忘れましたが、想定外のものとして新型インフルエンザがございました。弱毒性ということですが、現在なお進行中でございますし、進行していく中で秋から冬にかけてどう変わっていくのか。1件1件個別のチェックから集団感染に対する警戒というふうに国も私どももモードが変わりましたけれども、そうしたモード転換の中で、この新型インフルエンザというものがどのようなものか、どう変わっていくのかいかないのか、見極めなければいけません。

それからいろいろな症状を持っておられる方とか乳幼児とか妊婦の方とか、いわゆるハイリスクの方々に対する対策はさらにきちんとやっていく必要があります。私どもサーベイランスと言っておりますけれども、この新型インフルエンザの進行をどのように監視していくかということで、この監視体制もこの補正予算の中で組んでおります。これもこの秋口までにきちんとした体制を作っていきたいと思います。

そのために県のみならず市町村、それから様々な医療機関、全県あげての連携が必要です。さらには、この病気というのは県境で止まるわけではございませんので、隣県との連携といったことも必要になってくるかもしれません。いろいろな点で、サーベイランスの体制を作っていくという意味で、私どもとしてはまだ大きな課題があると思っております。これらについても申し添えさせていただきます。