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知事記者会見(平成22年5月18日)

記事ID:0000079 2015年9月10日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成22年5月18日(火曜日)午後3時

知事

3件、私の方から御報告させていただきます。

お手元に資料をお配りしておりますが、去年から「エキサイト43ギフ・プロジェクト」ということで、岐阜シティ・タワー43の賑わいづくりを、いろいろとやってきております。年度が変わりまして、新たに「g.i.Foods(ジ・フーズ)」という岐阜のこだわりのショップということをテーマに、様々な食品を厳選していこうというものが1つと、それから「NAGARAGAWAFLAVOR+G(ナガラガワフレーバー・プラスジー)」というプロジェクトで、ナガラガワフレーバーという、川原町で大変好評をよんでおります会社でございますが、そこからいろいろな香りといいますか、木材、家具、陶器、小物、それからスイーツ、ジャム、パンとか、そういった物を提供していただこうということで、駅前の活性化ということでございます。

ナガラガワフレーバー・プラスジーの方はアクティブGの3階、ジ・フーズの方は岐阜シティ・タワー43の2階の空き店舗に置こうということでございます。これらの予算は、国から頂いて積み上げております「ふるさと雇用再生特別基金」の中から、賑わいづくり、イコール雇用の創出ということで、応援をさせていただいているということでございます。

岐阜シティ・タワー43で、去年からビアガーデンとか、居酒屋とか、オーガニック野菜の朝市とか、セレクトショップとか、いろいろやってきておりますけれども、去年7月から今年の3月末までで、ざっと6,500万円の売り上げということでございます。また賑わいも、直前までは月10万人を大分下回っていたわけですが、このプロジェクトの開始以降は、ずっと10万人を大きく上回っております。特にこの3月は、対前年度比2割増しということで、売り上げあるいは賑わいという意味でも、一定の効果が出ているということで、今回、ジ・フーズを通じて、さらに魅力をアップしようということでございます。

それから、どんな物を置くのかということで、例えば資料の1ページの真ん中の「エルクアトロギャッツ」とありますが、これはベーグル、パンですね。楽天の「ショップ・オブ・ザ・イヤー」で全国にとどろいている、大垣の女性がインターネットでやっているパン屋さんですが、これが登場するとか、その他、別紙にございますが、それぞれ最近、岐阜ならではということで開発されたり、大きくアピールしようとして工夫をされたりした品々が並んでいますので、この効果を大いに期待したいということでございます。

それから次が、「ぎふネットショップマスターズ倶楽部」の発足と交流会についてでございます。資料をお手元に置かせていただいておりますが、インターネットショップを運営しております県内の事業者に、異業種交流会ということで集まっていただこうということです。まず第1回の交流会を、明後日から3か所で順次開催するということで、私どものお誘いで、ネット事業者の横のつながりを持てるような場を作っていこうということです。人脈形成とか、ビジネスチャンスとか、そのようなことにつながればというようなことを考えております。

県単位で、こういうネットショップ事業者の交流の場を作るというのは、多分全国でも初めての取組だと思います。いわばネットショップ事業者の商工団体と言えるような組織に、これからなっていくように応援をしていきたいと思っております。県内各圏域でやりますものと、それから県内の会員を全員集めて岐阜市でやる会と、いろいろございますけれども、事例発表とか、ネットでの運営スキルの情報交換とか、そのようなことをやっていきたいと思っておりまして、さらに、ネットビジネスを盛り上げていきたいということでございます。県としては、楽天と提携をして、いろいろな事をやっておりますけれども、この倶楽部は、楽天に限ることなく、どういう形であれ、インターネットでショップを運営している人に御参加いただくということでございます。

それから、3番目が「次世代エネルギーパーク」ということで、紙をお届けしております。明日、私も参りますけれども、花フェスタ記念公園で「次世代エネルギーパーク」のオープニングセレモニーをやらせていただこうとでございます。

すでに昨年8月に、経済産業省で「次世代エネルギーパーク」の認定をいただいておりまして、当時、二階経済産業大臣から「岐阜のプロジェクトは非常に意欲的である」と、高い御評価をいただいたわけでございます。まず、この花フェスタ記念公園でモデル的なものを展示しようと、公開しようということでございます。言ってみれば、太陽光発電と燃料電池で、電気と熱を供給して、そこで余った電気を蓄電池で安定化させて、電気自動車に供給するということで、半ば独立的にエネルギーが、ぐるぐる回っていくという仕組みをお見せしようということでございます。複数のエネルギー資源、複数の技術を組み合わせるベストミックスという考え方のもとで、効率が高くて、コストも安くて、環境にもやさしいエネルギーシステムということで、実証してみようということでございます。それから燃料電池の排熱エネルギーも活用して、足湯もこの近くに設置するということで、散策のときにでもご利用いただければということでございます。

