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研究課題
研究課題の設定について
本県では岐阜県商工労働部研究推進計画に基づき、「県民の立場に立った研究開発」及び「質の高い技術支援」の実現に向け、研究開発を推進しています。
研究開発課題は以下に示す観点により、大きくプロジェクト研究、重点研究と地域密着研究の3つに分けています。
- プロジェクト研究課題:県の将来を見据え、戦略的に取り組むべき先行投資的研究課題
- 重点研究課題:商工労働部研究推進方針で定める重点研究方針において、戦略的な視点により実施する研究課題
- 地域密着課題:地域のニーズや現場が抱える目の前の課題解決を目的とした研究課題
プロジェクト研究課題及び重点研究課題は、研究開発目標及び達成年度を明確にして県の重要課題として戦略的に取り組むものであるため、外部有識者等による評価を踏まえて研究課題を決定します。研究推進に当たっては、産業界、大学等との連携を重視し、研究進捗段階での中間評価、研究終了後の事後評価を行い適切な進捗管理をしています。
地域密着課題については、関係行政機関と連携して研究課題の評価を行い、現場が抱える目の前の課題を効果的に解決することを目的に取り組んでいます。
プロジェクト研究課題の概要
産業活力創出支援プロジェクト(令和6-令和8年度)
新型コロナウイルス感染症や原油価格・物価高騰、環境問題等の影響による企業活動の変容に対応するためのイノベーション創出や基盤技術強化による生産性向上や競争力強化を図るため、革新的な設計・生産技術の開発や技術支援機能を強化することで、県内製造業の産業活力創出を支援する。
<期待される効果>
:環境負荷低減、競争力強化
:新分野展開、シェア拡大
:事業継続力強化、労働環境改善
県内製造業のDX支援技術開発プロジェクト(令和4-令和6年度)
新たなビジネスモデルの構築や消費行動の変化への適応を図るため、企業や業界のデジタル化のステージに合わせた技術開発を行い、成果を技術移転することで、県内製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を支援する。
<期待される効果>
:デジタル技術の導入及びデータ活用手法の高度化による生産管理の改善及び作業品質の向上
:製品の品質や特性の見える化技術の導入による新たな製品提案手法の提示
新価値創造によるサスティナブル社会推進プロジェクト(令和3-令和7年度)
企業が抱える課題を解決する新価値(機能性材料・食品の開発及び製品開発・製造の高度化)を創出し、併せてそれに対応する人材育成を推進することによりサスティナブル社会の推進を目指す。
<期待される効果>
:従来の素材や製品の高機能化による技術革新の推進
:設計・製造及び評価技術の高度化による産業基盤の強化
地場産業の技術承継・新商品開発プロジェクト(令和2-令和6年度)
地域企業の取り組む様々な技術開発や新商品開発を強力に支援するとともに、熟練者の技術をデータ化・標準化するなどして承継し、地域企業の技術力の底上げと持続的発展による産業振興を推進する。
<期待される効果>
:技術承継方法の確立による技術力維持ならびに技術力向上
:地場産業における新商品開発
美濃和紙原料供給安定化事業(平成27-令和6年度)
美濃和紙に欠かせない「コウゾ」の品質の安定化・高品質化、及び地元産コウゾを用いた和紙の特性評価を行い、美濃和紙の手漉き技術の承継と美濃和紙の振興に貢献する。
<期待される効果>
:美濃和紙の手漉き技術の承継
:美濃和紙の生産基盤確保
重点研究課題の概要
産業技術総合センター
高湿度環境における金属腐食の防止に関する研究(令和6-令和8年度)
金属製品の保管および輸送時の腐食について、高湿度環境や、段ボール等からのガス、海塩等の影響を調査するために、再現・促進試験条件を作成し、これらの腐食を防止するための方法を検討する。
デジタルツインを活用した危機予測AIに関する研究(令和6-令和8年度)
ものづくり分野のDXの促進を目的として、デジタルツイン(DT)を活用した研究課題に取り組む。AI技術とDTを組み合わせて、パーソナルモビリティの走行時に衝突の恐れがある人や障害物などを検知する危機予測AIの開発を行う。
カーボンニュートラルな材料を用いた脱炭素社会実現のための機能性材料の開発(令和6-令和8年度)
従来のプラスチック製被覆肥料と同等な肥料効果を持ち、かつ環境負荷ゼロの肥料の開発を目指す。被覆材料として、プラスチックではなく、セルロースナノファイバーを含めたセルロース繊維を用いる。
EV向け軽量化部材の開発(令和4-令和6年度)
生産効率が高い射出成形を応用して、短繊維複合材料を用いたEV向け軽量化部材の効率的な製造技術を確立する。また、併せて、開発した部材の物性評価を行い、評価技術の確立とデータの蓄積を行う。
生活技術研究所
オーク突板化粧材の変色抑制技術の開発(令和6-7年度)
オーク突板化粧材の使用環境が要因とされる変色条件を解明し、変色の再現性試験を確立することにより、変色抑制技術の開発を行う。