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知事記者会見(平成24年1月25日)

記事ID:0008526 2015年9月10日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成24年1月25日(水曜日)午後3時

知事

お弁当が置いてありますが、これは「ぎふ清流国体応援弁当」というものでございます。イオンと一緒にやりますお弁当シリーズの第3弾で、郡上の食材をふんだんに使ったお弁当でして、先ほど私は昼ご飯にいただきました。なかなかいけますよ、これは。記者クラブのお部屋にも全員にお配りするそうですから、是非、後で召し上がってみてください。

ということで、基本的に国体中心にご報告させていただきます。

まず、いよいよ1月28日(土曜日)から、恵那市で冬季大会スケート競技会が開幕いたします。愛知県で行われる分も含めまして、43都道府県から1,711名が参加するということでありまして、その他ボランティア、関係者、観客、全部合わせて、恵那市のスピードスケートだけで延べ1万人が参加する大規模な大会が始まるということでございます。

岐阜県代表団は、スピードスケート、ショートトラック、それからフィギュアと総勢38名が参加するということで、明日、恵那文化センターで激励式がありますので、私も参ります。それから1月27日(金曜日)には、日本スケート連盟の橋本聖子会長、日本体育協会の張富士夫会長がおいでになりまして、約1,200名が参加して開始式が行われるということであります。

今回のこの冬季大会、岩手、福島、宮城からも、それぞれ50人前後、参加されるということでございます。それで、恵那市の競技会場の脇に「交流広場」というものを設けまして、色々なブースで岐阜の魅力のキャンペーンもやるのですが、「東北産直市場」というものも設置いたします。東北の復興支援というものも、今回の冬季大会のキャッチフレーズ「とどけようスポーツの力を東北へ!」にもありますので、色々な交流の場をやっていこうということであります。

それから、恵那市としては、これを一過性に終わらせないために、スポーツキャラクターを誕生させるですとか、スポーツを楽しむごとにポイントが溜まって景品と交換できるという「スポーツポイント制度」ですとか、色々と恵那市内で制度を考えておられるとのことであります。お手元に観戦ガイドと岐阜の選手を中心とした紹介がございますので、ご覧になっておいていただければと思います。

それから2番目に、2月14日(火曜日)から今度はスキー競技が始まるわけでありまして、これには岐阜県からは、監督3名、選手51名、総勢54名が参加をいたします。激励式を2月10日(金曜日)に、高山市役所丹生川支所でやります。それから2月14日(火曜日)には高山市の市民文化会館で開始式を行います。いずれも私も参りますし、スキー場にも私も行こうと思っておりますが、2月はスキー大会ということでございます。

それから、ここにフラワーブーケがありますけれども、これは岐阜県産の切りバラを中心に作られたものでありまして、3位までに入られた方にお配りしようということで、用意をさせていただいております。これは昨年の10月に、「選手に贈るエール」ということで学生さんのコンテストをやりまして、加茂農林高校の横山明寿佳さんという方が最優秀賞ということで受賞された、そういうブーケでございます。これを、3位までの入賞者ということですと全員で231人になるそうでありますが、これをお配りしまして、入賞者に岐阜を感じていただくと、こういう主旨でございます。

それからイオンとの連携プロジェクトですが、先ほど申し上げましたとおり、「ぎふ清流国体応援弁当」の第3弾ということで、今回は「まるごと郡上フェア」というフェアと連携を取りまして、郡上を中心にご紹介をしようということでございます。ちなみに第1弾は、ご記憶かと思いますけれども、昨年5月に鶏ちゃんと各務原キムチ、昨年8月の第2弾は朴葉みそと水まんじゅうをイメージしたくず餅といったようなことに焦点を当てておりました。

今回は、ご飯は県産のハツシモ、ご飯の上にかかっているふりかけは郡上市産の延年しそふりかけ、おかずにはひるがの高原大根、煮物に和風のあんかけがありますけれども、これは郡上市の女性グループが開発した梅のソースで「梅とろり」と言います。これがまた何とも言えない味ですね。他にも、郡上味噌・郡上たまりを使ったタレで味付けした唐揚げ、この唐揚げもちょっと独特の味がいたしますし、それから岐阜県産の豚肉を使ったメンチカツということで、これは見かけ以上にボリューム感があります。

これを1月27日(金曜日)の11時から、イオンモール木曽川でまず皮切りにPRいたしまして、県内と愛知県の一部のイオン10店舗、マックスバリュ2店舗、東海4県のミニストップ454店舗で売り出すということでして、この冬季大会とも絡んで、イオンとしては大々的にこれを売り出していこうということでございます。

