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本郷村善九郎の遺書
本郷村善九郎の遺書[ほんごうむらぜんくろうのいしょ]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 高山市上宝町本郷 |
所有者 | 個人所有 |
指定年月日 | 昭和44年8月5日 |
大原騒動は明和8年(1771)から天明8年(1788)にかけて飛騨代官大原彦四郎、亀五郎父子の執政のもとでおきた大規模な農民騒動である。高原郷の善九郎を中心とした人々は代官所の卑劣なやり方に対し、一斉に抗議に立ち上がった。高原郷小天狗とも言われた善九郎は弁も立ち、筆もたち、いつしかこの抗議の中心人物となった。
しかし、結果は大量の処刑者を出す凄惨な事件となった。
この遺書は大原騒動に加わり、検挙された本郷村総代の善九郎が、処刑4日前の安永3年(1774)12月1日に獄中から妻かよに宛てたものである。この時、善九郎は19歳であった。彼は阿曽布村の生まれで7歳の時、本郷村善左衛門の養子になった。孝行心が厚く、常に柱本神社の神官本覚寺の和尚の門に出入りして論語、歴史物語をよく勉強したという。