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揖斐二度ザクラ[いびにどざくら]
揖斐二度ザクラ[いびにどざくら]
分類 | 天然記念物 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 揖斐郡大野町南方二度桜 |
所有者 | 大野町 |
指定年月日 |
大正12年3月7日 平成21年2月12日(追加) |
二度サクラは、大野町南方地区の水田に囲まれた古墳上に生育している。樹高は約8m。根元から2つの幹にわかれているが、一方は朽ちており、もう一方の生存する幹の周囲は1.6mほどである。この木は赤芽のヤマザクラで花は一重、八重のほか、二段咲きの特徴をもつ。
このサクラの開花をみると、枝ごとにまず4月中旬ごろ一重の花が咲き、少し遅れて八重の花が咲く。八重のなかには一重の花と同時に咲くものもある。また、二段咲きの花は4月下旬から5月にかけて咲く。これは花の中心からさらに1つないし数個の小さな花を咲かせるものである。前の花が終わったあとに、同じ中心から新たな花を咲かせることから「二度ザクラ」と名づけられている。
二段咲きの枝があるだけでなく、花の咲く期間が約1カ月におよぶ大変珍しい種類のサクラである。天保年間(1830から1844)にはここに幹周囲3mの二度ザクラがあったが暴風で倒れた。その後、その根元から芽吹いて生長した幹周囲1.8mのものも昭和9年(1934)に枯れてしまい、その後に根元から芽がでたものが現在の二度ザクラであるといわれる。
指定木に隣接する他の3株も指定株と同様の性質を持っていることが確認され、平成21年2月には、新たに生育地243平方メートルが追加指定となっている。