今後、第4弾・第5弾と、秋までにあと2ラウンド、国体弁当を用意しまして、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会を盛り上げていきたいと思っております。

もう1つ、お手元に資料がございます。チラシがありますので、それを見ていただくとよいのではないかと思いますけれども、お弁当も郡上なのですが、「まるごと郡上フェア」というものを開催いたします。

これは、イオンと岐阜県の間で包括連携協定を結びまして、岐阜の優れた食材を売り出していこうということで様々なテストマーケティングをやってきているわけでありますが、岐阜の定番商品というものはある程度知れ渡っていて、定番商品以外のものはなかなか出てこないと。これをどのように磨いて、ブラッシュアップして、掘り起こそうかと。

それからもう1つは、定番商品以外のものですと、色々な意味で、商品コードですとか色々なJASの登録ですとか、大規模な流通に乗せるための基本的な要素がまだ用意されていないということで、そういったことでも色々と指導をしていただいて、特定の地域にターゲットを絞って、定番商品以外のものを思い切って出していこうということでの第1弾として、郡上市内の20業者約80商品が今回のフェアに参加をするということでございます。お手元のこのチラシにありますように、郡上市長も1月28日(土曜日)にはトップセールスでおいでになりますけれども、イオンモール木曽川でやりまして、この後、名古屋市内等々、県外にも出していくと。

それから、この郡上フェアを見ながら、他の市町のフェアも同様の取組みでパッケージ化して出していくということで、県内の隠れたすぐれもの、逸品を、このイオンの流通網に乗せて全国へ販路拡大していきたいと、そういう思いで用意をしてまいりました。

このチラシに書いてあるもので皆さんご存じなのは、例えば明宝ハムなどはある意味でよく知られています。それ以外は意外と知られていませんけれども、おいしいものもたくさんありますので、これも是非アピールさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。私からのご報告は以上でございます。

記者

2点質問させてください。今、新年度予算編成の知事査定が始まったと思うのですが、行財政改革アクションプラン3年目で、全体としての大枠は、今年度予算からは小さくする方向なのかどうかということが1点です。

もう1点は国体絡みなのですが、いわゆる炬火リレーを全市町村回ってやられるというお話でしたけれど、その辺りの、前回の炬火最終走者だった知事の意気込みをお聞きできればと思います。

知事

最初の(ご質問の)予算についてですけれども、今、佳境にありまして、私もできるだけ予算(協議)に時間を割いておりまして、主な論点はざっと一当たり議論をしたところでございます。まだ今日もこの後やりますし、明日も明後日もやりますし、とにかく空き時間は目一杯、予算についてなのでありますけれども、まだ従いまして、何と申しますか、全体の数字ありきということではございません。歳入予測を1つ1つ精査する必要もありますし、歳出のほうはまた積み上げでありますし、それからまた当然、アクションプランで用意された枠組みというものを傍らにこう見ながら、そこからレールを外れないように、そのレールの上で走っていこうということでやっております。

しかし、非常に決断を要するような規模の、どうしても対応せざるを得ないような予算もありますし、せっかくの職員の皆さんのアイデアとか意気込みや、あるいは各地域からのご要望も活かしたいということもありますし、それから各党あるいは連合からもたくさんのご要望もいただいておりますし、そういうものを1つ1つ丁寧に睨みながら、精査をしながら組み立てていくということでありますので、まだ現時点では、全体がどうなるかということはなかなか難しいと思います。

そうは申しましても、これはまだ断定的なことは申し上げられませんけれども、(予算額が)増えるということは難しいのではないでしょうか。まずは、そうは申しましても、このような状況でありますので、もう少し見つめていきたいと思います。

それから炬火リレーですけれども、前回の炬火リレーもそうでしたが、炬火を運ぶ人、それからその後、小旗を持って一緒に走る人、しかも、幼い人、若い人もいれば高齢者もいますし、また県内の色々な所を回るということも、前回もやっていますけれども、やはり炬火がやってくるということで非常に各地域が盛り上がります。今回は前回と違いまして冬季大会もやりますし、それからレクリエーション大会と申しますか、デモンストレーション競技もやりますし、それから全国障害者スポーツ大会もありまして、合わせて89の競技を42市町村全部で一斉にやるわけでございます。

そういう意味で全市町村の皆さんが、もっと言えば県民全体が主役であり参加者であるということで、取り組んでいただく上で、炬火リレーというものを皆で運ぶと、県内隈なく運ぶということが1つのシンボリックな意味を持ってくるものですから。