なお、この後6月には商業施設モデルということで、東海北陸自動車道のひるがの高原サービスエリアに隣接する「クックラひるがの」という商業施設がございますが、そこでまた別の形で実証モデルをご紹介したいというふうに思っておりますし、また、夏休みにはこうした次世代エネルギーパークと、例えば三洋のソーラーアークとか新エネルギーの関連施設を組み合わせた観光といいますか、あるいは親子バスツアーといいますか、そんなようなことも企画したいというふうに思っております。

それから、さらにその先には県内のハウスメーカーと連携した家庭モデル、家庭、住宅でどんな次世代エネルギーの効率的な仕組みができるかというモデルですとか、JR岐阜駅のアクティブGをまるごと新エネルギーで運用していくということで、都市モデルと言っておりますけれども、それらの計画ですとか、あるいは小水力発電、木質ストーブによる中山間地モデルですとか、次世代エネルギーについていろいろなモデルを順次やっていこうということでございます。

それからこの花フェスタ記念公園では、このプロジェクトにいろんな形で参加していただいております新日本石油、三洋電機、NTTファシリティーズ、あるいは県内の電気自動車メーカーのゼロスポーツでありますとか、そういった企業も参加していただいて様々な展示もあわせて見ていただこうということでございます。

この花フェスタ記念公園、大体40万人くらい1年間の来場者数がございますので、そういうところでこういった新しい試みに触れていただくのは大変有意義なことではないかと思っておりますし、ちょうどこれから6月にかけてバラの非常にいいシーズンに入ってまいりますので、是非多くの方にお出かけいただければと思っております。お手元の資料の、資料1というところに、どこにどういう施設があるのか、設備の概要が書いてございますし、最後のページにさっき申しましたような5つの異なったパターンのプロジェクトのイメージが書いてございます。そんなことで次世代エネルギーに取り組んでおるということでございます。私のほうからは以上でございます。

記者 発表項目の中で、「g.i.Foods(ジ・フーズ)」なんですけれども、これ雇用創出基金を利用されているということなんですけれども、特に失業者の方を店員に雇うとか、いうことですか。
知事 そういうことです。
記者 何人くらいでしょうか。
知事 配布資料の2ページ目ですが、「3参考」というところがございますが、その(1)で今の「g.i.Foods(ジ・フーズ)」を含むエキサイト43ギフ・プロジェクトが12人、「ナガラガワフレーバープラスジー」のほうが6人、あわせて18人の雇用創出ということです。
記者 宮崎県のほうで口蹄疫が流行していて、岐阜県内でいうと飛騨牛があると思うんですが、子牛の中の一部は宮崎県産を使っていたとか、そういった事情もあって、子牛の値段が上がるとか、いろんな影響が考えられるかなと思うんですが。現時点で県内でこういう影響があるというので把握されている部分と、今後こういう対策をしたいとかですね、こういうことを懸念しているということがあれば教えていただきたいんですが。
知事

政府も本部をお作りになりましたし、宮崎県も昨日ですか、危機宣言というのを出しておられますけれども、私どもとしては、4月20日に宮崎県の都農町というところで口蹄疫が発生したという報告を受けまして、事実上の危機管理体制に入っておりまして、考え方としては、本県に口蹄疫をいかにして持ち込まないようにするか、万が一口蹄疫が発生した場合には、直ちに通報していただいて迅速な防疫措置を行うということで、広がりを最小限に食い止めるという考え方で対応してきております。まず急いでやりましたのは緊急調査でありまして、県内の牛、豚を飼育している全農家について、異常性の有無について、4月20日、21日にかけて調査いたしまして、その段階では異常がないということを確認しております。その時には、15万頭をやや超える牛、豚を対象に調査したということですが、そのうち宮崎県から導入した家畜が214頭、牛が入ってきておりまして、これは今年の3月1日から4月20日までの間に導入されたものということでございますが、214頭導入しておりまして、これについてもすべて異常がないということでございます。ちなみに岐阜県の場合、約7500頭の子牛を他県から導入しておりますけれども、そのうち1割弱の600から700頭くらいの子牛を宮崎から入れているというのがこれまでの状況でございます。それから熊本県、鹿児島県との県境も事例がありましたので、私ども熊本、鹿児島からの導入状況、その異常の有無、健康観察評価といったこともやりましたが、24頭、鹿児島県から牛が入ってきているということで、これらについても異常はないということでございます。

