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ヤマキチョウ_20411

ヤマキチョウ GonepteryxrhamnimaximaButler 絶滅危惧II類
(環境省:準絶滅危惧) チョウ目シロチョウ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。

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形態の特徴

翅を広げた大きさ60mm前後の蝶。翅の色は雄は黄色で雌ではクリーム色。翅の先がとがっているのが特徴。近縁種にスジボソヤマキチョウがいるがヤマキチョウより翅がやや細長く翅の先が鋭くとがっていることで区別できる。

生息環境 丘陵帯上部から山地帯に生息。渓流沿いの林縁や開けた場所に多く見られる。
生態 成虫は8月上旬頃から出現し、マツムシソウなどの花で吸蜜する外、湿地で吸水することもある。成虫で越冬し翌春の5〜6月頃に産卵する。幼虫の食草はクロツバラ。
分布状況 日本固有の亜種。本州中部以北に分布するが生息地は局地的。中部地方では長野県、静岡県、岐阜県に分布。種としては北アフリカから中国、朝鮮半島にかけて分布。県内での確実な生息地は飛騨地方の高根村のみ。

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減少要因 食草の消失。クロツバラは山地帯の日当たりの良い山間の湿地などに生育する落葉低木であるが、生育立地は緩傾斜地であることから土地利用が進み消失している場所が多い。特に県内ではクロツバラの確認記録は極めて少ない。
保全対策 本種の食草となるクロツバラの生育場所は、ハンノキやザゼンソウなどが生育する山間の湿地であることが多い。こうした植生は山地帯(ブナ帯)の代表的な自然植生でもあり、保全・創出には特に配慮が望まれる。
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