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岐阜地区消防連絡協議会

「岐阜地区消防連絡協議会」へ アドバイザーを派遣しました

 岐阜地区消防連絡協議会は、消防知識技能の向上を目的に、岐阜地区消防団の女性団員を対象とした勉強会や意見交換会を開催しています。同協議会は、女性消防団員の防災についての知識向上を図るため、令和7年3月2日に講演会を開催しました。

「ぎふ地域の絆づくり支援センター」では「岐阜県地域の課題解決応援事業」により、この講演会に講師として、清流の国ぎふ女性防災士の会 会長伊藤三枝子氏を派遣しました。

主な講演の内容

 令和5年4月1日時点の総務省消防庁のデータからは、全国の女性消防団員数は27,954人であり消防団員全体の3月7日%となっている。消防団員数が減少する傾向の中、女性消防団員は、少しずつ増加しており消防団活動において重要な人材であると説明を受けた。

 消防団員が、日頃行っている防災をブラッシュアップすることを目的として、日常での防火・防災について、自分の命や安全を自分で守ること、日頃からそのための備えをしておくことを学んだ。

暮らし目線で防火・防災

自助・共助の深堀
<火災を起こさないための自助>​

●トラッキング現象(コンセントから発火する現象)

 トラッキング現象の主な原因は、溜まったほこりと水分に電気が流れることで発生するため、定期的な掃除が大切。
 コンセントカバーを取り付ける場合は、使用方法などの取扱条件を確認をすること。

●震災時の感震ブレーカー

 震災後の避難時に、ブレーカーを落とすことは知られるようになってきている。また、振動を感知してブレーカーを落とす「感震ブレーカー」も普及している。
「感震ブレーカー」を設置したら、深夜にブレーカーが落ちた場合に備えて、枕元に「懐中電灯」が必要。

 

自助には、2種類ある

1・災害が起きる前 :被害を減らし「命を守るため」​

 生活の拠点において、安全な場所の確保(動かない、倒れない、落ちてこない場所づくり)。
 災害時にケガをしないために、包丁やハサミなどの危険な道具の整理整頓。
 専門家的立場である消防団員として、防災グッズの使用期限や取扱説明の重要性を地域住民に周知する。

2・災害が起きた後 :「生活を守るための備え」 (普通の生活に近づけるため)​ 

 避難所生活で、入れ歯やメガネが無いと普通の生活は出来ないため、就寝時には入れ歯入れやメガネケースなどに入れて枕元に置く。

 講師自身が準備している災害避難時の持ち出し袋の中身を、見せていただいた。
 持ち出し袋には、笛、懐中電灯、避難移動用のくつ、めがねケース、手袋などが入っており、日頃から非常時にすぐ手に取れるようにベッドに括りつけるのが良いと説明された。

 

事例説明

 水害の避難時の救護者としての声掛けの事例では、皆が笑顔で「よかったね」と言えるような早めの避難支援を心掛ることが大切である。
 また、ボランティア活動の事例では、絶望の中「夢も希望も、何にもない」と思う被災者に寄り添い、居住場所が被災してしまっても、そのことだけにとらわれず何か別のことに意識を持って「生きること」に、希望を持ってもらえるように寄り添ったケースのお話をされた。

 最後に、消防団の制服の「紺とオレンジの色」とは、被災現場において住民が「あぁ、助かった」と思える「命がつながり」そして「希望につながる色」だと思う。災害被害者に寄り添うのは難しいことだが、女性消防団員として、その人の望むことに耳を傾けてあげてもらいたいと今後の活躍に期待を込めて講演会を終了した。

 
講演の様子 講師による説明 講師
講演の様子 講演の様子2 講演の様子