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本文

木造十一面観世音菩薩像(光泉寺)

十一面観世音菩薩像[じゅういちめんかんぜおんぼさつぞう]

分類 重要文化財
指定別
所在地 瑞穂市別府
所有者 光泉寺
指定年月日 昭和31年11月14日

木造十一面観世音菩薩像

  • 檜材一木造彫眼
  • 像高:182.4cm台座の高さ:9.0cm

 本像は谷汲山の観音像と同作等身の像で、古来よりご兄弟の霊像であると伝えられている。
檜材を使用した一木造の素朴な十一面観音像である。
面貌は丸味をおび温和で均斉のとれた安定した姿の観音像であるが、過去の大水のため水中に埋もれていたということで、色彩があと方もなくきれいに洗ったように落ちてしまったため、眼、化仏[けぶつ]、髪などの補修がされている。
衣文[えもん]の彫り、裳[も]の折り返し、裾などおだやかで刀の入れ方は浅く、稜もとれている。藤原様の影響をうけた素朴な地方作である。一木造の等身像でこれだけの大きさを有しながら内刳[うちぐり]がしていない。相当の大木から作ったものであろう。本像は、平安時代末期の作と推定されている。右手は後補である。