そうした調査をすると同時に、家畜保健衛生所でありますとか、本庁の担当課、あるいは畜産団体、あるいは民間の業者さん、そういった方々との間で実務的な一種の緊急防災会議をこの4月から5月にかけて逐次開催してきておりまして、こうした調査の実施、あるいは調査結果についてのご報告、あるいは農家への、現在どんなことが起こっているかという情報提供でありますとか、消毒をどのようにやっていくのかという指導でありますとか、それから業者の出入りにどう気をつけていくかとか、他県からの導入家畜のチェックをどうやっていくかとか、そのような防疫対応について、いろいろと議論をしてきております。とりわけ異常時の早期通報ということについては、徹底をして話をしてきているところでございます。ということで対策をやってきておりますけれども、政府全体、あるいは宮崎県の現状からみて、今日、私どもは準備会合的に、部長ないし次長クラスで、庁内、出先も含めて関係部局と現時点での情報の整理をしまして、明日、緊急幹部会を開きまして、そこで現状についての報告と、それから私どもとして、これまで私どもの考え方としてはそういう事例が発生したら直ちに対策本部を設けて、対策に打って出るということでございましたけれども、今のような状況でございますので、県内では今のところ事例が確認されておりませんけれども、明日の幹部会議決定をもって、対策本部を立ち上げまして、私自身が本部長ということになると思いますが、さらに注意深くきめ細かに目配りをしていきたいと、こんな思いでおります。

それから、宮崎県からのご依頼も受けて、家畜防疫員ということで既に5人の獣医師を岐阜県から現地に派遣しておりますし、この後今月から来月早々にかけてあと2名出しますので、7名の獣医師の派遣ないしは派遣予定ということでご協力をさせていただいております。現地では、消毒でありますとか、それから口蹄疫にかかった牛の処分でありますとか、そういったことをやっていただいておりますし、さらに補助作業員が足りないということで、農水省からの要請もございましたので、獣医師以外に職員を派遣することを考えております。

今のところそういう状況でございますけれども、飛騨牛となる子牛の導入先での発生でございますので、また、宮崎からの導入が今完全に止まっておりますし、それから他県に切り替えられるかどうかとか、あるいは発生源から遠い県に各県が子牛を求めて手を挙げていかれる、殺到していかれるというような時に、どういうふうに対応していくかとか、そういった問題もございますけれども、まずは防疫体制を県としてはきちんとやっていきたいと思います。また、すでにこういう口蹄疫とはどういうもので、どのように守るかという簡単なチラシも関係者には配布をさせていただいております。そんなことで今日明日さらに体制を強化していきたいと思います。

