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ベニイトトンボ

ベニイトトンボ CeriagrionnipponicumAsahina 絶滅危惧II類
(環境省:絶滅危惧II類) トンボ目イトトンボ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 翅の長さ20mm前後のトンボである。体の色は雄はあざやかな紅色、雌では赤褐色で、腹長は28mm前後である。
生息環境 丘陵帯の低地のヨシやマコモ、ガマなどの抽水植物や浮葉植物がよく繁茂した富栄養型池沼や、水郷地帯の水生植物の繁茂した水路などに生息する。
生態 平地のヨシやマコモなどの挺水植物や浮き草が良く繁茂した腐食栄養型池沼で見られる。成虫は5月下旬から9月にかけて出現する。
分布状況 主として関東平野以西の本州、四国、九州に分布するが産地は限定される。海外では、朝鮮半島、中国に分布する。県内では美濃地方の岐阜市、羽島市、笠松町などに確認記録がある。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 生息環境としてヨシやガマなどの抽水植物が繁茂した水湿地が必要で湿地の中でも環境は限定される。人間の生産活動の活発な立地にあり、埋め立てにより生息環境そのものが消失している。また、水質悪化や農薬散布、捕食性外来魚の捕食圧の影響も大きいと考えられている。
保全対策 低地のヨシ原は可能な限り保全するよう配慮することが望ましい。また、ヨシ原は人工的に造成することも容易であるため、造成が可能な立地については環境創出を図ることも有効である。
特記事項  
参考文献  

文責:渡邉千洋