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紙本墨書蓮如上人名号[しほんぼくしょ・れんにょしょうにんみょうごう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 郡上市八幡町柳町 |
所有者 | 安養寺 |
指定年月日 | 昭和41年2月8日 |
安養寺に伝来する蓮如筆の名号は4幅あり、楷書の帰命尽十方無碍光如来の十字名号1幅、楷書の南無阿弥陀仏の六字名号1幅、草書の南無阿弥陀仏の六字名号2幅である。
楷書の十字の名号は筆法から寛政の法難以前の執筆と考えられ、楷書の六字もまた筆法から十字名号とあまり遠くない頃のものと考えられる。この楷書六字名号は着色截金入りの美しい蓮台を描いた用紙にしたためられた珍しいもので、蓮如の六字名号にこうした例は極めて稀である。
草書の六字名号は2幅とも、蓮如の草書六字名号の筆法や風格がよく現れている代表的なもので、よく見ると、一生の努力によって衰微していた本願寺を興隆し、現在のような大本願寺の基礎を築き上げた蓮如の偉大な気宇がそのまま紙面に表れているような屈託のない流暢な筆跡である。4幅とも本紙は破損が少なく清白である。