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岐阜地区消防連絡協議会
「岐阜地区消防連絡協議会」へ アドバイザーを派遣しました
岐阜地区消防連絡協議会は、消防知識技能の向上を目的に、岐阜地区消防団の女性団員を対象とした勉強会や意見交換会を開催しています。同協議会は、女性消防団員の防災についての知識向上を図るため、令和8年2月1日に「コミュニティ防災教育推進に向けて」と題して、講演会を開催しました。
「ぎふ地域の絆づくり支援センター」では「岐阜県地域の課題解決応援事業」により、この講演会に講師として、清流の国ぎふ 防災・減災センター コーディネーター 岩井 慶次 氏を派遣しました。
災害時に、消防団員としてどう行動するか
・実際の地震が発生した時に、本当に安全な避難行動がとれますか?
地震が発生した時には、消防団員であっても、まずは自分の身を守ることが大切である。
安全な避難行動は、何回も訓練を行う事でやっと実際に出来るようになる。自分の身を守る避難行動を日頃から訓練しておくことが大事である。
また、消防団員が行っている規律訓練、操法大会などの日頃の訓練も同様に、本番で正しい行動を行うためのものである。
・倒壊した建物での救助活動中に火災が発生した場合、消防団員としてどう行動しますか?
消防団員としては、救助要請や初期消火の判断をしないといけないことになる。
これらの事を想定した訓練を、日々行うことが望まれる。
災害時には、日頃学んでいる緊急救助技術を生かして、倒壊した建物から下敷きになった方を救い出して搬送し、初期消火にも当然に取り組んでもらいたい。
家屋の耐震化・シェルター化
・実際の震災後の写真から、倒壊した家屋と倒壊しない家屋を比較して
昭和56年以前に建築された住宅は、倒壊する確率が非常に高いことが分かる。
昭和56年以前に建築された住宅は、耐震診断の申し込みをすぐにでも行って、耐震補強をしてほしい。また、耐震補強支援の補助金の活用も有効である。
過去に増築等をしている住宅で、補助金の対象にならない場合は「耐震シェルター」という選択肢もある。
従来、家屋の耐震化率を上げることが中心的施策であったが、命を守るためには「耐震シェルター」の手法も効果的である。食事をする台所、リビング、就寝する寝室などの1室だけでも潰れないようにシェルター化して強化しておけば、震災時にそこにいれば命を落とす可能性が低くなる。潰れない部屋にいれば、消防団として救助に向かい救出することが出来る。逆に、全てが倒壊した住宅からのレスキューは困難な作業となる。
住宅が倒壊した場合、その解体に係る必要な費用は、一般的に200万円から300万円と言われている。更に、建て替えのための費用も必要となる。
このことを考えると、耐震診断を受け、事前に費用を支払って耐震補強して倒壊しない家を手に入れることが大事である。事前に支払うか、後で支払うかの違いで、震災後の生活が大きく変わってしまうことを、消防団員の皆さんからも伝えてもらいたい。皆さんの地域で、震災により命を落とす方を一人でも減らして欲しい。
家具等の転倒防止
・家具・電化製品等の固定は優先順位をつけて行う
(1) 寝室の家具を固定
タンス・テレビ・タンスの上の人形や置物
(2) リビング・台所の家具を固定
食器棚、冷蔵庫、電子レンジ、照明器具の固定、食器棚のガラスの飛散防止
効果:家具等の損壊を防ぐ
家具による怪我・死亡を防ぐ
被災後の暮らしに困らない
消防団員の「オレンジ」と「青」の制服は、とても頼もしいと感じられており、地域住民に安心感を与えている。
だからこそ、各家族へ訪問した時も、消防団員からの防災の話にしっかりと耳を傾けてくれる。
消防団からの情報として、まずは「家具等の転倒防止」の必要性を伝え、地域ぐるみでのコミュニティ防災を支援していただきたい。
ライフライン(Lifeline)について
ライフラインとは、電力供給システム、都市ガス供給システム、上下水道システム、固定電話、携帯電話、道路ネットワーク、鉄道ネットワークなどが挙げられる。
・ライフラインの停止の影響
停電・断水・下水処理停止・ガス停止・電話インターネット通信停止・道路通行止め など
ライフラインが停止すると、日常生活、社会・経済・生産活動、災害対応に影響が出る。
・電気・都市ガス・水道の被害の特徴
電気は、災害時に異常を検知すると、電力系統を守るため事故区間が切り離され停電が発生する。
都市ガスでは、マイコンメーターにより戸別供給遮断される。
(震度5以上の大きな地震でガスを止めてくれる)
昔は、「地震の時は、ガスの火をすぐ消しましょう」と防災訓練などで言われていたが、最近では、ガス使用時に震度5以上の強い揺れを受けた場合はマイコンメーターがガスを止めてくれるので、「揺れている間は無理をせず、安全に火を消せる場合は消す」、「揺れが収まってから、消せなかったガス器具の栓を締める」行動をとるのが良い。
地震発生時に、油を使う料理などを行っている場合は、逆に火に近づいてやけどを負う危険性がある。
断水などの水道被害の場合に、必要な水の供給については、地域住民は給水車での支援を待つことになる。
断水の復旧には、道路の掘削などの作業が伴うため、長い期間(場合によっては、1カ月以上)が見込まれる。
断水の期間、消防団員としては給水車を待つのではなく、自分たちで何が出来るかを考えて積極的な行動を行って欲しい。(例えば、地域の学校の受水槽からの水の供給方法など)
受水槽から水を供給するための災害用の給水栓や蛇口を購入して整備し、防災倉庫の中に保管を行っている地域コミュニティの事例の紹介があった。
給水栓の購入について、一般財団法人 自治総合センター※の実施する 宝くじの社会貢献広報事業「コミュニティ助成事業」の補助金で、整備を行った事例である。
※一般財団法人 自治総合センターでは、宝くじの社会貢献広報事業として、コミュニティ活動に必要な備品や集会施設の整備、安全な地域づくりと共生のまちづくり、地域文化への支援や地域の国際化の推進及び活力ある地域づくり等に対して助成を行い、地域のコミュニティ活動の充実・強化を図ることにより、地域社会の健全な発展と住民福祉の向上に寄与するための事業を行っている。
考える防災
最後に、「災害時に何が困るのか?」「個人・家族での備えに何が必要なのか?」「地域の備えはどうすれば良いのか?」については、人から教えてもらう防災ではなく、自分たちで考えて導き出す「考える防災」が大切であるとのお言葉をいただき講演会を終了した。
| 講演の様子 | 講師による説明 | 講師 |
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