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石器[せっき]

分類 重要文化財
指定別
所在地 飛騨市神岡町柏原
所有者 白山神社
指定年月日 昭和36年3月6日

石器

 この御物石器を納める木箱に記された明治22年(1889)の箱書によれば、この石器は「今ヲ距ル百有余年前該祖松坂市兵衛、祖先某ガ同地山中字向山ノ内そとわニ於テ発見セシモノ」という。
この石器は中央部からやや一方に偏りくびれがあり、一端が突起状に作られ全体に細く長い特徴が目立っている。両面共に凹線による区画文がみられ、全面研磨された精製品である。石質は黒色粘板岩であろうか。長さ42cm、高さ11cmで、これまでの県内出土例のうちでは最長の部類に属するものである。地元では、この石器を「誕生石」と呼び、妊婦がこの石を抱いて安産を祈ったという。
御物石器は縄文時代後期に発生し晩期に引き継がれた非実用品であり、その分布は飛騨・美濃地方及び北陸地方を中心とする中部山岳地帯にあり、特に益田川・飛騨川沿い及び木曽川・長良川・庄川並び神通川流域において顕著である。

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