恐らくは、岐阜県でやるわけですから、採火は前回は乗鞍山頂ですよね。これも他にも候補地はありますけれども、前回の例も参考にしながら、どこで採火するか、それから、そこから基本的には一筆書きで42市町村を全て回るという前提で、今、各市町村に、どういうルートでどのくらいの時間をかけて、つまり丸1日かかるのか、半日で済むのか、あるいは、おらがまちは広いので2日かけてやりたいなど、色々とご要望がおありでしょうから、まずは各市町村のご要望を今、伺っているところでございます。そのご要望を伺いながらつないでいくと申しますか、こちら側で一筆書きの順番のイメージはありますけれども、またそのご要望を伺いながら、一筆書きをどういうふうに展開していくかですね。

それから、まさに清流国体ですから、道路を走るということもありますけれども、川を渡るとか、川の流れに沿って船で炬火が運ばれるなどということも、やはり清流国体としては十分あり得るのではないかということで、色々と各市町村ごとに、この国体の意義なり、その市町村の取組みに対して工夫していただけるのではないかと思っております。

そういったものを束ねながらルートを決めていくということで、一番常識的なのは、開会式の少し前に岐阜市に入ってくるということになりますので、岐阜市で何日間走るのか、それからそこから逆算してどのように行くのかということで、そのスタートが決まってくるわけです。1日1市町村ということですと42日ということになりますけれども、それぞれどのようにおっしゃってこられるか伺った上でスタートの時期を決めまして、そこから9月29日の開会式までずっと炬火が県内を回り続けるということでございます。

それから、炬火だけではなくて、色々な旗を持って一緒に走る方もおられれば、今アイデアとしてありますのは、この間の1月20日(金曜日)の県民総決起大会の時にばーっと旗が(ステージの)後ろに出ましたでしょう。あれはかなり大小様々でしたし、不揃いでしたけれども、あれは市町村の旗なのですね。ですので、市町村ごとにやはりアイデンティティーと申しますか、存在感ということで、炬火と市町村の旗が一緒に走るですとか、その市町村の旗は最後は開会式に、その競技場に掲げられるですとか、そういうような流れもありますし、色々と工夫次第だと思います。

記者 全体的なこれまでの国体の流れですと、炬火リレーというのは簡素化の傾向にあって、道路の使用許可の問題であったりですとか、それを管理される人的要因の配置の問題でしたりとか、基本的には全市町村を回るというのはなかなかやっていないようだと思うのですけれども、予算もかかるし人もかかる、それでも知事がやりたいとおっしゃるには、やはり前回やったという思いもあるのでしょうか。
知事

私がやりたいというよりは、皆さん、各市町村がですね。つまり前回との違いは、全市町村が競技会場になるということです。競技の数が違いますから。全国障害者スポーツ大会もあれば、デモンストレーション競技もありますし、まさに総参加ということで、各市町村がやはりやりたいというお気持ちも大変強いです。

それから、人っ子一人いない、1時間走っても2時間走っても誰もいない中を、山の中を走るかと言うと、そういうことはする必要はないと思います。やはり皆、「国体がやってきた。わが町はこれをやるんだ、あれをやるんだ」とか、それから、各町で来た炬火を分火して、その町の競技会場に火を採るということを多分おやりになると思います。そういう市町村のご要望もあります。もっと早く火が欲しいというところもあります。会場なり、市役所なり町役場に火を置いて、その火を大事に使いながらイベントをやりたい、「あれをやりたい、これをやりたい、早く火を持って来て」というところもあるのです。

色々とご要望を聞きながらやっていきますし、手間がかかるという感じはありません。むしろそういう参加意識があればあれですし。

それから前回のことで申しますと、私たちの世代より上の方はわりと克明に覚えておられるわけです。色々な人から、私とあなたとは炬火でつながっていますよと、そうおっしゃられる方が各地でずいぶんおられます。それは、当時自分は○○郡○○村のどこからどこまでを走ったのだとか、その頃自分は中学生であったとか、小学生だったとか、楽しかったとか、そういう話も随分聞きますし、そういう声があるとすれば積極的に考えたらよいのではないかと。地域のつながりですとか絆ですとか、色々な意味で考えたらよいのではないかと思っております。

記者 先週も少しあった話で同じ内容で恐縮なのですが、今日愛知県で、長良川河口堰の開門調査に関する報告書が知事に出されました。その中身についてなのですけれども、最終的には、初めは5年開門調査すべきだといった内容が少しトーンが弱められ、国と交渉の場を作るべきだと。ただ、愛知県としてはやれることはやっていこうというような感じの中身になっているそうなのですけれども、今回のその報告書について知事はどういうふうに見ていらっしゃるのかということと、かなり愛知県の作業が、傍から見ていると、初め5年という数字ありきで出てきたものが、途中で少し方針転換したような感じで、少し錯綜したような感じを受けているのですけれども、その辺りについてどのように見ていらっしゃるかお願いします。
知事