記者 防疫体制をまずきちんとされたいということはわかるのですけれども、流通上の、さっきおっしゃった子牛を各地の業者が殺到するとか、そういうことに関して、現時点で県内の業者の間で、値上がりして困っているとか、そういう声はないですか。
知事 まだ今のところそういう具体的な声は聞いておりませんけれども、まさにこれから起こりうる話でございますので、本部体制をとっていく中で、そういったことも含めてきめ細かにウォッチしていきたいと思っております。
記者 飛騨牛は国外へ輸出とかされているのですか。そういうことに対しての影響はございませんか。
知事 輸出につきましては、香港はすでに輸出が再開されておりまして、今のところ香港への輸出については問題があるとは言われておりません。一方バンコクについては、諸々許可が全部下りて、いよいよ輸出をしようかということでこの事態になっておりまして、バンコク行きは今止まっております。それからシンガポールも今止まっている状態でありまして、おそらくそういうものについては、日本国内で新たにこれ以上発生する事態ではなくなったということが確認をされて、それから4か月くらい諸々の調査をやって、これで大丈夫といったところで今度は国際機関に状況報告をして、日本は大丈夫だよというお墨付きをいただいて、そこで今度はそのお墨付きを持って輸出したい相手国の関係機関と話し合いをして、結構ですよということになったら出せるということですから、おそらく一般的にみて、これ以上は広がらなくなったよというところから、今の手順を踏んでいくと、出せる状態になるのに1年はかかるのではないかなという感じでございます。特にバンコクに対しては昨年のトップセールスの流れの中で、諸々の制度的な問題は全部クリアして、さあいよいよというところだったものですから、そういう意味では機先を制されたというところが残念なんですけれども。
記者 これからバンコクに輸出しようというところで、ストップがかかってしまったということでしょうか。
知事 ごく一部、例えば日本大使館でレセプションをやる、試食会をやる、そういった時の飛騨牛は出ておりましたけれども、本格的な輸出というのはこれからというところでした。
記者 口蹄疫に関連してですが、口蹄疫が宮崎県に蔓延して、そのための消毒液が不足して品薄状態だということなんですが、岐阜県としてそれに対する補正予算を組むといったような対策はありますか。
知事 現時点で言いますと、岐阜県畜産協会に対して消毒液の購入助成ということをやっておりますので、それを通じて消毒液がいきわたるようにということをやっておりまして、今現在おっしゃるような不足といった状況があることは聞いておりません。これも先ほどまでの話と同様に、これからの事態の進展によってはそういう問題も起こり得るかもしれませんので、これもよくウォッチしていきたいと思っております。
記者 沖縄県の普天間基地の移設問題についてですが、今月27日に全国知事会議が開催されると思うんですが、鳩山首相は全国に基地機能を分散させたいような考えを持っているようですが、知事は現時点ではどのような考えをお持ちなのかお聞かせください。
知事 全国知事会の方で会議の案内は受けておりますが、一応、27日が可能性としては一番高いと聞いておりますが、具体的にどこの場所でどのように会議が開催されるのか聞いておりません。この問題はそもそも国の防衛、安全保障に関わるテーマですので、やはりまずは国として、安全保障、防衛という観点から、どういうふうにお考えなのか、どうされたいのか、そのあたりをお聞きしたいということで、27日の会議では、まずは総理からそのあたりのところをよく聞いてみたいということでございます。
記者 福岡県の麻生知事は、全国分散させるという方針には賛成だという態度を示されていましたが、知事はこの考えに賛成、反対、どちらでしょうか。
知事

今、じゃあ、どこにどう分散させるのか、それからどの部分をどうするのかなど、これだけずっといろんな議論が進んでいる中で抽象論だけやっていても仕方がないので、沖縄の基地がどういう状態になっているのか、それから全国にどういう基地機能や訓練機能があるのか分かりませんけれども、どういう所が可能なのか、安全保障上の実情とか戦略とかプランなど、岐阜県として私ども持ち合わせているわけではありませんので、具体的にどういうことだからこういうふうにしたいんだと、必要なんだと、どうなんだろうかというふうに、やはり国の安全保障政策に則った考え方をまずは言っていただくのが最初じゃないかと思います。

別に私自身、沖縄から機能を移すことについて、反対だとか賛成だとか申し上げているわけではなしに、沖縄に大変なご負担をかけてきているのも事実ですし、この問題は、国全体で、国民全体で考えなければいけない問題だというのは大前提としてあるんですけれども、そのうえでどうするのかという時に、具体的にどこをどうしてどうするという戦略といいますか、考え方をしっかりとお出しいただくことが必要なんじゃないでしょうか。まさか46都道府県全部に分散するという案があるとは思えないんですけれど。そういう意味で、今度の27日は私としては国のそういうお考えをしっかりとお聞きをしたいということで臨みたいと思っております。

記者 今まで普天間をどこにするかということで、徳之島だとか辺野古だとかいろんな案が出ている中で、急に全国負担を国が提案してきたと。おっしゃるように46都道府県全部に均等に分散するなんて現実的じゃないですし、そういうのをさんざん交渉が行き詰ったところで提案するという、国とか総理のやり方というか考え方についてはどういうふうにお考えですか。
知事 沖縄でどういう議論をしておられるかとか、徳之島でどういう議論をしておられるかとかそこらへんよくわかりませんものですからね。それからまさに安全保障、防衛というのは国自身の根幹を為す課題でありますので、やはり国がきちっと考えを言っていただくというところから始まるのではないかと思います。
記者 こういう場当たり的な提案はきちっと考えたうえでの結果だと思われますか。
知事 あまり知事としてお答えする話ではありませんけれども、いろいろとご苦労しておられますので、そういう今の政府のこれまでの何か月間かのいろんなご苦労やら議論のプロセスやら経過やら現状やらそういったことを踏まえながら、今どういう状態にあって国としてどういうふうにされたいのか、そういう中で知事会という場で何をお求めになるのか、そこをまずしっかりと聞かせていただきたいということですね。
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