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数河獅子[すごうじし]
分類 | 重要無形民俗文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 飛騨市古川町数河 |
技芸団体 | 数河獅子保存会 |
指定年月日 | 昭和30年8月30日 昭和33年4月23日 昭和51年6月4日 |
数河獅子は、毎年9月5日に上数河の宮田白山神社と下数河の松尾白山神社で一年交替で奉納される獅子舞である。
この獅子舞は、「オーバコ」なる道行、「コスズメ」という囃子によって導かれる。演舞は三段に分かれ、「曲獅子」「天狗獅子」「金蔵獅子」で構成されている。この三段の構成に特色がある。楽器は、太鼓、笛、摺金、そして「オーバコ」唄い手が歌う日本海岸系統の民謡と同じ歌がある。
「曲獅子」は、二人舞の雌雄の獅子両頭の踊である。「天狗獅子」は、獅子、天狗、猿、熊の踊りである。長い竿に餌をつけた持ち物を持った猿が獅子を釣り、天狗が獅子をとる。「金蔵獅子」も、獅子、金蔵、ヒョットコ、お亀の踊りである。ヒョットコが長い棒を持っている。この猿の竿とヒョットコの棒とは、奈良の春日大社の諸神事などに祓具として用いられる木の末の「ズワエ」で、祓の祭具の変形したものかも知れない。
数河獅子は激しい練習のもとに行われ、祭日の前一月の間「ギミアイ(吟味合)」といって訓練を重ねる。