私どもも最終的な報告書はいただきましたけれども、専門委員会の会合があって、その上にPTがあって、それででき上がった報告書ということで、前から申し上げていますように、これは愛知県知事が専門家にご依頼をされて検討をしていただいたという、そういう性質のものですから、行政の判断というものはそれを受けてどうするかということですので、前々から申し上げておりますように、今回のレポートを受けて、愛知県行政としてどうされるのかというところをまずきちんと見届けた上で、我々もどう対応するかということを考えるのだろうと思います。

ただ、伝え聞くところによりますと、行政の対応としては、国と合同会議を持つ・持たないという類の議論と、それから愛知県庁内に新たなPTを作るというお話と、この2つだそうであります。直接、私ども岐阜県にどうこうという部分はなさそうですので、そういう意味での、行政として愛知県が岐阜県にどういう働きかけをするかとか、どういう提案をされるかとか、そういうところは少しまだよく見えません。

内容を見せていただきましたけれども、これも前々から申し上げておりますように、愛知県がおっしゃる開門調査というものはいかなるものであるのかと、何をどうすることを開門調査と言うのかということについての具体的な中身と、それから、特に沿川の方々の、市町村を含めて、懸念はやはり塩害ということで、この塩害というものについてどのようにお考えになってどのように対応していくのかと、この辺りのところが、ざっと読ませていただいたところではいずれも定かではないものですから。定かであるのは、会議を設置するということと、あらゆる可能性を検討すると、あらゆる課題を検討するということがはっきり謳ってあります。

かつ、そういうレポートを行政としてどのように受け止めて、どのようにされるのかということになりますので、何かご提案があって、こういうことをしたいと、こうやるんだということがあるとすれば、そこでまた色々な議論が始まるのですが、国と会議を持ちたい、愛知県としてやることがある、それからPTを作るということでありますので、私どもとしては、引き続き注意深く見守っていくということになるのではないでしょうか。

私どもが常に申し上げておりますのは、行政として何を提案されるのかと、そこのところで行政と行政の議論が始まると、こういうことではないかと思います。

記者 もう1点、愛知県の今回の一連の動きについてなのですが、どういうふうにご覧になっていらっしゃいますか。
知事

どのようにと言いますか、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、専らの関心は、開門調査というものがどのようなものであるのかということと、それから塩害というものをどう考えるのかと、この2点を特に中心的に関心を持って見ていたわけですので、その部分に触れられていないものですから、特にそれ以上コメントをしようがございません。

岐阜県としては、前から申し上げておりますように弾力的運用ということで、より弾力化していくということで、どこまで弾力化できるかということを、既に一昨年から去年にかけまして格段に開門の機会を増やしたわけですから、そのフォローアップをしっかりやりながら、影響を見ながら、評価をし分析をしながら、更なる弾力化というものをどこまでできるのかということを議論していきたい、見極めていきたい、そういう立場でございますので、私どもの立場はずっと一貫しております。

記者 岐阜県ですと、やはりおっしゃったように塩害が一番懸念されるということなのですけれども、もしこれで塩害が起きた場合にどの程度の被害が想定され得るとか、岐阜県独自で、岐阜県としての立場を主張するための根拠になるような調査を行うとか、そういった、岐阜県として何か今後行っていくというようなお考えなどはあるのかお聞かせください。
知事

私どもは、今申し上げましたように、弾力的な運用で、より弾力的な運用ができればそれは進めていきましょうという立場ですから、一昨年の、5年に1回の国と一緒にやりましたフォローアップ会合の中ではその議論をしまして、結果として3日に2回開けると、これは塩害の問題は大丈夫だということで、その辺りを見極めながらやってきているわけでして、一定のクライテリア(判断基準)を見て開けているわけでございます。

そのクライテリアを更に緩められるかどうかということは、引き続き、まさに今の実行状況を見ながら、それがどういう効果をもたらしているのかということを分析しながら考えていくということですので、それを着実にやっていくというものが私どもの立場でございます。

それと、私どもの県議会の決議もそうですし、海津市も含め沿川の皆さんがおっしゃっているのは、塩害があってはならないと、一度塩害が起これば大変なことになるということで、それは非常に懸念が大きいわけでございます。塩害を起こしてはならないという前提での弾力化ということを追求していくということですから、塩害がどうなるのだろうかということではなくて、起こってはならないという前提で、私どもは考えているということでございます。

記者 先週行われました中津川市長選の結果について、新人の方が当選されたということですけれども、かなりの大差で前市長を破っての当選ということでしたが、知事はどのように受け止められたかという点が1点と、それから、先日行われました野田総理大臣の施政方針演説を聞かれて、与党・野党ともにそれぞれ感想があるようですが、知事としてはどのように受け止められたか、この2つを教えてください。
知事

中津川市の市長選挙は、私も少し聞いてみたところによりますと、リコール問題で、リコールをきっかけにして選挙が行われて市長が交代するということは、どうやら岐阜県では初めてのことになるようです。そういう意味では、リコール制度ですとか、それから行政に対する市民の生の声と申しますか、直接の声というものが、今回、過去に例のない流れの中で表れたということで、あの結果がまさに市民の皆さんのご判断なのだろうというふうに思います。

それから当選された青山節児さん、実はこの後おいでになりますので、お話を、色々な思いをお伺いしようと思っておりますけれども、和と絆ということをおっしゃっておられて、これは報道で承知しているだけなのですけれども、和と絆ということを非常に強調しておられまして、中津川全体をまさにその文字どおり、そういう思いで束ねていきたいということです。

中津川市はリニアの新幹線の中間駅にも決まりまして、これから岐阜県の東の玄関として、あるいは岐阜県全体とのつながり、それから県外との色々なつながりと申しますか、色々と発展していく絵姿を皆で考えて、そして実現していくという、そういうある意味では非常に伸びていくフォローの風が吹き始めた時期でもありますので、新市長がそうした和と絆という精神で市全体を束ねながら、またそうした追い風を活かしながら、大いに地域の発展のために活躍していただけたらと、そんな思いでおります。この後、少しお目にかかりますので、その辺りの色々な思いを伺ってみようかと思います。

それから、施政方針演説ですけれども、野田総理大臣の並々ならぬ思いと申しますか、特に税と社会保障の一体改革を中心に、物事を前に進めていきたいという思いが大変強く表れている、そういう演説かなと思います。

他方で、私も実は裏方として、ああした総理大臣の施政方針演説の準備と申しますか、そういうことに携わった経験が何度かあるのですが、野党・他党の総理大臣の発言をそのまま施政方針の中に引用しながら協力を訴えるというのは、しかも「考えは一緒なのですよ」と、一緒だ、一緒だということを強調しているわけなのでしょうが、これはちょっと初めてのスタイルですよね。私などが裏方をやっていた時にはちょっと考えられないスタイルでして。もう常に総理大臣のお考え、それからそれをどういう言葉で分かりやすく表現していくかということで、裏方として、色々話を聞いたりお手伝いをしていたりしたわけなのですが。

この部分が非常に新鮮と申しますか、こういうスタイルがどのように、引用された方々のみならず国民的に受け止められていくかというところが興味のあるところでございます。引用された野党の方は、あまり喜んでおられないようですけれども。

記者 裏方というのは、村山総理大臣の時ですか。
知事 羽田総理大臣の時もそうです。裏方ですから、別に私が自分でオリジナルを書くわけではないのですが。
記者 その内容に関連してなのですが、野田総理大臣が野党に対して、協議に応じてくれということで強くおっしゃられているわけなんですけれども、その点に関しては知事はどのように受け止められておられますか。応じるべきかどうかというところで、野党は応じる様子はなさそうなのですが、一方で経済界からは、これは応じるべきだと経団連の会長もおっしゃられているような意見もあるようですが。
知事

税と社会保障の一体改革ということ自身は、いずれにせよ、早急に結論を出して前に進んでいかざるを得ない課題だと思います。ただその課題を実現するために、どういう幅の中で、どういう改革を考えて、どういう政治の中で国民・与野党の理解を得ていくか、これからその辺りの生みの苦しみと申しますか、苦労が始まるということでありますので、そういう抜き差しならぬという重要な課題を、どう日本の政治が実現のほうに向けて、どういう流れの中で、どういう手順で、どういう内容で、かつ、野党の調整だけではなく、国民の理解なり支持を得て改革が実現できるかという観点で、私は見守らせていただいております。

もちろん、知事会を通じた色々な場で、内容についても意見を言うようなこともありますけれども、そういうところも見ておりますので、ある断面だけを捉えて、「さあ、このtactics(戦術)をどうするのだ」と言うことは、まだこれからいよいよ国会が始まるところでありますので、そういう目で見守っていきたいということでございます。課題としては、答えを出して前に進めていくべき課題だと思いますので、そういう目で見ております。